要点労働保険徴収法 21 条は、労働局の認定決定により保険料の不足額を納付する場合、その額の 10% を追徴金として徴収すると定める。天災等の場合と不足額が千円未満の場合は徴収されない。
Q · 労働保険料の申告漏れがあったら、必ず 10% の追徴金を取られるんですか?
労働局に決定される前に自分から申告すれば発生しません
追徴金が発生するのは、労働局が確定保険料の認定決定(徴収法 19 条 4 項)を行い、事業主が同条 5 項により不足額を納付すべきこととなった場合に限られます。この場合、不足額の千円未満を切り捨てた額の 10% が追徴金として上乗せされ、延滞金(28 条)とは別建てで請求されます。逆に、労働局が動く前に確定保険料申告書や訂正の申告を自主的に提出すれば、21 条の適用場面そのものに入らず追徴金は発生しません。故意・過失は要件ではなく、免除されるのは天災その他やむを得ない理由がある場合と、対象額が千円未満の場合だけです。
年度更新の申告書を出し忘れた。あるいは賃金総額を少なめに書いていた。労働局はそれを見つけると、自分の判断で保険料の額を決めて通知してくる(認定決定、徴収法 19 条 4 項)。本題はここからだ。その通知を受けて不足額を納めるとき、額の 10% が追徴金として上乗せされる。不足額 180 万円なら 18 万円。しかもこれは延滞金(28 条)とは別建てで、両方が並んで請求される。だがこの条文には、知っている事業主だけが通れる細い道がある。追徴金が発生するのは「政府に額を決定された」場合だけで、労働局が動く前にあなたが自分から申告書や訂正の申告を出せば、19 条 5 項の場面そのものに入らない。同じ申告漏れでも、先に手を挙げたかどうかで 10% が消える。
労働保険徴収法 21 条は追徴金を定める規定であり、政府が確定保険料の認定決定(同法 19 条 4 項)を行い、事業主が同条 5 項により労働保険料又はその不足額を納付すべきこととなった場合に、その額の 100 分の 10 を追徴金として徴収する旨を規定する。天災その他やむを得ない理由がある場合、及び対象額が千円未満である場合は徴収されない。
労働局が確定保険料の認定決定をした際、納付すべき不足額に 10% を上乗せして徴収される金銭です。徴収法 21 条が根拠で、故意や過失は要件になっていません。
不足額の千円未満を切り捨てた金額に 10% を掛けた額です。不足額 180 万円なら 18 万円。印紙保険料に係るものは 21 条の 2 で 25% と重くなります。
労働局が職権で保険料額を決める認定決定(19 条 4 項)が行われ、不足額に 10% の追徴金と納期限後の延滞金が加算されます。督促に応じなければ滞納処分もあり得ます。
免除ではなく、そもそも発生しません。追徴金は政府が認定決定した場合の規定なので、労働局が動く前に確定保険料申告書や訂正の申告を出せば 21 条の場面に入りません。
天災や火災など外部の不可抗力に近い事情が想定されています。資金繰りの悪化、担当者の退職、委託先の処理漏れは、実務上ここに含まれないと扱われるのが通例です。
不足額が千円未満であれば追徴金は徴収されません(21 条 2 項)。千円以上の場合も、千円未満の端数を切り捨ててから 10% を掛けて計算します。
追徴金の納期限は決定通知書に記載された日です。認定決定による保険料の不足額本体は、通知を受けた日から 15 日以内に納付する必要があります(19 条 5 項)。
争えます。処分を知った日の翌日から原則 3 か月以内に審査請求、6 か月以内に取消訴訟が可能です。論点は 1 項ただし書の該当性と、決定された保険料額の当否に限られます。
取られる。21 条 1 項は故意や過失を要件にしていない。免除されるのは天災その他やむを得ない理由がある場合だけで、うっかりは含まれない。ただし追徴金が発生するのは労働局が認定決定(19 条 4 項)をした場合に限られる。業界裏話ヒント:社会保険労務士がこの相談で最初に聞くのは「役所から何か届いていますか」の一言である。届く前か後かで、打てる手が丸ごと入れ替わるからだ
性質が別なので併せて課される。追徴金(21 条)は申告義務違反に対する行政上の制裁、延滞金(28 条)は納期限後の遅延に対する利息的な負担で、根拠も計算方法も違う(延滞金の割合には軽減の特例があるため、最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:追徴金は決定された時点で額が固定されるが、延滞金は放置するほど伸び続ける。資金繰りが苦しいときは、伸びる側を止める順で動くのが定石である
徴収権の時効が 2 年(徴収法 41 条 1 項)なので、原則として過去 2 年分である。国税の 5 年から 7 年に比べれば短いが、従業員数が多ければ 2 年でも不足額は大きく膨らみ、その 10% が乗る。業界裏話ヒント:労働保険料の調査は雇用保険の被保険者資格の遡及適用とセットで来ることが多い。その場合、遡及分の雇用保険料の本人負担分を退職済みの従業員から回収できるかという、追徴金とは別の頭痛が同時に発生する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 上乗せの性質と率 | 徴収法 21 条:一般の労働保険料の不足額に対する追徴金 10% | — |
| 発動する条件 | 政府が確定保険料の認定決定を行い、19 条 5 項の納付義務が生じたこと | — |
| 金額の動き方 | 決定時点で額が固定される(千円未満切捨て、対象額千円未満は不徴収) | — |
| 免除・減額の余地 | 天災その他やむを得ない理由(1 項ただし書)、対象額千円未満(2 項) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。