要点徴収法 21 条の 2 は、労働保険料を口座振替で納付する承認制度を定める。申告書提出期限と納期限が同時に到来する分は、省令所定の振替日までに引き落とされれば納期限納付とみなされる。
Q · 労働保険料を口座振替にすると、納期限より後に引き落とされても延滞にならないの?
口座振替なら第 1 期分は 9 月上旬引落しでも延滞になりません
徴収法 21 条の 2 第 1 項により、事業主は印紙保険料以外の労働保険料を口座振替で納付する旨を申し出て、政府の承認を受けられます。承認要件は「納付が確実」かつ「徴収上有利」の 2 つです。第 2 項は、申告書の提出期限と納期限が同時に到来する労働保険料について、厚生労働省令で定める日までに振り替えられた場合、実際の引落日が納期限より後でも納期限に納付されたものとみなし、督促(27 条)と延滞金(28 条)の適用上不利益が生じない扱いとしています。年度更新の第 1 期分は例年 7 月 10 日納期限に対し振替日が 9 月上旬に置かれるため、約 2 か月の資金余裕が生まれます。
毎年6月から7月、労働保険の年度更新で資金を用意する。7月10日の納期限に間に合わせるため、他の支払いを後ろへずらした経験がある事業主は多い。徴収法21条の2は、その前提を静かに崩す条文である。1項で、印紙保険料以外の労働保険料について、口座振替による納付を申し出て承認を受けられる。承認要件は「納付が確実」かつ「徴収上有利」の二つだけ。だが本当の価値は2項にある。申告書の提出期限と納期限が同時に到来するもの、つまり年度更新の第1期分について、厚生労働省令で定める日までに口座から引き落とされれば、実際の引落日が納期限より後でも「納期限に納付された」とみなされる。督促(27条)も延滞金(28条)も発生しない。実務上、第1期の振替日は例年9月上旬に置かれており、7月10日から約2か月、合法的に資金が手元に残る。
徴収法 21 条の 2 は労働保険料の口座振替納付を定める規定であり、印紙保険料以外の労働保険料について、事業主の申出を政府が承認したうえで金融機関への委託により納付する仕組みを置く。承認要件は納付の確実性と徴収上の有利性であり、申告書提出期限と納期限が同時に到来する保険料には納期限納付のみなし効果が及ぶ。
AI 輔助整理,以條文原文為準
徴収法 21 条の 2 に基づき、印紙保険料以外の労働保険料を預貯金口座からの引落しで納める制度です。政府の承認が必要で、承認後は納付書ではなく自動引落しになります。
第 1 期分から効かせるには、おおむね前年度 2 月下旬までに申し出る必要があります。6 月に年度更新の書類が届いてから動いても、その年度の第 1 期には間に合いません。
されません。1 項は「納付が確実と認められ、かつ徴収上有利と認められるとき」に承認を限定しています。過去の滞納や督促の履歴は判断材料になり得ます。
省令所定の振替日までに引き落とされれば納期限に納付したとみなされ、27 条の督促も 28 条の延滞金も生じません。振替不能ならみなし効果は働きません。
対象外です。1 項は「印紙保険料以外の労働保険料」と明記しています。日雇労働被保険者に係る印紙保険料は雇用保険印紙による納付が原則です。
口座のある金融機関の窓口です。労働局や労働基準監督署に直接持ち込むのではなく、金融機関を経由して口座振替依頼書を提出する運用になっています。
使えます。法人限定の制度ではありません。ただし口座名義は事業主名義に揃える必要があり、屋号のみの口座では受理されない場合があります。
できます。新たな口座振替依頼書を変更後の金融機関へ提出します。ただし手続には時間がかかるため、次回振替日の直前の変更は振替不能のリスクがあります。
例年、第1期は9月上旬、第2期は11月中旬、第3期は翌年2月中旬です。納期限が7月10日、10月31日、1月31日ですから、第1期で約2か月延びます。日付は年度ごとに公表されるので最新版をご確認ください。業界裏話ヒント:2項のみなし効果は「申告書の提出期限と納期限が同時に到来するもの」に限定されており、延納の第2期・第3期は文言上その外にあります。延納を組む前に都道府県労働局へ取扱いを確認しておくと事故が減ります。
いきなりではありません。まず27条により督促状が発せられ、指定の期限までに納めなければ国税滞納処分の例により処分へ進み、28条の延滞金も加算されます。振替不能だった回は2項のみなし効果が働かず、納期限後の納付として扱われます。業界裏話ヒント:振替不能が重なると1項の「納付が確実」という承認要件を欠き、その後の承認の維持に影響しうる。残高不足の常習化は、翌年以降の猶予を丸ごと失う代償を伴います。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 納付のタイミング | 21 条の 2:省令所定の振替日(第 1 期は例年 9 月上旬)に口座から引落し | — |
| 納期限との関係 | 申告書提出期限と納期限が同時到来する分は納期限納付とみなされる | — |
| 遅延した場合の効果 | 振替日までに引落しされれば 27 条・28 条の不利益なし | — |
| 利用の前提条件 | 事業主の申出+政府の承認(納付が確実かつ徴収上有利) | — |
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