保険関係が成立している事業が廃止され、又は終了したときは、その事業についての保険関係は、その翌日に消滅する。
要点労働保険徴収法5条は、保険関係が成立している事業が廃止・終了したとき、その翌日に保険関係が消滅すると定める。届出は不要だが、消滅日から50日以内に確定保険料の申告が必要となる。
Q · 廃業したら、労働保険の保険関係はいつ消えるんですか?
事業を廃止した翌日に自動で消える。精算は別に必要
労働保険徴収法5条により、保険関係が成立している事業が廃止・終了したときは、その翌日に保険関係が消滅します。届出も承認も必要ありません。ただし消滅するのは将来の保険料債務だけで、消滅日から50日以内に確定保険料を申告し(同法19条)、払いすぎがあれば還付請求書を出す必要があります。放置して労働局の認定決定を受けると10パーセントの追徴金が加算され(同法21条)、還付を請求しなければ2年の時効で権利が消えます(同法41条)。
廃業届、リース解約、最後の給与計算。事業をたたむ日にやることは山ほどあるが、労働保険の保険関係だけは、あなたが何もしなくても事業廃止の翌日に自動で消える。申請も承認も認可も要らない。問題はその先だ。関係が消えても、前払いした概算保険料の精算は自動では起きない。消滅した日から50日以内に確定保険料を申告し(徴収法19条)、払いすぎがあれば還付請求書を出す。ここを飛ばすと、数十万円が2年の時効(同41条)で国庫に残ったままになる。しかも「廃止」の日は登記上の解散日ではなく、事業活動が実際に終わった日で判断される。この一日のズレが、保険料の算定期間と還付額を動かす。
労働保険徴収法5条は、保険関係の消滅を定める規定である。保険関係が成立している事業が廃止され、又は終了した場合、その事業についての保険関係は翌日に消滅する。消滅には事業主の届出も行政庁の認可も要せず、事業の廃止・終了という事実によって当然に生じる。消滅の効果は将来の保険料債務に及ぶにとどまり、既に発生した保険料の納付義務および国の徴収権は存続する。
事業の廃止・終了によって、その事業についての労働保険の保険関係が翌日に当然に消えることです(徴収法5条)。申請も承認も不要で、事実の発生だけで効力が生じます。
労働局の認定決定を受け、納付すべき額に10パーセントの追徴金が加算されます(徴収法21条)。督促が届く前に自主申告すれば追徴金は付きません。
保険料等の徴収権も、還付を受ける権利も、いずれも2年で時効消滅します(徴収法41条)。廃業後2年間は元事業主に督促や滞納処分が届く可能性があります。
再開の意思がある休業は「廃止」に当たらず、保険関係は存続します。逆に届出上存続していても事業活動が完全に停止していれば廃止と認定されうるため、実態で判断されます。
単独有期事業では工事そのものが一つの事業として扱われ、完成の翌日に保険関係が消滅します。請負金額を基礎とした確定精算が50日以内に必要です。
実務上は個人事業の廃止と法人の新規成立として扱われ、労働保険番号が切り替わります。旧番号の確定精算をしないと後から重複して督促が来ます。
建設業・農林水産業などの二元適用事業は労災と雇用で保険関係も申告も別建てです。片方だけ精算して放置する事故が多いため、番号を2つとも確認します。
来ます。消滅するのは将来の保険料債務だけで、消滅前に発生した納付義務と国の徴収権は2年間残ります(徴収法41条)。事業所が無くても元事業主に届きます。
消滅そのものに届出は要りません(本条)。出すのは確定保険料申告書で、消滅日から50日以内です(徴収法19条)。雇用保険を使っていたなら、別途10日以内に事業所廃止届をハローワークへ。業界裏話ヒント:労災側と雇用側は窓口が分かれており、片方だけ済ませて放置する事故が非常に多い。建設業や農林水産業などの二元適用事業は申告自体も労災と雇用で別々になるため、自分の事業がどちらかを先に確認する。
戻りません。確定額が概算額を下回れば還付の対象ですが、通常は次年度への充当が原則で、廃業すると充当先がないため還付請求書の提出が必要です。放置すれば2年で時効消滅します(徴収法41条)。業界裏話ヒント:還付金は口座振込なので、法人口座を全部解約してから請求すると受け取り先がなくなる。未納の保険料や他の徴収金があれば先に充当されるため、還付額が想定より減ることもある。
解散日ではありません。消滅するのは事業が実際に廃止・終了した日の翌日です(本条)。清算中でも労働者を使用して事業活動が続いていれば保険関係は存続し、その間の保険料も発生します。業界裏話ヒント:清算結了の登記まで終えた後に未精算の保険料が判明すると、誰が納付義務者かで実務が止まる。清算人は分配前に労働保険の確定精算を済ませておくのが鉄則で、これを飛ばして残余財産を配ってしまう例が後を絶たない。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 徴収法5条:事業の廃止・終了による保険関係の消滅 | — |
| 効力発生のしくみ | 事業廃止という事実により翌日に当然消滅(届出・認可は不要) | — |
| 期限 | 期限の観念なし。廃止の翌日という時点が決まるのみ | — |
| 怠ったときの不利益 | 消滅自体に不利益はないが、精算漏れが2年の時効まで残る(徴収法41条) | — |
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