この節に規定するもののほか、指定管理団体及び補償金関係業務に関し必要な事項は、政令で定める。
要点著作権法 104 条の 10 は、私的録音録画補償金制度について、指定管理団体や補償金関係業務の必要事項を政令(著作権法施行令)に委任する規定である。対象機器は政令の別表で指定される。
Q · ブランクメディアの補償金、対象機器や金額は著作権法のどこに書いてあるの?
法律でなく政令が定めます
著作権法 104 条の 10 は、私的録音録画補償金制度について、指定管理団体や補償金関係業務に必要な事項を「政令で定める」と委任しています。そのため、どの機器・記録媒体が補償金の対象になるか(特定機器・特定記録媒体)は、法律本体ではなく著作権法施行令の別表に個別列挙されています。あなたが実際に何にいくら払っていたかを知るには、条文集ではなく施行令の別表を見る必要があります。
音楽用 CD-R や MD、対応した DVD レコーダーを買ったとき、あなたはその価格の中に数円から数十円の「補償金」を、気付かないまま上乗せして払っていた。私的にコピーする自由の対価として、著作権者へ還元される仕組みだ。著作権法 104 条の 10 は、この補償金制度を回す「指定管理団体」(補償金を集めて分配する役所お墨付きの団体)や「補償金関係業務」の細かいルールを、法律本体ではなく政令(著作権法施行令)に委ねると定める。ここが盲点だ。どの機器、どの記録媒体に補償金がかかるか、その具体的なリストは法律ではなく政令の別表に書いてある。つまり、あなたが何に補償金を払うかを実際に決めているのは、国会ではなく内閣だ。東芝が SARVH を相手に「この録画機は政令の対象外だ」と争った事件も、突き詰めれば政令の文言解釈の勝負だった。
著作権法 104 条の 10 は、私的録音録画補償金制度に関する委任規定である。同節に定めのない事項のうち、指定管理団体および補償金関係業務に必要な細目を政令(著作権法施行令)に委ね、対象となる特定機器・特定記録媒体の指定を政令の別表に留保する構造を採る。技術変化への機動的対応を趣旨とする委任立法の一例である。
私的にコピーする自由の対価として、ブランクメディアや録音録画機器の価格に上乗せされ、著作権者へ還元される補償金です。著作権法 30 条以下と 104 条の 2 以下が根拠です。
104 条の 10 が委任した政令で、補償金の対象となる特定機器・特定記録媒体を個別に列挙した一覧です。ここに載って初めて補償金がかかります。
法律が骨組みだけを定め、細目の定めを内閣の政令に委ねることです。技術変化に機動的に対応できる反面、国民負担の中身を国会審議なしに決める危険もあります。
著作権法本体ではなく、104 条の 10 が委任した著作権法施行令の別表で確認します。汎用パソコンやスマホは別表に列挙されていないため対象外です。
録画補償金の管理団体 SARVH は、対象機器をめぐる東芝との訴訟で徴収が事実上止まり、2015 年に解散したとされます。最新の状況はご確認ください。
政令の別表がスマホや汎用パソコンを特定機器として列挙していないためです。同じコピーできる機械でも、別表への掲載の有無で負担が分かれます。
法律上は廃止されていません。条文は今も存在しますが、録画補償金は徴収が事実上止まるなど実態は大きく縮小しています。最新の状況はご確認ください。
国民の権利義務に関わる本質的事項を無限定に行政へ委ねる「白紙委任」は許されないという原則です。憲法 73 条 6 号と委任の趣旨から統制されます。
制度自体は著作権法 104 条の 2 以下と本条が委任する政令で今も生きていますが、実態は大きく縮小しています。2012 年の東芝対 SARVH 最高裁判決を機に録画補償金の徴収は事実上止まり、管理団体 SARVH は 2015 年に解散しました。録音側の対象媒体も激減しています。業界裏話ヒント:制度が「廃止された」とよく誤解されますが、法律上は廃止されていません。だからこそ、AI 時代に新しい私的複製補償の枠組みを議論する際、この空洞化した制度をどう作り直すかが文化庁の隠れた宿題として残っています。(最新の状況をご確認ください)
国会の法律ではなく、本条(104 条の 10)が委任した政令、すなわち著作権法施行令の別表で「特定機器」「特定記録媒体」として個別に指定されます。指定がなければ補償金はかかりません。業界裏話ヒント:だから新しい記録技術が出るたびに、対象に加えるかどうかは政令改正という行政の判断にかかります。法律改正より手続が軽い分、メーカー側のロビイングや審議会での攻防が水面下で激しく、表の条文だけ読んでいても見えない力学がここで働いています。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の階層 | 104 条の 10:細目を政令へ委任する委任規定(法律) | — |
| 定める内容 | 指定管理団体・補償金関係業務の必要事項の委任枠 | — |
| 改正の手続 | 国会の法律改正が必要 | — |
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