要点著作権法 92 条は、実演家が自分の実演を放送・有線放送するか専有的に決める権利を定める。ただし適法に録音・録画された実演の放送には、この放送権は及ばない(ワンチャンス主義)。
Q · 自分の歌や演技が放送されるたびに、毎回許可とお金をもらえるの?
原則もらえない。録音・録画に同意した時点で放送権は尽きる
著作権法 92 条 1 項は、実演家が自分の実演を放送・有線放送するかを専有的に決める権利を定めます。ただし第 2 項のワンチャンス主義により、適法に録音・録画された実演を用いた放送には、この放送権は及びません。一度録音・録画に同意すると、その後の放送・再放送に追加の許可や報酬は原則発生しません。例外として、実演を収録した商業用レコードが放送された場合は、95 条により二次使用料を請求できます。
あなたがバンドのボーカルで、ライブをそのまま放送する話が来た。あなたには「自分の実演を放送するか」を決める権利がある。著作権法 92 条は、実演家であるあなたに、自分の実演を放送・有線放送するかを専有的に決める力を与える。だが本当の落とし穴は第 2 項だ。一度、誰かの録音・録画にあなたが同意していたら、その録音物・録画物を使った放送には、あなたの許可はもう要らなくなる。これがワンチャンス主義。スタジオで「録っていいよ」と口にした瞬間、その後その音源が何度テレビやラジオで流れても、あなたは止められず、追加の許可料も原則請求できない。放送の現場ではなく、最初の同意の一瞬で、あなたの取り分のすべてが決まっている。
著作権法 92 条は、実演家の放送権を定める規定である。実演家は自己の実演を放送し、又は有線放送する権利を専有するが、同条 2 項により、放送される実演の有線放送や、適法に録音・録画された実演を用いた放送には、この権利は及ばない。これを実演家のワンチャンス主義という。
AI 輔助整理,以條文原文為準
実演家が自分の実演を放送・有線放送するかを専有的に決められる権利です(著作権法 92 条 1 項)。歌手・俳優・声優・ダンサーなど実演する人すべてに認められます。
著作権法 92 条 2 項です。適法に録音・録画された実演を放送する場合、実演家の放送権が及ばなくなる原則を指します。最初の録音同意で放送権は実質的に尽きます。
実演が行われた日の属する年の翌年から 70 年です(著作権法 101 条)。2018 年改正で 50 年から 70 年に延長されました。
商業用レコードが放送された場合、95 条の二次使用料を請求できます。個人ではなく文化庁長官指定団体(CPRA など)が一括徴収・分配するため、団体への登録が必要です。
録音時に許諾していればワンチャンス主義で追加報酬は原則発生しません。契約に二次利用の定めがあるか、商業用レコードの二次使用料に該当するかで結論が変わります。
放送権(92 条)はテレビ・ラジオ等の放送を、送信可能化権(92 条の 2)はインターネット配信を支配する別個の権利です。録音同意で放送権は尽きても送信可能化権は別途検討します。
すでに放送されている実演を有線放送する場合は 92 条 2 項により許可不要です。生の実演を有線放送する場合は実演家の許可が必要になります。
あなたが録音・録画に同意していない生の実演なら、放送前は差止め、放送後は損害賠償を請求できます(92 条 1 項違反)。動くなら放送日の前が決定的に有利です。
実演家であるあなたが一度『録音・録画していいよ』と同意すると、その録音物・録画物を使った放送には、あなたの放送権(92 条 1 項)がもう及ばないという原則です(92 条 2 項)。業界裏話ヒント:プロダクションや制作会社の契約書は、この原則を前提に最初に録音録画の包括許諾を取る作りになっている。演者側が条件交渉できるのは録音前だけで、サイン後に『放送は別だ』と主張してもほぼ通らない
原則として追加報酬は発生しません(92 条 2 項)。ただし例外があり、あなたの実演を収録した『商業用レコード』が放送・有線放送された場合は 95 条で二次使用料を請求できます。業界裏話ヒント:この二次使用料は個人で請求するのではなく、文化庁長官が指定する団体(実演家著作隣接権センター CPRA など)が一括徴収し分配する。所属や登録をしていないと、もらえるはずのお金が宙に浮いたまま受け取れない
あります。著作権法上の『実演家』は、プロ・アマや有名無名を問わず、著作物を演じる人すべてを指します(2 条 1 項 4 号)。素人の歌唱や演技でも、生の実演を無断で放送されれば 92 条の放送権侵害を主張できます。業界裏話ヒント:テレビ局が街頭インタビューや一般人の余興を使うとき、出演同意書(実演の利用許諾)を取っているのはまさにこのため。同意書を取られていないのに放送されたら、それがそのまま交渉カードになる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 支配する対象 | 92 条:実演の放送・有線放送 | — |
| ワンチャンス主義の影響 | 適法に録音・録画された実演の放送には及ばない(2 項) | — |
| 報酬の補填 | 放送権が及ばない場合、95 条の二次使用料で一部補填 | — |
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