受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

水質汚濁防止法 第12条の4(有害物質使用特定施設等に係る構造基準等の遵守義務)

クイックジャンプ

有害物質使用特定施設を設置している者(当該有害物質使用特定施設に係る特定事業場から特定地下浸透水を浸透させる者を除く。第十三条の三及び第十四条第五項において同じ。)又は有害物質貯蔵指定施設を設置している者は、当該有害物質使用特定施設又は有害物質貯蔵指定施設について、有害物質を含む水の地下への浸透の防止のための構造、設備及び使用の方法に関する基準として環境省令で定める基準を遵守しなければならない。

この条文の基本情報

有害物質使用特定施設等に係る構造基準等の遵守義務とは何ですか?

定義有害物質使用特定施設等に係る構造基準等の遵守義務とは、水質汚濁防止法第12条の4に定められた規定で、「有害物質使用特定施設を設置している者(当該有害物質使用特定施設に係る特定事業場から特定地下浸透水を浸透させる者を除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 水質汚濁防止法第12条の4(有害物質使用特定施設等に係る構造基準等の遵守義務)は、日本の水質汚濁防止法に含まれる条文です。
  2. 水質汚濁防止法第12条の4の条文原文は「有害物質使用特定施設を設置している者(当該有害物質使用特定施設に係る特定事業場から特定地下浸透水を浸透させる者を除く。」で始まります。
  3. 水質汚濁防止法第12条の4は第二章 排出水の排出の規制等に置かれています。
  4. 水質汚濁防止法の公布日は昭和45年12月25日です。
  5. 水質汚濁防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 水質汚濁防止法第12条の4の前の条は水質汚濁防止法第12条の3です。
  7. 水質汚濁防止法第12条の4の次の条は水質汚濁防止法第13条です。
  8. 水質汚濁防止法第12条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第12条の4
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000138
  • 本サイト収録水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第12条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000138/12_4

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点水質汚濁防止法12条の4は、有害物質使用特定施設等の設置者に、地下浸透を防ぐ構造・設備・使用方法の基準の遵守を義務づける。違反時は改善命令の対象となる。

Q · 排水基準を守っていれば、水濁法12条の4は気にしなくていいの?

いいえ。地下浸透防止の構造・運用基準は別の義務です

水質汚濁防止法12条の4は、有害物質使用特定施設と有害物質貯蔵指定施設の設置者に、環境省令で定める地下浸透防止のための構造・設備・使用の方法の基準を守る義務を課しています。排出水の水質を規制する12条とは別の義務で、排水が基準内でも、床面の被覆不良や配管の漏えい対策が不十分なら不適合となりえます。不適合の場合、都道府県知事は13条の3に基づき改善や使用の一時停止を命じることができます。

解説

工場の床にできた一本のひび割れは、法的には「設備の不具合」で終わらない。水質汚濁防止法12条の4は、有害物質使用特定施設(トリクロロエチレンやシアン化合物などの有害物質を使う、法令で指定された洗浄槽・メッキ槽などの設備)や有害物質貯蔵指定施設(有害物質を含む液体を貯めるタンク類)を持つ事業者に、環境省令で定める「地下に染み込ませないための構造・設備・使い方」の基準を守る義務を課している。ポイントは、この義務が「汚染を起こしたら」ではなく「汚染が起きる前から」かかっていることだ。床面の被覆、防液堤(液漏れを受け止める囲い)、配管の漏れを目で確かめられる構造、作業手順の策定、定期点検。どれか一つが欠けていれば、地下水から何も検出されていなくても基準違反になりうる。平成23年(2011年)改正で新設されたのは、地下水汚染の多くが施設からの少しずつの漏れで起き、見つかった時には何十年分も溜まっていたからである。あなたの会社の設備が対象なら、問われるのは「汚していないか」ではなく「漏れない作りと運用になっているか」だ。

法的な位置づけ

水質汚濁防止法第12条の4は、地下浸透防止のための構造基準等の遵守義務を定める規定である。有害物質使用特定施設または有害物質貯蔵指定施設の設置者は、有害物質を含む水の地下への浸透を防ぐため、環境省令で定める構造、設備および使用の方法に関する基準を遵守しなければならない。特定地下浸透水を浸透させる者は本条の対象から除かれる。

手順

  1. 1.対象施設を洗い出す 事業場内の設備のうち、有害物質使用特定施設と有害物質貯蔵指定施設に当たるものを一覧化する。設置届出(5条)の控えと現場の設備を突き合わせ、届出漏れがないかも同時に確認する
  2. 2.構造基準の適合状況を点検する 施行規則の区分(床面・周囲、配管等、排水溝等、地下貯蔵施設)ごとに現状を確認し、ひび割れ・被覆剥離・地下埋設配管など不適合の疑いがある箇所を写真付きで記録する
  3. 3.使用の方法を文書化する 有害物質の取扱い手順、漏えい時の対応、点検の方法と頻度を作業要領書としてまとめ、現場の担当者に周知する。設備だけでなく運用ルールが紙に落ちていることが基準適合の前提になる
  4. 4.不適合箇所の改修計画を立て行政に相談する 改修と点検強化のどちらで対応するかを決め、期限入りの改修計画を作成する。指摘を受ける前に都道府県(または政令市)の環境部局に相談し、対応方針をすり合わせる
  5. 5.定期点検を実施し記録を保存する 14条5項に基づき定期点検を実施し、結果を記録して3年間保存する。立入検査やM&A・土地取引の調査ですぐ提示できるよう、構造図面・作業要領書と一冊にまとめておく

よくある質問 AI による整理

Q1有害物質使用特定施設とは何ですか?

水質汚濁防止法の特定施設のうち、政令で指定された有害物質(トリクロロエチレン、シアン化合物など)を製造・使用・処理する施設です。メッキ槽や洗浄施設が典型例です。

Q2有害物質貯蔵指定施設とは何ですか?

有害物質を含む液状の物を貯蔵する施設で、平成23年改正で新たに規制対象に加わりました。タンクや貯槽などが該当し、特定施設でなくても本条の基準遵守義務がかかります。

Q3水濁法の構造基準では床面に何が求められますか?

施行規則で、有害物質を含む水が浸透しない材質での床面の被覆や、防液堤などによる流出防止措置が求められます。基準どおりにできない場合の点検強化による代替も定められています。

Q4水濁法12条の4に違反すると罰則はありますか?

本条違反そのものに直接の罰則はありません。都道府県知事が13条の3で改善や使用の一時停止を命じ、その命令に違反した場合に刑事罰の対象となります(最新の改正状況をご確認ください)。

Q5既存施設の構造基準の猶予期間はいつまでですか?

平成24年6月1日の施行時に既に設置されていた施設には3年の猶予があり、平成27年(2015年)5月31日で終了しています。現在はすべての対象施設に基準が適用されます。

Q6定期点検の記録は何年保存が必要ですか?

14条5項に基づく定期点検の結果は記録し、施行規則により3年間保存する必要があります。立入検査や土地取引の調査で提示を求められる代表的な書類です(最新の規則をご確認ください)。

Q7特定地下浸透水を浸透させる者が12条の4の対象外なのはなぜですか?

地下へ水を浸透させる事業者には12条の3の浸透制限が別途かかり、その違反には13条の2の命令が用意されているためです。規制の重複を避けるための除外です。

Q8大学や研究所の洗浄設備も水濁法の対象になりますか?

研究・試験・検査を行う事業場の洗浄施設なども特定施設になりえます。有害物質を使用していれば有害物質使用特定施設として本条の構造基準がかかり、「工場ではない」は理由になりません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちの工場、排水は全部業者に引き取ってもらってるけど、それでも対象になるんですか?

対象になりえます。12条の4が見ているのは排水の行き先ではなく、有害物質を扱う施設そのものの構造と使い方です。引取りをしていても、洗浄槽の床から染み込めば地下水は汚れます。実務のポイント:「排水ゼロだから水濁法は関係ない」と思い込んでいる会社ほど、特定施設の届出(5条)自体が漏れていることがあり、立入検査でそこから芋づる式に指摘される

Q2古い設備を全部作り直すお金なんてない。どうしたらいい?

施行規則の構造基準には、基準どおりの構造にできない場合に点検の頻度や方法を強めることで代える考え方が組み込まれています。全面改修だけが答えではありません。実務のポイント:自治体の担当部局は、改修計画を持って事前に相談に来る事業者と、検査で指摘されてから動く事業者を明確に区別して見ている。同じ設備でも、相談の順番で行政とのやり取りの温度が変わる

Q3基準違反がバレたら、いきなり罰金なんですか?

12条の4の違反そのものに直接の罰則はなく、まず都道府県知事が構造・使用方法の改善や使用の一時停止を命じる流れ(13条の3)です。その命令に違反して初めて刑事罰の対象になります(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:命令の前に行政指導が入るのが通例で、この段階の対応記録が、後に汚染が見つかったとき「誠実に対応していた会社か」を判断する材料として残り続ける

間違えやすい点 AI による整理

  • 「排水基準(12条)を守っているから大丈夫」と考えがちだが、排水口から出る水の規制と、施設から地下に染み込む水の規制は別の軸である。排水の測定値が完璧でも、床のひび割れや埋設配管の腐食から少しずつ漏れていれば、12条の4の問題になる
  • 構造基準は「ハード(設備)」の話だと思われているが、基準には「使用の方法」も含まれる。作業手順の策定、異常時の対応、点検と記録の保存まで求められており、新品の設備を入れても運用ルールが紙に落ちていなければ遵守とはいえない
  • 経営者から見れば「まだ何も漏れていないのに、なぜ金をかけるのか」。法律から見れば「漏れてからでは遅いから、漏れる前の構造を義務にした」。この発想の落差が、立入検査の日に一気に表面化する。漏れの有無を問われているのではないと理解していない会社ほど、検査官との会話がかみ合わない
比較の観点この条文ほかの条文
規制の対象12条の4:有害物質使用特定施設・有害物質貯蔵指定施設の構造・設備・使用の方法12条の3:特定事業場から地下に浸透させる特定地下浸透水
14条5項:対象施設の定期点検と記録
義務の性質漏れない作りと運用を事前に確保する予防型の基準遵守義務有害物質を含む水を地下に浸透させてはならない行為規制
基準どおり維持されているかを定期に確かめ記録する義務
違反時の行政措置13条の3:構造・使用方法の改善命令、使用の一時停止命令13条の2:改善命令等
立入検査等での是正指導(罰則の有無は最新条文を要確認)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
水污染防治法・土壤及地下水污染整治法

台湾は地下水汚染を主に土壌地下水汚染整治法の枠組みで扱い、事業者の予防措置と汚染発生後の整治を組み合わせる。施設構造の予防基準を条文単位で置く日本とは規律の置き方が異なる

韓国
토양환경보전법

韓国は特定土壌汚染管理対象施設(地下タンク等)の設置者に漏えい防止と定期検査を課しており、施設単位の予防規制という発想は日本と近い

ドイツ
WHG § 62・AwSV

ドイツは水を汚染するおそれのある物質の取扱施設について、構造・設備・運用の技術基準を連邦規則で詳細に定め、日本より包括的な施設規制を置く

アメリカ
RCRA Subtitle I(40 CFR Part 280)

米国は地下貯蔵タンクについて、漏えい検知・腐食防止・二次封じ込めなどの技術基準を連邦規則で定める

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 創業40年のメッキ工場を継いだ二代目のあなた。父の代から使っている地下埋設の配管は、外から漏れを確認できない。平成24年(2012年)の施行時にあった既存施設には3年間の猶予があったが、それはすでに終わっている。県の立入検査で「構造基準不適合」と指摘されれば、改善命令か使用の一時停止命令(13条の3)が次に来る
  • もし工場の土地を売ろうとしたとき、買い手のデューデリジェンス(買収前の詳細調査)担当者から「点検記録を3年分見せてください」と言われたら? 記録がなければ、それだけで地下の汚染リスクが価格に上乗せされ、値引き交渉の材料にされる
  • 大学の研究室で有機溶剤を使った器具を洗うあなた。研究・検査を行う事業場の洗浄施設も特定施設になりうる。「ここは工場ではない」は通らない
  • 取引先の化学メーカーから「来月の監査までに構造基準の適合状況を証明してほしい」と通知が来た。残りは30日。床面の被覆状況の写真、防液堤の容量計算、点検表、作業要領書。四つがそろわなければ、取引の継続そのものが揺らぐ
  • 近隣の井戸から有害物質が検出され、役所の担当者が周辺の事業場を一軒ずつ回り始めた。あなたの工場がその一軒である。基準を守っていた記録があるかどうかで、原因者として疑われるかどうかの出発点が変わる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 近隣の井戸水や地下水の汚染が疑われたら、まず保健所か都道府県の環境部局に水質検査を依頼する2. 周辺の工場・研究施設が有害物質使用特定施設として届出されているかを情報公開請求などで確認する3. 健康被害があれば、水質汚濁防止法19条の無過失責任を根拠に事業者へ賠償を求める余地がある4. 行政に地下水浄化措置命令(14条の3)の発動を求める申入れも検討する

訴えられた側:1. 自社の設備のうち有害物質使用特定施設・有害物質貯蔵指定施設に当たるものを一覧にする2. 施行規則の構造基準(床面・周囲、配管、排水溝、地下貯蔵施設、使用の方法)ごとに適合状況を点検する3. 不適合箇所は改修計画と期限を文書化し、行政に先回りして相談する4. 点検記録を保存し、立入検査で出せる状態にしておく5. 改善命令を受けたら期限内に対応する。命令違反は刑事罰の対象になる(最新の改正状況をご確認ください)

時効(請求できる期限):12条の4自体に特定の時効はない。施行時(平成24年6月1日)の既存施設に認められた3年の猶予期間は平成27年(2015年)5月31日で終了済み。新設時は設置60日前までの届出(5条・9条)が必要。健康被害の賠償請求には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)と不法行為の時効(民法724条・724条の2)が関係する(最新の改正状況をご確認ください)

学説

立法趣旨(未然防止):地下水汚染は発見が遅れ浄化に長期間と多額の費用を要するため、汚染の結果ではなく汚染が起こりうる構造と運用を規制対象とする予防型の手法を採ったものと解されている

改正沿革 AI による整理

  • 平成23年(2011年)改正、平成24年(2012年)6月1日施行 地下水汚染の未然防止のため新設。有害物質使用特定施設と新たに設けられた有害物質貯蔵指定施設に構造・設備・使用方法の基準遵守義務を課し、既存施設には3年の猶予を置いた

改正の年表

  1. 1.平成23年(2011年) 新設:地下水汚染の未然防止を目的とする改正で新設。有害物質貯蔵指定施設の新たな規制と併せ、構造・設備・使用の方法の基準遵守義務を導入。平成24年6月1日施行、既存施設には3年の猶予を置いた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

水質汚濁防止法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 排出水の排出の規制等

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›