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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

水質汚濁防止法 第14条の3(地下水の水質の浄化に係る措置命令等)

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  1. 都道府県知事は、特定事業場又は有害物質貯蔵指定施設を設置する工場若しくは事業場(以下この条及び第二十二条第一項において「有害物質貯蔵指定事業場」という。)において有害物質に該当する物質を含む水の地下への浸透があつたことにより、現に人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあると認めるときは、環境省令で定めるところにより、その被害を防止するため必要な限度において、当該特定事業場又は有害物質貯蔵指定事業場の設置者(相続、合併又は分割によりその地位を承継した者を含む。)に対し、相当の期限を定めて、地下水の水質の浄化のための措置をとることを命ずることができる。ただし、その者が、当該浸透があつた時において当該特定事業場又は有害物質貯蔵指定事業場の設置者であつた者と異なる場合は、この限りでない。
  2. 2.前項本文に規定する場合において、都道府県知事は、同項の浸透があつた時において当該特定事業場又は有害物質貯蔵指定事業場の設置者であつた者(相続、合併又は分割によりその地位を承継した者を含む。)に対しても、同項の措置をとることを命ずることができる。
  3. 3.特定事業場又は有害物質貯蔵指定事業場の設置者(特定事業場若しくは有害物質貯蔵指定事業場又はそれらの敷地を譲り受け、若しくは借り受け、又は相続、合併若しくは分割により取得した者を含む。)は、当該特定事業場又は有害物質貯蔵指定事業場について前項の規定による命令があつたときは、当該命令に係る措置に協力しなければならない。

この条文の基本情報

地下水の水質の浄化に係る措置命令等とは何ですか?

定義地下水の水質の浄化に係る措置命令等とは、水質汚濁防止法第14条の3に定められた規定で、「都道府県知事は、特定事業場又は有害物質貯蔵指定施設を設置する工場若しくは事業場(以下この条及び第二十二条第一項において「有害物質貯蔵指定事業場」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 水質汚濁防止法第14条の3(地下水の水質の浄化に係る措置命令等)は、日本の水質汚濁防止法に含まれる条文です。
  2. 水質汚濁防止法第14条の3の条文原文は「都道府県知事は、特定事業場又は有害物質貯蔵指定施設を設置する工場若しくは事業場(以下この条及び第二十二条第一項において「有害物質貯蔵指定事業場」という。」で始まります。
  3. 水質汚濁防止法第14条の3は第二章 排出水の排出の規制等に置かれています。
  4. 水質汚濁防止法の公布日は昭和45年12月25日です。
  5. 水質汚濁防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 水質汚濁防止法第14条の3の前の条は水質汚濁防止法第14条の2です。
  7. 水質汚濁防止法第14条の3の次の条は水質汚濁防止法第14条の4です。
  8. 水質汚濁防止法第14条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第14条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000138
  • 本サイト収録水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第14条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000138/14_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点水質汚濁防止法14条の3は、有害物質の地下浸透で健康被害のおそれがある場合、知事が設置者や浸透時の設置者に地下水浄化を命じられると定める。

Q · 汚染された工場を買ったら、地下水の浄化命令はうちに来るの?

原則出ない。命令は浸透時の設置者に向かい、買い手は協力義務のみ

水質汚濁防止法14条の3第1項ただし書により、現在の設置者が浸透当時の設置者と別人であれば、その者に浄化命令は出せません。命令は浸透時の設置者(相続・合併・分割による承継者を含む)に向かいます(同条2項)。ただし買い手や借り手は、命令に係る措置への協力義務を負います(同条3項)。また土壌汚染対策法では、土地所有者として措置の指示を受ける別ルートがある点に注意が必要です。

解説

工場を売れば、汚した地下水の責任も一緒に手放せる。そう考えている経営者は少なくないが、本条はその逃げ道を塞いでいる。有害物質を含む水が地下に染み込み、周辺の井戸水などを通じて人の健康被害が出ている、または出るおそれがある。都道府県知事(政令で定める市では市長)がそう認めれば、地下水の浄化措置命令(役所が特定の事業者に「期限までにこれをやれ」と直接下す決定)が出る。命令の宛先は二つある。今の設置者と、染み込んだ当時の設置者だ。会社を合併・分割しても、親から相続しても、その地位ごと引き継がれる。一方、当時と別人の新しい設置者、つまり工場を買っただけの者には浄化命令は出せない。ただし第3項により、浄化工事への協力義務は負う。敷地を借りただけの者も同じである。問われるのは「今、誰が持っているか」ではなく「染み込んだとき、誰が持っていたか」である。

法的な位置づけ

水質汚濁防止法14条の3は地下水の水質浄化に係る措置命令を定める規定である。有害物質を含む水の地下浸透により人の健康被害が生じ、または生ずるおそれがある場合、都道府県知事は被害防止に必要な限度で、現在の設置者または浸透時の設置者(相続・合併・分割による承継者を含む)に浄化措置を命じることができ、事業場や敷地の譲受人・借受人には協力義務が課される。

よくある質問 AI による整理

Q1地下水浄化措置命令とは?

有害物質の地下浸透で健康被害のおそれがあるとき、都道府県知事が事業場の設置者に地下水の浄化を命じる行政処分です。水質汚濁防止法14条の3が根拠です。

Q2浄化措置命令の対象になる有害物質は何?

カドミウム、六価クロム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなど、水質汚濁防止法施行令2条で指定された人の健康に被害を生ずるおそれのある物質です。

Q3有害物質貯蔵指定事業場とは?

有害物質を含む液状の物を貯蔵する指定施設を設置する工場・事業場のことです。特定施設がなくても、貯蔵施設からの漏えいで本条の命令対象になりえます。

Q4浄化措置命令 いつまでに対応すればいい?

命令書で定める「相当の期限」までです。期限は汚染の程度や工法により個別に設定されます。不服申立てをしても期限内の着手計画は並行して進めるのが安全です。

Q5浄化措置命令は取り消しできる?

処分を知った翌日から3か月以内の審査請求、または6か月以内の取消訴訟で争えます。ただし命令前の弁明機会で浸透時期や汚染源を争う方が効果的です。

Q6合併した相手会社の地下水汚染も責任を負う?

負いえます。本条は合併により設置者の地位を承継した者を命令対象に明記しています。合併前のデューデリジェンスで地下水の測定記録を確認することが重要です。

Q7工場跡地の賃借人は浄化で何を求められる?

敷地を借り受けた者は、設置者への命令に係る措置に協力する義務を負います(14条の3第3項)。立入り、観測井戸の設置、工事の受け入れなどが典型です。

Q8工場を廃業すれば浄化命令は来ない?

来る可能性があります。第2項は浸透時に設置者であった者を対象としており、廃業後も命令は届きえます。相続人や合併・分割の承継者にも及びます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1前の会社が汚した工場を買っちゃったんですが、うちが浄化費を出すんですか?

水質汚濁防止法の上では、浸透時の設置者と別人であれば、あなたに浄化命令は出せません(14条の3第1項ただし書)。命令は当時の設置者に向かいます(同2項)。ただし、工事への協力義務は負います(同3項)。実務のポイント:土壌汚染対策法では、土地所有者として措置の指示を受けるルートが別にあります。その場合、同法8条で汚染原因者に費用を求償できます。売買契約書と操業記録は捨てないこと

Q2命令を無視したら、実際どうなるんですか?

14条の3の命令に違反すると、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です(30条)。法人にも両罰規定で罰金が科されます(34条)(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:罰則より痛いのは事業への影響です。命令を受けた事実は、金融機関や買収相手のデューデリジェンスで照会対象になりえます。与信や売却価格への打撃が、罰金額を大きく上回ることもあります

Q3うちの井戸から基準超えが出た。近所の工場に浄化させることはできる?

住民に命令の権限はなく、浄化命令を出すかどうかは都道府県知事(政令市では市長)が判断します(14条の3)。住民にできるのは、記録を添えて情報を提供することと、健康被害などについて19条の無過失責任で賠償を求めることです。実務のポイント:行政が汚染源を特定するには時間がかかります。住民側が同じ地点・同じ間隔で採水した記録を積み上げておくと、濃度の変化から発生源を絞る決め手になることがあります

Q4亡くなった父がメッキ工場をやってました。相続したら浄化命令も来ますか?

来る可能性があります。14条の3は第1項・第2項とも、相続によって設置者の地位を承継した者を対象に含めています。実務のポイント:相続放棄の熟慮期間は原則3か月(民法915条)ですが、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てられます。工場跡の地下水調査が終わる前に単純承認と扱われる行為(財産の処分など)をしないことが、最大の防御になります

間違えやすい点 AI による整理

  • 土地や工場を買えば浄化責任も自動的に買い手に移ると思われがちだが、本条では逆である。新しい設置者が浸透時の設置者と別人なら、浄化命令は出せない(第1項ただし書)。命令の本命は当時の設置者だ(第2項)。ただし買い手は協力義務(第3項)を負う。さらに土壌汚染対策法では、土地所有者として措置の指示を受けるという別ルートが残る。「買い手は無傷」でもない
  • 汚染が見つかればすぐ命令が来る、とも限らない。要件は「現に人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれ」であり、措置も被害防止に必要な限度に限られる。見落とされがちなのは、この「おそれ」が自社の敷地内の事情だけで決まらない点だ。周辺に飲用井戸があるかどうかで状況は一変する。近所の一軒が井戸水を飲み始めただけで、自社の問題が命令の射程に入りうる
  • 経営者から見れば「当時は普通に使っていた洗浄用の溶剤」である。しかし本条は、浸透当時に規制違反があったかどうかを命令の要件にしていない。問われるのは、浸透の事実と健康リスクと原因のつながりだ。「当時は合法だった」という反論は思ったほど効かない。この落差を、M&A の最終局面で知る経営者が多い
比較の観点この条文ほかの条文
発動のきっかけ水濁法14条の3:有害物質の地下浸透による健康被害またはそのおそれ水濁法14条の2:施設の破損等の事故による有害物質等の排出・浸透
土壌汚染対策法7条:要措置区域の指定(土壌汚染による健康被害のおそれ)
命令・指示の宛先現在の設置者(浸透時と別人なら除外)+浸透時の設置者、各承継者事故を起こした事業場の設置者
土地の所有者等(汚染原因者が明らかならその者)
求められる内容相当の期限を定めた地下水の水質浄化措置応急措置の実施と都道府県知事への届出
汚染除去等計画の作成と措置の実施
後の取得者の扱い浄化命令の対象外だが協力義務(3項)事故時の設置者が対象で、取得者の規定なし
土地所有者として指示対象になりうる、原因者へ求償可(8条)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
土壤及地下水污染整治法

台湾は污染行為人に加え潛在污染責任人や污染土地関係人にも責任や協力を求める構造で、日本の二重宛先と協力義務に近い

韓国
토양환경보전법 제10조의4

韓国は汚染原因者、所有者・占有者、承継者を浄化責任者として列挙し、善意の取得者に免責の余地を設ける

ドイツ
BBodSchG § 4 Abs. 3

ドイツは原因者、包括承継人、土地所有者、占有者を浄化義務者とし、日本より所有者責任が広い

アメリカ
CERCLA 42 U.S.C. § 9607

米国は現所有者と廃棄時所有者の双方を責任当事者とし、厳格・連帯責任を課す点で日本より買い手に厳しい

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 20年前に廃業した父のクリーニング店の跡地近くで、住民の井戸水からテトラクロロエチレンが検出されたらどうなるか。店の設置者の地位を相続で引き継いでいれば、相続人のあなたも浄化命令の対象になりうる。廃業しても、代替わりしても、地下の記録は消えない
  • メッキ工場の総務担当であるあなたの机に、県から措置命令の前触れとなる弁明機会の通知が届いた。弁明書の期限は2週間後。六価クロムは本当に自社の操業由来か、前の所有者の時代のものか。測定記録と操業記録を今週中に揃えなければ、反論の材料すら出せない
  • 会社分割で工場部門だけを切り出して売却した。汚染の責任も一緒に移る。承継会社は、浸透時の設置者の地位を引き継ぐからだ
  • 倉庫にするため工場跡地を格安で借りた友人から相談された。前の所有者に浄化命令が出れば、敷地を借り受けた者も浄化工事への協力義務を負う。重機の搬入、観測井戸の掘削、その間の営業制約をどう分担するか。賃貸借契約に一行も書いていなかった

取るべき行動

被害を受けた側:1. 井戸水に異常を感じたら、保健所や自治体の窓口で水質検査を相談し、結果が出るまで飲用を止める2. 採水の日時・場所・検査結果を継続して記録する。汚染源を特定する材料になる3. 都道府県または政令市の環境部局に情報を提供する。命令を出すかどうかは知事の判断だが、住民の記録が判断を後押しする4. 健康被害や代替水源の費用は、水質汚濁防止法19条の無過失責任(故意・過失の立証が不要)を足場に賠償請求を検討する

訴えられた側:1. 弁明機会の通知や命令書で、根拠事実・措置内容・期限を確認する2. 弁明の段階で、浸透時期や他の汚染源を操業記録と測定データで反論する3. 浸透時に別の設置者がいたなら、第2項による命令の対象になることを指摘し、費用分担を交渉する4. 不服があれば審査請求または取消訴訟を検討する5. 争う場合でも、期限内の措置を怠れば罰則があるため、着手計画は並行して進める

時効(請求できる期限):命令そのものに時効や除斥期間の定めはなく、浸透から長年経っても命令されうる。命令に不服があるときは、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、または6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を起こす。浄化措置は、命令書の定める「相当の期限」内に実施しなければならない(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:本条は汚染者負担原則を具体化した規定であり、浸透当時の規制違反の有無を要件としない。宛先を浸透時設置者と承継者に広げる一方、後の取得者を協力義務にとどめることで、原因者追跡と取引安全の均衡を図っていると解される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)改正 地下水の水質浄化に係る措置命令制度が新設されたとされる。人的検証が必要
  • 平成23年(2011年)改正 有害物質貯蔵指定施設(事業場)が対象に加えられたとされる。施行は平成24年(2012年)。改正の範囲と会社分割の追加時期は要確認

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 新設:地下水の水質浄化に係る措置命令制度が新設され、有害物質の地下浸透による健康被害への行政対応手段が整備された
  2. 2.平成23年(2011年) 改正:有害物質貯蔵指定施設を設置する事業場が地下浸透防止の規制対象に加わり、本条の命令対象にも有害物質貯蔵指定事業場が含まれた

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水質汚濁防止法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 排出水の排出の規制等

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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