この法律に定めるもののほか、この法律の規定の実施に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
要点労働安全衛生法 115 条の 2 は、法の実施に必要な事項を厚生労働省令に委任する規定。現場の安全基準を定める省令の法的根拠であり、省令違反にも罰則が及ぶ。
Q · 労働安全衛生法を読んでも具体的な安全基準が見当たらないのはなぜ?
実務の数値基準は法律本体でなく厚生労働省令にあるため
労働安全衛生法 115 条の 2 が、法の実施に必要な事項を厚生労働省令に委任しているからです。手すりの高さ、健康診断の項目、化学物質の許容濃度といった現場を縛る数値は、法律本体ではなく労働安全衛生規則や特定化学物質障害予防規則などの省令に定められています。これらの省令は委任に基づき法律と同じ拘束力を持ち、違反には 119 条・120 条で罰則が科されます。自社の義務を確認するには、法律本体だけでなく対応する省令まで追う必要があります。
労働安全衛生法を最後まで読んでも、あなたの職場で実際に守るべき具体的なルールはほとんど見つからない。手すりの高さ、健康診断の項目、化学物質の許容濃度、足場の組み方、そうした現場を縛る数字は、法律本体ではなく厚生労働省令に書かれている。115条の2は、その省令に法律としての効力を与える送電線である。「この法律に定めるもののほか、この法律の規定の実施に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める」。たった一文だが、労働安全衛生規則をはじめ、有機溶剤中毒予防規則、特定化学物質障害予防規則など、現場を実際に動かす膨大な細則の法的根拠がここにある。あなたが「法律にはそんなこと書いていない」と反論しても通用しない理由がこれだ。罰則付きの義務の多くは、法律の委任を受けた省令の中で具体化されている。条文を読む順番を変えるべきだ。法律本体だけでなく、対応する省令まで追わなければ、自分が本当に負っている義務は見えない。
労働安全衛生法 115 条の 2 は、同法に定めるもののほか、法の規定の実施に関し必要な事項を厚生労働省令に委ねる委任規定である。労働安全衛生規則をはじめとする多数の省令に法的効力を与える包括的な根拠条文として機能し、委任の範囲は「法の実施に関し必要な事項」に限定される。
e-Gov 法令検索で「労働安全衛生規則」を検索すると全条文が無料で閲覧できます。労働安全衛生法 115 条の 2 の委任を受けた省令で、現場の細目基準が定められています。
全業種共通の労働安全衛生規則に加え、化学物質を扱えば特定化学物質障害予防規則、有機溶剤なら有機溶剤中毒予防規則など、作業内容ごとに業種別の特別規則が枝分かれして適用されます。
省令は法律改正より機動的で、新たな化学物質や作業方法に対応するため随時改正されます。最新の安全基準を押さえるには定期的に e-Gov で省令を確認するのが確実です。
まず指摘された省令の条文番号を特定し、その内容を確認します。「法律に書いていない」という反論は通用しません。是正勧告には期限内に是正計画で応じるのが基本です。
労働安全衛生規則に加え、厚生労働省のテレワークガイドラインが実務の指針となります。委任規定により、こうした細目は法改正を待たず機動的に整備されています。
あります。規模に関わらず労働者を使用する事業者は省令上の義務を負います。小規模事業者向けに一部義務が緩和される条項はありますが、適用除外ではありません。
負います。委任を受けた省令は法律と同じ拘束力を持ち、知らなかったことは免責事由になりません。是正勧告も罰則も「知らなかった」では止まりません。
e-Gov 法令検索で労働安全衛生法を表示し、関連する政省令リンクをたどると一覧できます。厚生労働省の安全衛生情報ポータルでも体系的に整理されています。
罰則はあります。法律の委任を受けた省令の違反でも、法律側が罰則規定を置いていれば処罰の対象です。労働安全衛生法は119条・120条で、省令で定める義務の違反に懲役または罰金を科しています。業界裏話ヒント:行政は法律本体だけでなく省令の条文番号まで特定して是正勧告を出してくる。反論したいなら、法律ではなく指摘された省令そのものを読むのが先決で、法律に無いという反論は的を外している
なりません。委任には限界があり、「この法律の規定の実施に関し必要な事項」という枠を超えた、白紙委任的な省令は憲法41条(国会単独立法の原則)との関係で許されません。実施に必要な技術的・細目的事項に限られます。業界裏話ヒント:省令が法律の委任範囲を逸脱していると考えるなら、その省令規定の効力自体を訴訟で争える。実務では稀だが、根拠の弱い省令ほど委任の限界という切り口で崩せる余地がある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 委任の範囲 | 115 条の 2:包括的(法の実施に必要な事項全般) | — |
| 対応する省令の例 | 労働安全衛生規則全般の根拠 | — |
| 役割 | 受け皿としての一般的・補完的委任 | — |
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