要点労働安全衛生法86条は、コンサルタントの信用失墜行為と、業務上知り得た秘密の漏洩・盗用を禁止する。この守秘義務は退業後も継続する。
Q · 労働安全コンサルタントの守秘義務って、辞めた後も続くんですか?
続きます。退業後も守秘義務は消えず違反は処罰対象です
労働安全衛生法86条2項は、コンサルタントが業務に関して知り得た秘密を漏らし、または盗用してはならないと定め、「コンサルタントでなくなつた後においても、同様とする」と明記しています。つまり廃業・引退・登録抹消のいずれによっても守秘義務は消えません。さらに1項は、コンサルタント個人の信用だけでなく「コンサルタント全体の不名誉」となる行為まで禁止します。違反すれば登録取消や業務停止の行政処分に加え、刑事罰の対象にもなりえます(最新の改正状況をご確認ください)。
工場の安全診断に入った労働安全コンサルタントは、その会社の生産ラインの欠陥、過去の隠れた労災、経営の弱点まで覗き込む。だからこの条文が効いてくる。業務で知り得た秘密を漏らしてはならず、盗用してもならない。しかも後段は『コンサルタントでなくなつた後においても、同様とする』と言い切る。資格を返上しようが廃業しようが、一度背負った封印は一生解けない。第1項はさらに、コンサルタント個人だけでなく『コンサルタント全体の不名誉』となる行為まで禁じる。つまりあなた一人の軽率な振る舞いが、同じ資格を持つ全国の同業者の信用を巻き添えにする。違反すれば登録取消や業務停止の行政処分に加え、刑事罰の対象にもなりうる(最新の改正状況をご確認ください)。守秘は気構えの問題ではなく、法が課した一生ものの債務である。
労働安全衛生法86条は、登録を受けた労働安全コンサルタントおよび労働衛生コンサルタントの基本的義務を定める規定である。第1項はコンサルタントの信用または全体の名誉を害する行為を禁じ、第2項は業務に関して知り得た秘密の漏洩および盗用を禁じる。この秘密保持義務は、コンサルタントの資格を失った後においても継続するものとされる。
事業場の安全水準を診断・指導する国家資格者です。労働安全衛生法81条に業務が定められ、登録を受けて専門的助言を行います。秘密保持など86条の義務を負います。
あります。86条2項の秘密漏洩・盗用に違反すると、登録取消や業務停止の行政処分に加え、刑事罰の対象になりえます(最新の改正状況をご確認ください)。
資格者の信用や、その資格者全体の名誉を傷つける行為を指します。86条1項はコンサルタント個人の品位だけでなく、同業者集団の信用を害する行為も禁じています。
退業後も継続します。86条2項は「コンサルタントでなくなつた後においても、同様とする」と明記し、廃業や登録抹消でも義務は消えません。
登録取消・業務停止という行政処分のルートと、刑事罰のルートが別々に動きます。一方が成立しなくても他方が成立しうる点に注意が必要です。
親告罪と解されており、刑事責任を問うには被害者の告訴が必要とされています(現行効力を要確認)。ただし行政処分は告訴がなくても監督官庁の判断で動きます。
信用失墜行為や秘密保持義務違反など86条違反が端緒になりえます。登録制度は84条が定め、義務違反は登録の前提を失わせる事由となります。
漏洩は秘密を他人に伝える行為、盗用は自分の利益のために流用する行為です。86条2項は両者を並列で禁じ、誰にも言わずに使うだけでも違反になりえます。
その油断が一番危ない。第86条違反は刑事罰の対象とされ(六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金、最新の改正状況をご確認ください)、さらに登録取消や業務停止の行政処分も並行する。業界裏話ヒント:刑事は親告罪と解され被害者の告訴が要るが、行政処分は告訴がなくても監督官庁の判断で動く。『告訴されなければ大丈夫』は刑事だけの話で、資格は別ルートで飛ぶ。
負う。第86条後段が『コンサルタントでなくなつた後においても、同様とする』と明文で定めている。引退・廃業・登録抹消、どれも免罪符にはならない。業界裏話ヒント:退業後にやりがちなのが、過去の顧問先の事例を実績紹介やセミナーで使うこと。匿名化が甘く事業場が特定できれば漏洩になる。退いた後ほど油断が出るので、過去案件の言及は特定可能性をゼロにするのが鉄則。
条文は『漏らし』と『盗用』を分けて並べている(第86条第2項)。うっかりの漏洩と利益目的の流用は別類型だが、どちらも禁止対象だ。業界裏話ヒント:故意か過失かは刑事責任の成否や量定に影響するが、行政処分や民事の損害賠償(民法709条)は過失でも成立する。『悪気はなかった』は刑事の情状にはなっても、損害賠償と登録リスクは消えない。
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|---|---|---|
| 規律の性質 | 86条:信用保持義務・秘密保持義務(コンサルタントの基本的義務) | — |
| 違反の主な効果 | 義務違反そのもの。登録取消・業務停止の行政処分の端緒 | — |
| 退業後の適用 | 秘密保持義務は退業後も継続(86条2項後段) | — |
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