要点特定商取引法 38 条は、連鎖販売取引で断定的判断の提供や迷惑勧誘などがあった場合に、主務大臣が是正措置を指示できると定める。指示をしたときは、その旨の公表が義務づけられる。
Q · マルチ商法でしつこく勧誘されたら、行政に動いてもらえるの?
動きます。指示処分の対象で、出れば社名が公表されます
特定商取引法 38 条は、連鎖販売取引において「利益が確実であると誤解させる断定的判断の提供」「契約しない意思を示した相手への迷惑勧誘」「債務の履行拒否・不当な遅延」などがあった場合、主務大臣が是正措置を指示できると定めます。対象は統括者(運営本部)だけでなく、勧誘者個人(2 項)や一般連鎖販売業者(3 項)にも及びます。そして 5 項により、指示をしたときは主務大臣がその旨を公表しなければならないため、社名と違反内容が公開情報として残ります。
友人から『いい話がある』と誘われ、断っても断ってもしつこく勧誘される。『このビジネスは絶対に儲かる』と言い切られる。契約後、返金を求めても『規約上できない』と引き延ばされる。これらは単なる迷惑行為ではない。特定商取引法 38 条が名指しで並べた、行政処分の対象行為だ。連鎖販売取引(いわゆるマルチ商法、ネットワークビジネス)で、統括者(運営本部)、勧誘者、一般会員がこれらの線を踏むと、主務大臣(消費者庁など)は是正を命じる『指示』を出せる。そして 5 項、6 項がこの制度の牙だ。指示を出したら、行政はその事実を公表しなければならない。会社名も違反内容も、消費者庁のサイトに載る。取引先も、次に勧誘される人も、検索一発でそれを見る。あなたが今『しつこい』と感じているその勧誘は、法律の物差しでは違反行為かもしれない。
特定商取引に関する法律 38 条は、連鎖販売取引に係る行政処分のうち指示処分を定める規定である。主務大臣は、統括者、勧誘者又は一般連鎖販売業者が同法の禁止規定に違反し、又は債務の履行拒否、断定的判断の提供、迷惑勧誘等の列挙行為を行い、連鎖販売取引の公正及び相手方の利益が害されるおそれがあると認めるときに、是正措置を指示することができる。その指示は公表される。
商品やサービスの再販売等を行う個人を組織に加入させ、特定利益を示して勧誘し、特定負担を伴う取引です。いわゆるマルチ商法やネットワークビジネスがこれに当たり、取引形態そのものは合法ですが特定商取引法の厳しい規制を受けます。
連鎖販売取引自体は違法ではありません。違法となるのは勧誘の「やり方」です。特定商取引法 38 条 1 項は、利益が確実と誤解させる断定的判断の提供や、断った相手への迷惑勧誘などを指示処分の対象行為として列挙しています。
主務大臣が事業者に対し、違反の是正措置や取引相手方の利益保護のための措置をとるよう命じる行政処分です。特定商取引法 38 条が根拠で、業務停止命令より前の段階に位置し、命じられた事実は公表されます。
特定商取引法 38 条 5 項・6 項により、主務大臣は指示をしたときにその旨を公表しなければなりません。消費者庁の行政処分に関する公表ページで、事業者名と処分理由が確認できます。報道や転載により長期間ネット上に残ります。
次の段階として業務停止命令(39 条)に進み、さらに違反が継続すれば刑事罰の対象にもなります。指示は「軽い注意」ではなく、段階的に重くなる行政処分の一段目と理解する必要があります。
まず契約しない意思を明確に伝えてください。意思表示後の勧誘は 38 条 1 項 3 号の迷惑勧誘に該当しえます。日時・場所・発言を記録し、消費者ホットライン 188 や消費生活センターへ情報提供すると行政監督につながります。
38 条ではなく 40 条が定めており、契約書面を受領した日から 20 日間は無条件で解除できます。法定記載事項を欠く書面では期間が起算されないため、20 日を過ぎたと言われても諦める必要はありません。
1 項は統括者(運営本部)、2 項は勧誘者、3 項は一般連鎖販売業者、4 項は連鎖販売取引電子メール広告受託事業者です。会社だけでなく、勧誘した個人も独立して処分対象になる点が重要です。
あります。38 条は統括者(運営本部)だけでなく『勧誘者』個人も指示処分の対象にしています(2 項)。断り続けた相手への勧誘(1 項 3 号)や『確実に儲かる』という断定的判断(1 項 2 号)は、誘った友人個人の行為として処分対象になる。業界裏話ヒント:多くの被害者は『会社は無理でも個人は無理だろう』と諦めるが逆。勧誘者個人の氏名が特定できる証拠(LINE、録音)があれば、行政はピンポイントで動ける。友人だからと証拠を消さないこと
そう思うと足をすくわれます。5 項により指示は必ず公表され、社名が消費者庁サイトに残ります。指示に従わなければ次は業務停止命令(39 条)、それでも改善なければ刑事罰へと階段が続く。業界裏話ヒント:指示の本当の打撃は罰則そのものより『公表』。この記録は融資審査、取引先与信、採用の場面で半永久的に効く。事業者が指示を極端に恐れるのはこのためで、逆に被害者にとっては最小コストで相手に最大の圧をかけられる一手
取り返せる可能性は十分あります。38 条は行政処分の話ですが、あなた個人の救済は別ルート。連鎖販売取引なら契約書面受領から 20 日はクーリング、オフ(40 条)で無条件解約でき、期間を過ぎても『確実に儲かる』の断定的判断は消費者契約法 4 条で取消せます。業界裏話ヒント:クーリング、オフの 20 日は法定書面に不備があると起算されず、期間が事実上延びる。マルチ業者の交付書面は法定記載を欠くことが多く、『もう 20 日過ぎた』と言われても諦めるのは早い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処分・権利の性質 | 38 条:指示(是正措置を命じる行政処分) | — |
| 誰が動かすか | 主務大臣(消費者庁等)が職権で発動 | — |
| 効果 | 是正措置義務+公表義務(5 項、6 項) | — |
| 被害者にとっての意味 | 情報提供により行政を動かす入口 | — |
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