要点特定商取引法 57 条の 2 は、業務停止命令と同時に、責任ある役員・使用人(命令日前 1 年以内の元役員等を含む)へ同一期間の業務禁止を命じる制度で、命令は公表される。
Q · 会社が業務停止命令を受けたら、役員個人も何か処分されるんですか?
会社への処分と同時に、責任ある役員個人も同じ期間、同じ商売を禁じられます
特定商取引法 57 条の 2 により、業務提供誘引販売業者に業務停止命令(同法 57 条)が出される場合、主務大臣は、命令の理由となった事実への責任の程度から業務制限が相当と認められる役員・使用人に対し、停止と同一期間の業務禁止を命じることができます。対象には命令日前 1 年以内の元役員・元使用人も含まれ、他法人での担当役員就任も禁止されます。さらに同条 2 項では特定関係法人での同一業務の停止も命じられ、3 項により命令は公表されます。
かつては単純な逃げ道があった。会社が業務停止命令を受けたら、その会社をたたんで別会社を新しく立ち上げ、同じ「稼げる副業」商法を続ける。役員は痛くもかゆくもなかった。2017年12月、その扉が閉じた。業務提供誘引販売業(あなたに仕事を提供して稼がせると誘い、その見返りに商品購入や登録料を払わせる商法)に業務停止命令が出るとき、主務大臣はその会社の役員・使用人に対して、停止と同一期間、個人として同じ商売を新たに始めること、さらに他社でその業務を担当する役員に就任することまで禁じられる。恐ろしいのは射程だ。命令の日から1年前までさかのぼり、すでに辞めた元役員・元使用人も対象になる。「処分が出る前に辞めておけば安全」は通用しない。あなたが業務に関与し、責任の程度が相当と判断されれば、氏名が公表される。
特定商取引法 57 条の 2 は、業務提供誘引販売業への業務停止命令の実効性を確保するため、当該事業者の役員・使用人および命令日前 1 年以内にその地位にあった者のうち、責任の程度から業務制限が相当と認められる者に対し、停止と同一期間、同範囲の業務の新規開始および他法人での担当役員就任を禁止できる旨を定める規定である。命令は公表される。
事業者への業務停止命令とは別に、その役員や使用人など「個人」に対し、同一期間、同じ業務を新たに始めることを禁じる行政処分です。特定商取引法 57 条の 2 が根拠となります。
「仕事を提供するので収入が得られる」と誘い、その仕事に必要だとして商品購入や登録料などの負担をさせる取引です。いわゆる内職商法・モニター商法がこれに当たり、特定商取引法 51 条が定義しています。
条文上、業務禁止命令は業務停止命令と「同一の期間」と定められています。したがって、期間は個別に発せられる停止命令の長さに連動します。最新の期間上限は改正状況をご確認ください。
禁止期間中に同種業務を開始したり、その業務を担当する役員に就任すれば命令違反となり、特定商取引法上の罰則の対象になり得ます。適用条文と法定刑は最新の改正状況をご確認ください。
命令の理由となった行為をした事業者と資本関係などで結び付いた法人を指します。57 条の 2 第 2 項は、禁止対象者がそこで同一業務を行っている場合、その業務自体の停止も命じられるとしています。
なります。条文は役員だけでなく使用人、さらに命令日前 1 年以内に使用人であった者も対象に挙げています。事業者が個人の場合は、その使用人と元使用人が対象です。
行政不服審査法による審査請求、または行政事件訴訟法による取消訴訟を検討します。いずれも期間制限があるため、命令書を受け取った時点で速やかに弁護士へ相談するのが実務的です。
禁止対象となった役員・使用人が特定関係法人で同一業務を行っている場合、57 条の 2 第 2 項により、その業務の停止を命じることができます。別法人への逃げ道を塞ぐ仕組みです。
関係あります。特定商取引法57条の2は、命令日からさかのぼって1年以内に役員・使用人だった者も禁止命令の対象にしています。「処分の前に逃げる」を封じるための設計です。業界裏話ヒント:実務では処分の噂が出てから慌てて辞任する例が多いが、消費者庁は関与の実態と責任の程度で判断するので、直前辞任はむしろ潜脱の証拠と見られやすい。辞任日ではなく、いつ何に関与したかの記録がすべてを決める
バレます。57条の2第3項は、大臣が命令をしたときは公表しなければならないと定めており、消費者庁のサイトで氏名が公表されます。業界裏話ヒント:この公表は消せません。ネット上に転載・アーカイブされ、金融機関の与信や取引先のコンプラチェックで半永久的に引っかかる。禁止期間が終わっても、公表の事実そのものが経歴に残り続ける。だから聴聞段階での反論が、最後で最大の防御になる
必ずしもされません。57条の2第1項は「命令の理由となった事実に関して有していた責任の程度」を考慮し、主務省令で定める「業務制限が相当と認められる者」に限って命令します。業界裏話ヒント:ここが争いどころで、報酬を得ていたか、意思決定に関与したか、違法な勧誘手法を承認したか等で「相当性」が分かれる。完全に名目だけと証明できれば外れる余地があるが、名義貸しの見返りに配当や報酬を受けていた場合はほぼ相当と認定される
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処分の名宛人 | 57 条の 2:役員・使用人など個人(元役員・元使用人を含む) | — |
| 処分の内容 | 同一期間、同範囲の業務の新規開始および担当役員就任の禁止 | — |
| 発動の前提 | 57 条 1 項前段の停止命令が出されること+責任の程度が相当と認められること | — |
| 公表 | 3 項により公表が義務(氏名が公表され得る) | — |
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