登記又は登録(以下「登記等」という。)のされた先取特権、質権又は抵当権によつて担保される債権に対する差押命令が効力を生じたときは、裁判所書記官は、申立てにより、その債権について差押えがされた旨の登記等を嘱託しなければならない。
要点民事執行法 150 条は、担保付き債権への差押命令が効力を生じたとき、裁判所書記官が申立てにより担保物の登記簿へ差押えの登記を嘱託すると定める。自動ではなく申立てが必須である。
Q · 抵当権付きの貸金債権を差し押さえたら、その抵当権の登記も自動で入るの?
入りません。申立てが必要です(民執 150 条)
民事執行法 150 条により、登記等のされた先取特権・質権・抵当権で担保される債権への差押命令が効力を生じると、裁判所書記官は申立てにより、担保物の登記簿へ差押えの登記等を嘱託します。重要なのは自動ではない点で、別途申し立てなければ担保物の登記簿には何も載りません。登記がなければ、債務者が抵当権を放棄・譲渡したり担保物が第三者に渡ったとき、後から現れた者に差押えを対抗できない場合があります。差押命令の申立てとセットで嘱託を申し立てるのが安全です。
知人の乙に貸した金が返ってこない。だが乙には資産がある。乙が丙に貸した金は、丙の土地に抵当権を設定して担保してある。あなたは乙の丙に対するこの貸金債権を差し押さえる。ここで多くの人が見落とすのが、その債権に付いている抵当権の存在だ。担保権は債権にくっついて動く(随伴性、担保がその債権と一緒に移ったり効力を受けたりする性質)。150条は、差押命令が効力を生じたとき、裁判所書記官が丙の土地の登記簿に「この債権は差押えを受けた」と登記を嘱託すると定める。これで、乙が勝手に抵当権を放棄したり第三者に債権を譲渡しても、登記簿を見た全員がその差押えを知る。ただし条文の肝は「申立てにより」。あなたが申し立てなければ、書記官は動かない。差し押さえたのに登記を忘れると、担保という一番おいしい部分の上に、公示の穴が空く。
民事執行法 150 条は、登記等のされた先取特権・質権・抵当権により担保される債権に対する差押命令が効力を生じた場合に、裁判所書記官が申立てに基づき、担保物の登記簿へ差押えの登記等を嘱託すべき旨を定める規定である。担保権の随伴性を前提に、差押えの効力を第三者へ公示する機能を担う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
抵当権など登記された担保が付いている貸金債権などを差し押さえることです。差押えの効力は随伴性により担保権にも及び、民執 150 条で担保物の登記簿にも公示できます。
裁判所書記官が行います。ただし当事者の申立てが起点で、債権者が申し立てて初めて書記官が担保物の登記簿への嘱託手続を進めます(民執 150 条)。
担保権が被担保債権にくっついて移転・処分の効力を受ける性質です。債権を差し押さえた効力が、その債権を担保する抵当権にも及ぶ根拠になります。
担保物の登記簿に公示がされず、抵当権が譲渡されたり担保物が第三者に渡ったときに、後から現れた者へ差押えを対抗できない場面が生じます。
登記嘱託が自動ではなく、債権者の申立てを条件とする趣旨です。差押命令が効力を生じても、申立てがなければ書記官は嘱託しません。
差押命令が第三債務者に送達された時に効力を生じます(民執 145 条)。この効力発生が 150 条の登記嘱託の起点になります。
取立て(民執 155 条)で回収するか、転付命令(民執 159 条)で債権ごと移転を受ける方法があります。担保付きなら 150 条の登記を先に入れると安全です。
民執 193 条は担保権実行としての債権執行(物上代位)を定めます。150 条は担保付き債権そのものへの一般執行の場面で、担保物への公示を扱う点が異なります。
入りません。150条は「申立てにより」と定めており、あなたが裁判所書記官に登記等の嘱託を申し立てて初めて動きます。差押命令が効力を生じただけでは、担保物の登記簿には何も載りません。業界裏話ヒント:この申立てを失念する実務家は少なくない。差押えの効力自体は担保に及んでいても、公示がなければ、後から担保を譲り受けた第三者との対抗関係で負けることがある。差押命令の申立てとセットで嘱託申立書を準備するのが安全策。
あなたにお金を貸した相手(債権者)が、さらにその債権者から貸金債権を差し押さえられ、150条の登記嘱託がされた可能性があります。あなた自身が差し押さえられたのではなく、あなたが負う債務を担保する抵当権に差押えの効力が及んだ結果です。業界裏話ヒント:この場合、あなたが弁済すべき相手が変わることがある。差押債権者が取立権を得れば(155条)、元の債権者ではなく差押債権者に支払う義務を負う。二重払いを避けるため、誰に払うべきかを確認し、迷えば供託(156条)が安全。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 役割 | 民執 150 条:担保物の登記簿へ差押えの登記等を嘱託 | — |
| 起動条件 | 当事者の申立てが必須(自動ではない) | — |
| 主な効果 | 担保への差押えを第三者に公示し対抗力を確保 | — |
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