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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 7 分7 分7 分

民事執行法 第150条(先取特権等によつて担保される債権の差押えの登記等の嘱託)

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登記又は登録(以下「登記等」という。)のされた先取特権、質権又は抵当権によつて担保される債権に対する差押命令が効力を生じたときは、裁判所書記官は、申立てにより、その債権について差押えがされた旨の登記等を嘱託しなければならない。

この条文の基本情報

先取特権等によつて担保される債権の差押えの登記等の嘱託とは何ですか?

定義先取特権等によつて担保される債権の差押えの登記等の嘱託とは、民事執行法第150条に定められた規定で、「登記又は登録(以下「登記等」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第150条(先取特権等によつて担保される債権の差押えの登記等の嘱託)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第150条の条文原文は「登記又は登録(以下「登記等」という。」で始まります。
  3. 民事執行法第150条は第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第150条の前の条は民事執行法第149条です。
  7. 民事執行法第150条の次の条は民事執行法第151条です。
  8. 民事執行法第150条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第150条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第150条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/150

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法150条は、担保付き債権への差押命令が効力を生じたとき、裁判所書記官が申立てにより担保物の登記簿へ差押えの登記を嘱託すると定める。自動ではなく申立てが必須である。

Q · 抵当権付きの貸金債権を差し押さえたら、その抵当権の登記も自動で入るの?

入りません。申立てが必要です(民執150条)

民事執行法150条により、登記等のされた先取特権・質権・抵当権で担保される債権への差押命令が効力を生じると、裁判所書記官は申立てにより、担保物の登記簿へ差押えの登記等を嘱託します。重要なのは自動ではない点で、別途申し立てなければ担保物の登記簿には何も載りません。登記がなければ、債務者が抵当権を放棄・譲渡したり担保物が第三者に渡ったとき、後から現れた者に差押えを対抗できない場合があります。差押命令の申立てとセットで嘱託を申し立てるのが安全です。

解説

知人の乙に貸した金が返ってこない。だが乙には資産がある。乙が丙に貸した金は、丙の土地に抵当権を設定して担保してある。あなたは乙の丙に対するこの貸金債権を差し押さえる。ここで多くの人が見落とすのが、その債権に付いている抵当権の存在だ。担保権は債権にくっついて動く(随伴性、担保がその債権と一緒に移ったり効力を受けたりする性質)。150条は、差押命令が効力を生じたとき、裁判所書記官が丙の土地の登記簿に「この債権は差押えを受けた」と登記を嘱託すると定める。これで、乙が勝手に抵当権を放棄したり第三者に債権を譲渡しても、登記簿を見た全員がその差押えを知る。ただし条文の肝は「申立てにより」。あなたが申し立てなければ、書記官は動かない。差し押さえたのに登記を忘れると、担保という一番おいしい部分の上に、公示の穴が空く。

法的な位置づけ

民事執行法150条は、登記等のされた先取特権・質権・抵当権により担保される債権に対する差押命令が効力を生じた場合に、裁判所書記官が申立てに基づき、担保物の登記簿へ差押えの登記等を嘱託すべき旨を定める規定である。担保権の随伴性を前提に、差押えの効力を第三者へ公示する機能を担う。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.対象債権の担保の有無を確認 差し押さえようとする債権が、登記等された先取特権・質権・抵当権で担保されていないかを、担保物の登記簿と契約書でまず確認する
  2. 2.差押命令と同時に登記嘱託を申立て 差押命令の申立てと同時か効力発生の直後に、150条の登記等の嘱託を裁判所書記官に申し立てる。自動では動かないため、この申立てを失念しない
  3. 3.担保物の登記簿への登記を確認 嘱託後、実際に担保物(不動産等)の登記簿へ差押えの登記等が入ったかを登記事項証明書で確認する
  4. 4.回収方針を担保価値を踏まえて決定 取立て(民執155条)で直接回収するか、転付命令(民執159条)で債権ごと移転を受けるかを、担保の価値と第三債務者の資力を踏まえて決める

よくある質問 AI による整理

Q1担保付き債権の差押えとは何ですか?

抵当権など登記された担保が付いている貸金債権などを差し押さえることです。差押えの効力は随伴性により担保権にも及び、民執150条で担保物の登記簿にも公示できます。

Q2差押えの登記嘱託は誰が行いますか?

裁判所書記官が行います。ただし当事者の申立てが起点で、債権者が申し立てて初めて書記官が担保物の登記簿への嘱託手続を進めます(民執150条)。

Q3抵当権の随伴性とはどういう意味ですか?

担保権が被担保債権にくっついて移転・処分の効力を受ける性質です。債権を差し押さえた効力が、その債権を担保する抵当権にも及ぶ根拠になります。

Q4差押登記の嘱託を忘れるとどうなりますか?

担保物の登記簿に公示がされず、抵当権が譲渡されたり担保物が第三者に渡ったときに、後から現れた者へ差押えを対抗できない場面が生じます。

Q5民事執行法150条の「申立てにより」とは?

登記嘱託が自動ではなく、債権者の申立てを条件とする趣旨です。差押命令が効力を生じても、申立てがなければ書記官は嘱託しません。

Q6差押命令はいつ効力を生じますか?

差押命令が第三債務者に送達された時に効力を生じます(民執145条)。この効力発生が150条の登記嘱託の起点になります。

Q7差し押さえた債権を自分のものにするには?

取立て(民執155条)で回収するか、転付命令(民執159条)で債権ごと移転を受ける方法があります。担保付きなら150条の登記を先に入れると安全です。

Q8物上代位による差押えと150条の関係は?

民執193条は担保権実行としての債権執行(物上代位)を定めます。150条は担保付き債権そのものへの一般執行の場面で、担保物への公示を扱う点が異なります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1債権を差し押さえたら、担保の抵当権の登記は自動で入るんですか?

入りません。150条は「申立てにより」と定めており、あなたが裁判所書記官に登記等の嘱託を申し立てて初めて動きます。差押命令が効力を生じただけでは、担保物の登記簿には何も載りません。実務のポイント:この申立てを失念する実務家は少なくない。差押えの効力自体は担保に及んでいても、公示がなければ、後から担保を譲り受けた第三者との対抗関係で負けることがある。差押命令の申立てとセットで嘱託申立書を準備するのが安全策。

Q2自分の不動産に、身に覚えのない差押えの登記が入っていました。どういうことですか?

あなたにお金を貸した相手(債権者)が、さらにその債権者から貸金債権を差し押さえられ、150条の登記嘱託がされた可能性があります。あなた自身が差し押さえられたのではなく、あなたが負う債務を担保する抵当権に差押えの効力が及んだ結果です。実務のポイント:この場合、あなたが弁済すべき相手が変わることがある。差押債権者が取立権を得れば(155条)、元の債権者ではなく差押債権者に支払う義務を負う。二重払いを避けるため、誰に払うべきかを確認し、迷えば供託(156条)が安全。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「債権を差し押さえれば担保も当然に登記される」と考えて申立てをしない人がいる。だが問いの立て方が違う。150条は「申立てにより」動く。差押命令が効力を生じても、あなたが別途申し立てなければ、担保の登記簿には何も載らない。自動ではないという一点を外すと、以下がすべて狂う。
  • 担保付き債権を押さえたことは知っていても、その登記を怠るリスクの深刻さを見誤りやすい。登記がなければ、債務者が抵当権を放棄・変更・譲渡したとき、あるいは担保物が第三者に渡ったとき、後から現れた者に差押えを対抗できない場面が出てくる。担保という一番おいしい部分が、公示の欠落だけで溶ける。
  • 「抵当権は不動産にあるのだから、債権を差し押さえても関係ない」と思われがちだが逆。抵当権は被担保債権にくっついて動く随伴性を持つ。債権を差し押さえた効力は、その債権を担保する抵当権にも及ぶ。だからこそ、その抵当権の登記簿に差押えを載せる150条の仕組みが用意されている。
比較の観点この条文ほかの条文
役割民執150条:担保物の登記簿へ差押えの登記等を嘱託民執145条:差押命令の効力発生(送達時)
民執159条:転付命令で債権を差押債権者へ移転
起動条件当事者の申立てが必須(自動ではない)第三債務者への送達で当然に効力発生
差押債権者の申立てと確定
主な効果担保への差押えを第三者に公示し対抗力を確保処分禁止・弁済禁止の効力が生じる
券面額で債権が移転し独占的満足を得る

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法第115条・第116条

台湾も金銭債権への執行として扣押命令を用いる。担保付き債権の場合の公示の扱いは実務運用に委ねられる部分がある

韓国
민사집행법 제228조

韓国は担保権のある債権の押留について、押留の登記촉탁を明文で定める点が日本150条と類似する

ドイツ
ZPO § 830

ドイツは抵当権で担保された債権の差押えについて、抵当証券の引渡しや登記への差押えの記入を要求し、公示と対抗の観点で日本と共通する

アメリカ
Writ of garnishment(担保付き債権の差押え)

米国は garnishment により第三債務者の債務を差し押さえるが、担保物への公示は州法・UCC 等の別枠で扱われ、統一的な登記嘱託制度ではない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、差し押さえた相手の債権が、実は他人の不動産の抵当権で担保されていたとしたら? その抵当権はあなたの差押えの効力の内側にある。150条の登記嘱託を申し立てれば、その不動産の登記簿にあなたの差押えが載る。申し立てを忘れれば、担保はあるのに公示されない宙ぶらりんの状態になる。
  • あなたが債務者の立場。自分が持つ抵当権付きの貸付債権を、債権者に差し押さえられた。ここで抵当権だけを勝手に第三者へ譲ったり放棄したりできると思うと危険。差押えが登記されていれば、その処分は差押債権者に対抗できない。担保をいじった一手が、そのまま無効化される。
  • 転付命令の申立てを急いでいる。あと数日で相手が担保付き債権を第三者へ譲渡しそうだ。150条の差押登記が先に入っていれば、後から現れた譲受人にあなたが勝てる。登記の一手が間に合うかどうかで、担保の価値が丸ごと動く。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 差押えの対象債権が、登記等された先取特権・質権・抵当権で担保されていないか、登記簿と契約書でまず確認2. 差押命令の申立てと同時か直後に、150条の登記等の嘱託を裁判所書記官に申し立てる(自動ではない、申立てが必須) 3. 嘱託後、実際に担保物の登記簿に差押えの登記が入ったかを確認4. 取立て(155条)か転付命令(159条)か、回収方針を担保の価値を踏まえて決める

訴えられた側:1. 自分の持つ担保付き債権が差し押さえられたら、まず差押命令の範囲と担保への効力を確認2. 差押え後に抵当権を放棄・変更・譲渡しても差押債権者に対抗できないと理解し、勝手な処分をしない3. あなたが第三債務者(丙)の立場なら、誰に払うべきか確認し、二重払いを避けるため供託(156条)を検討4. 差押えの効力や範囲に争いがあれば、執行異議・第三者異議など適切な不服申立てを弁護士と検討

時効(請求できる期限):150条の登記嘱託自体に固有の時効はない。ただし差押命令の効力は第三債務者への送達時に生じる(145条)ため、相手が担保付き債権を譲渡・処分する前に速やかに申し立てないと、対抗関係で後れを取る。実務上は差押命令の申立てとセットで動くのが安全(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:担保権の随伴性を前提に、担保付き債権への差押えの効力は担保権にも及ぶ。もっとも第三者との対抗関係を確保するには150条の登記等の嘱託による公示が重要であり、申立てを怠ると担保処分に後れを取り得るとされる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和54年(1979年) 新設:民事執行法制定。旧民事訴訟法の強制執行編等を独立の法律へ再編し、債権執行における担保付き債権の差押えと担保物への登記嘱託の仕組みを整備した(施行は昭和55年)

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民事執行法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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