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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 8 分8 分8 分

民事執行法 第145条(差押命令)

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  1. 執行裁判所は、差押命令において、債務者に対し債権の取立てその他の処分を禁止し、かつ、第三債務者に対し債務者への弁済を禁止しなければならない。
  2. 2.差押命令は、債務者及び第三債務者を審尋しないで発する。
  3. 3.差押命令は、債務者及び第三債務者に送達しなければならない。
  4. 4.裁判所書記官は、差押命令を送達するに際し、債務者に対し、最高裁判所規則で定めるところにより、第百五十三条第一項又は第二項の規定による当該差押命令の取消しの申立てをすることができる旨その他最高裁判所規則で定める事項を教示しなければならない。
  5. 5.差押えの効力は、差押命令が第三債務者に送達された時に生ずる。
  6. 6.差押命令の申立てについての裁判に対しては、執行抗告をすることができる。
  7. 7.執行裁判所は、債務者に対する差押命令の送達をすることができない場合には、差押債権者に対し、相当の期間を定め、その期間内に債務者の住所、居所その他差押命令の送達をすべき場所の申出(第二十条において準用する民事訴訟法第百十条第一項各号に掲げる場合にあつては、公示送達の申立て。次項において同じ。)をすべきことを命ずることができる。
  8. 8.執行裁判所は、前項の申出を命じた場合において、差押債権者が同項の申出をしないときは、差押命令を取り消すことができる。

この条文の基本情報

差押命令とは何ですか?

定義差押命令とは、民事執行法第145条に定められた規定で、「執行裁判所は、差押命令において、債務者に対し債権の取立てその他の処分を禁止し、かつ、第三債務者に対し債務者への弁済を禁止しなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第145条(差押命令)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第145条の条文原文は「執行裁判所は、差押命令において、債務者に対し債権の取立てその他の処分を禁止し、かつ、第三債務者に対し債務者への弁済を禁止しなければならない。」で始まります。
  3. 民事執行法第145条は第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第145条の前の条は民事執行法第144条です。
  7. 民事執行法第145条の次の条は民事執行法第146条です。
  8. 民事執行法第145条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第145条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第145条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/145
裁判例 7件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法145条は債権執行の差押命令を定め、命令は債務者を審尋せず発せられる。差押えの効力は第三債務者に送達された時に生じ、書記官は差押禁止範囲の変更を教示する。

Q · 給料や口座が差し押さえられるとき、事前に自分へ通知や弁明の機会は来るの?

いいえ。債務者を審尋せず発せられ、効力は第三債務者への送達時に生じます。

民事執行法145条により、差押命令は債務者を審尋せずに発せられ(2項)、差押えの効力はあなたの勤務先や銀行など第三債務者へ送達された時に生じます(5項)。つまりあなたが命令を知る前に効力が発生します。ただし送達の際、裁判所書記官は差押禁止範囲の変更(153条)を申し立てられる旨を教示する義務を負い(4項)、命令に不服なら執行抗告もできます(6項)。

解説

給料日、明細を見たら手取りがいつもの四分の三しかない。あるいは銀行口座の残高が突然引き出せなくなっている。何が起きたのか、あなたには事前に何も知らされていなかった。民事執行法145条が、その仕組みの正体だ。差押命令は、債務者であるあなたを審尋せず、つまり言い分を聞く機会を与えずに発せられる(2項)。そして差押えの効力が生じるのは、あなたに命令が届いた時ではない。あなたの勤務先や銀行、すなわち第三債務者へ送達された瞬間だ(5項)。この設計が意味するのは、あなたより先に会社や銀行があなたの借金を知るという残酷な順序である。だが同じ条文の4項が逃げ道を用意している。裁判所書記官は送達の際、生活が立ち行かないなら差押えの範囲を変更できること(153条)を、あなたに教示する義務を負う。この一文を読み飛ばすか拾うかで、来月の手取りが変わる。

法的な位置づけ

民事執行法145条は、金銭債権に対する強制執行における差押命令を定める規定である。執行裁判所は債務者に取立てその他の処分を禁止し、第三債務者に債務者への弁済を禁止する。命令は当事者を審尋せずに発せられ、差押えの効力は第三債務者への送達時に生じる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.差押命令の書記官教示欄を真っ先に読む 差押命令が届いたら、本文より先に裁判所書記官の教示(4項)を確認する。153条による差押禁止範囲の変更を申し立てられる旨が書かれているので、生活が苦しいなら使えるかを判断する
  2. 2.生活困難なら差押禁止範囲の変更を申し立てる 手取りが激減して生活が立ち行かないなら、執行裁判所に153条の範囲変更を申し立てる。給料は取立てまで原則4週間の猶予がある(155条2項)ため、この窓の内に動く
  3. 3.命令自体に不服なら1週間以内に執行抗告 債務名義がない等、命令自体の違法を争うなら、送達を知った日から1週間以内に執行抗告を申し立てる(6項、10条2項)。期間経過後は争えなくなる
  4. 4.返済不能の規模なら債務整理を並行相談 借金が返せない規模なら、範囲変更と並行して弁護士に債務整理・自己破産を相談する。破産手続開始決定で差押えは失効する(破産法42条)

よくある質問 AI による整理

Q1差押命令とは何ですか?

金銭債権に対する強制執行で、債務者に取立て等を、第三債務者に弁済を禁止する裁判所の命令です(民事執行法145条1項)。給料や預金の差押えの根拠になります。

Q2差押えの効力はいつ発生しますか?

差押命令が第三債務者(勤務先や銀行)に送達された時に発生します(民執145条5項)。あなたに命令が届いた時ではなく、その前に効力が生じている点が要注意です。

Q3第三債務者とは誰のことですか?

差押えの対象となる債権の債務者、つまりあなたにお金を払う立場の人です。給料差押えなら勤務先、預金差押えなら銀行が第三債務者になります。

Q4差押禁止債権とは何ですか?

生活保障のため差押えが制限される債権です。給料は原則手取りの4分の3が守られます(民執152条)。145条の命令でも152条・153条の保護が及びます。

Q5執行抗告の期限はいつまでですか?

裁判の告知(送達)を受けた日から1週間の不変期間内です(民執10条2項、145条6項)。この期間を過ぎると命令の違法を争えなくなります。

Q6差押命令が債務者に送達できないとどうなりますか?

裁判所は差押債権者に住所の申出や公示送達を命じることができ(145条7項)、それに応じないと差押命令が取り消されることがあります(8項)。

Q7差押えと仮差押えの違いは何ですか?

差押え(民執145条)は確定した債務名義に基づき取立てまで進む本執行です。仮差押えは判決前に財産保全する暫定処分で、取立てはできません。

Q8差押命令を申し立てるのに必要な債務名義とは?

確定判決、和解調書、調停調書、執行証書(公正証書)などです。これがないと差押命令は申し立てられません。相手の口座は民執207条で照会できます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1給料を差し押さえられたら、全額持っていかれるんですか?

いいえ。原則として給料の4分の1までしか差し押さえられません(民事執行法152条1項)。4分の3は手元に残ります。ただし手取りが44万円を超えると、33万円を超える部分は全額対象になります。実務のポイント:それでも生活が苦しいなら、153条の範囲変更を申し立てて差押えの割合をさらに下げられます。裁判所は自動では減らしてくれず、書記官の教示(4項)を拾った人だけが動ける。(最新の改正状況をご確認ください)

Q2差し押さえられる前に、裁判所から連絡は来ないんですか?

来ません。差押命令は債務者を審尋せず(2項)、事前の弁明機会なしに発せられます。あなたが最初に知るのは命令の送達時ですが、効力はその前、第三債務者(勤務先や銀行)への送達時に既に発生しています(5項)。実務のポイント:だからこそ差押えは債権回収の切り札。相手に予告すると財産を隠されるので、法はあえて奇襲を許している。逆に債務者側は、督促状が届いた段階で既に秒読みだと考えて動くべき。

Q3差押命令に納得いかない、取り消してもらえますか?

二つの道があります。命令自体の違法(債務名義がない等)を争うなら、送達を知った日から1週間以内に執行抗告(6項、民事執行法10条)。生活が苦しいだけなら、153条の範囲変更で差押えの範囲を狭める申立て。前者は違法理由が要りますが、後者は生活状況で認められやすい。実務のポイント:多くの人は「取り消し」と聞くと執行抗告を考えるが、実務では153条の範囲変更の方が通りやすく、しかも書記官が教示(4項)してくれる正規ルート。抗告で無駄に争うより範囲変更を選ぶ人が、手取りを守る。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「差押えの前に裁判所から通知や弁明の機会がある」と思っている人が多いが、逆だ。差押命令は債務者を審尋せず(2項)、事前警告なしに発せられる。あなたが最初に知る頃には、効力は第三債務者への送達で既に発生している(5項)。
  • 「給料が差し押さえられたら全部持っていかれる」というのは半分しか合っていない。差押えできるのは原則として手取りの4分の1まで(152条)で、残る4分の3は守られる。さらに153条の範囲変更を申し立てれば、その割合をもっと下げられる。差押えは知っていても、深刻度が限定され、しかも自分で動かせることを知らない人が損をする。
  • 債務者から見れば「命令が自分に届いた日から差押えが始まる」と感じるが、法律から見れば効力は第三債務者への送達時に既に生じている(5項)。この時間差の間にあなたが口座から引き出そうとしても、銀行は既に支払禁止を受けている。この落差を知らないと、対抗手段を打つタイミングを丸ごと読み違える。
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割民執145条:差押命令の発令・効力発生・送達民執152条:差押禁止債権(給料の4分の3保護)
民執153条:差押禁止範囲の変更
誰のための規定か手続の骨格(債権者・債務者・第三債務者の三者)債務者の生活保障(差押えの上限)
債務者の救済(個別事情での上限引下げ)
効力発生・行使の時点第三債務者への送達時に効力発生(5項)常に法定割合で自動的に保護
取立て開始前に申し立てて初めて機能
債務者の対抗手段執行抗告(6項)/範囲変更(153条)法定保護のため申立て不要
執行裁判所への範囲変更申立て

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法第115條

台湾も執行裁判所が第三債務者に対し禁止命令を発する構造。金銭債権への執行は扣押命令+收取命令/支付轉給命令の段階を踏む点で日本の差押え+取立てと近い

韓国
민사집행법 제227조

韓国は압류명령(差押命令)と추심명령(取立命令)を区別。差押えの効力発生や第三債務者への送達構造は日本と類似する

ドイツ
ZPO § 829(Pfändungsbeschluss)

ドイツは差押命令(Pfändung)の効力を第三債務者への送達時に生じさせる(§ 829 Abs. 3)。日本の5項はこの構造を継受した点で近い

アメリカ
Writ of Garnishment(Fed. R. Civ. P. 69 + 各州法)

米国は連邦・州で garnishment 手続が分かれる。連邦法(15 U.S.C. § 1673)で賃金差押えの上限を定めるなど、賃金保護の発想は日本の152条・153条に通じる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 消費者金融からの借金を滞納していたら、ある給料日、手取りが激減。会社の経理から「あなた宛ての差押命令が届いた」と気まずそうに告げられた。効力は会社への送達時点で発生済み(5項)、あなたが知る前に会社は知っていた。ここで153条の範囲変更を申し立てれば、手取りを取り戻せる可能性がある。動くのが早いほど守れる金は多い。
  • もし今日、銀行口座が突然引き出せなくなったら? 預金債権が差し押さえられた可能性がある。効力発生は銀行への送達時(5項)、あなたの同意も通知も不要だ。取消しや執行抗告(6項)を打つなら、送達を知ってから1週間が勝負。動きが遅れれば取立てが実行され、お金は債権者へ渡る。
  • あなたが貸したお金が返ってこず、判決も取った。次の一手が145条だ。相手の勤務先を第三債務者として差押命令を申し立てれば、相手を審尋せず(2項)、警告なしに給料を押さえられる。相手が財産を隠したり退職したりする前に第三債務者へ送達を完了させる、それが債権回収の急所である。
  • 従業員宛ての差押命令が、あなたの会社に届いた。あなたは第三債務者として、その従業員への給料の一部支払いを禁じられる(1項)。無視して本人に全額払えば、後で債権者にも払わされる二重払いのリスクを負う。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 差押命令が届いたら、まず書記官の教示(4項)を読み、153条の範囲変更が使えるか確認する2. 生活が立ち行かないなら、範囲変更を執行裁判所に申し立てる。給料なら取立てまで原則4週間(155条2項)、この窓の内に動く3. 命令自体に不服(債務名義がない等)なら、送達を知った日から1週間以内に執行抗告(6項) 4. 借金が返せない規模なら、並行して債務整理や自己破産を弁護士に相談する。破産手続開始で差押えは失効する

訴えられた側:1. 債務名義(確定判決、和解調書、公正証書等)を用意する。これがないと差押えは打てない2. 相手の第三債務者(勤務先、取引先、銀行)を特定する。不明なら第三者からの情報取得手続(民事執行法207条)で銀行口座を照会できる3. 差押命令を申し立て、相手を審尋せず(2項)に第三債務者へ送達、その瞬間に効力発生(5項) 4. 債務者への送達が完了しないと取立てに進めない。送達不能なら住所調査や公示送達(7項)、放置すると裁判所に取り消される(8項)

時効(請求できる期限):執行抗告は、裁判の告知(送達)を受けた日から1週間の不変期間内(民事執行法10条2項)。差押債権者による取立ては、債務者への差押命令送達から原則1週間経過後に可能だが、給料など差押禁止債権(152条)を含む場合は4週間経過後(155条1項、2項)。153条の範囲変更申立ては、この取立て開始前が有効

学説

通説:145条5項が差押えの効力発生時期を第三債務者への送達時とするのは、第三債務者に処分禁止を及ぼす基準時を明確化するためである。債務者への送達は効力要件ではなく、教示義務(4項)や執行抗告期間(6項)の起算・救済の契機として機能すると解される。

改正沿革 AI による整理

  • 令和元年(2019年)改正(令和2年4月1日施行) 第4項の教示制度(差押禁止範囲変更の申立てができる旨を書記官が債務者に教示する義務)を新設。あわせて第7項、第8項の債務者への送達不能時における住所申出命令と差押命令取消しの規定を整備した。総改正回数は要人的検証

改正の年表

  1. 1.昭和54年(1979年) 新設:民事執行法制定。旧民事訴訟法の強制執行編を独立させ、債権執行における差押命令の発令・審尋の要否・効力発生時期・送達を一体の手続として規定した
  2. 2.令和元年(2019年) 改正:4項の教示制度(153条の差押禁止範囲変更を申し立てられる旨を書記官が債務者に教示する義務)を新設。あわせて7項・8項の債務者への送達不能時における住所申出命令と差押命令取消しの規定を整備(令和2年4月1日施行)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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