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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 7 分7 分7 分

民事執行法 第35条(請求異議の訴え)

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  1. 債務名義(第二十二条第二号又は第三号の二から第四号までに掲げる債務名義で確定前のものを除く。以下この項において同じ。)に係る請求権の存在又は内容について異議のある債務者は、その債務名義による強制執行の不許を求めるために、請求異議の訴えを提起することができる。裁判以外の債務名義の成立について異議のある債務者も、同様とする。
  2. 2.確定判決についての異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限る。
  3. 3.第三十三条第二項及び前条第二項の規定は、第一項の訴えについて準用する。

この条文の基本情報

請求異議の訴えとは何ですか?

定義請求異議の訴えとは、民事執行法第35条に定められた規定で、「債務名義(第二十二条第二号又は第三号の二から第四号までに掲げる債務名義で確定前のものを除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第35条(請求異議の訴え)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第35条の条文原文は「債務名義(第二十二条第二号又は第三号の二から第四号までに掲げる債務名義で確定前のものを除く。」で始まります。
  3. 民事執行法第35条は第一節 総則に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第35条の前の条は民事執行法第34条です。
  7. 民事執行法第35条の次の条は民事執行法第36条です。
  8. 民事執行法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第35条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/35
裁判例 8件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法35条は、債務名義への実体的異議がある債務者が強制執行の不許を求める請求異議の訴えを定める。確定判決では異議事由が口頭弁論終結後の事由に限られる。

Q · もう完済したのに、古い判決で差し押さえられました。止められますか?

訴えは起こせるが、それだけでは差押えは止まらない

民事執行法35条の請求異議の訴えにより、判決確定後の弁済・相殺・消滅時効の完成などを理由に「この債務名義による強制執行は許すな」と裁判所に求められます。ただし確定判決の場合、異議事由は口頭弁論終結後に生じたものに限られます(2項)。最大の注意点は、訴えを起こしただけでは執行は止まらないことです。止めるには36条の執行停止の裁判を別に申し立て、多くは担保を積む必要があります。執行が取立てまで完了すると訴えの利益が失われるため、初動の速さが結果を分けます。

解説

十年前の借金訴訟で負けて判決が確定した。その後あなたは全額返した。ところが今日、債権者が古いあの判決を持ち出して、あなたの給料の差押えを申し立ててきた。すでに払ったのに、なぜ強制執行が動くのか。答えは、裁判所は「判決という紙(債務名義)」を見て執行するのであって、その後あなたが払ったかどうかを自動では確認しないからだ。ここで登場するのが民事執行法35条の請求異議の訴えである。判決確定後に弁済・相殺・免除・時効完成といった事情が生じたなら、あなたは債務者側から訴えを起こし、「この債務名義での強制執行は許すな」と裁判所に求められる。ただし確定判決については、主張できる事由は口頭弁論終結後に生じたものに限られる(2項)。前の裁判で言えたはずの話を蒸し返すことはできない。そして最大の罠は、この訴えを起こしただけでは差押えは止まらないことだ。止めるには別途、執行停止の裁判(36条)を取りにいく必要がある。

法的な位置づけ

民事執行法35条は請求異議の訴えを定める規定であり、債務名義に係る請求権の存在または内容に異議のある債務者が、強制執行の不許を求めて提起する訴えを規律する。確定判決の場合、異議事由は口頭弁論終結後に生じたものに限定され、既判力による遮断を受ける。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.自分の債務名義の種類を特定する 差押えの根拠が確定判決か、執行認諾文言付き公正証書か、和解・調停調書かを確認する。既判力の有無で、主張できる異議事由の範囲が決まる
  2. 2.異議事由と発生日を証拠付きで整理する 弁済・相殺・免除・消滅時効の完成など執行を覆せる事由と、その発生日を証拠とともに整理する。確定判決なら口頭弁論終結後の事由に絞る(35条2項)
  3. 3.請求異議の訴えを提起する 債務名義を作成した裁判所等の管轄裁判所に請求異議の訴えを提起する。訴状に異議事由とその発生日を明記し、証拠書類を添付する
  4. 4.同時に執行停止の裁判を申し立てる 請求異議の訴えと同時に、36条の執行停止の裁判を申し立てる。多くの場合、担保(保証金)の提供を求められる。訴えだけでは執行は止まらない点が生死を分ける
  5. 5.取立て・配当の完了前に動く 強制執行が取立てや配当まで完了すると訴えの利益が失われ却下される。差押命令到達後の数日が勝負であり、直ちに弁護士など専門家へ相談する

よくある質問 AI による整理

Q1請求異議の訴えとは何ですか?

債務名義に係る請求権の存在や内容に異議のある債務者が、その債務名義による強制執行の不許を求めて提起する訴えです(民事執行法35条)。弁済・相殺・時効完成などが異議事由になります。

Q2請求異議の訴えの管轄裁判所はどこですか?

原則として債務名義を作成した裁判所(第一審の受訴裁判所)などが管轄です。33条2項が準用され、債務名義の種類ごとに管轄裁判所が定まります。

Q3請求異議の訴えで執行停止の担保はいくら必要ですか?

金額は事案により裁判所が個別に定めます。差押債権額や損害の見込みを基準に保証金の額が決まり、担保なしで停止が認められることは多くありません。

Q4請求異議の訴えの弁護士費用はどのくらいですか?

着手金と報酬は請求額により幅があります。執行停止の申立てや担保供託の実費も別途生じます。差押え直後の迅速な相談が費用対効果を高めます。

Q5執行文付与に対する異議の訴えとの違いは何ですか?

35条は請求権の実体(弁済・時効等)を争い、34条は執行文付与の当否(条件成就や承継の有無)を争います。争う対象が実体か手続要件かで区別されます。

Q6第三者異議の訴えとの違いは何ですか?

35条は債務名義上の債務者が請求権を争うのに対し、38条の第三者異議は、差押えの目的物が第三者の所有であることなどを理由に第三者が執行の排除を求める訴えです。

Q7消滅時効を請求異議の訴えで主張できますか?

できます。判決確定後に時効が完成し援用した場合、それは口頭弁論終結後の事由なので確定判決でも請求異議で主張できます。時効更新の有無の確認が前提になります。

Q8和解調書や調停調書でも請求異議できますか?

できます。裁判上の和解調書・調停調書も債務名義なので、成立後の弁済等を請求異議で主張できます。既判力の範囲は債務名義の種類により異なります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1請求異議の訴えを起こせば、とりあえず差押えは止まりますよね?

止まりません。ここが最大の誤解です。35条の訴えを提起しても執行停止の効力はなく、別に執行停止の裁判(36条)を申し立て、通常は担保を積む必要があります。実務のポイント:担保なしで停止が認められることは少なく、しかも執行が取立てや配当まで進んでしまうと、後で本訴に勝っても取られた金は戻らず訴え自体が却下される。弁護士は請求異議と執行停止を必ず同時に、かつ差押え直後の数日で動かす。この初動の速さが結果を左右する

Q2判決が出る前にもう返してたんです。それを今から請求異議で言えませんか?

確定判決の場合は言えません。異議事由は口頭弁論終結後に生じたものに限られます(35条2項)。終結前の弁済は前の裁判で主張すべきだったとされ、既判力で遮断されます。実務のポイント:ただし債務名義が執行認諾文言付きの公正証書なら話は逆。公正証書には既判力がないので、作成前の弁済や相殺、さらには作成手続の瑕疵まで請求異議で主張できる。まず自分の紙が判決か公正証書かを確認するのが最初の分岐点です

Q3公正証書で勝手に給料を差し押さえられました。裁判もしてないのに、争えるんですか?

争えます。公正証書(執行証書)は債務名義なので執行できますが、確定判決のような既判力がないため、請求異議の訴えでは弁済済みの事実などを幅広く主張できます。35条1項後段は、裁判以外の債務名義の成立に異議がある債務者も同様に訴えられると定めます。実務のポイント:公正証書は既判力の壁がない分、確定判決より覆しやすい局面がある。振込履歴・領収書といった弁済の証拠さえ揃えば、裁判を一度も経ていないからこそ、実体審理で一から争える

間違えやすい点 AI による整理

  • 「請求異議の訴えを起こせば差押えは止まる」と信じている人が多いが、この問いの立て方自体が危うい。訴えの提起に執行を止める効力はない。止めるには別に執行停止の裁判(36条)を申し立て、多くの場合は担保(保証金)を積む必要がある。訴状を出して安心している間に、預金も給料も取り立てられていく
  • 既判力で古い事由が切られることは知っていても、その線引きの厳しさを甘く見ている人が多い。基準は口頭弁論が終結した「その日」。終結日の前日に弁済していれば永遠に主張できず、終結の翌日に弁済していれば主張できる。事由が発生した日付と口頭弁論終結日の前後関係、たった一日の差が請求権の生死を分ける
  • 確定判決も公正証書も、債務名義なら同じように争えると思われがちだが、法律から見た防御力は正反対だ。確定判決には既判力があり過去の事由は封じられる。一方、執行認諾文言付きの公正証書には既判力がないため、成立前・作成前に生じた弁済や相殺、さらには作成手続の瑕疵(代理権の欠缺など)まで請求異議で持ち出せる。あなたが署名したのがどちらの紙かで、使える弾の数がまるで違う
比較の観点この条文ほかの条文
争う対象民執35条:請求権の実体(弁済・相殺・時効完成等)民執34条:執行文付与の当否(条件成就・承継等)
民執38条:目的物が第三者の所有であること等
訴えを起こす人債務名義上の債務者債務者(執行文付与に異議)
第三者(所有者・権利者)
確定判決での事由制限口頭弁論終結後に生じた事由に限る(2項)執行文付与要件の存否を争う
制限なし(第三者自身の権利主張)
執行を止める手段36条の執行停止の裁判が別途必要36条を準用して執行停止
38条4項・36条による執行停止

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法 第14条(債務人異議之訴)

台湾も判決後に生じた消滅・妨害事由を執行異議の訴えで主張する。訴え提起だけでは執行が停止せず、別途停止裁定を要する点も日本と類似する

韓国
민사집행법 제44조(청구이의의 소)

韓国も日本法を継受し、確定判決では口頭弁論終結後の事由に限定する。制度構造はほぼ同一である

ドイツ
ZPO § 767(Vollstreckungsabwehrklage)

日本の請求異議の訴えの母法。ドイツも既判力の基準時(最終口頭弁論期日)後に生じた事由に限定する

アメリカ
Motion to quash execution / FRCP 60(b)

米国は独立の訴えではなく、執行手続内の申立てや判決からの救済(60(b))で対応する。制度構造が大きく異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • サラ金への借金で15年前に敗訴判決。長年放置されていたが、判決から更新なく10年以上経過し、消滅時効が完成した。それなのに債権回収会社が判決を買い取り、突然の預金差押え。時効完成は口頭弁論終結後の事由だから、請求異議の訴えで正面から止められる。ただし訴えと同時に執行停止を取らないと、争っている間に口座は空になる
  • 離婚時に養育費の取り決めを執行認諾文言付きの公正証書にした。数年後、元配偶者が公正証書を根拠に給料を差し押さえてきた。だが実は毎月きちんと振り込んでいた。公正証書には確定判決のような既判力がないため、あなたは支払済みの事実(弁済)を請求異議で主張できる。銀行振込の履歴が最強の武器になる
  • もし、確定判決が出る前にすでに全額返していたのに、当時それを裁判で主張し忘れていたら、どうなる? 残念ながらその弁済は口頭弁論終結後の事由ではないので、請求異議では主張できない(35条2項)。既判力の壁に阻まれる。この一点を知らずに訴えて、費用と時間だけを失う人が後を絶たない
  • あなたが債権者側で、確定判決に基づき差押えを申し立てた。すると債務者が請求異議の訴えを起こしてきた。だが訴えが出ただけでは執行は止まらない。相手が執行停止決定(36条)を担保付きで取ってこない限り、あなたは取立てを進められる。時間との勝負であり、先に配当・取立てまで完了させれば相手の訴えは利益を失う

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず債務名義の種類を特定:確定判決か、公正証書か、和解調書か。使える事由の範囲がこれで決まる2. 弁済・相殺・免除・時効完成など、執行を覆せる事由とその発生日を証拠付きで整理。確定判決なら口頭弁論終結後の事由に絞る(35条2項) 3. 請求異議の訴えを提起すると同時に、執行停止の裁判(36条)を申し立てる。訴えだけでは止まらない点が生死を分ける4. 執行が取立て・配当まで完了する前に動く。完了後は訴えの利益が失われる

訴えられた側:1. あなたが債権者側なら、まず落ち着いて相手の異議事由が本当に口頭弁論終結後のものか、既判力で切れないかを検証(確定判決の場合) 2. 相手が執行停止決定を取っていない限り執行は進められる。取立て・配当を先行させる判断もある3. 相手の主張する弁済・相殺に証拠の穴があれば争う4. 相手が担保を積んで執行停止を取ってきたら、その担保からの回収可能性も視野に、和解と続行のコストを比較する

時効(請求できる期限):請求異議の訴え自体に出訴期間(提訴の締切)の定めはない。ただし強制執行が完了(配当・取立ての終了)すると訴えの利益が失われ却下される点が実質的な時間圧である。確定判決を争う場合、異議事由は口頭弁論終結後に生じたものに限られる(35条2項)。執行を実際に止めたいなら、訴えと並行して速やかに執行停止の裁判(36条)を得る必要がある

学説

通説:請求異議の訴えの法的性質について、通説は債務名義の執行力の排除を求める形成の訴えと解する。判決確定後の弁済・相殺・免除・消滅時効の完成などが異議事由となり、確定判決では口頭弁論終結後に生じた事由に限られる(既判力の遮断効)。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和54年(1979年) 新設:民事執行法の制定により、強制執行に関する規定を旧民事訴訟法から分離独立。旧法下の請求異議の訴えを承継し、35条として整理。異議事由を口頭弁論終結後のものに限る既判力尊重の枠組みを明文化した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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