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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 8 分8 分8 分

民事執行法 第64条の2(内覧)

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  1. 執行裁判所は、差押債権者(配当要求の終期後に強制競売又は競売の申立てをした差押債権者を除く。)の申立てがあるときは、執行官に対し、内覧(不動産の買受けを希望する者をこれに立ち入らせて見学させることをいう。以下この条において同じ。)の実施を命じなければならない。ただし、当該不動産の占有者の占有の権原が差押債権者、仮差押債権者及び第五十九条第一項の規定により消滅する権利を有する者に対抗することができる場合で当該占有者が同意しないときは、この限りでない。
  2. 2.前項の申立ては、最高裁判所規則で定めるところにより、売却を実施させる旨の裁判所書記官の処分の時までにしなければならない。
  3. 3.第一項の命令を受けた執行官は、売却の実施の時までに、最高裁判所規則で定めるところにより内覧への参加の申出をした者(不動産を買い受ける資格又は能力を有しない者その他最高裁判所規則で定める事由がある者を除く。第五項及び第六項において「内覧参加者」という。)のために、内覧を実施しなければならない。
  4. 4.執行裁判所は、内覧の円滑な実施が困難であることが明らかであるときは、第一項の命令を取り消すことができる。
  5. 5.執行官は、内覧の実施に際し、自ら不動産に立ち入り、かつ、内覧参加者を不動産に立ち入らせることができる。
  6. 6.執行官は、内覧参加者であつて内覧の円滑な実施を妨げる行為をするものに対し、不動産に立ち入ることを制限し、又は不動産から退去させることができる。

この条文の基本情報

内覧とは何ですか?

定義内覧とは、民事執行法第64条の2に定められた規定で、「執行裁判所は、差押債権者(配当要求の終期後に強制競売又は競売の申立てをした差押債権者を除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第64条の2(内覧)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第64条の2の条文原文は「執行裁判所は、差押債権者(配当要求の終期後に強制競売又は競売の申立てをした差押債権者を除く。」で始まります。
  3. 民事執行法第64条の2は第二目 強制競売に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第64条の2の前の条は民事執行法第64条です。
  7. 民事執行法第64条の2の次の条は民事執行法第65条です。
  8. 民事執行法第64条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第64条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第64条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/64_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法64条の2は、差押債権者の申立てにより執行裁判所が執行官に競売物件の内覧を命じる制度を定める。対抗力ある占有者が同意しなければ内覧は実施されない。

Q · 競売物件って、買う前に中を見学できるの?誰が申し込めるの?

見学できるが、申立権は差押債権者だけ。買受希望者は参加を申し出る

民事執行法64条の2により、差押債権者の申立てがあるとき、執行裁判所は執行官に内覧の実施を命じなければなりません(1項)。買受けを希望する人自身に申立権はなく、売却の実施の時までに民事執行規則の方式で内覧への参加を申し出ることで見学できます(3項)。ただし占有者の占有権原が差押債権者等に対抗でき、占有者が同意しない場合は内覧は実施されません(1項但書)。

解説

競売物件は中を見ずに買うしかない、そう思い込んでいないか。築年数も内装の状態も分からないまま、写真だけで数千万円の入札を決めるしかない、と。民事執行法64条の2は、その常識をひっくり返す。差押債権者が申し立てれば、執行裁判所は執行官に「内覧」(買受けを希望する者を立ち入らせて見学させること)の実施を命じなければならない。つまり買受けを希望するあなたが、実際に物件の中に入って確かめられる制度だ。ただし落とし穴が二つある。第一に、内覧を申し立てられるのは差押債権者だけで、あなた自身に申立権はない。あなたにできるのは、実施される物件に「参加を申し出る」ことだけ。第二に、占有者が差押えに対抗できる権原を持ち、かつ同意しない場合は内覧は行われない。だから競売物件を見られるかどうかは、あなたが物件情報を開いた瞬間には既に決まっている。BIT(不動産競売物件情報サイト)で内覧の有無を先に確認する、それが第一歩だ。

法的な位置づけ

民事執行法64条の2は、不動産の強制競売における内覧制度を定める規定である。内覧とは、買受けを希望する者を執行官の管理下で当該不動産に立ち入らせて見学させる手続をいい、差押債権者の申立てに基づき執行裁判所が執行官に実施を命じる。対抗力を備えた占有者が同意しない場合には実施されない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.BITで内覧の有無を最初に確認 気になる競売物件を見つけたら、入札直前ではなく検討開始の段階で、BIT(不動産競売物件情報サイト)の物件ページに『内覧実施』の記載があるかを確認する。差押債権者が申し立てていなければ内覧はない
  2. 2.売却実施の時までに参加申出を提出 内覧が実施される物件なら、売却の実施の時までに民事執行規則所定の方式で内覧への参加の申出をする。締切は暦日ではなく手続進行に連動するため、余裕をもって申し出る
  3. 3.買受資格の欠格に該当しないか確認 債務者本人など不動産を買い受ける資格・能力を有しない者、規則所定の事由がある者は参加できない。自分が欠格事由に当たらないかを事前に確認する
  4. 4.内覧当日は執行官の指示に従う 内覧は自由見学ではなく執行官の管理下で行われる。他の参加者への威圧や室内の物色をせず、執行官の指示に従う。妨害行為をすると立入りを制限され、退去させられる(6項)

よくある質問 AI による整理

Q1競売物件の内覧とは何ですか?

買受けを希望する者を執行官の管理下で物件内部に立ち入らせて見学させる制度です。民事執行法64条の2が根拠で、差押債権者の申立てに基づき実施されます。

Q2競売物件の内覧はどうやって申し込むの?

買受希望者は、売却の実施の時までに民事執行規則の方式で「内覧への参加の申出」をします。申立て自体は差押債権者しかできず、あなたは参加を申し出る立場です。

Q3競売物件の内覧はいつまでに申し込む?

内覧への参加の申出は「売却の実施の時」まで(3項)。暦日ではなく執行手続の進行に連動するため、締切を過ぎると当日立ち入れません。

Q4BITで内覧の有無を確認する方法は?

不動産競売物件情報サイト(BIT)の対象物件ページで内覧実施の記載を確認します。記載がなければ差押債権者が申し立てておらず内覧はありません。

Q5競売物件の内覧ができないのはなぜ?

申立権のある差押債権者が申し立てていない、対抗力ある占有者が同意しない(1項但書)、円滑な実施が困難で命令が取り消された(4項)などが理由です。

Q6競売物件の内覧に参加できるのは誰ですか?

買受けを希望する者が対象ですが、不動産を買い受ける資格・能力を有しない者や規則所定の事由がある者(債務者本人など)は参加できません(3項)。

Q7競売物件の内覧で費用はかかりますか?

参加自体に法定の手数料はありませんが、現地への交通費等は自己負担です。内覧は自由見学ではなく執行官の管理下で行われ、指示に従う必要があります。

Q8内覧なしの競売物件を買っても大丈夫?

内覧なしでも入札は可能ですが、内部情報が物件明細書と写真頼みになりリスクが上がります。その分だけ落札価格が抑えられる傾向もあります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1競売物件って、買う前に本当に中を見られるんですか?

条件が揃えば見られます。差押債権者が内覧を申し立て、執行裁判所が執行官に実施を命じた物件なら、参加を申し出て立ち入れます(64条の2第1項・3項)。ただし実務上、内覧が実施される物件は多くありません。実務のポイント:内覧なし物件は情報が限られる分、落札価格が控えめになりがちで、プロはむしろそこを狙う。外観・登記・占有状況から中を推測して安く落とす。内覧の有無は価格の読みに直結する

Q2自分が借りて住んでる部屋が競売に。知らない人を入れるのを断れますか?

あなたの賃借権が差押えより先で対抗力を備え、あなたが同意しなければ内覧は実施されません(64条の2第1項但書)。逆に権原が対抗できなければ拒めません。実務のポイント:カギは『対抗要件』を証明できるか。建物賃貸借は引渡し(入居)で対抗力が生じる(借地借家法31条)ので、いつから住んでいるかを示す資料が効く。差押登記より前の入居を証明できれば、内覧も後の引渡命令も一段ハードルが上がる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「内覧を申し込めば競売物件を見られる」と考える人が多いが、問いの立て方そのものが間違っている。内覧を申し立てられるのは差押債権者だけで、買受けを希望するあなたに申立権はない。あなたにできるのは、既に内覧が実施される物件に『参加を申し出る』ことだけ。制度が動くかどうかは、あなたの手の外で決まっている
  • 「競売物件は絶対に中を見られない」という思い込みも誤り。2004年施行の内覧制度により、条件が揃えば合法的に立ち入って見学できる。ただし現実には、内覧が実施される物件は競売全体のごく一部にとどまる。制度はあるが、当たり前には使われていない
  • 内覧という制度の存在は知っていても、その『空振りリスク』を軽く見ている人が多い。占有者が対抗できる権原で拒めば内覧はできず、円滑な実施が困難と裁判所が判断すれば命令自体が取り消される(4項)。予定されていた内覧が直前に消えることもある、と最初から織り込んでおくべきだ
比較の観点この条文ほかの条文
情報開示の性質民執64条の2:買受希望者が物件内部を実地見学(内覧)民執62条:物件明細書による権利関係の書面開示
民執83条:引渡命令による占有者の排除(買受後)
手続の主体・申立権者申立権は差押債権者、実施は執行官、買受希望者は参加申出裁判所書記官が作成・備置
買受人(代金納付後)が申立て
タイミング売却実施前(申立ては書記官の売却実施処分の時まで)売却手続の準備段階で作成
代金納付後、買受人の権利実現段階
占有者との関係対抗力ある占有者が不同意なら実施されない(1項但書)占有状況を記載するにとどまる
占有者の占有権原の有無で発令可否が決まる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法 第77條之1

台湾は執行法院・執行官による不動産の現況調査を通じて物件情報を開示する枠組みが中心で、買受希望者を室内に立ち入らせる日本型の『内覧』に直接対応する規定は明確でない。

韓国
민사집행법 제85조(부동산 현황조사)

韓国も執行官による現況調査で占有・利用状況を把握する制度を持つが、買受希望者の内部見学を権利として保障する点までは日本と同一とは限らない。

ドイツ
ZVG(Zwangsversteigerungsgesetz)

ドイツの不動産強制競売は評価人による Verkehrswertgutachten を軸に情報開示するのが基本で、買受希望者への一般的な内覧請求権を法定するものではない。

アメリカ
米国 foreclosure sale(州法により異なる)

米国の担保不動産競売では『as-is』での売却が通例で、内部見学の可否は物件・州により大きく異なり、日本のような統一的な内覧手続の法定はない。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 気になる競売物件を見つけた。だが入札締切まであと10日、内覧の参加申出はいつまでに、どうやってすればいいのか分からない。売却の実施の時までに民事執行規則の方式で申し出ておかないと、内覧当日に立ち入る資格すら得られない。段取りを知っている人だけが中を見て、知らない人は写真だけで札を入れる
  • あなたが借りて住んでいるアパートが競売にかけられ、ある日「見知らぬ入札希望者を部屋に入れて見学させる」という通知が届いた。あなたの賃借権が差押えより先で対抗力を備え、あなたが同意しなければ、この内覧は止められる(1項但書)。だが、その権原を証明できる資料が手元にあるかどうかで、生活空間に他人が踏み込むか否かが分かれる
  • もし内覧に参加した者が、他の入札希望者を威圧したり、室内を物色して荒らしたりしたら? 執行官はその場で立入りを制限し、退去させる権限を持つ(6項)。内覧は自由見学ではなく、執行官の管理下にある管理された見学だ

取るべき行動

被害を受けた側:買受けを希望するあなたの立場:1. まずBIT等の競売情報で対象物件に内覧が実施されるか確認、差押債権者が申し立てていなければ内覧はない2. 実施される場合、売却の実施の時までに民事執行規則の方式で内覧参加の申出をする、遅れると当日立ち入れない3. 債務者本人など買受け資格を欠く者は参加できないので自分が該当しないか確認4. 内覧当日は執行官の管理下、指示に従わなければ退去させられる(6項)

訴えられた側:内覧を拒みたい占有者のあなたの立場:1. 通知が来たら、自分の占有権原が差押えや59条1項で消滅する権利に対抗できるか確認(それらより先に対抗要件を備えているか) 2. 対抗できる権原があり同意しなければ内覧は実施されない(1項但書)、賃貸借契約書・賃料記録で権原を証明3. 円滑な実施が困難な事情があれば執行裁判所に上申、命令取消しの余地(4項) 4. 権原がなければ内覧は拒めず、立入りを実力で妨げれば別途の法的責任を負うリスクがある

時効(請求できる期限):内覧実施の申立ては、売却を実施させる旨の裁判所書記官の処分の時まで(2項)。内覧参加の申出は、売却の実施の時まで(3項)。いずれも暦日ではなく執行手続の進行段階に連動して締め切られる点に注意、手続が進めば申し込めなくなる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:内覧制度は、買受希望者の情報不足を補い適正な価格形成と売却の円滑化を図る制度と解される。もっとも占有者の私生活・プライバシーに配慮し、対抗できる占有権原者の同意を要件とすることで、情報開示と居住の平穏との均衡を図る点に制度趣旨があるとされる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成15年(2003年)新設、平成16年(2004年)4月1日施行 不動産競売における買受希望者の情報不足を解消するため、内覧制度を新設。買受けを希望する者が執行官の管理下で物件内部を見学できる仕組みを、占有者の平穏への配慮(対抗できる権原者の同意要件)とともに導入した

改正の年表

  1. 1.平成15年(2003年) 新設:不動産競売における買受希望者の情報不足を解消するため内覧制度を新設。買受希望者が執行官の管理下で物件内部を見学できる仕組みを、占有者の平穏への配慮(対抗できる権原者の同意要件)とともに導入した。
  2. 2.平成16年(2004年) 施行:平成16年4月1日施行。以後、担保不動産競売にも188条により準用される形で、内覧制度が競売実務に適用されることとなった。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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