民事執行法 第65条の2(暴力団員等に該当しないこと等の陳述)
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- 不動産の買受けの申出は、次の各号のいずれにも該当しない旨を買受けの申出をしようとする者(その者に法定代理人がある場合にあつては当該法定代理人、その者が法人である場合にあつてはその代表者)が最高裁判所規則で定めるところにより陳述しなければ、することができない。
- 一買受けの申出をしようとする者(その者が法人である場合にあつては、その役員)が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員(以下この号において「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者(以下この目において「暴力団員等」という。)であること。
- 二自己の計算において当該買受けの申出をさせようとする者(その者が法人である場合にあつては、その役員)が暴力団員等であること。
この条文の基本情報
暴力団員等に該当しないこと等の陳述とは何ですか?
定義暴力団員等に該当しないこと等の陳述とは、民事執行法第65条の2に定められた規定で、「不動産の買受けの申出は、次の各号のいずれにも該当しない旨を買受けの申出をしようとする者(その者に法定代理人がある場合にあつては当該法定代理人、その者が法人である…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事執行法第65条の2(暴力団員等に該当しないこと等の陳述)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
- 民事執行法第65条の2の条文原文は「不動産の買受けの申出は、次の各号のいずれにも該当しない旨を買受けの申出をしようとする者(その者に法定代理人がある場合にあつては当該法定代理人、その者が法人である…」で始まります。
- 民事執行法第65条の2は第二目 強制競売に置かれています。
- 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
- 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 民事執行法第65条の2の前の条は民事執行法第65条です。
- 民事執行法第65条の2の次の条は民事執行法第66条です。
- 民事執行法第65条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第65条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004 - 本サイト収録
民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第65条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/65_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事執行法65条の2は、不動産競売で買受けの申出をする全員に暴力団員等でない旨の陳述を義務づけ、陳述を欠く申出は無効とする。2020年施行の反社排除規定である。
Q · 競売で家を落札したいだけなのに、なぜ「反社じゃない」と紙で誓わないといけないの?
入札者全員に反社でない旨の陳述義務があるからです
民事執行法65条の2により、不動産競売で買受けの申出をする者は全員、自分(法人なら役員)と自己の計算で入札させる出資者が暴力団員等に該当しない旨を、最高裁判所規則所定の方式で陳述しなければなりません。これは反社を炙り出す前提として全入札者に一律で課される義務で、陳述を欠く申出はいくら高値でも無効です。虚偽陳述は刑事罰の対象となり、最高価買受申出人になると執行裁判所が警察に該当性を照会します(民事執行法68条の4)。
解説
裁判所の競売で市場の6割の値段で戸建てを落札する、そんな話に憧れて入札を検討する人は年々増えている。だがその入り口に、2020年から全入札者に課された関門がある。民事執行法65条の2は、暴力団員等に該当しない旨を陳述しなければ買受けの申出そのものができないと定める。ここで多くの人が読み違える。「自分は反社ではないから関係ない」のではない。この陳述書は反社を炙り出すためのものである以前に、入札する全員が出さなければ入札が無効になる強制手続だ。しかも網は二重にかかる。あなた自身(法人なら役員)が暴力団員等であること、そして『自己の計算において』あなたに入札させている出資者が暴力団員等であること。後者は名義貸しを封じる仕掛けで、頼まれて代わりに入札しただけのあなたが、虚偽陳述の罪に足を踏み入れる入口にもなる。
法的な位置づけ
民事執行法65条の2は、不動産の買受けの申出について反社会的勢力の排除を図る規定であり、申出をしようとする者本人(法人の場合は役員)および自己の計算において申出をさせる者が暴力団員等に該当しない旨を、最高裁判所規則所定の方式で陳述することを買受け申出の要件とする。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.入札検討の最初に陳述書の要否と書式を確認 物件の売却基準価額や間取りを調べる前に、執行裁判所の入札案内・物件明細書で暴力団員等でない旨の陳述書(民事執行規則31条の2)の書式と提出方法を確認する。締切直前に気づくと必要書類が揃わず、その回の入札機会を丸ごと逃す
- 2.法人入札なら全役員の該当性を事前に洗い出す 会社名義で入札する場合、代表者だけでなく全役員が暴力団員等に該当しないことを事前確認する。社外取締役を含め経歴確認に時間がかかるため、入札締切から逆算して余裕をもって着手する
- 3.代理・共同出資なら『自己の計算』の主体を書面で確定 誰かに頼まれて入札する、または共同出資する場合、資金の出し手(自己の計算の主体)が誰かを提出前に書面で明確にする。出資者が反社でないか確認できないなら引き受けない。名義を貸すだけでも虚偽陳述罪の入口に立たされる
- 4.陳述書を正確に記載し、迷えば弁護士に相談してから提出 陳述書は買受けの申出の際に正確に記載して提出する。特に離脱日から5年目前後の元組員は、離脱日を示す客観資料を先に整える。判断に迷う点があれば提出前に弁護士へ相談する
よくある質問 AI による整理
Q1競売の陳述書はどこで入手できますか?
執行裁判所の入札案内や物件明細書に必要書類として案内があり、書式は民事執行規則31条の2で定められています。裁判所の窓口やウェブサイトで入手できます。
Q2民事執行法65条の2はいつから施行されましたか?
令和元年(2019年)改正で新設され、令和2年(2020年)から施行されました。以後の不動産競売では全入札者に陳述義務が課されています。
Q3暴力団員等とは誰を指しますか?
暴対法2条6号の暴力団員に加え、暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者も含みます。離脱後5年未満の元組員も対象です。
Q4『自己の計算において』とはどういう意味ですか?
入札の資金を実際に負担し、経済的な損得が帰属する者を指します。名義人ではなく出資者が反社なら、名義貸しした入札者も陳述の対象になります。
Q5陳述書を出し忘れたら入札はどうなりますか?
陳述を欠く買受けの申出は、価格が最高でも無効として扱われ受け付けられません。競売初心者が最も落としやすい手続です。
Q6虚偽陳述の罰則はどのくらいですか?
民事執行法の罰則規定により刑事罰の対象で、落札を失うだけでなく前科がつきます。法定刑は最新の改正状況をご確認ください。
Q7最高価買受申出人になると警察に照会されますか?
されます。執行裁判所が都道府県警察に暴力団員等該当性を調査嘱託します(民事執行法68条の4)。ここで虚偽陳述が発覚します。
Q8住宅ローンの担保不動産競売でも陳述書は必要ですか?
必要です。民事執行法188条により担保不動産競売にも準用され、強制競売と同じく全入札者に陳述義務が及びます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1競売の陳述書って、反社の人だけが出すものじゃないんですか?
違います。民事執行法65条の2は、入札する全員に暴力団員等でない旨の陳述を義務づけています。反社を炙り出す前提として、まず全入札者に一律で出させる仕組みです。実務のポイント:この陳述書を入れ忘れた入札は、価格が最高でも無効として扱われます。競売初心者が最も落とす一手がこれで、入札書の書き方ばかり調べて陳述書の存在に気づかない。まず執行裁判所の入札案内で必要書類の全リストを確認するのが鉄則です。
Q2頼まれて名義だけ貸して入札したら、私も罪になりますか?
なりえます。65条の2は『自己の計算において』入札させる出資者が暴力団員等である場合も陳述対象とし、名義人が虚偽の陳述をすれば処罰の対象になります(罰則は民事執行法の該当規定、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:出資者が反社と名義人が知らなかった、では簡単に済みません。最高価買受申出人になると裁判所が警察に照会するため、後から出資者の素性が判明する。『金は出すから名前だけ』の依頼は、断るのが一番安全です。
Q3元暴力団員でも、競売で家を買える日は来ますか?
来ます。条文は『暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者』を暴力団員等に含めるので、離脱から5年を過ぎれば陳述して適法に買受けできます。実務のポイント:問題は5年の起算点をどう証明するか。離脱日の客観的資料が曖昧だと、警察照会(68条の4)で該当性を疑われ売却不許可になることがある。5年目前後の入札は、離脱日を示す資料を先に整えておくのが実務上の分かれ目です。
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分は暴力団と無縁だから、この条文は反社の人の話だ」という立て方そのものが間違っている。65条の2の陳述義務は入札する全員に課される。反社かどうかを問う以前に、陳述書を出さない入札は入り口で無効になる。問うべきは『自分に関係あるか』ではなく『どの書式でいつ出すか』だ。
- 虚偽陳述をしても『バレなければいい』程度に考えている人がいる。だが最高価買受申出人になると、執行裁判所は都道府県警察に暴力団員等該当性を照会する(民事執行法68条の4)。照会で発覚した虚偽陳述は刑事罰の対象で、落札を失うだけでなく前科がつく。知っている水準と深刻度の実態が桁違いだ。
- 「一度でも暴力団に関わった人間は一生競売で不動産を買えない」と思われがちだが、条文が対象とするのは『暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者』に限られる。5年の経過という明確な線引きがあり、それを超えれば陳述して適法に買受けできる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の段階 | 65条の2:買受けの申出(入札)時の陳述義務 | 68条の4:最高価買受申出人決定後の警察への調査嘱託 71条:売却許可・不許可決定の段階 |
| 対象者・作用 | 全入札者が自己申告で陳述(欠けば申出無効) | 執行裁判所が職権で警察に該当性を照会 暴力団員等該当を売却不許可事由とする |
| 違反・該当時の帰結 | 虚偽陳述は刑事罰の対象、陳述欠如は申出無効 | 照会で虚偽が発覚し不許可・刑事責任へ連動 売却不許可決定、不服なら執行抗告(10条) |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は強制執行法で不動産競売を規律するが、入札時に反社排除の陳述を求める仕組みは持たず、反社会的勢力の規制は組織犯罪防制條例が一般的に担う。
ドイツは ZVG が強制競売手続を規律するが、日本のような入札者一律の反社排除陳述義務は置いていない。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 競売物件を投資目的で落札しようと期間入札に参加する。入札書と一緒に暴力団員等でない旨の陳述書を出さなければ、どんなに高値を書いても入札は受け付けられない。書式は民事執行規則で決まっている。
- もし友人に『名義を貸してくれ、金は俺が出す』と頼まれて競売に入札したら、どうなる? その友人が暴力団員等なら、あなたは『自己の計算において暴力団員等に買受けの申出をさせた』構図の当て馬にされ、虚偽陳述罪の射程に入る。名前を貸すだけのつもりが、犯罪の名義人になる。
- 会社名義で工場用地を競売で狙う。入札締切まであと3日。役員全員が暴力団員等に該当しないことを陳述する必要があるが、社外取締役の一人が過去の経歴で引っかからないか、確認が間に合うか分からない。
- 5年前に足を洗った元組員が、堅気として不動産を買おうと競売に参加した。だが『暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者』も暴力団員等に含まれる。離脱から5年に数か月足りなければ、正直に陳述すれば買受けできず、隠せば犯罪になる。境界線の上に立たされる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 入札する前に、執行裁判所の入札案内や物件明細書で暴力団員等でない旨の陳述書の書式(民事執行規則31条の2)と提出方法を確認する2. 法人で入札するなら、代表者だけでなく全役員が該当しないことを事前に洗い出す3. 誰かに頼まれて入札する場合、資金の出し手(自己の計算の主体)が誰かを書面で明確にし、反社でないか確認できないなら引き受けない4. 陳述書は正確に記載し、迷う点があれば弁護士に相談してから提出する
訴えられた側:1. 最高価買受申出人になった後に警察照会(民事執行法68条の4)で該当性を指摘されたら、まず事実関係を確認し、元組員なら離脱日から5年経過していることを住民票や関係資料で立証する2. 『自己の計算』の主体を争点にされたら、資金の出所と入札の意思決定が誰にあったかを客観資料で示す3. 虚偽陳述罪を問われる局面では黙秘権を行使し、直ちに刑事に強い弁護士へ4. 売却不許可決定(民事執行法71条)に不服があれば執行抗告の期限を確認する
時効(請求できる期限):陳述は買受けの申出の際に行う必要があり、これを欠く申出は無効。虚偽陳述の刑事責任の公訴時効は、法定刑(6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金、最新の改正状況をご確認ください)に応じて刑事訴訟法250条により定まる。売却不許可決定への執行抗告は決定の告知から1週間(民事執行法10条)。
学説
立法趣旨(通説的理解):65条の2は、暴力団が競売を通じて不動産を取得し資金源や活動拠点にする経路を断つため、入札の入口に陳述義務という関所を設けた規定と理解される。全入札者への一律の申告負担で公益(市場の健全性)を確保しつつ、虚偽陳述に刑事罰を後置して実効性を担保する構造とされる。
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正、令和2年(2020年)施行 民事執行法の一部改正により新設。暴力団が競売を通じて不動産を取得するのを防ぐため、買受けの申出をしようとする者に暴力団員等でない旨の陳述を義務づけ、同時に調査嘱託(68条の4)・売却不許可事由(71条)・虚偽陳述の罰則を整備した
改正の年表
- 1.令和元年(2019年)改正・令和2年(2020年)施行 新設:民事執行法の一部改正により新設。暴力団が競売を通じて不動産を取得するのを防ぐため、買受けの申出をしようとする者に暴力団員等でない旨の陳述を義務づけ、同時に調査嘱託(68条の4)・売却不許可事由(71条)・虚偽陳述の罰則を整備した。
- 民事執行法 第64条売却の方法、期間入札等の手続的前提
- 民事執行法 第68条の4最高価買受申出人の暴力団員等該当性の警察への調査嘱託
- 民事執行法 第71条暴力団員等該当を売却不許可事由とする規定
- 民事執行法 第188条担保不動産競売への準用、本条の適用範囲拡張
- 民事執行法 第213条虚偽陳述に対する刑事罰の根拠(現行効力を要確認)
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律 第2条暴力団員の定義を提供する参照先の特別法
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