要点民事執行法 71 条は、執行裁判所が売却不許可決定をすべき 8 つの事由を定める。買受人の資格欠如、暴力団員等該当、手続の重大な誤りが代表例で、落札しても売却許可決定までは確定しない。
Q · 競売で最高値をつけて落札したら、もう物件は自分のもの?
違う。売却許可決定までは確定せず覆ることがある
最高価買受申出人になっても、その場で物件が手に入るわけではありません。民事執行法 71 条は、執行裁判所が売却を許可してはならない 8 つの事由(手続の続行不当、買受人の資格・代理権の欠如、暴力団員等該当、売却基準価額・物件明細書・売却手続の重大な誤り)を定めています。売却決定期日にこれらの事由がなければ売却許可決定が出て、はじめて買受人になります。事由があれば落札はゼロに戻ります。決定に不服なら、告知から 1 週間以内に執行抗告する必要があります(民事執行法 10 条 2 項)。
競売で一番高い値をつけた。これで物件は自分のものだ、と思った瞬間に落とし穴がある。落札(最高価買受申出人になること)と、実際に買えることは別の話だ。民事執行法71条は、裁判所が「売却を許さない」と判断しなければならない事由を8つ並べている。手続をそもそも進めるべきでなかった、落札者に買受け資格や能力がない、代理人に権限がない、そして2020年からは落札者(またはその背後で買わせた者)が暴力団員等であること。さらに売却基準価額の決定、物件明細書の作成、売却手続そのものに重大な誤りがあれば、それも不許可事由になる。あなたが落札者なら、これは「せっかく落としたのに覆される」リスクの一覧。あなたが債務者や他の債権者なら、「不公正な競売を止める」ための武器の一覧。同じ8項目が、立場によって盾にも矛にもなる。
民事執行法 71 条は競売における売却不許可決定の事由を定める規定であり、執行裁判所が売却を許可してはならない 8 つの類型を限定列挙する。手続開始・続行の不当、最高価買受申出人の資格・能力または代理権の欠如、暴力団員等への該当、売却基準価額・物件明細書・売却手続の重大な誤りがこれに含まれる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
執行裁判所が競売の売却を許可しないとする決定です。民事執行法 71 条の 8 事由のいずれかがあると認めるとき、裁判所は職権でこの決定をします。
買受人の資格・代理権の欠如、暴力団員等該当、売却基準価額や物件明細書・売却手続の重大な誤りがあると、民事執行法 71 条により売却不許可となり落札は無効になります。
決定の告知を受けた日から 1 週間の不変期間内です(民事執行法 10 条 2 項)。期間は伸長されず、経過すると決定が確定して争えなくなります。
評価人の評価に基づき執行裁判所が定める、不動産売却の基準となる価額です。平成 16 年改正で旧「最低売却価額」から改められました。この決定に重大な誤りがあれば 71 条 7 号で争えます。
重大な誤りなら 71 条 7 号の不許可事由です。売却実施前の閲覧期間に見つけて執行裁判所へ指摘するのが、事後の執行抗告より早く確実です。
2020 年施行の改正で反社会的勢力を排除するため、買受申出人に陳述義務が課されました(民事執行法 68 条の 4)。虚偽陳述は刑事罰の対象です。
許可決定は最高価買受申出人を正式な買受人とする決定、不許可決定は 71 条の事由により売却を認めない決定です。どちらも執行抗告で争えます。
自己の計算で他人に名義を貸して買受けを申し出させる手口を指します。名義貸しによる暴力団員等の潜脱を防ぐため、5 号で不許可事由とされています。
あります。最高価買受申出人になっても、売却決定期日に裁判所が売却許可決定を出すまでは確定しません。71条の不許可事由(手続の重大な誤り、資格の欠如、暴力団員該当など)があれば落札は無に帰します。業界裏話ヒント:実務の狙い目は物件明細書や現況調査報告書の誤り。入札前に精読しておくと、後で争う材料にもリスク回避にもなる。
2020年施行の改正で、買受申出人は「自分は暴力団員等でない」と陳述する義務を負い(民事執行法68条の4)、裁判所は必要に応じて都道府県警察に照会します。該当すれば71条4号・5号で不許可です。業界裏話ヒント:陳述が虚偽だと6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象。名義を貸して反社に買わせる「計算においてする買受け」も5号で狙い撃ちされる(最新の改正状況をご確認ください)。
売却基準価額の算定や物件明細書に重大な誤りがあれば、71条7号の不許可事由として争えます。ただし「重大な」誤りが要件で、軽微なズレでは覆りません。業界裏話ヒント:評価人の評価書と現況調査報告書は閲覧できる。占有状況や面積、法的規制の前提が実態とずれていないか確認し、ずれていれば売却実施前に執行裁判所へ指摘するのが、抗告より早くて確実。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 71 条:売却不許可決定の事由(8 類型を限定列挙) | — |
| 誰が主導するか | 執行裁判所が職権で事由の有無を審査 | — |
| 落札者への影響 | 事由があれば落札は無に帰す(覆されるリスクの地図) | — |
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