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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 7 分7 分7 分

民事執行法 第71条(売却不許可事由)

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  1. 執行裁判所は、次に掲げる事由があると認めるときは、売却不許可決定をしなければならない。
  2. 一強制競売の手続の開始又は続行をすべきでないこと。
  3. 二最高価買受申出人が不動産を買い受ける資格若しくは能力を有しないこと又はその代理人がその権限を有しないこと。
  4. 三最高価買受申出人が不動産を買い受ける資格を有しない者の計算において買受けの申出をした者であること。
  5. 四最高価買受申出人、その代理人又は自己の計算において最高価買受申出人に買受けの申出をさせた者が次のいずれかに該当すること。
  6. 一その強制競売の手続において第六十五条第一号に規定する行為をした者
  7. 二その強制競売の手続において、代金の納付をしなかつた者又は自己の計算においてその者に買受けの申出をさせたことがある者
  8. 三第六十五条第二号又は第三号に掲げる者
  9. 五最高価買受申出人又は自己の計算において最高価買受申出人に買受けの申出をさせた者が次のいずれかに該当すること。
  10. 一暴力団員等(買受けの申出がされた時に暴力団員等であつた者を含む。)
  11. 二法人でその役員のうちに暴力団員等に該当する者があるもの(買受けの申出がされた時にその役員のうちに暴力団員等に該当する者があつたものを含む。)
  12. 六第七十五条第一項の規定による売却の不許可の申出があること。
  13. 七売却基準価額若しくは一括売却の決定、物件明細書の作成又はこれらの手続に重大な誤りがあること。
  14. 八売却の手続に重大な誤りがあること。

この条文の基本情報

売却不許可事由とは何ですか?

定義売却不許可事由とは、民事執行法第71条に定められた規定で、「執行裁判所は、次に掲げる事由があると認めるときは、売却不許可決定をしなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第71条(売却不許可事由)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第71条の条文原文は「執行裁判所は、次に掲げる事由があると認めるときは、売却不許可決定をしなければならない。」で始まります。
  3. 民事執行法第71条は第二目 強制競売に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第71条の前の条は民事執行法第70条です。
  7. 民事執行法第71条の次の条は民事執行法第72条です。
  8. 民事執行法第71条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第71条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第71条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/71
裁判例 4件に引用されています

関連度の高い3件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法71条は、執行裁判所が売却不許可決定をすべき8つの事由を定める。買受人の資格欠如、暴力団員等該当、手続の重大な誤りが代表例で、落札しても売却許可決定までは確定しない。

Q · 競売で最高値をつけて落札したら、もう物件は自分のもの?

違う。売却許可決定までは確定せず覆ることがある

最高価買受申出人になっても、その場で物件が手に入るわけではありません。民事執行法71条は、執行裁判所が売却を許可してはならない8つの事由(手続の続行不当、買受人の資格・代理権の欠如、暴力団員等該当、売却基準価額・物件明細書・売却手続の重大な誤り)を定めています。売却決定期日にこれらの事由がなければ売却許可決定が出て、はじめて買受人になります。事由があれば落札はゼロに戻ります。決定に不服なら、告知から1週間以内に執行抗告する必要があります(民事執行法10条2項)。

解説

競売で一番高い値をつけた。これで物件は自分のものだ、と思った瞬間に落とし穴がある。落札(最高価買受申出人になること)と、実際に買えることは別の話だ。民事執行法71条は、裁判所が「売却を許さない」と判断しなければならない事由を8つ並べている。手続をそもそも進めるべきでなかった、落札者に買受け資格や能力がない、代理人に権限がない、そして2020年からは落札者(またはその背後で買わせた者)が暴力団員等であること。さらに売却基準価額の決定、物件明細書の作成、売却手続そのものに重大な誤りがあれば、それも不許可事由になる。あなたが落札者なら、これは「せっかく落としたのに覆される」リスクの一覧。あなたが債務者や他の債権者なら、「不公正な競売を止める」ための武器の一覧。同じ8項目が、立場によって盾にも矛にもなる。

法的な位置づけ

民事執行法71条は競売における売却不許可決定の事由を定める規定であり、執行裁判所が売却を許可してはならない8つの類型を限定列挙する。手続開始・続行の不当、最高価買受申出人の資格・能力または代理権の欠如、暴力団員等への該当、売却基準価額・物件明細書・売却手続の重大な誤りがこれに含まれる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.決定書の内容と告知日を即日確認 売却許可・不許可決定を受け取ったら、まず主文と告知日を確認する。執行抗告の1週間の不変期間(民事執行法10条2項)は告知日から起算されるため、告知日をその場でカレンダーに入れる
  2. 2.主張できる事由を71条各号に当てはめる 自分の不服を71条の各号に対応させる。資格・代理権(2号)、暴力団員等該当(4号・5号)、売却基準価額や物件明細書の重大な誤り(7号)、売却手続の重大な誤り(8号)のどれに当たるかを特定する
  3. 3.「重大な」誤りである理由を具体的に立証 7号・8号は「重大な」誤りが要件。占有状況・面積・法的規制の前提が実態とどうずれ、それが結果にどう影響したかを具体的に記す。軽微な瑕疵の列挙では決定は覆らない
  4. 4.1週間以内に執行抗告状を提出 告知から1週間以内に執行裁判所へ執行抗告状を提出する。期間が迫るなら即日、執行事件に強い弁護士か司法書士へ相談し、代理提出を依頼する

よくある質問 AI による整理

Q1売却不許可決定とは何ですか?

執行裁判所が競売の売却を許可しないとする決定です。民事執行法71条の8事由のいずれかがあると認めるとき、裁判所は職権でこの決定をします。

Q2競売で落札した後に取り消されるのはどんな場合ですか?

買受人の資格・代理権の欠如、暴力団員等該当、売却基準価額や物件明細書・売却手続の重大な誤りがあると、民事執行法71条により売却不許可となり落札は無効になります。

Q3売却許可決定への執行抗告はいつまでにできますか?

決定の告知を受けた日から1週間の不変期間内です(民事執行法10条2項)。期間は伸長されず、経過すると決定が確定して争えなくなります。

Q4売却基準価額とは何ですか?

評価人の評価に基づき執行裁判所が定める、不動産売却の基準となる価額です。平成16年改正で旧「最低売却価額」から改められました。この決定に重大な誤りがあれば71条7号で争えます。

Q5物件明細書に誤りがあったらどうすればいいですか?

重大な誤りなら71条7号の不許可事由です。売却実施前の閲覧期間に見つけて執行裁判所へ指摘するのが、事後の執行抗告より早く確実です。

Q6競売の買受申出人はなぜ暴力団員でない旨を陳述するのですか?

2020年施行の改正で反社会的勢力を排除するため、買受申出人に陳述義務が課されました(民事執行法68条の4)。虚偽陳述は刑事罰の対象です。

Q7売却許可決定と売却不許可決定の違いは何ですか?

許可決定は最高価買受申出人を正式な買受人とする決定、不許可決定は71条の事由により売却を認めない決定です。どちらも執行抗告で争えます。

Q8民事執行法71条5号の「計算においてする買受け」とは?

自己の計算で他人に名義を貸して買受けを申し出させる手口を指します。名義貸しによる暴力団員等の潜脱を防ぐため、5号で不許可事由とされています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1競売で落札したのに、あとから取り消されることってあるんですか?

あります。最高価買受申出人になっても、売却決定期日に裁判所が売却許可決定を出すまでは確定しません。71条の不許可事由(手続の重大な誤り、資格の欠如、暴力団員該当など)があれば落札は無に帰します。実務のポイント:実務の狙い目は物件明細書や現況調査報告書の誤り。入札前に精読しておくと、後で争う材料にもリスク回避にもなる。

Q2落札者が暴力団関係者かどうか、どうやって分かるんですか?

2020年施行の改正で、買受申出人は「自分は暴力団員等でない」と陳述する義務を負い(民事執行法68条の4)、裁判所は必要に応じて都道府県警察に照会します。該当すれば71条4号・5号で不許可です。実務のポイント:陳述が虚偽だと6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象。名義を貸して反社に買わせる「計算においてする買受け」も5号で狙い撃ちされる(最新の改正状況をご確認ください)。

Q3自宅が競売にかけられそうです。安く買い叩かれるのを止められませんか?

売却基準価額の算定や物件明細書に重大な誤りがあれば、71条7号の不許可事由として争えます。ただし「重大な」誤りが要件で、軽微なズレでは覆りません。実務のポイント:評価人の評価書と現況調査報告書は閲覧できる。占有状況や面積、法的規制の前提が実態とずれていないか確認し、ずれていれば売却実施前に執行裁判所へ指摘するのが、抗告より早くて確実。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「一番高い値をつけたら落札成立、あとは代金を払うだけ」と思われているが、これは間違い。最高価買受申出人になっても、売却決定期日に裁判所が売却許可決定を出して初めて買受人になる。その間に71条の不許可事由が見つかれば、落札は無に帰す
  • 手続に誤りがあれば不許可になる、とは知られている。だが「重大な」誤りでなければ覆らない点の重みは見落とされがちだ。71条7号・8号の「重大な」の一語こそが、争えるか泣き寝入りかの分水嶺。軽微な瑕疵をいくら並べても決定は動かない
  • 落札者から見れば「自分は正当に最高値をつけた買主」だ。しかし裁判所から見れば、あなたが暴力団員等でないことの陳述(68条の4)と警察照会をパスして初めて資格が認められる。この落差を知らずに虚偽の陳述をすると、不許可どころか刑事罰(6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)まで及ぶ(最新の改正状況をご確認ください)
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割71条:売却不許可決定の事由(8類型を限定列挙)70条:売却許可・不許可決定そのものの根拠
74条:許可・不許可決定に対する執行抗告
誰が主導するか執行裁判所が職権で事由の有無を審査執行裁判所が売却決定期日に決定を言い渡す
不服のある当事者・利害関係人が抗告を申し立てる
落札者への影響事由があれば落札は無に帰す(覆されるリスクの地図)許可決定でようやく買受人の地位が確定
抗告期間1週間の経過で確定(民事執行法10条2項)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法第12条・第94条

台湾は日本のような独立した売却許可決定を置かず、拍定後に権利移転証書を交付。手続の是正は執行方法の異議(12条)で争う点が構造上の違い

韓国
민사집행법 제123조(매각불허가)

韓国は日本法を母法とし、売却許可・不許可決定の二段階構造をほぼ同型で採用。매각불허가 사유も日本の71条各号に近い

ドイツ
ZVG § 83(Versagung des Zuschlags)

ドイツは競落許可(Zuschlag)の拒否事由を定め、日本71条の母法にあたる。手続違反や価額に関する瑕疵で Zuschlag を拒否する構造が共通

アメリカ
Judicial foreclosure sale confirmation(州法)

米国は連邦統一法がなく、多くの州で裁判所による競売の「confirmation」手続を置く。著しく低廉な価額や手続違反で承認を拒否できる点が機能的に類似

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 競売で中古マンションを落札し、代金を用意して待っていた。ところが売却決定期日で「物件明細書に重大な誤りがある」として不許可決定。あなたの落札はゼロに戻る。71条7号だ。占有者の記載や面積の前提がずれていた、それだけで最高値が水泡に帰す
  • 売却許可決定が出た。だが手続に重大な誤りがあると後から気づく。執行抗告できるのは決定の告知から1週間の不変期間(民事執行法10条2項)だけ。この日数を過ぎれば、どれだけ不公正でも確定する。あと数日で救済の扉が閉まる
  • もし落札者が反社会的勢力だと後から判明したら、競売はどうなる? 2020年施行の改正で、落札者や背後で買わせた者が暴力団員等なら71条4号・5号で不許可。裁判所は都道府県警察への照会でこれを確かめる。名義を貸して買わせる手口も5号で狙い撃ちされる
  • あなたの自宅が競売にかけられ、二束三文で落札されそうだ。売却基準価額の算定に重大な誤りがあれば、71条7号で不許可を争える。評価書の前提を疑え

取るべき行動

被害を受けた側:1. 売却許可・不許可決定の内容と告知日を確認、執行抗告は告知から1週間以内(民事執行法10条2項)が絶対期限2. 主張できる事由を71条各号に当てはめる:資格・代理権(2号)、暴力団員該当(4号5号)、売却基準価額や物件明細書の重大な誤り(7号)、売却手続の重大な誤り(8号) 3. 抗告状には「重大な」誤りである理由を具体的に記載、軽微な瑕疵の列挙では覆らない4. 期間が迫るなら即日、執行事件に強い弁護士か司法書士へ

訴えられた側:1. 落札者の立場で不許可を争われたら、まず自分に該当する事由が本当にあるか71条で確認2. 暴力団員等でないと陳述済み(68条の4)なら、警察照会結果を含め資格を疎明3. 相手が主張する「誤り」が「重大」でなければ不許可事由に当たらないと反論4. すでに売却許可決定を得ている側なら、抗告期間(1週間)の経過で確定することを見据え、無用な譲歩をしない

時効(請求できる期限):売却許可・不許可決定に対する執行抗告は、決定の告知を受けた日から1週間の不変期間内(民事執行法10条2項)。この期間は伸長されず、経過すれば決定が確定する。不許可事由の有無は裁判所が職権でも審査するが、当事者が是正を求めるなら抗告期間が事実上の勝負どころ(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年) 担保・執行法制改正により「最低売却価額」が「売却基準価額」に改められ、71条の不許可事由の文言(7号)も新価額制度に合わせて整備された。効力発生は平成17年
  • 令和元年(2019年)公布、令和2年(2020年)4月施行 反社会的勢力排除のため、最高価買受申出人等が暴力団員等に該当することを不許可事由とする4号・5号を新設。あわせて68条の4の陳述義務、213条の虚偽陳述罪が導入された

改正の年表

  1. 1.昭和54年(1979年) 新設:民事執行法制定により、旧競売法・旧民事訴訟法の執行編を統合。71条として売却不許可決定の事由を限定列挙する形に整備
  2. 2.平成16年(2004年) 改正:担保・執行法制改正により「最低売却価額」が「売却基準価額」に改められ、71条7号の文言も新価額制度に合わせて整備(施行は平成17年)
  3. 3.令和元年(2019年)公布・令和2年(2020年)施行 改正:反社会的勢力排除のため、最高価買受申出人等が暴力団員等に該当することを不許可事由とする4号・5号を新設。あわせて68条の4の陳述義務、213条の虚偽陳述罪を導入

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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