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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 7 分7 分7 分

民事執行法 第75条(不動産が損傷した場合の売却の不許可の申出等)

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  1. 最高価買受申出人又は買受人は、買受けの申出をした後天災その他自己の責めに帰することができない事由により不動産が損傷した場合には、執行裁判所に対し、売却許可決定前にあつては売却の不許可の申出をし、売却許可決定後にあつては代金を納付する時までにその決定の取消しの申立てをすることができる。ただし、不動産の損傷が軽微であるときは、この限りでない。
  2. 2.前項の規定による売却許可決定の取消しの申立てについての決定に対しては、執行抗告をすることができる。
  3. 3.前項に規定する申立てにより売却許可決定を取り消す決定は、確定しなければその効力を生じない。

この条文の基本情報

不動産が損傷した場合の売却の不許可の申出等とは何ですか?

定義不動産が損傷した場合の売却の不許可の申出等とは、民事執行法第75条に定められた規定で、「最高価買受申出人又は買受人は、買受けの申出をした後天災その他自己の責めに帰することができない事由により不動産が損傷した場合には、執行裁判所に対し、売却許可決定前…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第75条(不動産が損傷した場合の売却の不許可の申出等)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第75条の条文原文は「最高価買受申出人又は買受人は、買受けの申出をした後天災その他自己の責めに帰することができない事由により不動産が損傷した場合には、執行裁判所に対し、売却許可決定前…」で始まります。
  3. 民事執行法第75条は第二目 強制競売に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第75条の前の条は民事執行法第74条です。
  7. 民事執行法第75条の次の条は民事執行法第76条です。
  8. 民事執行法第75条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第75条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第75条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/75

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法75条は、競売物件が買受人の責めによらず損傷した場合、代金納付前なら売却不許可の申出または売却許可決定の取消しを申し立てられると定める規定である。損傷が軽微なときは適用されない。

Q · 競売で落札した家が、代金を払う前に台風で壊れたら、もう満額払うしかないの?

いいえ。軽微でなければ代金納付前に手を引けます

民事執行法75条により、買受けの申出後に天災など自己の責めによらない事由で不動産が損傷した場合、売却許可決定の前なら売却不許可の申出、決定の後でも代金を納付する時までなら決定取消しの申立てができます。つまり壊れた物件を買わずに離脱できます。ただし損傷が「軽微」でないことと、必ず代金を払う前に動くことの二つが条件です。代金を納付すると所有権が移り(民執79条)、この窓は永久に閉じます。

解説

競売で気に入った物件を落札した。ところが代金を払う前に、台風で屋根が飛び、あるいは隣家の火事で半焼した。多くの人はここで青ざめる。落札したのだから、焼け跡でも満額を払うしかないのか、と。だが民事執行法75条は、そこに一枚の脱出切符を用意している。天災その他あなたの責めに帰することができない事由で不動産が損傷した場合、売却許可決定の前なら「売却不許可の申出」、決定の後でも「代金を納付する時まで」なら「決定取消しの申立て」ができる。つまり、壊れた物件を買わずに手を引ける。ただし条件が二つ。損傷が「軽微」でないこと、そして必ず代金を払う前に動くこと。この二つを外すと、切符は無効になる。

法的な位置づけ

民事執行法75条は、競売における買受人保護を定める規定である。最高価買受申出人または買受人は、買受けの申出後に天災その他自己の責めに帰することができない事由により不動産が損傷したとき、売却許可決定前は売却不許可の申出、決定後は代金納付時までに決定取消しの申立てができる。ただし損傷が軽微な場合は適用されない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.損傷を知った当日に証拠を確保する 日付の分かる写真・動画、罹災証明、修理見積りを集め、「軽微ではない」と示せる材料を固める。軽微か否かで結論が正反対になるため、口頭相談より先に証拠を厚くする
  2. 2.手続の段階を確認する 売却許可決定が言い渡されたかを執行裁判所で確認する。決定前なら『売却不許可の申出』、決定後なら『決定取消しの申立て』と、出す書面が変わる。段階を読み違えると門前払いになる
  3. 3.代金納付前に申立書を提出する 代金を納付する前に、証拠を添えて執行裁判所へ申出書または取消しの申立書を提出する。納付すれば所有権が移り(民執79条)窓は閉じるため、振込より先に提出する
  4. 4.確定まで待つ・執行抗告に備える 取消し決定は確定して初めて効力を生じる(民執75条3項)。相手方の執行抗告(同2項、民執10条)を見越し、確定証明を取るまでは次の資金繰りを動かさない

よくある質問 AI による整理

Q1民事執行法75条とは何ですか?

競売の買受人が自己の責めなく物件が損傷した場合に、代金納付前に限り離脱できる救済規定です。売却許可決定前は不許可の申出、決定後は取消しの申立てができます。

Q2競売物件が落札後に損傷したらどうすればいいですか?

まず日付入り写真・罹災証明・修理見積りで「軽微でない」ことを固め、代金を払う前に執行裁判所へ売却不許可の申出または決定取消しの申立てを出します。順序を逆にすると救済できません。

Q3売却不許可の申出はいつまでにできますか?

売却許可決定の言渡し前までです。決定が出たあとは申出ではなく、代金を納付する時までにする決定取消しの申立てに切り替わります(民執75条1項)。

Q4売却許可決定の取消しはどうやって申し立てますか?

決定後、代金納付前に、損傷の証拠を添えて執行裁判所へ取消しの申立てをします。取消し決定は確定しなければ効力を生じません(民執75条3項)。

Q5競売の危険負担はいつから買受人に移りますか?

代金を納付した時点で買受人が不動産を取得し(民執79条)、危険も買受人に移ります。それ以前の損傷は75条の救済対象になり得ます。

Q6執行抗告とは何ですか?

執行裁判所の一定の裁判に対する不服申立てで、民執10条が一般規定です。75条の取消し申立てについての決定にも執行抗告ができます(同条2項)。

Q7代金を納付したあとでも取消しできますか?

できません。75条の窓は「代金を納付する時まで」に限られ、納付すると所有権が移り(民執79条)救済は使えなくなります。

Q8競売物件の火災に罹災証明は必要ですか?

法律上の必須要件ではありませんが、「軽微でない」損傷を立証する有力な証拠になります。写真・修理見積りと合わせて証拠を厚くするほど有利です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1落札したあとに建物が壊れたら、もう諦めて満額払うしかないんですか?

いいえ。天災などあなたの責めによらない損傷で、かつ軽微でなければ、代金を納付する前に限り、売却不許可の申出または売却許可決定の取消しの申立てができます(民執75条1項)。つまり壊れた物件を買わずに離脱できる。実務のポイント:この救済は「代金納付前」でぴたりと閉じる。納付期限に追われて先に払ってしまうと(民執78条)、その瞬間に所有権が移り(民執79条)、二度と使えない。焦って振り込むのが一番の落とし穴です

Q2「軽微な損傷」って、どこからが軽微じゃないんですか?

条文は「軽微であるとき」は救済しないと定めるだけで、明確な数値基準はありません(民執75条1項ただし書)。実務上、買受けを断念させるに足るほど物件の価値・使用に影響するかで個別に判断され、解釈が分かれる論点です。実務のポイント:軽微か否かは、あなたがどれだけ「重大さ」を証拠で示せるかに大きく左右される。同じ雨漏りでも、修理見積りと写真を厚く積んだ側が「軽微ではない」認定を勝ち取りやすい。証拠を集める前に口頭で相談すると、軽微扱いに流されがちです

Q3取消しを申し立てたのに、すぐ効かないってどういうことですか?

売却許可決定を取り消す決定は、確定しなければ効力を生じません(民執75条3項)。そして決定に対しては執行抗告ができる(同2項、民執10条)ため、相手が抗告すればその決着まで宙吊りになります。実務のポイント:だから「取消しが認められた=もう安心」ではない。抗告期間と確定までの時間を計算に入れず、次の物件の資金繰りを動かすと足をすくわれる。確定証明を取るまでは、まだ手続の中にいると考えるのが実務感覚です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「落札した=買う義務が確定した」と思われているが、代金を納付するまでは、あなたの責めによらない損傷であれば手を引ける窓が残っている。落札は終点ではなく、代金納付までの猶予つきの通過点である
  • 「取消しを申し立てられる」ことは知っていても、その取消し決定は確定しなければ効力を生じない(3項)という一点を見落とす人が多い。相手が執行抗告(2項)を打てば、決定は宙吊りのまま時間だけが過ぎる。手を引けたつもりが、確定まで何も動かせない、この足止めの深刻さを知らない
  • 「壊れたのだから当然払わなくていい」と考える人がいるが、問いの立て方が逆である。原則は買受人が結果を引き受ける側で、75条はあくまで例外の窓。しかも損傷が「軽微」なら窓は開かない。自分の損傷が例外に乗るかどうかを立証する荷物を背負うのは、役所でも債権者でもなく、あなただ
比較の観点この条文ほかの条文
適用場面民執75条:買受申出後〜代金納付前の不可抗力による損傷民執71条:売却不許可事由一般
民執79条:代金納付による不動産の取得
買受人への効果壊れた物件を買わずに離脱できる(救済の窓)事由があれば売却が不許可になる
所有権とともに危険も買受人に移転する
時的限界代金を納付する時まで売却許可決定の言渡し前まで
代金納付時が危険移転の分岐点
軽微損傷の扱い軽微なら適用外(窓が開かない)軽微概念の直接規定なし
損傷の程度を問わず納付で移転

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法(不動産の競売)・民法第373条

台湾は危険負担の一般原則(民法373条、物の交付時に危険移転)で処理し、競売固有の納付前救済窓口は日本ほど明確に条文化されていない

韓国
대한민국 민사집행법 제127조

韓国は매각허가결정の확정後でも代金納付時まで取消し申立てを認める点で日本75条と構造が近い

ドイツ
ZVG § 56

ドイツは Zuschlag(競落)の時点で危険が買受人へ移転すると定め、危険移転の基準時を明示する。日本は代金納付を基準時とする点で分かれる

アメリカ
equitable conversion 法理(judicial/foreclosure sale)

米国は判例法理で、売却成立から証書交付までの間の危険負担を扱う。州により扱いが分かれ、統一的な条文救済ではない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし落札直後に大型台風が直撃し、屋根が吹き飛んだら? あなたはまだ代金を払っていない。売却許可決定の前なら不許可の申出、決定の後なら取消しの申立て、どちらの窓が開いているかは手続がどの段階まで進んだかで決まる。段階を読み違えると、正しい書面を出しても門前払いになる
  • 代金納付期限まであと5日。内覧で見たときは無事だった建物が、隣家の火災で半焼した。今夜中に損傷の程度を写真と罹災証明で押さえ、「軽微ではない」と示せなければ、あなたは焼け跡に満額を払う羽目になる
  • 地震で基礎に深い亀裂が入った。あなたの責めではない。取消しの申立ての出番だ。
  • 投資目的で競売物件を落札した知人から相談される。「買受人だけど建物が壊れた、もう払うしかないのか」。あなたは75条の二つの窓と、「軽微」の線引き、そして代金納付という締切を三分で説明できる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 損傷を知った当日中に、日付の分かる写真・動画、罹災証明、修理見積りを確保し、「軽微ではない」と示せる材料を固める2. 手続の段階を確認。売却許可決定の言渡し前なら「売却不許可の申出」、決定後なら「代金を納付する時まで」に「決定取消しの申立て」(民執75条1項)を執行裁判所へ3. 何より代金を払う前に出すこと、納付すれば所有権が移り(民執79条)窓は閉じる4. 取消し決定は確定して初めて効力が生じる(3項)ので、相手の執行抗告(2項)を見越して待つ

訴えられた側:1. あなたが差押債権者で、買受人が損傷を理由に取消しを申し立ててきた場合、まず損傷が「軽微」にとどまると反論できないか、写真・見積りを精査する2. 損傷が買受人自身の管理不十分など「自己の責めに帰すべき事由」による可能性を検討3. 取消し決定が出ても確定するまで効力は生じない(3項)ので、執行抗告(2項、民執10条)で争う余地がある4. 長引くほど再売却が遠のくため、抗告のコストと再売却見込みを早期に天秤にかける

時効(請求できる期限):特定の消滅時効はなく、手続上の締切が全てを決める。売却許可決定の前なら「売却不許可の申出」、決定の後なら「代金を納付する時まで」に「決定取消しの申立て」(民執75条1項)。代金を納付した瞬間に所有権が移り(民執79条)、この窓は永久に閉じる。損傷を知ったら、その日のうちに動く

学説

通説:75条は、原則として買受人が買受けの結果を引き受けるという競売手続の建前に対する例外であり、危険負担の特則と位置づけられる。適用は『自己の責めに帰することができない事由』『軽微でない損傷』『代金納付前』の三要件で厳格に絞られ、立証責任は買受人が負うと解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和54年(1979年) 新設:民事執行法の制定により、旧競売法・旧民事訴訟法の強制執行編を統合。競売における買受人の損傷リスク救済を規定として整備した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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