要点労働者派遣法 30 条の 4 は、派遣元と労働者代表の書面協定により賃金を一般賃金水準以上と定めれば、派遣先均等・均衡方式の適用を除外できる労使協定方式を定める。
Q · 派遣の時給って、誰がどうやって決めてるの?
派遣元と労働者代表が結ぶ労使協定で決まります
労働者派遣法 30 条の 4 により、派遣元は労働者の過半数代表と書面で労使協定を結び、賃金を『一般労働者の平均的な賃金額』以上と定めれば、派遣先の正社員と比較する均等・均衡方式(30 条の 3)の適用を外せます。これが労使協定方式で、派遣会社の約 9 割が採用しています。ただし協定の賃金が一般賃金水準を下回る、労働者へ周知していない、公正な評価を行っていない場合は除外が認められず、均等・均衡方式に引き戻されます。
派遣社員の時給がどう決まるか、正確に説明できる人は少ない。実はルートが二つある。派遣先の正社員と比べて決める『均等・均衡方式』(30条の3)と、この30条の4が定める『労使協定方式』だ。そして今、派遣会社の約9割が後者を選んでいる。派遣先ごとに正社員と待遇を突き合わせる手間が省けるからだ。労使協定方式では、あなたの待遇は派遣元と労働者の過半数代表が結んだ書面の協定で決まる。ただし青天井ではない。賃金は厚生労働省が毎年公表する『一般労働者の平均的な賃金額』を下回ってはならず、派遣会社はこの協定をあなたに周知する義務まで負う。協定を守らなければ、待遇は自動的に均等・均衡方式へ引き戻される。つまりあなたの時給の下限は、あなたが一度も見たことのない一枚の統計表が握っている。
労働者派遣法 30 条の 4 が定める労使協定方式とは、派遣元事業主が労働者の過半数代表との書面協定により派遣労働者の待遇を決定する方式である。協定で定める賃金は厚生労働省が公表する一般労働者の平均的な賃金額を下回ってはならず、派遣先の教育訓練および福利厚生施設はこの方式でも除外できない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
派遣元が労働者の過半数代表と書面協定を結び、賃金を一般賃金水準以上と定めることで派遣先均等・均衡方式の適用を外す方式です。労働者派遣法 30 条の 4 が根拠で、派遣会社の約 9 割が採用しています。
均等・均衡方式(30 条の 3)は派遣先の正社員と比べて待遇を決めます。労使協定方式(30 条の 4)は国の一般賃金水準を下限に労使協定で決めるため、派遣先ごとの賃金変動を抑えられます。
厚生労働省が毎年夏ごろ職業安定局長通達として公表します。職種別・地域別・経験年数別に金額が定められ、これが労使協定方式の賃金の下限になります。
出ます。通勤手当も協定に盛り込むことが義務づけられており、退職金相当分も同様です。協定書を見て、これらの項目が抜けていないか確認できます。
過半数労働組合があればその組合、なければ労働者の過半数を代表する者が派遣元と結びます。代表者は投票や挙手など民主的手続で選ぶ必要があります。
派遣先の食堂・休憩室・更衣室などの福利厚生施設(40 条)は労使協定方式でも対象外にできず、正社員と同じく使えます。教育訓練(30 条の 2)も同様です。
協定の賃金決定方法を遵守していない扱いとなり、その範囲では除外が認められません。結果として均等・均衡方式が適用され、派遣先正社員並みの待遇を請求できます。
出ます。退職金は一般賃金水準に退職金相当分が織り込まれる方式などで反映されます。協定書に退職金の取扱いが定められているか確認するとよいでしょう。
違法の可能性が高いです。30条の4第2項は、協定を雇用する労働者へ周知することを派遣元の義務と定めています。書面交付・社内掲示・電子データでの閲覧などで、いつでも確認できる状態にする必要があります。業界裏話ヒント:周知していない場合は協定の効力要件を欠くと判断され得て、その間は均等・均衡方式(30条の3)が適用され、派遣先正社員並みの待遇を請求できる。『見せられない』と言われたら、それは弱みを握ったということだ
協定方式でも、賃金は厚労省が毎年公表する『一般労働者の平均的な賃金額』(職種・地域・経験年数別)を下回ってはなりません(30条の4第1項2号)。単純なバイト時給ではなく、あなたの職種の専門性に応じた水準が下限です。業界裏話ヒント:この一般賃金水準は毎年夏頃に局長通達で改定される。派遣会社が古い年度の数字のまま据え置いていると、今年の基準では違法になっていることがある。何年版の数字かを尋ねるのが効く
過半数労働組合がなければ、労働者の過半数を代表する者との書面協定で定めます(30条の4第1項)。重要なのは、その代表者が投票や挙手など民主的な方法で選ばれていること。会社が一方的に指名した代表者では協定は無効です。業界裏話ヒント:実務では代表者選出の手続が形骸化している会社が多く、ここが協定無効の最大の急所。『代表者をどう選んだか』を労働局に問われて答えられない派遣元は珍しくない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 待遇の比較対象 | 30 条の 4:国の一般賃金水準を下限とする労使協定 | — |
| 成立要件 | 過半数代表との書面協定 + 賃金が一般賃金水準以上 + 周知 | — |
| 崩れる場合 | 賃金が下限割れ・周知欠如・公正評価不実施で均等・均衡方式へ復帰 | — |
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