法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、第五十八条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
要点労働者派遣法 62 条は両罰規定で、従業者が 58〜61 条の違反をしたとき、行為者に加え法人にも罰金刑を科す。判例は事業主の選任・監督上の過失を推定する。
Q · 派遣会社の社員が違法派遣をしたら、会社も罰金を払うんですか?
はい、両罰規定により会社にも別途罰金が科されます
はい。労働者派遣法 62 条の両罰規定により、従業者が業務に関して 58 条から 61 条までの違反をした場合、行為者本人を罰するほか、法人または事業主にも各本条の罰金刑が科されます。最高裁は事業主の選任・監督上の過失を推定するため、会社が「過失はなかった」と立証できない限り、法人の罰金は確定します(最大判昭和32.11.27)。社員個人の責任と法人の責任は別個に成立します。
派遣会社の担当者が違法な派遣をやらかしたとき、罰せられるのは担当者本人だけだと思っていないか。62条はそこに第二の標的を据える。法人そのものだ。行為者を罰するほか、その法人にも各条の罰金刑を科す。これが両罰規定である。怖いのはここからだ。最高裁は、従業者が違反した時点で、法人には選任・監督上の過失があったと推定する立場を取る(最大判昭和32.11.27)。つまり会社側が「うちは一担当者の暴走で、組織として落ち度はない」と自ら証明できない限り、法人の罰金は自動的に確定する。立証責任が会社側にひっくり返っているのだ。あなたが派遣会社の経営者なら、現場担当者の一つの違反が、会社名義の罰金前科に直結する構造を理解しておく必要がある。逆に担当者個人なら、会社に全責任を押し付けられて自分だけが矢面に立たされる危険を知っておくべきだ。
労働者派遣法 62 条は両罰規定を定める規定であり、従業者が業務に関して 58 条から 61 条までの違反行為をした場合に、行為者本人を処罰するほか、その法人または事業主にも各本条の罰金刑を科すものである。判例は事業主の選任・監督上の過失を推定するため、過失がなかったことを事業主が立証しない限り免責されない。
違反行為をした行為者本人だけでなく、その事業主である法人や個人にも罰金刑を科す仕組みです。労働者派遣法では 62 条が定めており、行為者処罰と法人処罰が別個に成立します。
あります。最高裁は事業主の選任・監督上の過失を推定しますが、事業主が「相当の注意を尽くし過失がなかった」と立証できれば法人は免責されます(最大判昭和32.11.27)。
従業者の採用・配置(選任)と業務遂行の管理(監督)における事業主の落ち度を指します。研修・業務チェック体制・内部通報制度などの整備状況が判断材料になります。
両罰規定で法人に科されるのは罰金刑であり、その公訴時効は 3 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項 6 号)。起算点は違反行為の終了時です。最新の改正状況はご確認ください。
あります。労働基準法 121 条、労働安全衛生法 122 条など、労働法のほぼ全てに同様の両罰規定が置かれています。行政取締法規に共通する立法技術です。
なりません。行為者個人への処罰と法人への処罰は責任主体が異なるため、憲法 39 条の二重処罰禁止には反しないと解されています。
送検前の労働局対応段階で、違反前から整備していた選任・監督体制の記録と是正報告を提出することが有効です。過失推定を覆す材料になり、法人の起訴猶予につながります。
罰せられます。62 条は代表者・代理人・使用人その他の従業者の違反を対象とし、一般社員の違反でも事業主に過失が推定され、法人に罰金が科されます。
払います。62条の両罰規定は、従業者が業務に関して58条から61条の違反をしたとき、行為者本人に加えて法人にも各条の罰金刑を科すと定めています。最高裁は会社の選任・監督上の過失を推定するため、「知らなかった」では免れません(最大判昭和32.11.27)。業界裏話ヒント:この過失推定を覆して法人が免責された裁判例は実際に存在します。鍵は「違反前から」整備されていた研修・チェック体制の記録。事件後に慌てて作った書類は通用しません。平時の体制整備こそが唯一の防御です
それは誤解です。62条は「行為者を罰するほか」法人にも罰金を科すと書いており、個人と法人は別個に処罰されます。会社が罰金を払っても、行為者であるあなた個人の刑事責任は独立して残ります。業界裏話ヒント:会社は自社の罰金を抑えるために「担当者の独断だった」と主張したがる傾向があります。これはあなた個人の責任を重くする方向に働く。会社の顧問弁護士はあなたの味方とは限らないので、利害が対立する場面では自分の弁護人を立てるのが鉄則です
あります。罰金前科は労働者派遣事業の許可の欠格事由や更新審査に影響しうるため、一度の罰金が事業継続そのものを揺るがすことがあります。業界裏話ヒント:転職先や取引先の派遣会社を選ぶとき、行政処分歴や送検歴は厚生労働省・労働局の公表情報である程度確認できます。許可番号で照会する習慣をつけると、コンプライアンス体制の弱い会社を事前に避けられる(最新の公表制度をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処罰の対象 | 62 条:違反行為者本人に加え、法人または事業主も処罰(両罰) | — |
| 法人に科される刑 | 62 条:各本条の罰金刑(行為者の刑とは別個に成立) | — |
| 立証責任 | 62 条:事業主が無過失を立証する側(最大判昭和32.11.27の過失推定) | — |
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