要点消費税法57条の4は、適格請求書発行事業者に対し、取引先から求められたら登録番号など六項目を記載した適格請求書を交付する義務を定める。交付がないと取引先は仕入税額控除を使えない。
Q · 請求書に登録番号を書かないと、何がまずいんですか?
取引先から求められたら適格請求書を交付する義務があります
消費税法57条の4により、適格請求書発行事業者は、課税事業者である取引先から求められたときは、登録番号・取引年月日・取引内容・税率ごとに区分した金額と適用税率・消費税額等・相手方の氏名または名称という六項目を記載した適格請求書を交付しなければなりません。一項目でも欠けると適格請求書として通用せず、取引先は仕入税額控除(同法30条)を受けられず消費税分だけ負担が増えます。小売業等では相手方の氏名を省いた適格簡易請求書(同条2項)で足り、交付した書類の写しまたは電磁的記録の保存義務(同条6項)も課されます。
毎月取引先に送っているその請求書、登録番号が入っているか確認したことはあるか。2023年10月1日に始まったインボイス制度で、消費税法57条の4はこう命じた。適格請求書発行事業者は、取引先から求められたら「適格請求書」を交付しなければならない。この一枚がなければ、あなたの取引先は支払った消費税を国から控除(仕入税額控除、消費税法30条)してもらえず、その分まるごと損をする。書くべき項目は六つ。登録番号、取引年月日、内容、税率ごとに区分した金額と適用税率、消費税額等、相手の氏名または名称。一つでも欠ければ、それは適格請求書として通用しない。小売業なら相手の名前を省いた「簡易版」でよいが、それも登録番号だけは絶対に外せない。あなたが免税事業者のままなら、そもそもこの一枚を発行できず、取引先は静かに離れていく。
消費税法57条の4は、適格請求書等保存方式(インボイス制度)における交付義務を定める規定である。適格請求書発行事業者は、課税事業者から求められた場合、法定六項目を記載した適格請求書を交付しなければならず、小売業等では適格簡易請求書、売上げに係る対価の返還等では適格返還請求書によることができる。交付した書類の写しまたは電磁的記録の保存義務も併せて定める。
消費税法57条の4第1項が定める六項目です。登録番号を含む発行者の氏名、取引年月日、取引内容(軽減税率対象ならその旨)、税率ごとに区分した対価の額と適用税率、消費税額等、相手方の氏名または名称。
相手が登録事業者なら57条の4第4項の修正交付を求めます。未登録の免税事業者なら原則として仕入税額控除ができず、経過措置による一定割合の控除にとどまります(最新の経過措置割合をご確認ください)。
交付した側は57条の4第6項により写しまたは電磁的記録の保存義務があり、原則として課税期間の末日の翌日から2月を経過した日以後7年間とされています(最新の保存期間は政令等でご確認ください)。
値引き・返品・割戻しなど売上げに係る対価の返還等を行ったときに、57条の4第3項で交付義務が生じます。ただし返還等の金額が少額である場合は政令により交付義務が免除されます。
なります。57条の4は書式を限定しておらず、記載すべき六項目が漏れなく記載されていれば手書きでも適格請求書です。逆に立派な会計ソフトの出力でも項目が欠ければ適格請求書になりません。
できます。57条の4は「請求書、納品書その他これらに類する書類」と定めており、複数の書類の相互関連が明確で、全体として六項目を満たしていれば適格請求書として取り扱われます。
あります。57条の4第1項ただし書が、事業の性質上交付が困難な取引を政令に委ねています。公共交通機関の少額運賃や自動販売機による販売などが典型例とされます(現行の政令をご確認ください)。
適格請求書発行事業者でない者が適格請求書に類似する書類を交付することは、消費税法57条の5で禁止されています。相手方の控除の前提を崩す行為であり、罰則の対象となります。
法律上、免税事業者が取引を切られると決まっているわけではありません。ただ57条の4の適格請求書を交付できないため、取引先は仕入税額控除(30条)ができず消費税分の負担が増え、その結果として発注を控える動きが起きるのが実態です。業界裏話ヒント:買い手が免税事業者に消費税分の値引きを一方的に強要すると、独占禁止法・下請法上の「優越的地位の濫用」になりうる。公正取引委員会が注意喚起しており、「登録しないなら消費税分カット」と迫られたら、この論点で押し返せる
小売業・飲食店・タクシーなどでは、57条の4第2項の「適格簡易請求書」としてレシートが有効です。相手の氏名記載を省け、消費税額等か適用税率のどちらかがあればよい簡略版です。業界裏話ヒント:もらったレシートに登録番号(Tから始まる13桁)が印字されているか確認する習慣をつける。番号のないレシートは経費で落としても仕入税額控除に使えず、あとで税額が変わる。番号の有無だけで領収書の価値が違う
できます。57条の4第5項で、書類の交付に代えて電磁的記録(電子データ)を提供できると定めています。ただし送った側も受け取った側も、そのデータを電子帳簿保存法のルールで保存する義務があります(第6項)。業界裏話ヒント:電子で送った請求書を紙に印刷して保存すればいい、という運用はもう通用しない。電子取引データは電子のまま、改ざん防止措置をとって保存が原則。ここを勘違いしたまま数年運用している中小企業が非常に多い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 消費税法57条の4:適格請求書の交付義務と記載事項 | — |
| 義務を負う側 | 売手(適格請求書発行事業者) | — |
| 満たさなかった場合の効果 | 適格請求書として通用せず、交付義務違反となる | — |
| 免税事業者との関係 | 免税事業者は交付義務の対象外(同法9条) | — |
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