要点民事保全法 19 条は、保全命令の申立てを却下する裁判に対し、債権者が告知日から二週間の不変期間内に即時抗告できると定める。ただし再抗告は禁止される。
Q · 仮差押えを却下されたら、もう打つ手はないんですか?
二週間以内なら即時抗告できます
民事保全法 19 条 1 項により、保全命令の申立てを却下する裁判に対しては、債権者が告知を受けた日から二週間の不変期間内に即時抗告ができます。この期間は一日も延ばせません。民事訴訟法の通常の即時抗告が一週間なのに対し、保全は二週間ある点が特則です。さらに却下決定には既判力がないため、新たな疎明資料をそろえれば期限に関係なく再申立ても可能です。ただし即時抗告を却下する裁判に対しては、19 条 2 項が再抗告を禁じています。
借金を返さない相手が、財産を売り払う前に銀行口座を凍結したい。そう考えて仮差押えを申し立てたのに、裁判所から却下の決定が届いた。ここで多くの債権者は「もう打つ手なし」と天を仰ぐ。だが民事保全法 19 条 1 項が、あなたに最後の一手を握らせている。却下の裁判に対して、告知を受けた日から二週間以内に即時抗告ができる。この二週間は「不変期間」、つまり一日でも延ばせない絶対の締め切りだ。しかも通常の民事訴訟の即時抗告が一週間なのに対し、保全は二週間ある。この差を知らずに民訴の感覚で一週間だと思い込むと、まだ間に合うのに諦めることになる。注意すべきは、この抗告が使えるのは「却下されたあなた(債権者)」だけだという点。相手の財産が凍結された側(債務者)は、まったく別の扉(保全異議・保全取消し)から争う。入口を間違えれば、それだけで負ける。
民事保全法 19 条は、保全命令の却下裁判に対する債権者の不服申立てを定める規定である。却下の告知を受けた日から二週間の不変期間内に即時抗告ができ、その即時抗告を却下する裁判に対しては再抗告が禁じられる。民事訴訟法の一般的な即時抗告期間(一週間)より長い特則にあたる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
裁判の告知後、一定の不変期間内に上級審へ不服を申し立てる抗告です。保全命令の却下では二週間、民事訴訟法の通常抗告では原則一週間の期間内に申し立てます。
法律で定められ裁判所が伸縮できない絶対的な期間です。徒過すると即時抗告の権利を失い、原則として延長も回復も認められません。手帳への記入が実務の鉄則です。
被保全権利の疎明不足、保全の必要性の否定、法律判断の誤りなどです。理由により即時抗告と再申立てのどちらが有効かが変わるため、却下理由の精読が出発点になります。
即時抗告(19 条)は却下された債権者の救済ルート、保全異議(26 条)は保全が発令された債務者の救済ルートです。入口を間違えると門前払いになります。
収入印紙による申立手数料と郵券が必要です。金額は事件により異なるため、原決定をした裁判所の書記官に確認するのが確実です。
原則として原決定をした裁判所(原審)に抗告状を提出します。抗告状を受け取った原審が再度検討し、抗告審(上級裁判所)へ事件が送られます。
労働事件の地位保全仮処分も 19 条の射程内で、告知日から二週間の即時抗告期間が動きます。賃金や職場復帰を争う場面でも同じ締め切りが効いてきます。
抗告状の提出が二週間以内であることが最優先です。抗告理由は抗告状または追って提出する理由書で主張しますが、期間内の申立てを逃さないことが決定的に重要です。
できます。却下決定には既判力がないため、新たな疎明資料を加えれば同じ内容で再申立てが可能です(即時抗告とは別ルート)。業界裏話ヒント:弁護士は却下理由を見て「抗告」と「再申立て」を使い分けます。裁判官の法律判断の誤りなら同じ記録で戦える抗告、単なる資料不足なら証拠を足した再申立ての方が速い。この見極めが二週間の使い方を決める
違います。民事訴訟法の通常の即時抗告は一週間(民訴 332 条)ですが、保全命令の却下に対する即時抗告は二週間です(民事保全法 19 条 1 項)。業界裏話ヒント:この差を逆に勘違いして、別の場面の一週間の即時抗告を「二週間あるはず」と思い込むミスも起きる。保全命令却下は二週間、それ以外の即時抗告は原則一週間、と二本立てで覚えるのが実務の常識です
原則できません。19 条 2 項が再抗告を明確に禁じています。ただし憲法違反を理由とする特別抗告(民訴 336 条)の余地については、実務上、解釈が分かれています。業界裏話ヒント:特別抗告はハードルが極めて高く、実際に覆る例は稀。だからこそ最初の即時抗告が事実上の最終決戦になる。二週間の準備にすべてを注ぎ込むのが定石です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 使える人 | 19 条:申立てを却下された債権者 | — |
| 手続の種類 | 即時抗告(却下裁判への不服) | — |
| 期間 | 告知日から二週間の不変期間 | — |
| 上訴の可否 | 即時抗告却下に対し再抗告禁止(2 項) | — |
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