受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第100条の2(業務運営に関する措置)

クイックジャンプ
  1. 保険会社は、その業務に関し、この法律又は他の法律に別段の定めがあるものを除くほか、内閣府令で定めるところにより、その業務に係る重要な事項の顧客への説明、その業務に関して取得した顧客に関する情報の適正な取扱い、その業務を第三者に委託する場合(当該業務が第二百七十五条第三項の規定により第三者に再委託される場合を含む。)における当該業務の的確な遂行その他の健全かつ適切な運営を確保するための措置を講じなければならない。
  2. 2.前項の規定(保険会社がその業務を第三者に委託する場合における当該業務の的確な遂行を確保するための措置に関する部分に限る。)は、次に掲げる場合には、適用しない。
  3. 一保険持株会社グループ(保険持株会社及びその子会社の集団をいう。以下この項、第二百七十一条の二十一及び第二百七十一条の二十一の二第一項において同じ。)に属する二以上の会社(保険会社を含む場合に限る。)が当該保険持株会社グループに属する他の会社に当該二以上の会社に共通する業務を委託する場合(当該保険持株会社グループに属する保険持株会社(当該保険持株会社グループの経営管理(第二百七十一条の二十一第四項に規定する経営管理をいう。)を行うものに限る。次号において同じ。)が、内閣府令で定めるところにより、当該業務の的確な遂行を確保するための措置を講ずる場合に限る。)
  4. 二保険持株会社グループに属する二以上の会社(保険会社を含む場合に限る。)が当該保険持株会社グループに属する保険持株会社に当該二以上の会社に共通する業務を委託する場合

この条文の基本情報

業務運営に関する措置とは何ですか?

定義業務運営に関する措置とは、保険業法第100条の2に定められた規定で、「保険会社は、その業務に関し、この法律又は他の法律に別段の定めがあるものを除くほか、内閣府令で定めるところにより、その業務に係る重要な事項の顧客への説明、その業務…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第100条の2(業務運営に関する措置)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第100条の2の条文原文は「保険会社は、その業務に関し、この法律又は他の法律に別段の定めがあるものを除くほか、内閣府令で定めるところにより、その業務に係る重要な事項の顧客への説明、その業務…」で始まります。
  3. 保険業法第100条の2は第三章 業務に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第100条の2の前の条は保険業法第100条です。
  7. 保険業法第100条の2の次の条は保険業法第100条の2の2です。
  8. 保険業法第100条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第100条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第100条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/100_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法100条の2は、保険会社に対し、重要事項の顧客説明・顧客情報の適正な取扱い・委託業務の的確な遂行を確保する措置を義務づける。委託先の不備も本体の違反となる。

Q · 保険の代理店や外部の委託先が顧客情報を漏らしたら、責任を負うのは誰ですか?

代理店が漏らしても、行政処分を受けるのは保険会社本体です

保険業法100条の2は、重要事項の顧客への説明、顧客情報の適正な取扱い、第三者に委託した業務(再委託を含む)の的確な遂行を確保するための措置を、保険会社本体に義務づけています。したがって代理店やシステム委託先で情報漏えいが起きた場合も、委託先が悪いという説明では足りず、選定・モニタリング・再委託管理という措置を実際に講じていたかが問われます。措置の不備は業務改善命令(132条)の根拠となり、悪質・反復であれば業務停止命令の射程に入ります。

解説

保険の申込書に書いた病歴、家族構成、年収。その情報を実際に触っているのは、契約した保険会社の社員とは限らない。乗合代理店、コールセンター、事務を請け負う関連会社、基幹システムを動かす外部のIT企業。保険業法100条の2は、その枝分かれした全部をまとめて保険会社本体の責任に束ね直す条文である。重要事項の顧客への説明、顧客情報の適正な取扱い、第三者に委託した業務(再委託された場合を含む)の的確な遂行、これらを確保する「措置」を講じる義務を課す。厄介なのは、義務の中身が条文に一行も書いていないことだ。内閣府令(保険業法施行規則)と金融庁の監督指針に丸ごと預けられている。だから条文だけ読んでも何をすれば適法かは分からない。そしてこの条文が牙をむくのは事故が起きた後である。委託先が悪い、では逃げられない。措置を講じていなかったこと自体が保険会社の違反として立ち、業務改善命令(132条)の根拠になる。

法的な位置づけ

保険業法100条の2は、保険会社の業務運営に関する措置義務を定める規定である。重要事項の顧客説明、顧客情報の適正な取扱い、第三者委託業務(再委託を含む)の的確な遂行その他の健全かつ適切な運営を確保する措置を、内閣府令の定めにより講じることを求める。2項は保険持株会社グループ内の共通業務委託につき、委託先管理措置の適用を除外する。

手順

  1. 1.委託の棚卸しと再委託マップの作成 現に委託している業務を契約単位で洗い出し、委託先・委託業務・取り扱う顧客情報の範囲・再委託の有無と再委託先までを一枚のマップにする。再委託欄が空白のままの契約が、事故後に最初に突かれる穴になる
  2. 2.委託先選定基準とデューデリジェンス項目の文書化 価格と納期以外の選定基準(情報セキュリティ体制、再委託方針、財務健全性、事故時の連絡体制)を文書化し、審査結果を残す。基準が文書化されていない選定は、事後に「措置を講じていなかった」と評価されやすい
  3. 3.契約に監査受入れ・再委託事前承認・報告義務の条項を入れる 価格交渉に入る前に、立入監査の受入れ、再委託の事前承認、事故時の報告期限、契約終了時のデータ返還消去を条項化する。締結後に追加しようとすると同じ条項でも倍の労力と対価がかかる
  4. 4.年次モニタリングを回し、日付入りの点検記録を積む 委託先への定期報告徴求と臨店・リモート点検を年次で実施し、指摘事項と是正結果まで記録する。記録の価値は内容より「事故前の日付が入っていること」にあるため、期日を決めて途切れさせない
  5. 5.事故発生時の届出・初動手順を事前に定型化する 委託先での漏えい・システム障害を想定し、事実保全(ログ確保)、127条該当性判断、当局届出、個人情報保護委員会への速報、顧客通知までの担当と期限を一枚の手順書にする。判明が金曜夜でも動けるかで結果が変わる

よくある質問 AI による整理

Q1保険業法100条の2とは何ですか?

保険会社に業務運営の措置義務を課す規定です。重要事項の顧客説明、顧客情報の適正な取扱い、委託業務(再委託を含む)の的確な遂行を確保する措置を、内閣府令の定めにより講じることを求めます。

Q2業務運営に関する措置には何が含まれますか?

条文は三本柱(顧客説明・顧客情報管理・委託業務の的確な遂行)を掲げ、具体的内容は保険業法施行規則と監督指針に委ねられています。選定基準、モニタリング、再委託承認の仕組みが中心です。

Q3100条の2に違反するとどうなりますか?

業務改善命令(132条)の根拠となり、悪質・反復であれば業務停止命令の射程に入ります。処分は金融庁サイトで公表され、代理店チャネルや提携先の離反という事実上の損失が生じます。

Q4再委託先の管理まで必要ですか?

必要です。1項が275条3項による再委託の場合を明文で含めており、再委託の有無と再委託先を把握していないこと自体が措置不備と評価され得ます。

Q5保険代理店も100条の2の管理対象ですか?

委託元である保険会社の管理対象になります。募集を委託している以上、代理店の説明態勢や情報管理の不備は、委託元本体の措置義務違反として評価されます。

Q6不祥事件が起きたら当局への届出はいつまでですか?

保険業法127条の届出事項に該当すれば、内閣府令所定の期間内(30日以内とされる)に届け出ます。個人情報漏えいは個人情報保護委員会への速報(概ね3〜5日以内)も並走します。

Q7措置を講じた証拠として何を残せばよいですか?

委託先の選定審査記録、年次モニタリング結果、再委託承認の決裁、点検の議事録です。いずれも事故発生前の日付が入っていることが重要で、事後に作成した資料は評価されにくいです。

Q8100条の2は条文だけ読めば何をすべきか分かりますか?

分かりません。義務の中身は内閣府令(保険業法施行規則)と金融庁の監督指針に委ねられているため、条文・府令・指針の三点をセットで読む必要があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保険の代理店に個人情報を渡したんですが、漏れたら誰に文句を言えばいいんですか?

行政ルートでは保険会社本体です。100条の2と保険業法施行規則が、委託先の管理まで含めて本体に態勢整備を義務づけているためです。金銭賠償は民法709条・715条や個人情報保護法の枠で別途組みます。実務のポイント:代理店個人を相手にすると使用者責任の有無で争いになりますが、会社の相談窓口・指定ADR・金融庁の相談室へ同時に出すと、本体のコンプライアンス部門が動く速度が変わります

Q2グループ会社に事務をまとめて委託しているので、100条の2の委託先管理はやらなくていいんですよね?

条件付きです。2項で外れるのは委託業務の的確な遂行を確保する措置の部分だけで、保険持株会社が経営管理(271条の21)を担い、内閣府令に従って自ら措置を講じる場合に限られます。説明態勢と顧客情報管理は外れません。実務のポイント:この特例は持株会社側に義務が移るだけなので、グループ全体で見た検査対応の総量は減りません。減るのは重複であって責任ではない

Q3金融庁の監督指針って法律じゃないですよね。守らなくても違法にはならないのでは?

指針そのものは行政の内部基準で、直接の法規範ではありません。ただし100条の2の「措置」が十分かの判定は、実務上ほぼ監督指針の着眼点に沿って行われます。検査での指摘単位も指針の項目です。実務のポイント:指摘に反論するときは、指針の文言をなぞって争うより、施行規則が求める措置の趣旨に立ち返って自社の代替手段を示す方が通ります。指針は手段の例示であって唯一解ではない

Q4顧客データを海外のクラウドに置くのは「委託」に当たりますか?

当たり得ます。クラウド事業者がデータを取り扱う形態であれば委託として100条の2の管理対象になり、個人情報保護法28条(外国にある第三者への提供)の規律も同時にかぶります。実務のポイント:金融庁は海外クラウドを禁じていません。実務で詰まるのは、再委託先のデータセンター所在地と、障害時に日本語で当局説明できる体制の有無。契約前にこの2点を書面で取れているかが分岐点です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「委託契約書に、責任は委託先が負うと書いておけば大丈夫か」という問いの立て方自体が外れている。契約書が決めるのは当事者間の民事上の求償であって、100条の2が問うているのは行政上の態勢整備義務である。金融庁は条項の文言ではなく、選定基準・モニタリング・是正の仕組みが実際に回っていたかを見る。私法上の守りをどれだけ固めても、行政処分は別の軌道から来る
  • 顧客情報の管理が大事だという認識自体は広く共有されているが、深刻度の見積もりが甘い。100条の2違反は業務改善命令(132条)にとどまらず、悪質・反復であれば業務停止命令の射程に入り、処分は金融庁のサイトで公表される。効くのは制裁金額ではなく公表そのもので、代理店チャネルと提携先が一斉に距離を取り始める
  • 2項があるからグループ内の委託は規制の外だ、という読み方は危うい。適用が外れるのは委託業務の的確な遂行を確保する措置の部分だけであり、しかも保険持株会社が経営管理を行い、内閣府令に従って自ら措置を講じる場合に限られる(2号は持株会社自身への委託の場合)。説明態勢と顧客情報管理の義務は、グループ内であろうと一ミリも外れない
比較の観点この条文ほかの条文
規律の性質100条の2:態勢を整える「措置」義務(プロセス規制)294条:個別契約における情報提供という結果義務
275条3項:募集の委託・再委託が許される要件
名宛人保険会社本体(委託先の行為も本体の責任領域)保険会社・保険募集人など募集を行う者
委託を行う保険会社・受託者
違反したときの効果措置不備自体が違反となり業務改善命令(132条)の根拠募集規制違反として行政処分・募集人処分の対象
無資格募集・再委託違反として是正と処分の対象
顧客からの直接請求本条自体に直接の損害賠償請求権はない(民法709条・715条等で構成)説明義務違反は不法行為・債務不履行の評価根拠になり得る
顧客との関係では委託元の責任構成を通じて問題化

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保險法第148條之3+金融機構作業委託他人處理內部作業制度及程序辦法

台湾も保険業に内部統制・監査制度の構築を義務づけ、作業委託は金管会の専用弁法で選定・監督・再委託を規律する。条文本体ではなく下位法令に中身を預ける構造は日本と同型

韓国
금융기관의 업무위탁 등에 관한 규정(金融委員会規定)

韓国は業務委託を規定レベルで一括規律し、本質的業務の委託制限と事前報告を組み合わせる。委託可能範囲を正面から線引きする点が、措置義務型の日本と異なる

ドイツ
VAG § 32(Ausgliederung)/Solvency II 指令 Art. 49

ドイツは重要機能のアウトソーシングについて監督当局への事前届出を明文化し、委託しても保険会社の責任は免れない旨を法律本文で宣言する。EU 指令の転換規定である点が日本との構造的違い

アメリカ
NAIC Insurance Data Security Model Law § 4(F)

米国は州ごとの採択法により、第三者サービス提供者の選定と情報保護措置の確保を保険会社に義務づける。連邦統一法ではなく州単位のモデル法採択という点が最大の違い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、告知書を扱っていた委託先の派遣社員が、契約者データを名簿業者に売っていたとしたら? 委託先が悪い、で話は終わらない。金融庁が見るのは、委託先をどう選び、どう監視し、再委託の有無をどこまで把握していたか。その記録が薄いこと自体が100条の2違反として立つ
  • あなたが乗合代理店の経営者で、委託元の保険会社から突然、コールログの全件提出と臨店監査を求められた。過剰だと感じても、断れば委託契約は切られる。保険会社側は、措置を講じられない相手とは組めない立場に置かれているからだ。監査を受け入れる代理店ほど手数料交渉で強く出られるのは、この非対称があるため
  • システム子会社に事務を丸投げしていた。障害で保険金の支払いが3日止まった。丸投げしていた記録しか残っていないことが、そのまま違反の証拠になる
  • 委託先のランサムウェア感染が金曜の夜に判明。契約者データが含まれるかは未確定。当局への届出と、個人情報保護委員会への速報(概ね3〜5日以内とされる)が同時に走り出す。週末をつぶして掘り起こすのは、事故が起きる前の日付が入った管理記録だ。事後に作った資料は評価されない
  • 解約を申し出たら担当代理店に「まず自分を通してくれ」と言われ、手続が2週間止まった。乗換えのリスク説明も受けていない。これは担当者個人のマナーの問題ではなく、委託元保険会社の説明態勢の欠落として、会社本体の責任領域に入る

取るべき行動

被害を受けた側:1. 苦情と情報漏えいの申し出は、代理店ではなく保険会社本体のお客さま相談窓口へ書面で出す。委託先経由だと記録が本体に届かない2. 動かなければ生命保険協会・日本損害保険協会の指定紛争解決機関(金融ADR)へ。無料で、訴訟より速い3. 並行して金融庁の金融サービス利用者相談室へ情報提供、100条の2の態勢不備という切り口で書く4. 金銭賠償は本条ではなく民法709条・715条、または個人情報保護法の枠で請求する。本条自体に直接の損害賠償請求権はない点は割り切って使い分ける

訴えられた側:1. まず事実の確定と保全。委託先のログ、選定時の審査記録、直近の点検結果を、上書きされる前に確保する2. 保険業法127条の届出事項に該当しないかを直ちに確認し、該当すれば所定期間内に当局へ3. 委託先の是正だけで終わらせず、選定基準・モニタリング頻度・再委託承認フローという「措置」側の穴を自ら特定して改善計画に落とす4. 132条の業務改善命令を受ける前提で、原因分析と再発防止を自主的に文書化しておくと、処分の重さと公表文の書きぶりが変わる

時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はなく、行政処分権限の行使にも期間制限はない。顧客側の民事請求は、不法行為なら損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体侵害は5年、民法724条、724条の2)、債務不履行なら権利行使できると知った時から5年(民法166条)。会社側の実務上の時間圧はこれより早く、不祥事件の当局届出は知った日から内閣府令所定の期間内(30日以内とされる)、個人情報保護委員会への速報は概ね3〜5日以内、確報は30日以内(不正アクセス等は60日以内)とされる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:100条の2は行政上の態勢整備義務であり、顧客に対する直接の私法上の請求権を創設するものではないと解されている。顧客側の損害賠償は民法709条・715条や個人情報保護法の枠組みで構成され、本条は過失や注意義務違反を基礎づける事情として機能する。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第三章 業務

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›