保険業法 第104条(共同行為の廃止の届出)
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損害保険会社は、共同行為を廃止したときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
この条文の基本情報
共同行為の廃止の届出とは何ですか?
定義共同行為の廃止の届出とは、保険業法第104条に定められた規定で、「損害保険会社は、共同行為を廃止したときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第104条(共同行為の廃止の届出)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第104条の条文原文は「損害保険会社は、共同行為を廃止したときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。」で始まります。
- 保険業法第104条は第三章 業務に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第104条の前の条は保険業法第103条です。
- 保険業法第104条の次の条は保険業法第105条です。
- 保険業法第104条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第104条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第104条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/104
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法104条は、損害保険会社が共同行為を廃止したときは、遅滞なく内閣総理大臣に届け出なければならないと定める。入口の認可と異なり、出口は届出のみで足りる。
Q · 共同行為をやめたら、金融庁に何か届け出が必要ですか?
必要です。遅滞なく内閣総理大臣あてに廃止の届出をします
保険業法104条により、損害保険会社は共同行為を廃止したときは、遅滞なくその旨を内閣総理大臣に届け出なければなりません。開始するには同法101条の認可という重い関門があるのに対し、やめる場面は届出だけで足りる非対称な設計です。ただし共同行為そのものが存続し参加社の構成だけが変わる場合は、104条の廃止届ではなく103条の変更認可の問題となりえます。届出の受理日は、独占禁止法の適用除外(同法102条)が消滅した時点を示す外形的な記録としても機能します。
解説
損害保険会社どうしが結ぶ「共同行為」は、本来なら独占禁止法が真っ先に潰すカルテルそのものである。保険料率を揃える、リスクを分け合う、引受条件を統一する。それが保険業法101条以下の枠組みでは、金融庁(内閣総理大臣)の認可を得れば適法になる。104条はその出口を規定する。共同行為をやめたら、遅滞なく届け出よ。あなたが保険会社の企画部門や法務にいるなら、押さえるべき急所はここだ。入口(認可)は厳格に審査されるのに、出口(廃止)は届出だけで済む。つまり離脱の意思決定は会社側が握っている。逆に言えば、届出を怠ったまま実態だけやめている状態、あるいは実態は続いているのに廃止届を出した状態は、独占禁止法の適用除外(保険業法102条)という盾がどの時点で外れたのかを曖昧にする。その曖昧さが、後日の公正取引委員会の調査で最も危険な空白になる。
法的な位置づけ
保険業法104条は、損害保険会社が同法101条の認可を受けた共同行為を廃止した場合の事後届出義務を定める規定である。届出先は内閣総理大臣であり、時期は「遅滞なく」とされる。認可(101条)・変更認可(103条)と並ぶ共同行為規制の出口手続であり、独占禁止法の適用除外(102条)が消滅した時点を行政上明確にする機能を担う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.廃止の意思決定と同時に届出担当・提出期日を確定 共同行為の解消を取締役会や経営会議に諮る段階で、議案書に「保険業法104条に基づく届出の起案担当」と「提出予定日」を明記する。決議後に手続きを探し始めると、実態終了と届出の間に説明困難な空白が生まれる
- 2.「廃止」か「変更」かを条文で振り分ける 共同行為そのものが終了するのか、参加社の一部が抜けるだけで枠組みは残るのかを確認する。前者は104条の廃止届、後者は103条の変更認可の問題になりうる。振り分けを誤ると必要な認可を欠いたまま構成を変えたことになる
- 3.金融庁へ事前相談し、届出書の記載事項を固める 保険業法施行規則の様式と記載事項を e-Gov で確認し、廃止した共同行為の特定(認可年月日・認可番号・対象範囲)と廃止日を記載する。判断に迷う点は提出前に当局へ照会し、やり取りの記録を残す
- 4.遅滞なく提出し、受理の事実を証拠化する 決定から日をおかずに提出し、届出書の控えに受付印または受領記録を確保する。この受理日が、独占禁止法の適用除外がいつ終了したかを示す唯一の外形的資料になるため、原本管理の所在を社内規程で定めておく
- 5.廃止後の情報交換の遮断を社内に周知する 届出後は保険業法102条の適用除外が及ばないため、参加各社の担当者間で料率や引受条件の情報交換が惰性で続いていないかを点検し、遮断を文書で周知する。過去分については社内調査で有無を確認しておく
よくある質問 AI による整理
Q1共同行為の廃止届とは何ですか?
損害保険会社が保険業法101条の認可を受けた共同行為をやめたときに、その事実を内閣総理大臣へ報告する事後手続です。同法104条が根拠で、認可を取り直す必要はなく届出で足ります。
Q2保険業法の「遅滞なく」は何日以内ですか?
条文に日数の確定期限はありません。「遅滞なく」は正当な理由がない限り速やかに行うことを求める表現です。実務では廃止の意思決定後ただちに起案し、空白期間を作らないのが安全です。
Q3共同行為の廃止届は誰に提出しますか?
条文上の届出先は内閣総理大臣ですが、保険業法上の権限は金融庁長官に委任されており、実際の窓口は金融庁になります。提出先の部署と様式は事前に確認してください。
Q4廃止届を出し忘れるとどうなりますか?
遅延自体の扱いは保険業法の罰則章および監督上の運用によります。実務上より深刻なのは、独占禁止法の適用除外がいつ切れたかを示す公的記録が残らず、廃止後の連絡や情報交換の適法性を説明できなくなる点です。
Q5共同行為の認可は保険業法の何条ですか?
認可が101条、独占禁止法の適用除外が102条、内容変更の認可が103条、廃止の届出が104条、認可の取消し等の監督措置が105条という構成です。入口・中間・出口・監督が条文順に並んでいます。
Q6共同行為の届出の様式はどこで確認できますか?
保険業法施行規則に認可・届出の様式と記載事項が定められています。条番号は改正で動くため、e-Gov 法令検索で現行の施行規則を確認したうえで、金融庁へ事前相談するのが実務の常道です。
Q7保険業法でいう共同行為とは何ですか?
損害保険会社が他の損害保険会社と共同して行う再保険や、保険料率・引受条件などに関する取決めのうち、保険業法101条が定める類型に該当するものを指します。認可を受けた範囲でのみ独占禁止法の適用除外が働きます。
Q8生命保険会社にも保険業法104条は適用されますか?
104条の主語は「損害保険会社」です。101条以下の共同行為の枠組みは損害保険を対象としており、これに該当しない取決めはこの認可・届出制度の枠外となり、独占禁止法の一般ルールで判断されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保険会社どうしが料率を合わせるのって、普通にカルテルじゃないんですか?
通常はそのとおりで独占禁止法違反になる。だが保険業法101条が一定の共同行為を認可制の下で許容し、102条が独占禁止法の適用除外を定めている。巨大災害リスクは単独社では引き受けきれないという保険固有の事情が根拠だ。実務のポイント:適用除外は認可された共同行為の範囲内でしか働かない。廃止届を出した後も担当者間の連絡が続いていると、その部分だけが素のカルテルとして評価される
Q2一社だけ抜けるのも「廃止」の届出でいいんですか?
共同行為そのものが残り参加社の間で存続するなら、それは廃止ではなく内容の変更にあたり、103条の変更認可の枠組みで処理すべき場面になる。104条の廃止届は共同行為自体が終了した場合の手続きだ。実務のポイント:脱退か廃止かの振り分けは当局への事前相談で確認しておくのが実務の常道で、事後に「届出で足りると思った」と主張しても認可を欠いた事実は消えない
間違えやすい点 AI による整理
- 「やめるだけなら役所に言う必要はない」と考えられがちだが、届出義務の本質は会社の便宜ではなく監督当局の台帳整備にある。共同行為の存否は独占禁止法の適用除外の範囲を決めるので、当局が現況を正確に把握していないこと自体が制度の穴になる
- 共同行為の廃止届は「事務的な後始末」と認識されている。だが深刻なのは、その受理日が独占禁止法上の適用除外の終期を証明する事実上唯一の外形的資料になる点である。廃止後に参加各社の担当者が惰性で情報交換を続けていた場合、届出日以降の行為には保険業法102条の盾が効かない
- 会社の視点では「共同行為をやめた日=取締役会決議の日」だが、監督・競争法の視点では「届け出た日」と「実態が終わった日」の二つが問われる。この三つの日付がずれているほど、後日の説明コストが跳ね上がる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の種類 | 104条:廃止の事後届出(認可不要) | 101条:共同行為の事前認可 103条:共同行為の内容変更の認可 |
| タイミング | 共同行為の廃止後、遅滞なく | 共同行為を開始する前 内容を変更する前 |
| 当局の関与の重さ | 受理が中心で、実体審査を前提としない | 認可要件の実体審査を受ける 変更後の内容について実体審査を受ける |
| 独占禁止法の適用除外(102条)との関係 | 適用除外が終了した時点を画する | 適用除外が始まる根拠となる 適用除外が及ぶ範囲を組み替える |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は保険業に固有の届出制度を置かず、聯合行為の例外許可という一般制度の中で許可の変更・廃止を処理する。業法側ではなく競争法側に出口手続がある点が日本と異なる
韓国は保険会社間の相互協定について監督当局の関与を定め、締結だけでなく変更・廃止の局面も監督の対象とする。業法で出口を捉える構造は日本に近い
ドイツは EU 競争法の枠組みで処理し、保険分野の一括適用免除規則は2017年に失効した。免除の有無は当局への届出ではなく企業の自己評価に委ねられる(自己審査制)
米国は州が保険業を規制している限り連邦反トラスト法の適用を外すという構造で、個別の共同行為ごとの認可・廃止届という設計を採らない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自然災害の多発を受けて数社で結成した再保険的な共同引受スキームを、収支改善を理由に解消することが取締役会で決まった。稟議は通ったが、金融庁への廃止届の起案が誰の担当か決まっていない。解消日から数週間が過ぎている。この空白期間に「実態はもう共同行為ではないのに、届出上は継続中」という状態が生まれている
- 共同行為から自社だけ抜ける場合、それは「廃止」なのか「変更」なのか。参加社の一部脱退なら共同行為そのものは存続するので、104条の廃止届ではなく103条の変更認可の問題になりうる。この振り分けを間違えると、必要な認可を取らずに構成を変えたことになる
- もし公正取引委員会から、数年前に終わったはずの共同行為について照会が来たとしたら? 廃止届の受理日が、独占禁止法の適用除外がいつ切れたかを示す唯一の公的記録になる。届出が漏れていれば、その後の情報交換や料率のすり合わせが全部むき出しのカルテル行為として評価されかねない
- M&A で損害保険会社を買収した。デューデリジェンスで、対象会社が参加していた共同行為の一覧は出てきたが、廃止済みのものについて届出の控えが見当たらない。クロージングまであと10日。表明保証条項に法令遵守を入れるなら、この穴を今夜中に洗い出す必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:共同行為の解消に伴い不利益を受ける立場(脱退を迫られた参加社、取引条件が急変した代理店)なら、まず当該共同行為が保険業法101条以下のどの類型で認可されていたか、廃止が104条の届出事項なのか103条の変更認可事項なのかを特定する。廃止と称して実質は構成変更なら、必要な認可を欠く可能性がある。金融庁への情報提供と、独占禁止法上の問題があれば公正取引委員会への申告が実務上の窓口になる
訴えられた側:届出漏れを指摘された場合、まず実態がいつ終了したかを示す内部資料(取締役会議事録、参加社間の合意解消文書、料率適用の停止記録)を時系列で固める。届出の遅延そのものと、届出前後の行為の適法性は別問題であり、後者を先に切り分けて防御する。遅滞の理由と是正の経緯を整理し、速やかに届出を行うことが最優先。並行して、廃止後の情報交換の有無を社内調査で確認する
時効(請求できる期限):本条は「遅滞なく」とのみ定め、日数による確定期限を置いていない。「遅滞なく」は行政法規上、正当な理由がない限り直ちにという最も強い即時性を要求する表現であり、「速やかに」「直ちに」との段階差を含めて実務上の解釈が分かれる場面がある。届出義務違反に対する制裁の有無・内容は保険業法の罰則章および業務改善命令の運用によるため、最新の改正状況をご確認ください
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)。共同行為に関する認可・変更・廃止・監督の枠組みが現行の101条以下に整理され、廃止時の届出義務が104条に置かれた
- 2.平成12年前後(2000年前後) 改正:金融監督体制の再編に伴い、保険業法上の監督権限の主体が整理され、本条の届出先は内閣総理大臣とされている(権限は金融庁長官に委任されて運用される)
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