保険業法 第169条の3
- 法令番号
- 平成七年法律第百五号
- 公布
- 最終改正
- 施行
- 効力
- 現行
- 種別
- 法律
- データ取得日
- 令和8年9月5日
- AI 解説の確認日
- 公式原文
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- 引用形式
- 保険業法(平成七年法律第百五号)第169条の3
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- 吸収合併存続株式会社は、効力発生日に、吸収合併消滅会社の権利義務を承継する。
- 2.吸収合併消滅会社の吸収合併による解散は、吸収合併の登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。
- 3.第百六十四条第一項第二号イに掲げる事項についての定めがある場合には、吸収合併消滅相互会社の社員は、効力発生日に、同項第三号に掲げる事項についての定めに従い、同項第二号イの株式の株主となる。
- 4.前三項の規定は、第百六十五条の十二において準用する第百六十五条の七若しくは第百六十五条の十七の規定による手続が終了していない場合又は吸収合併を中止した場合には、適用しない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第169条の3は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第169条の3の条文原文は「吸収合併存続株式会社は、効力発生日に、吸収合併消滅会社の権利義務を承継する。」で始まります。
- 保険業法第169条の3は第四款 合併の効力の発生等に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第169条の3の前の条は保険業法第169条の2です。
- 保険業法第169条の3の次の条は保険業法第169条の4です。
- 保険業法第169条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第169条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第169条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/169_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法169条の3は、吸収合併存続株式会社が効力発生日に消滅会社の権利義務を承継すると定める。ただし契約者保護手続が終了していない場合は適用されない。
Q · 契約している保険会社が吸収合併されたら、私の保険契約はどうなりますか?
契約は自動で存続会社に移り、解約も再契約も不要です
保険業法169条の3第1項により、吸収合併の効力発生日に、消滅会社の権利義務は存続会社へ包括承継されます。契約者の個別同意も証券の巻き直しも不要で、予定利率や責任準備金、告知履歴もそのまま継続します。第2項により消滅会社の解散は登記後でなければ第三者に対抗できず、第3項では消滅相互会社の社員が存続会社の株主となる場合があります。さらに第4項は、保険契約者等の異議手続や保険契約の移転手続が終了していない場合に第1項から第3項を適用しないと定めており、手続の完走が効力発生の前提条件になっています。
解説
保険会社が合併して消える側になったとき、あなたが払い続けてきた保険契約はどうなるのか。答えはこの条文の第1項にある。「吸収合併存続株式会社は、効力発生日に、吸収合併消滅会社の権利義務を承継する」。個別に契約を巻き直す必要はない。あなたの同意も要らない。効力発生日という一瞬に、包括承継として全部が移る。ここで押さえるべき点が二つある。一つ目、承継は登記ではなく効力発生日に起きる。登記は後追いの公示にすぎない。ただし第2項により、消滅会社の解散そのものは登記の後でなければ第三者に対抗できない。二つ目、第4項が効力発生を止める安全装置になっている。保険契約者等の異議手続や保険契約の移転手続が終わっていなければ、第1項から第3項は適用されない。つまり「手続を飛ばして先に合併の効果だけ発生させる」ことは制度上できない。あなたの異議申立権は、合併の効力そのものの前提条件として組み込まれている。
法的な位置づけ
保険業法169条の3は、保険会社の吸収合併における効力発生の規律を定める規定である。第1項は存続株式会社が効力発生日に消滅会社の権利義務を包括承継する旨を、第2項は消滅会社の解散が登記後でなければ第三者に対抗できない旨を、第3項は消滅相互会社の社員が株主となる場合を定める。第4項は保険契約者等の保護手続が未了の場合に前三項を適用しないとする。
手順
- 1.通知書から2つの日付を抜き出す 合併通知が届いたら、本文から「効力発生日」と「異議申立期限」の2つの日付だけを先に探してカレンダーに入れる。専門用語の理解より先に、期限管理を確定させる
- 2.現契約の条件を証券と約款で確認する 予定利率、責任準備金、特約、免責事由を保険証券と約款で洗い出す。169条の3第1項の包括承継により原則そのまま移るため、「何が守られるのか」を先に確定させる
- 3.存続会社側に条件変更の有無を照会する 存続会社または代理店に、契約条件の変更予定、事務手続の変更、支払窓口の変更を書面またはメールで照会し、回答を記録に残す。口頭回答だけで済ませない
- 4.納得できなければ期限内に異議を申し立てる 条件に納得できない場合、公告・催告に定められた期間内に書面で異議を申し立てる。169条の3第4項により手続未了は第1項から第3項の適用を止めるため、申立ては効力発生そのものに影響する
- 5.相互会社の社員なら株式割当を確認する 消滅会社が相互会社の場合、169条の3第3項により効力発生日に株主となることがある。割当の有無と割当比率、端数株の取扱い、証券口座の要否、翌年の課税区分を確認する
よくある質問 AI による整理
Q1包括承継とは何ですか?
個々の権利義務を1件ずつ移転させるのではなく、消滅会社の財産・契約・債務をまとめて存続会社へ移す方式です。保険業法169条の3第1項がこれにあたり、契約者の同意は不要です。
Q2吸収合併の効力発生日とは?
吸収合併契約で定めた、合併の効果が生じる基準日です。登記の日ではありません。保険業法169条の3第1項は、この日に権利義務の承継が起きると定めています。
Q3合併で保険の予定利率は変わりますか?
包括承継により契約内容はそのまま移るため、既契約の予定利率は原則として変わりません。変更するには別途、保険契約の条件変更手続が必要になります。
Q4消滅会社の解散はいつから第三者に対抗できますか?
保険業法169条の3第2項により、吸収合併の登記の後です。効力発生と対抗要件の具備は別の軸で動くため、登記前は善意の第三者が保護されうる状態が残ります。
Q5保険会社の合併に国の認可は必要ですか?
必要です。保険業法167条が合併について内閣総理大臣の認可を要求しています。契約者保護手続と認可の両方を通らなければ、合併は実行できません。
Q6合併無効の訴えはいつまでできますか?
会社法828条の準用構造により、効力発生日から6か月以内が原則です。出訴期間も原告適格も限定されているため、争うなら通知を受けた段階で弁護士に相談すべきです。
Q7保険会社が合併したら契約者に通知は来ますか?
来ます。保険業法の契約者保護手続として公告・催告が行われ、そこに効力発生日と異議申立期限が記載されます。この書面が手続の起点になります。
Q8合併後に保険金請求はどこにすればいいですか?
存続会社に請求します。169条の3第1項により保険金支払義務も包括承継されるため、消滅会社に対する請求権がそのまま存続会社に対する請求権になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1契約してる保険会社が合併するって通知が来たんですが、証券は作り直しですか?
作り直しは不要である。169条の3第1項の包括承継により、契約上の権利義務は効力発生日に存続会社へ自動で移る。旧証券も原則としてそのまま有効で、存続会社が改めて証券を発行する場合もあるが、それは事務処理であって契約の再締結ではない。実務のポイント:合併時に代理店から「この機に新商品へ切り替えませんか」と提案されることがある。切替は新契約であり、旧契約の予定利率と告知履歴は失われる。1990年代前半の高予定利率契約を持っているなら、切替提案は原則として断るのが正解である
Q2相互会社の契約者だったら、合併で本当に株主になっちゃうんですか?
164条1項2号イに株式交付の定めがある場合に限り、169条の3第3項により効力発生日に株主となる。すべての合併で株式が交付されるわけではなく、金銭が交付される場合もある。実務のポイント:割り当てられる株式は1株未満の端数になることが多く、その場合は会社が売却して現金で交付する。この現金は譲渡所得の対象になりうるため、翌年の確定申告で扱いを間違えやすい。割当通知が来た時点で税理士に一度確認しておくと、後の修正申告を避けられる
Q3異議を出しても、どうせ合併は止まらないんじゃないですか?
止まる可能性が制度上存在する。169条の3第4項は、165条の12において準用する165条の7または165条の17の手続が終了していない場合、第1項から第3項を適用しないと明記している。手続未了なら効力そのものが発生しない。実務のポイント:現実に合併が中止された例は稀だが、異議が一定数集まると保険会社は契約条件の維持や経過措置を提示して収束を図る。異議は合併を止めるための道具というより、条件を引き出すための道具として機能する
間違えやすい点 AI による整理
- 「合併されたら契約は一度切れて、新しい会社と結び直す」と信じている人が多い。実際は第1項の包括承継により、個別の同意も再契約も不要で権利義務がまるごと移る。予定利率、責任準備金、既往症の告知履歴、すべてが継続する。ここで慌てて解約すると、旧契約の有利な予定利率という最大の資産を自分から捨てることになる
- 第2項を「登記しないと合併の効力が発生しない」と読むのは前提そのものが誤っている。効力は効力発生日に発生する(第1項)。登記が関わるのは「消滅会社の解散を第三者に対抗できるか」という別次元の話だ。効力の発生時期と、対抗要件の具備時期は、法律上まったく別の軸で動いている
- 「異議申立手続は形式的なもので、どうせ合併は止まらない」という認識は、条文の構造を過小評価している。第4項は手続未了なら第1項から第3項を適用しないと定める。手続の未了は、合併の効果そのものを停止させる。形式ではなく効力要件だ
- 契約者から見れば「保険会社が変わっただけ」だが、法律から見れば相互会社の社員が株式会社の株主に変わりうる地位変動(第3項)である。社員としての剰余金分配請求権と、株主としての配当請求権は、権利の性質も課税の扱いも異なる。この落差に気付かないまま、翌年の確定申告で困ることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文が扱う局面 | 169条の3:合併の効力そのものの発生(権利義務の承継・解散の対抗・株主資格の取得) | 164条:吸収合併契約に書くべき法定記載事項 167条:合併に対する内閣総理大臣の認可 |
| 時間軸上の位置 | 効力発生日(合併のゴール地点) | 契約締結時(合併のスタート地点) 契約締結後・効力発生前(行政のチェックポイント) |
| 契約者の関わり方 | 第4項を通じて異議手続の完了が効力発生の前提条件になる | 第1項第2号イの株式交付の定めが、株主化の有無を左右する 契約者保護の観点が行政審査に反映される(間接的関与) |
| 欠けたときの帰結 | 手続未了なら第1項から第3項が適用されず、効力が発生しない | 法定記載事項を欠く合併契約は無効原因となりうる 認可なき合併は実行できない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も合併により消滅した会社の権利義務を存続会社が承受する包括承継構造を採る。保険会社については主管機関(金管會)の監督下で契約者保護が図られる点も日本と共通する
韓国も商法で合併による権利義務の包括承継を定め、保険会社については保険業法上の認可を要する二層構造。日本法の影響が色濃く残る領域
ドイツは日本と異なり、合併の効力(財産の包括移転)を商業登記簿への登記に結び付ける。効力発生日ではなく登記時点が基準となる点が日本法との構造的な差である
米国は州法ベースで、合併の効力は州務長官への届出の効力発生時に生じ、保険会社の場合は各州保険庁の事前承認を要する。契約者保護は連邦法ではなく州規制を通じて行われる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 契約している生命保険会社から「当社は○○生命に吸収合併されます」という通知が届いた。証券の再発行手続きが必要なのか、契約条件が変わるのか、解約すべきなのか。第1項の包括承継により、責任準備金も配当も約款上の権利も、そのまま存続会社に移る。動くべきは解約ではなく、異議申立期間内に条件変更の有無を確認する側だ
- 相互会社である保険会社が株式会社に吸収合併される。社員(相互会社の契約者は「社員」の地位を持つ)だったあなたは、第3項により効力発生日に存続会社の株主になる場合がある。保険契約者という立場に、株主という別の立場が重なる。株主になれば議決権も配当請求権も生まれるが、同時に株価変動リスクも背負う。この転換は自動で起きる
- 消滅会社に対して債権を持つ取引先の立場に立ってみる。合併の効力は発生したが、登記がまだ完了していない。この段階で消滅会社宛てに請求書を送り続けても無効なのか。第2項の裏を読むと、登記前は解散を第三者に対抗できないので、善意の第三者は消滅会社がまだ存在するかのように扱うことができる。あなたの請求は保護されうる
- もし、異議申立手続の途中で合併の効力発生日が到来したら、どうなる? 第4項が答えを持っている。手続が終了していなければ第1項から第3項は適用されない。日付が来ても効果は発生しない。あと数日で効力発生日という状況で異議を申し立てるかどうか迷っているなら、その申立てが合併スケジュール自体を動かしうると知っておくべきだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書から効力発生日と異議申立期限を抜き出し、カレンダーに入れる2. 現契約の予定利率・責任準備金・特約内容を証券と約款で確認、存続会社側で変更予定があるかを問い合わせる3. 変更に納得できなければ、期限内に書面で異議を申し立てる。第4項により手続未了は効力発生を止める4. 相互会社の社員であれば、第3項による株式割当の有無と割当比率を確認、証券口座の準備が必要かを見極める5. 慌てて解約しない。包括承継により契約は継続するので、解約は最後の選択肢
訴えられた側:1. 保険会社側であれば、第4項が効力発生の前提条件であることを最優先で工程表に組み込む。異議手続と保険契約移転手続の完了を効力発生日より前に置く2. 公告・催告の記録を完全に保全、手続完走の立証責任は会社側にある3. 第2項により、消滅会社の解散は登記後でなければ第三者に対抗できない。登記完了までの期間、消滅会社宛ての取引が発生しうる前提で実務を設計する4. 相互会社の社員に株式を割り当てる場合、割当比率の算定根拠を文書化、後の紛争に備える
時効(請求できる期限):本条自体に固有の期間制限はない。ただし異議申立ての期間は公告・催告に定められた期間(保険業法の準用する手続に基づき、通常1か月以上)に従う。合併無効の訴えは効力発生日から6か月以内(会社法828条1項7号の準用構造を確認のこと)。契約上の債権については一般消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年または権利行使できる時から10年)が適用される
学説
通説:本条第1項の承継は法律上当然に生じる包括承継であり、債権譲渡の対抗要件や債務引受の承諾といった個別手続を要しないと理解されている。第4項は、この強力な効果を保険契約者保護の手続完了に条件付ける効力要件であり、単なる訓示規定ではないと解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)により現行保険業法が成立。保険会社の合併に関する規律が体系的に整備された
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う関係法律の整備により、「吸収合併存続株式会社」「効力発生日」といった会社法の用語・効力発生構造に合わせて合併規定が再編され、本条が現行の形となった
- 保険業法 第164条吸収合併契約の法定記載事項の定め
- 保険業法 第165条の12契約者保護手続の準用の根拠
- 保険業法 第165条の7保険契約者等の異議申立手続
- 保険業法 第165条の17合併に伴う保険契約移転関連手続
- 保険業法 第167条合併の内閣総理大臣の認可要件
- 会社法 第750条株式会社間の吸収合併効力発生の一般規定
- 会社法 第828条合併無効の訴えの出訴期間と原告適格
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- 出典
- e-Gov法令検索上流データと同期
- AI 解説
- 編集部による整理 · 条文の原文ではありません AI 解説は条文の原文をもとにモデルが生成し、確認手順を経たものです。理解の補助であり、法的効力は公式の原文が基準です。