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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

保険業法 第173条の2(保険業を営む株式会社の分割)

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保険業を営む株式会社(以下この節において「保険株式会社」という。)は、その会社分割(以下この節において「分割」という。)によりその保険契約を承継させる場合には、新設分割計画又は吸収分割契約(以下「分割計画等」という。)において、当該分割により承継させるものとする保険契約(第百七十三条の五第一項において「分割対象契約」という。)について、契約条項の軽微な変更で保険契約者の不利益とならないものを定めることができる。

この条文の基本情報

保険業を営む株式会社の分割とは何ですか?

定義保険業を営む株式会社の分割とは、保険業法第173条の2に定められた規定で、「保険業を営む株式会社(以下この節において「保険株式会社」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第173条の2(保険業を営む株式会社の分割)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第173条の2の条文原文は「保険業を営む株式会社(以下この節において「保険株式会社」という。」で始まります。
  3. 保険業法第173条の2は第三節に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第173条の2の前の条は保険業法第172〜173条です。
  7. 保険業法第173条の2の次の条は保険業法第173条の3です。
  8. 保険業法第173条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第173条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第173条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/173_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法173条の2は、会社分割で保険契約を承継させる際、分割計画等で契約条項の軽微な変更を定めうると規定する。ただし保険契約者の不利益となる変更は認められない。

Q · 保険会社が会社分割したら、私の保険の約款は書き換えられてしまうんですか?

原則そのまま移る。軽微で不利益のない変更だけ可能

保険業法173条の2により、保険会社が会社分割で保険契約を他社へ承継させる場合、分割計画等に定められるのは「契約条項の軽微な変更で保険契約者の不利益とならないもの」だけです。社名表記や請求書類の宛先といった形式的事項は対象になりますが、保険金額の減額、免責事由の追加、保険料の引上げは本条では行えません。分割の公告・通知が届いたら、異議申述期間内に変更内容が本当に軽微かつ不利益なしかを確認してください。

解説

生命保険会社が事業の一部を切り出して別会社に移すとき、あなたの契約はどうなるのか。保険業法173条の2は、その入口を規定する。会社分割で保険契約を承継させる場合、分割計画または分割契約の中に「契約条項の軽微な変更で保険契約者の不利益とならないもの」を定めることができる、と書いてある。ここで注目すべきは条文が何を許していないかだ。許されているのは「軽微」かつ「不利益とならない」変更だけ。保険金額の減額、免責事由の追加、予定利率の引き下げ、これらは一切この条文の射程外である。会社が分割を使って契約条件をこっそり書き換える、そういうことはこの一文が塞いでいる。逆に言えば、分割の通知書が届いたとき、あなたが確認すべきは一点に絞られる。変更内容は本当に「軽微かつ不利益なし」の枠内か。枠を超えていれば、それは分割手続の瑕疵であり、異議を述べる根拠になる。

法的な位置づけ

保険業法173条の2は、保険株式会社の会社分割における保険契約の承継に際し、分割計画等で定めうる契約条項の変更の範囲を画する規定である。許容されるのは軽微な変更であって保険契約者の不利益とならないものに限られ、保険金額、給付要件、免責事由、保険料等の実質的条件の変更は本条の射程外である。

手順

  1. 1.通知書と官報公告から期限を確定する 分割による契約承継の通知書と官報公告を突き合わせ、異議申述期間の起算日と満了日をカレンダーに記入する。期間は1か月を下回らないが、封書を放置すると容易に経過する
  2. 2.約款変更一覧を旧約款と逐条で突き合わせる 通知書に添付された変更一覧を旧約款と対照し、保険金額、給付要件、免責事由、保険料、請求手続、支払期限に触れる変更が混じっていないかを確認する
  3. 3.軽微性と不利益不存在の根拠を書面で照会する 枠を超える疑いのある箇所を特定し、条項番号を挙げて「保険業法173条の2の軽微性および不利益不存在の根拠を示してほしい」と書面で照会する。回答書は必ず保存する
  4. 4.分割前の契約内容を自分側で証拠化する 保険証券、旧約款、特約の付帯状況、告知書の控えを PDF 化して保存する。承継後に給付金請求で争いになったとき、分割前の内容を自分で持っているかが立証の負担を変える
  5. 5.期間内に異議または相談窓口へ申し出る 回答に納得できなければ異議申述期間内に異議を述べ、並行して生命保険協会・損害保険協会の相談窓口または金融庁の金融サービス利用者相談室へ申し出る

よくある質問 AI による整理

Q1会社分割による保険契約の承継とは何ですか?

保険会社が事業の一部を切り出し、その部分に属する保険契約を新設会社または他社へ包括的に移す手続です。保険業法173条の2以下が会社法の分割手続に上乗せの規律を置いています。

Q2「契約条項の軽微な変更」とはどこまでですか?

社名表記、本店所在地、書類の送付先、窓口名称といった形式的事項が典型です。保険金額、給付要件、免責事由、保険料に触れる変更は軽微性を満たさず、本条では定められません。

Q3保険会社の分割で約款はどこが変わりますか?

実務では引受会社名と連絡先の表記が中心です。請求手続や支払期限のような権利行使に関わる部分が変更一覧に混じっていれば、軽微性を超える疑いがあるため精査が必要です。

Q4分割の通知が届いたらいつまでに確認すべきですか?

公告等に定める異議申述期間内です。同期間は1か月を下回ってはならないと定められており、放置して期間が経過すると異議を述べる機会を失います。

Q5保険契約の包括移転と会社分割は何が違いますか?

包括移転は保険業法135条以下の手続で、契約の移転そのものを目的とします。会社分割は会社法上の組織再編に保険業法が上乗せする構造で、事業単位で権利義務が移ります。

Q6承継先の保険会社が経営破綻したらどうなりますか?

本条は契約条項の変更を制限するだけで、承継先の信用力は保証しません。破綻時は保険業法259条以下の保険契約者保護機構の枠組みで一定の保護が図られます。

Q7分割後の保険金請求はどこにすればよいですか?

承継先の会社が窓口になります。通知書に記載された新しい社名と請求先を保管し、旧社名の証券や約款も併せて保存しておくと請求時の立証が容易です。

Q8会社分割の異議申述はどこに言えばよいですか?

まず分割当事会社に対して書面で申し出ます。納得できない場合は生命保険協会・損害保険協会の相談窓口、金融庁の金融サービス利用者相談室も利用できます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1会社分割で契約が移ったら、保険料は上がりますか?

上がりません。保険料の変更は「軽微な変更で保険契約者の不利益とならないもの」(173条の2)の枠を明確に超えるため、この条文を根拠に変更することはできません。実務のポイント:実務で変更されるのは、会社名・住所・請求書類の宛先・約款中の社名表記といった形式的事項がほとんどです。逆に言えば、それ以外の変更が混じっている通知書は、内容を精査する価値がある

Q2分割される会社の契約者に、拒否する権利はありますか?

契約を丸ごと拒否して解約以外の形で残すことは原則できませんが、分割に異議を述べる手続は保険業法173条の5以下に用意されています。異議を述べた契約者が一定割合を超えると、分割による承継ができなくなる仕組みです。実務のポイント:この「一定割合」の存在が、保険会社が分割前に契約者説明を丁寧に行う理由です。説明会や個別照会に強く出ると、対応の質が上がる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「会社分割で契約が移るなら、契約内容も変わって当然」と考える人が多い。だが法の設計思想は逆で、契約は原則そのまま移る。173条の2は例外的に軽微な変更を許す規定であって、変更を原則化する規定ではない。この前提を取り違えると、通知書の変更一覧を全部「仕方ないもの」として受け入れてしまう
  • 「軽微な変更」の中身は保険会社が決められる、と思われがちだが、条文は「軽微」と「保険契約者の不利益とならない」の二要件を並べている。会社側から見て事務的に軽微でも、契約者から見て不利益があれば許されない。判断の視点が会社側ではなく契約者側に置かれている点が、この条文の急所である
  • 分割と包括移転(保険業法135条以下の事業譲渡・保険契約の移転)を同じものだと思っている人は多いが、手続も要件も別建てだ。移転は契約者の異議手続と金融庁認可が中心、分割は会社法の組織再編手続に保険業法が上乗せする構造。どちらのルートで自分の契約が動いているかで、行使できる権利が変わる
比較の観点この条文ほかの条文
手続のルート保険業法173条の2:会社法の会社分割に保険業法が上乗せ保険業法135条:保険契約の包括移転(契約移転そのものが目的)
保険業法167条:合併による契約承継(会社人格が統合)
契約条項の変更可能性分割計画等で「軽微かつ不利益とならない変更」のみ定められる移転の条件は移転契約で定め、契約者の異議手続と当局審査が中心
契約は存続会社に承継、条項の実質変更は原則不可
契約者が使える防御手段異議申述(173条の5以下)+軽微性・不利益不存在の照会移転手続における異議申述と当局への申出
会社法上の債権者保護手続と当局への申出
期間の起点分割に係る公告・通知(173条の4)から異議申述期間が進行移転の公告から異議申述期間が進行
合併の公告から手続期間が進行

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
企業併購法第35条以下、保険法第149条以下

台湾も分割計画に承継する権利義務を記載する構造だが、保険契約の讓與は主管機関の監督・命令の文脈で規律される色彩が強い

韓国
상법 제530조의2 이하、보험업법 제140조 이하

韓国は商法の会社分割と保険業法の保険契約移転を併用する構造で、契約者保護の手続的重ね方が日本と類似する

中国
保険法 第92条、公司法の分立規定

中国は人身保険業務について移転を義務づける監督型の規律が中心で、分割時の条項変更を一般的に許容する規定は置かれていない

ドイツ
VAG § 13(Bestandsübertragung)、UmwG § 123 ff.(Spaltung)

ドイツは保険契約群の移転に監督庁(BaFin)の認可を要求する構造で、契約者保護を認可審査に集約する点が日本の異議申述型と対照的

フランス
Code des assurances art. L. 324-1、Code de commerce art. L. 236-1 ff.

フランスも portefeuille(契約群)の移転を監督当局の承認事項とし、公示と異議の機会を与える枠組みを採る

アメリカ
州保険法上の Insurance Business Transfer/Assumption Reinsurance(NAIC モデル法ベース)

米国は州ごとに制度が分かれ、裁判所の承認を要する州もある。契約条項の変更可否は移転計画の審査を通じて個別に判断される

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 契約している生命保険会社から「会社分割による契約承継のお知らせ」という封書が届いた。中には新しい引受会社の名前と、細かい約款変更の一覧。多くの人は読まずに保管するが、その一覧に給付金の請求手続や支払期限の変更が混じっていたら、それは「軽微」の枠を超えている可能性がある
  • もし、分割承継先の新会社が数年後に経営不振に陥ったら、あなたの契約はどうなる? 分割の時点で承継先の財務基盤を確認しなかったことが、後から効いてくる。173条の2は契約条項の変更を制限するが、承継先の信用力までは保証しない
  • 保険会社の企画部門で分割スキームを設計する側に立った。法務から「この約款変更は軽微性を満たすか」と問われる。判断を誤れば、分割手続全体が保険契約者の異議申立て(173条の5以下)で紛糾し、金融庁の認可も止まる
  • 分割公告が官報に載ってから、異議申述期間はわずか1か月。その間に約款変更の内容を精査し、疑問があれば申し出る必要がある。封書を机に放置したまま期間が過ぎれば、承認したものとみなされる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 分割通知書と官報公告を保管し、異議申述期間の起算日と満了日をカレンダーに記入2. 約款変更一覧を旧約款と突き合わせ、保険金額・免責事由・支払要件・請求手続に触れる変更がないか確認3. 「軽微かつ不利益なし」の枠を超える疑いがあれば、期間内に書面で保険会社へ照会し、回答を保存4. 納得できなければ生命保険協会または損害保険協会の相談窓口、金融庁の金融サービス利用者相談室に申し出る。分割手続そのものへの異議は173条の5以下の枠組みで検討する

訴えられた側:1. 分割計画等に定める契約条項の変更について、軽微性と不利益不存在を裏付ける社内検討資料を作成し保存2. 保険金額・給付要件・免責・保険料に影響する変更は173条の2の枠外と整理し、必要なら保険契約の移転(135条以下)など別スキームを検討3. 契約者への通知文面は変更前後の対照表を添付し、照会窓口を明示4. 金融庁との事前相談を早期に開始、認可・届出のスケジュールと会社法上の債権者保護手続の期間を逆算する

時効(請求できる期限):分割に係る保険契約者等の異議申述期間は、公告等に定める一定の期間(1か月を下回ってはならない)。特定の時効規定はないが、保険金請求権は保険法95条により3年、その他の債権は民法166条の一般消滅時効(権利行使できることを知った時から5年、権利行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)。保険会社の組織再編・保険契約の移転に関する規律が現行の体系に整備された
  2. 2.平成12年(2000年)前後 新設:商法改正による会社分割制度の創設に伴い、保険業法に分割に関する規定群が置かれ、分割計画等における契約条項の軽微な変更を定める本条が設けられた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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