保険業法 第173条の3(分割に関する書面等の備置き及び閲覧等)
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分割の当事者である保険株式会社についての会社法第七百八十二条第一項(吸収合併契約等に関する書面等の備置き及び閲覧等)、第七百九十四条第一項(吸収合併契約等に関する書面等の備置き及び閲覧等)及び第八百三条第一項(新設合併契約等に関する書面等の備置き及び閲覧等)の規定の適用については、これらの規定中「事項」とあるのは「事項及び内閣府令で定める事項」と、「その本店」とあるのは「各営業所」とする。
この条文の基本情報
分割に関する書面等の備置き及び閲覧等とは何ですか?
定義分割に関する書面等の備置き及び閲覧等とは、保険業法第173条の3に定められた規定で、「分割の当事者である保険株式会社についての会社法第七百八十二条第一項(吸収合併契約等に関する書面等の備置き及び閲覧等)、第七百九十四条第一項(吸収合併契約等に関す…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第173条の3(分割に関する書面等の備置き及び閲覧等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第173条の3の条文原文は「分割の当事者である保険株式会社についての会社法第七百八十二条第一項(吸収合併契約等に関する書面等の備置き及び閲覧等)、第七百九十四条第一項(吸収合併契約等に関す…」で始まります。
- 保険業法第173条の3は第三節に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第173条の3の前の条は保険業法第173条の2です。
- 保険業法第173条の3の次の条は保険業法第173条の4です。
- 保険業法第173条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第173条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第173条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/173_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法173条の3は、保険株式会社が会社分割を行う場合、事前開示書面の備置場所を本店から各営業所へ読み替え、開示事項に内閣府令で定める事項を加えると定める。
Q · 加入している保険会社が会社分割をするとき、資料は本店まで行かないと見られないの?
本店ではなく最寄りの営業所で閲覧できます
保険業法173条の3により、会社分割の当事者である保険株式会社では、会社法782条1項・794条1項・803条1項の「その本店」が「各営業所」に読み替えられます。つまり事前開示書面は全国の営業所に備え置かれ、本店まで出向かなくても閲覧と謄本交付を請求できます。さらに開示事項には内閣府令で定める事項が上乗せされるため、会社法の条文だけを頼りに資料を読むと、保険契約者が最も知りたい部分を自分から読み飛ばすことになります。
解説
保険会社が事業の一部を切り出す。あなたの生命保険や自動車保険が、契約したときとは別の会社に引き継がれることがある。そのとき手元に届くのは数枚の通知だけだが、法律はもっと厚い資料を用意させている。会社法782条・794条・803条は、分割の条件や当事会社の財産状況を記した書面を「その本店」に備え置けと命じる。ところが分割の当事者が保険株式会社になると、本条がその文言を「各営業所」へ読み替える。東京の本店まで出向かなくても、最寄りの支社で同じ資料を閲覧し、謄本の交付を請求する道が開く。開示項目も会社法の事項に「内閣府令で定める事項」が上乗せされ、保険契約者が本当に知りたい部分はそこに入る。保険契約者は保険会社に対する債権者でもあり、会社法782条3項の閲覧・謄本交付請求の枠内に入りうる立場にある。通知を捨てた人と、支社のカウンターで資料を出させた人では、異議を述べるかどうかの判断材料が根本から違う。
法的な位置づけ
保険業法173条の3は、会社分割の当事者である保険株式会社に関する読替規定である。会社法782条1項、794条1項および803条1項が定める組織再編の事前開示書面について、開示事項に内閣府令で定める事項を加え、備置場所を「その本店」から「各営業所」へ読み替える。全国に散在する保険契約者の情報アクセスを確保するための特則として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公告・通知から締切を逆算する 官報公告または保険会社からの通知書で、分割の効力発生日と異議を述べられる期間の締切を特定する。備置きは効力発生日後6か月続くが、異議期間はそれより早く閉じるため、基準は異議期間の締切に置く
- 2.最寄りの営業所に閲覧を予約する 本店ではなく各営業所が備置場所である旨(保険業法173条の3の読替え)を伝え、事前開示書面の閲覧を申し込む。窓口で所在を否定された場合は、本条と会社法782条3項を印刷して提示する
- 3.会社法所定事項+内閣府令事項の両方を読む 承継先の財産状況、自分の契約がどちらに残るのか、責任準備金の取扱いを確認する。会社法の条文だけを基準に読むと内閣府令で上乗せされた項目を読み飛ばすため、目次で項目数を突き合わせる
- 4.謄本の交付を請求して手元に残す 閲覧だけで終えず、会社法782条3項に基づき謄本または抄本の交付を請求する。交付日と対応者を記録し、後の異議書面で引用できる形にしておく
- 5.締切前に書面で異議を述べる 納得できない点があれば、期間内に書面で異議を述べる。異議書の写しと送付記録(配達証明等)を必ず保存する。数が集まらなくても、監督当局への説明局面で記録として残る文書になる
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法173条の3とは何ですか?
会社分割の当事者である保険株式会社について、会社法782条・794条・803条の事前開示書面の開示事項と備置場所を読み替える規定です。備置場所は本店ではなく各営業所になります。
Q2保険会社の分割資料はどこで見られますか?
本条の読替えにより、事前開示書面は各営業所に備え置かれます。本店まで出向かなくても、最寄りの営業所で閲覧し、謄本の交付を請求できます。
Q3事前開示書面はいつまで備え置かれますか?
分割会社側は備置開始日から効力発生日後6か月を経過する日まで備え置きます(会社法782条1項)。ただし異議を述べられる期間はそれより早く閉じます。
Q4内閣府令で定める事項とは何ですか?
会社法所定の開示事項に上乗せされる項目で、具体的内容は保険業法施行規則に定められます。保険契約者が判断に必要とする情報がここに置かれる設計です。
Q5保険契約者でも書類を見られますか?
保険契約者は保険会社に対する債権者の立場にあり、会社法782条3項の閲覧・謄本交付請求の枠内に入りうる立場です。請求時は契約者であることを併せて示すのが実務的です。
Q6会社分割と保険契約の包括移転はどう違いますか?
包括移転は保険業法135条以下の手続で契約を丸ごと移す方法、会社分割は事業単位で権利義務を承継させる方法です。事前開示と異議手続の条文がそれぞれ異なります。
Q7分割に反対したいときはどうすればいいですか?
公告または通知に記載された期間内に、書面で異議を述べます。期間経過後は述べられないため、公告日を起点に逆算して行動する必要があります。
Q8備置きを怠るとどうなりますか?
備置手続の瑕疵は、分割無効の訴え(会社法828条)における主張材料になります。本条の読替えを落として本店にのみ備え置いた場合もこれに当たりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社分割で保険が別の会社に移るって、こっちの同意なしに勝手に決められちゃうんですか?
個別の同意は要件ではないが、無防備でもない。保険業法は保険契約者の異議手続を用意しており、保険契約の包括移転では、異議を述べた契約者が総数の10分の1を超え、かつその債権額も10分の1を超えると移転できない(保険業法137条)。実務のポイント:この10分の1の壁は実務でほぼ越えない。だから会社側が本当に気にしているのは異議の数ではなく、監督当局への説明である。異議書は数合わせではなく、記録として残る文書として書くと意味が変わる。
Q2支社の窓口で「そんな書類はうちにありません」と言われたら、どうすればいいですか?
本条により、分割の当事者である保険株式会社の事前開示書面の備置場所は「その本店」から「各営業所」へ読み替えられる。閲覧と謄本交付の請求権は会社法782条3項が定める(分割の場合、請求できる債権者の範囲に限定があるため、保険契約者としての立場も併せて示すとよい)。実務のポイント:読替規定は現場の窓口までほぼ降りていない。口頭で条番号を言うより、条文を印刷して持参すると本社法務への照会が即日で走る。
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の保険が他社に移るなら、当然こちらの同意を求められるはずだ」という前提でこの手続を眺めると、何も見えなくなる。組織再編で個別の同意は要件ではない。用意されているのは同意権ではなく、期間内に異議を述べる権利と、その判断材料を見る権利である。動かなければ、賛成したのと同じ結果になる
- 書類の備置制度そのものは知っていても、使える窓の狭さを軽く見ている人が多い。分割会社側の備置きは効力発生日後6か月を経過する日まで続くが、異議を述べられる期間は公告から1か月程度で閉じる。資料がまだ置いてある=まだ間に合う、ではない
- 「内閣府令で定める事項が加わる」という文言は、実務家以外には形式的な上乗せに見える。だが保険契約者にとって最も重要な情報がそこに置かれる設計であり、具体的な項目は保険業法施行規則で定められる。会社法の条文だけを頼りに資料を読むと、一番知りたい部分を自分から読み飛ばすことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 承継の手法 | 保険業法173条の3:会社分割における事前開示書面の読替え | 保険業法135条:保険契約の包括移転 保険業法137条:包括移転に対する保険契約者の異議 |
| 本条が規律する対象 | 開示事項の上乗せと備置場所(各営業所) | 移転契約の締結と移転の効果 異議申述の要件と移転の可否 |
| 契約者ができること | 最寄りの営業所で事前開示書面を閲覧・謄本交付請求 | 移転の対象に自分の契約が含まれるかを確認 期間内に異議を述べる(総数と債権額の各10分の1が壁) |
| 落とした場合のリスク | 備置手続の瑕疵が分割無効の訴え(会社法828条)の材料に | 移転手続の瑕疵 期間経過で異議権を失い、賛成と同じ結果になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も分割計画書等の事前備置きと株主・債権者の閲覧を定めるが、保険業について備置場所を全営業所へ広げる日本型の読替規定は置かれておらず、保険契約者保護は主管機関の認可審査の側に重心がある
韓国は商法が分割に関する公示義務を定め、保険業法が契約移転等について上乗せ規制を置く構造で、日本と同様に一般法+業法の二層構造をとる
ドイツは組織再編法が合併規定を分割に準用する構造をとり、日本の会社分割制度の母法にあたる。保険事業固有の監督は VAG が担い、開示場所の特則は日本ほど明示的でない
米国は州法ごとに保険事業移転の手続が分かれ、監督官の承認と裁判所の関与を通じた契約者保護が中心。書面備置場所を法定する日本型のアプローチとは設計思想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 契約している生命保険会社が「一部事業を新設会社に承継する」と発表したら、あなたの契約はどうなる? 通知書には承継先の名前が一行あるだけで、その会社の財務内容は書いていない。だが最寄りの営業所には、会社法所定の事項に内閣府令の上乗せ項目まで載った事前開示書面が備え置かれている。窓口に立てるのは、あなたが株主でなくとも保険会社に対する債権者の立場にあるからだ
- あなたは保険会社の法務担当者で、分割の事前開示書面を本店にだけ備え置いた。本条の読替を落とせば、備置きは各営業所で必要だった。備置手続の瑕疵は、分割無効の訴え(会社法828条)で相手方に渡す材料になる
- 地方在住のあなたのもとに、加入している保険会社の分割公告が届く。異議を述べられる期間の締切まであと11日。東京の本店に行く時間はないが、県内の営業所に同じ書面が備え置かれている。今週末に閲覧して謄本を取り、来週頭に書面で異議を出す。その動線なら間に合う
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書または官報公告で、分割の効力発生日と異議を述べられる締切を確認する2. 最寄りの営業所に電話し、事前開示書面の備置きを確認して閲覧を予約する。本店ではなく各営業所が対象である点が本条の効果である3. 承継先の財産状況と、自分の契約がどちらに残るのかを書面で確認し、謄本の交付を請求する4. 納得できなければ締切前に書面で異議を述べ、写しと送付記録を必ず残す
訴えられた側:1. 分割案件の初期段階で、備置場所を本店限りにしていないか点検する。本条により各営業所が対象になる2. 開示項目は会社法所定の事項に内閣府令で定める事項が上乗せされる。会社法のひな型をそのまま流用すると項目不足が生じる3. 備置開始日の起算(会社法782条2項)と、効力発生日後6か月までの継続を工程表に落とす4. 手続の瑕疵は分割無効の訴え(会社法828条)の材料になるため、閲覧請求への対応記録を営業所単位で保存する
時効(請求できる期限):備置開始日は、株主総会で承認を受ける場合の総会の日の2週間前の日、株主への通知または公告の日、債権者異議手続の公告または催告の日のうち最も早い日(会社法782条2項)。分割会社側の備置きは効力発生日後6か月を経過する日まで継続する(同条1項)。債権者が異議を述べられる期間は1か月を下ることができない(会社法789条2項)。保険業法上の保険契約者に対する異議手続の期間も同様に短いため、公告日を起点に逆算すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年)会社分割制度の創設期(要検証) 商法改正による会社分割制度の導入に伴い、保険会社の分割手続に関する規定群が保険業法へ設けられたものと解されるが、新設時期および当初の条文構成は原資料での確認を要する
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備(要検証) 現行条文が会社法782条・794条・803条を引用していることから、会社法制定時の整備法により引用条文の差替えが行われたと解されるが、改正回数および文言変更の詳細は原資料での確認を要する
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