保険業法 第197条(資産の国内保有義務)
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外国保険会社等は、第百九十九条において準用する第百十六条第一項及び第百十七条第一項の規定により日本において積み立てた責任準備金及び支払備金の額を基礎として内閣府令で定めるところにより計算した金額と第百九十条の供託金その他の自己資本に相当するものとして内閣府令で定める金額との合計額に相当する資産を、内閣府令で定めるところにより、日本において保有しなければならない。
この条文の基本情報
資産の国内保有義務とは何ですか?
定義資産の国内保有義務とは、保険業法第197条に定められた規定で、「外国保険会社等は、第百九十九条において準用する第百十六条第一項及び第百十七条第一項の規定により日本において積み立てた責任準備金及び支払備金の額を基礎として内閣府…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第197条(資産の国内保有義務)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第197条の条文原文は「外国保険会社等は、第百九十九条において準用する第百十六条第一項及び第百十七条第一項の規定により日本において積み立てた責任準備金及び支払備金の額を基礎として内閣府…」で始まります。
- 保険業法第197条は第二節に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第197条の前の条は保険業法第196条です。
- 保険業法第197条の次の条は保険業法第198条です。
- 保険業法第197条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第197条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第197条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/197
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法197条は、外国保険会社等に対し、日本で積み立てた責任準備金・支払備金を基礎に計算した額と供託金その他の自己資本相当額の合計に相当する資産の国内保有を義務づける。
Q · 外資系保険の日本支店って、保険金を払うお金を日本に置いてあるんですか?
はい。保険業法197条が国内保有を義務づけています
保険業法197条により、外国保険会社等(外国保険会社の日本支店等)は、日本で積み立てた責任準備金・支払備金の額を基礎に内閣府令で計算した金額と、190条の供託金その他の自己資本相当額との合計額に相当する資産を、日本国内で保有しなければなりません。本国の本社が傾いても、日本の契約者に対する弁済原資が国外へ流出しないようにするための規制で、不足は監督上の是正対象となります。
解説
外資系の保険に入っている人の多くは、契約相手が「日本法人」なのか「外国会社の日本支店」なのかを知らないまま保険料を払い続けている。この二つは法的にまったく別物である。日本支店(外国保険会社等)の場合、保険金の原資は本国の本社が握っているように見えるが、197条はそれを許さない。日本で積み立てた責任準備金と支払備金を基礎に内閣府令の方法で計算した額、そこに190条の供託金と自己資本相当額を足した合計に見合う資産を、日本国内に保有せよと命じている。理由は単純で、本国で本社が傾いたとき、日本の契約者が海外の倒産手続で列を作らされないようにするためだ。あなたが引き出しにしまっている保険証券の背後には、日本の裁判所と監督当局の手が届く場所に置かれた資産の山が、法律上要求されている。
法的な位置づけ
保険業法197条は、外国保険会社等の資産の国内保有義務を定める規定である。199条で準用する116条1項・117条1項により日本で積み立てた責任準備金・支払備金を基礎に内閣府令で計算した金額と、190条の供託金その他の自己資本相当額との合計額に相当する資産を、内閣府令の定めるところにより日本国内に保有すべきものとする。
手順
- 1.契約相手が日本法人か日本支店かを判別する 保険証券・約款・ディスクロージャー資料で契約者の正式名称を確認する。「○○保険会社日本支店」等の表記なら外国保険会社等であり、197条の資産国内保有義務の適用対象となる
- 2.日本における資産の保有状況を確認する ディスクロージャー資料で日本における資産の保有状況、供託金の額、責任準備金・支払備金の残高を確認する。高額な法人契約なら見積り段階で開示資料の提出を求める
- 3.社内で国内保有額の月次突合体制を作る 外国保険会社等の管理部門であれば、内閣府令の算定方法に沿って国内保有すべき額と実際の国内保有額を月次で突合し、差分を記録する体制を整える
- 4.本国送金・資産移管の決裁に差分チェックを組み込む 本社からの資金集約指示や資産の海外移管は、実行前に国内保有すべき額との差分チェックを必須の決裁項目とし、下回る送金は根拠条文を示して停止する
- 5.不足判明時は自主報告と是正計画に動く 国内保有額の不足が判明したら、当局の指摘を待たず自主的な報告と是正計画の提出へ動く。処分の重さは不足額そのものより発見の主体と是正の速度で変わる
よくある質問 AI による整理
Q1外国保険会社等とは何ですか?
日本に支店等を設けて内閣総理大臣の免許を受け、日本で保険業を営む外国の保険業者を指します。日本法人として設立された保険会社とは規制体系が異なり、保険業法第9章が適用されます。
Q2保険業法197条の国内保有額はどう計算しますか?
199条が準用する116条1項・117条1項により日本で積み立てた責任準備金・支払備金を基礎に内閣府令で計算した額と、190条の供託金その他の自己資本相当額との合計額です。
Q3資産の国内保有が足りないとどうなりますか?
監督上の是正対象となり、報告徴求、業務改善命令、日本における業務の全部または一部の停止、免許の取消しへと段階的につながり得ます(保険業法第9章の監督規定)。
Q4供託金と国内保有資産は違うものですか?
別物です。190条の供託金は国内保有すべき額に算入される一要素にすぎず、197条は責任準備金・支払備金見合いの資産までを国内保有の対象に取り込みます。
Q5日本法人の外資系保険会社にも197条は適用されますか?
適用されません。197条の名宛人は外国保険会社等(支店形態)です。日本法人として免許を受けた保険会社には、保険会社に対する規制がそのまま及びます。
Q6日本にある資産を本国へ送金することは禁止されていますか?
送金自体が一律禁止されるわけではありません。ただし国内保有すべき額を下回る送金は197条違反となるため、実務では送金前の差分チェックが必須になります。
Q7契約相手が日本支店かどうかはどこで分かりますか?
保険証券や約款の契約者名義、ディスクロージャー資料の会社概要欄で確認できます。「○○保険会社日本支店」等の表記であれば外国保険会社等です。
Q8海外の保険会社と直接契約するのは違法ですか?
日本に支店等を設けない外国保険業者との契約は、保険業法186条により原則として内閣総理大臣の許可が必要で、政令で定める例外類型に限り許可なしで契約できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1外資系の保険って、本国の会社が潰れたら保険金は出ないんですか?
日本で免許を受けた支店形態であれば、197条の国内保有資産と190条の供託金が日本国内に確保されており、請求と回収は日本の枠組みで進みます。供託金には保険契約者等が優先的に弁済を受ける仕組みも置かれています。実務のポイント:まず見るべきは本国の規模ではなく、契約相手が日本法人か日本支店かという一点。ディスクロージャー資料の会社概要欄で数十秒で判別できる
Q2海外のネット保険に直接申し込むのは、そんなにまずいことなんですか?
日本に支店等を設けない外国保険業者と契約するには、保険業法186条により原則として内閣総理大臣の許可が必要で、政令で定める例外類型に限って許可なしの契約が認められます。許可の枠外の契約には、197条の国内保有資産という裏付けが一切及びません。実務のポイント:例外類型は限定的なので、契約前に許可の有無や例外該当性を確認する。ここを飛ばすと、トラブル時に相手の所在国で争う羽目になる
Q3国内保有資産が足りていないと、その保険会社はどうなるんですか?
197条は内閣府令で計算した額に相当する資産の国内保有を義務づけているため、不足は監督上の是正対象になり、報告徴求、業務改善、日本における業務の停止や免許の取消しといった処分に段階的につながります(保険業法第9章の監督規定)。実務のポイント:処分の軽重を実際に分けるのは不足額そのものより、誰が最初に見つけたか。自主報告と当局の指摘では、その後の展開がまったく違う
間違えやすい点 AI による整理
- 「外資系だから、いざとなれば本国のグローバルな資産が担保になる」という考え方は、問いの立て方そのものが逆を向いている。本国の資産が潤沢であることは、日本の契約者にとって直接の保証にならない。海外にある財産を日本の契約者が現実に掴むのは極めて難しいからこそ、日本国内に資産を置かせるという設計になっている。見るべきは本国の規模ではなく、日本国内に置かれた額である
- 供託金(190条)の存在を知っている人は一定数いるが、その深刻度を取り違えている。供託金だけで契約者全員の保険金を賄えるわけではない。197条は、供託金に加えて日本で積み立てた責任準備金・支払備金に見合う資産までを国内保有の対象に取り込むことで、はじめて弁済原資として意味のある規模にしている。供託金の額だけを見て安心も不安もするのは、桁を見誤っている
- あなたから見れば「外資系の保険」はひとかたまりだが、法律から見れば日本法人(日本の免許を受けた保険会社)と日本支店(外国保険会社等)は別の規制体系に乗っている。前者には保険会社としての規制がそのまま及び、後者は第9章の枠組みと199条の準用で組み立てられる。この落差を知らないまま比較検討すると、契約相手の実体を取り違えたまま何十年も保険料を払うことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 197条:責任準備金・支払備金見合い+自己資本相当額の資産を国内保有 | 190条:供託金の供託義務(国内保有額に算入) 186条:無支店の外国保険業者との契約に許可を要求 |
| 名宛人 | 外国保険会社等(日本支店形態) | 外国保険会社等(免許取得の前提) 日本に支店等を設けない外国保険業者と契約する者 |
| 守ろうとしている局面 | 平時からの弁済原資の国内滞留 | 破綻時に優先弁済に充てる最低限の原資 規制の枠外契約による保護の空白 |
| 違反時の帰結 | 報告徴求・業務改善・業務停止・免許取消しへ段階的 | 免許要件の欠缺、監督上の是正対象 無許可契約として契約者側にリスクが残る |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾も外国保険業の在台分公司に対し、営業資金の国内拠出と保証金の提存を求め、契約者への弁済原資を域内に確保する構造を採る
韓国も外国保険会社の国内支店について資産の国内保有・運用に関する規律を置き、日本と類似の設計を採る
中国は外国保険会社の本土営業を現地法人または分公司として厳格に許可制の下に置き、営運資金の国内拠出と保証金の提存を求める
ドイツは第三国保険会社の支店に対し、保証金の供与と保険契約に見合う資産の域内所在(Vermögensbelegenheit)を求める。EU 域内会社には単一パスポート制が及ぶ点で日本と前提が異なる
フランスも第三国保険会社の支店に対し供託(cautionnement)と資産の国内所在を求める。EU 域内はドイツ同様に単一パスポート制
米国は alien insurer に対し州内での trust 積立を求め、米国内の契約者への弁済原資を米国内に確保する。州ごとに水準が異なる点が日本の一元的な内閣府令方式と対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 本国の親会社が経営難に陥ったというニュースが流れたら、日本支店で契約したあなたの終身保険はどうなる? 197条の国内保有資産と190条の供託金が日本国内に確保されている限り、請求先も差押えの対象財産も日本にある。この一点を知っているかどうかで、慌てて解約返戻金を取りに走るか、条件の良い契約を冷静に維持するかが分かれる
- 外国保険会社等の日本支店で管理部門を担当しているあなたのもとに、本社財務部から「日本に滞留している資金を本国に集約したい」というメールが届く。197条は、日本で積み立てた責任準備金・支払備金の計算額と、供託金その他の自己資本相当額の合計に見合う資産の国内保有を義務づけている。この線を越える送金指示を、根拠条文を示して止められるかどうかがあなたの職責になる
- 法人契約の賠償責任保険を外資系の日本支店で組んだ。更新交渉の席で、日本における資産保有状況が分かる開示資料を出してほしいと頼んだ。相手の担当者の説明の温度が、そこから明らかに変わった。
- 当局の検査で国内保有資産の不足を指摘され、報告徴求への回答期限まであと10日。内閣府令上の算定方法をどう適用したか、どの資産を「日本において保有している」と評価したか、その整理がまだ終わっていない。ここでの説明の質が、業務改善で収まるか、日本における業務の停止まで進むかを分ける
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保険証券と約款で契約相手の正式名称を確認、「○○保険会社日本支店」の表記なら外国保険会社等2. その会社のディスクロージャー資料で、日本における資産の保有状況と供託金の記載を確認3. 支払いが滞ったら本国宛ではなく日本における代表者宛に書面(配達記録が残る方法)で請求、保険法95条の3年時効を意識して起算点を押さえる4. 対応がなければ金融庁の相談窓口や業界団体の相談センターへ。国内に資産があるという前提で、日本の手続で押していく
訴えられた側:1. 内閣府令の算定方法に沿って、国内保有すべき額と実際の国内保有額を月次で突合する体制を先に作る2. 本国送金・資産の海外移管は、実行前に国内保有額との差分チェックを必須の決裁項目にする3. 不足が判明したら、当局に指摘される前に自主的な報告と是正計画の提出へ動く。発見の主体が誰かで処分の重さは変わる4. 行政処分を受けた場合は、審査請求と取消訴訟の期間制限が短いので、内容を争うか受け入れるかを即日の論点にする
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。保険給付を請求する権利は保険法95条により3年で時効消滅する。行政処分を争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は原則6か月(行政事件訴訟法14条)。監督上の報告徴求は当局が指定する期限が起点になるため、条文上の期間より実務上の期限が先に来る(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 改正履歴は要検証 平成7年(1995年)の保険業法全部改正により外国保険業者に関する章が現行の体裁に整備されたが、本条固有の改正回数と各改正の内容については確証がないため、人的検証を要する
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正により、外国保険業者に関する章が現行の体裁に整備された。本条固有の改正回数と内容は要検証
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