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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第116条(責任準備金)

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  1. 保険会社は、毎決算期において、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金を積み立てなければならない。
  2. 2.長期の保険契約で内閣府令で定めるものに係る責任準備金の積立方式及び予定死亡率その他の責任準備金の計算の基礎となるべき係数の水準については、内閣総理大臣が必要な定めをすることができる。
  3. 3.前二項に定めるもののほか、保険契約を再保険に付した場合における当該保険契約に係る責任準備金の積立方法その他責任準備金の積立てに関し必要な事項は、内閣府令で定める。

この条文の基本情報

責任準備金とは何ですか?

定義責任準備金とは、保険業法第116条に定められた規定で、「保険会社は、毎決算期において、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金を積み立てなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第116条(責任準備金)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第116条の条文原文は「保険会社は、毎決算期において、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金を積み立てなければならない。」で始まります。
  3. 保険業法第116条は第五章 経理に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第116条の前の条は保険業法第115条です。
  7. 保険業法第116条の次の条は保険業法第117条です。
  8. 保険業法第116条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第116条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第116条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/116

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法116条は、保険会社が毎決算期に将来の保険金支払いに備えて責任準備金を積み立てる義務を定める。長期契約の積立方式と予定死亡率等の基礎率の水準は内閣総理大臣が定め得る。

Q · 責任準備金って、保険会社が儲けを貯めているお金のことですか?

違います。将来の支払義務を見積もった法定の負債です

保険業法116条1項により、保険会社は毎決算期において、保険契約に基づく将来の債務の履行に備えて責任準備金を積み立てる義務を負います。これは会計上は資産ではなく負債であり、将来支払う保険金の見積額を計上するものです。2項により、内閣府令で定める長期の保険契約については、積立方式と予定死亡率その他の基礎率の水準を内閣総理大臣(実務上は金融庁)が定めることができます。積立が不足すれば132条の業務改善命令・早期是正措置の対象となり、破綻時には契約者保護機構の補償額の算定基準にもなります。

解説

保険料を払い込んだあと、その金は保険会社の自由になる金ではない。保険業法116条1項は、決算期ごとに「将来の保険金支払いに備えた金」を責任準備金として社内に積み立てることを義務づける。ここで押さえておくべきは、この積立額が保険会社の自己判断ではないという点だ。2項により、長期の保険契約については積立方式と予定死亡率などの基礎率の水準を内閣総理大臣(実務上は金融庁)が定めることができる。つまりあなたの終身保険の裏側には、行政が決めた計算式が敷かれている。さらに責任準備金は会社の負債として計上されるため、これが不足していると判定されれば早期是正措置(132条)の引き金になり、経営陣は資産運用の自由を失う。保険会社が破綻したとき契約者が受け取れる額の土台も、平時に積んだこの準備金の厚みで決まる。契約書には一行も書かれていないが、あなたの保険の実質的な担保はここにある。

法的な位置づけ

保険業法116条は、保険会社の責任準備金の積立義務を定める規定である。1項は毎決算期において保険契約に基づく将来の債務の履行に備えた積立てを義務づけ、2項は内閣府令で定める長期の保険契約について積立方式および予定死亡率その他の計算基礎率の水準を内閣総理大臣が定め得るものとする。3項は再保険に付した場合の積立方法その他の細目を内閣府令に委任する。

手順

  1. 1.ディスクロージャー誌で責任準備金の積立水準を確認 契約中または検討中の保険会社のウェブサイトから「業務・財産の状況に関する説明書類(ディスクロージャー誌)」を開き、責任準備金の残高、積立方式(平準純保険料式かチルメル式か)、標準責任準備金の対象契約への対応状況の3点を確認する
  2. 2.130条のソルベンシー・マージン比率と併せて読む 責任準備金は負債側の見積りにすぎないため、対応する資産の余力を示すソルベンシー・マージン比率(保険業法130条)を同じ決算期で並べて確認する。準備金が厚くても比率が低ければ健全性評価は下がる
  3. 3.乗換・新規加入の判断は契約前に済ませる 積立方式の違いは契約初期の解約返戻金に直結するため、複数社の同種商品について積立方式と早期解約時の返戻率を比較する。契約後に方式を選び直すことはできないため、この比較は契約前しか効かない
  4. 4.健全性に懸念が報じられた段階で受取見込みを試算 破綻報道や格付引下げが出た時点で、解約返戻金と、破綻時に責任準備金の原則90%まで補償される枠組み(高予定利率契約を除く)を比較する。手続開始後は早期解約控除や予定利率引下げが適用され得るため、判断の時期が受取額を変える
  5. 5.保険会社側は積立不足の指摘に条文単位で対応 保険会社・代理店の実務担当であれば、積立不足を指摘された時点で内閣府令が定める積立方法との差異を条文単位で特定し、保険計理人(121条)の意見書と整合させたうえで、132条の処分に至る前に改善計画を提出する

よくある質問 AI による整理

Q1責任準備金とは何ですか?

保険会社が将来支払う保険金・給付金の見積額を、毎決算期に負債として積み立てる法定の準備金です。保険業法116条1項が根拠で、契約者への支払確実性を支える土台になります。

Q2標準責任準備金制度とは何ですか?

長期の保険契約について、積立方式と予定死亡率等の基礎率の水準を行政が定め、会社ごとの裁量による過少計上を防ぐ仕組みです。保険業法116条2項がその法的根拠です。

Q3責任準備金はどこで確認できますか?

各保険会社のディスクロージャー誌(業務・財産の状況に関する説明書類)と有価証券報告書で、責任準備金の残高・積立方式・標準責任準備金への対応状況が開示されています。

Q4責任準備金が不足するとどうなりますか?

健全性を欠くと判断されれば保険業法132条により業務改善命令等の行政処分の対象となり、早期是正措置として資産運用や配当に制約がかかります。最終的には業務停止に至る場合もあります。

Q5平準純保険料式とチルメル式の違いは何ですか?

平準純保険料式は初年度から平準的に積む方式、チルメル式は初期の募集費用を先に回収し積立を後ろ倒しにする方式です。後者は契約初期の解約返戻金が薄くなる傾向があります。

Q6再保険に付した契約の責任準備金はどうなりますか?

保険業法116条3項により、再保険に付した場合の積立方法は内閣府令の定めによります。再保険を理由に積立を減らすには、根拠となる府令の規定を明示する必要があります。

Q7損害保険会社にも責任準備金の積立義務はありますか?

あります。116条は保険会社一般に適用され、損害保険では普通責任準備金・払戻積立金・異常危険準備金等の区分で積み立てます。区分と計算の細目は施行規則が定めます。

Q8責任準備金と解約返戻金は同じですか?

同じではありません。責任準備金は会社全体の将来債務の見積りで、個別契約に対応する保険料積立金から解約控除等を差し引いた額が解約返戻金になります。両者は一致しません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1責任準備金って、要するに自分の払った保険料が貯まってるってことですか?

個人の口座に貯まっているわけではない。会社全体の将来債務を見積もった負債であり、あなたの契約に対応する部分は保険料積立金として計算されるが、それは解約返戻金と一致しない。実務のポイント:チルメル式で積み立てる会社は初期費用を先に回収する分、契約初期の解約返戻金が薄くなる。同じ保障で早期解約の可能性があるなら、積立方式の違いが手取りに直結する

Q2金融庁が予定死亡率を決めているなら、どの会社で入っても同じですか?

同じではない。2項が定めるのは責任準備金計算の基礎となる係数の水準であり、標準責任準備金制度として下限的な健全性を確保するものだ。保険料の予定死亡率や事業費率は各社が設定するため、商品価格は分かれる。実務のポイント:準備金の基礎率と保険料の基礎率が乖離するほど、会社は将来の利差益や死差益を見込んでいる。その差が大きい商品は、価格の安さが会社の楽観的な前提に支えられている

Q3保険会社が潰れたら、責任準備金は契約者に返してもらえるんですか?

直接返還されるのではなく、生命保険契約者保護機構が救済保険会社への移転を支援する土台になる。補償は原則として高予定利率契約を除き責任準備金の90%までで、契約は消滅せず条件変更のうえ継続することが多い(最新の制度内容をご確認ください)。実務のポイント:補償されるのは責任準備金の90%であって、約束された保険金額の90%ではない。予定利率の引下げが併せて行われると、実質的な受取額の目減りは90%よりはるかに大きくなる

間違えやすい点 AI による整理

  • 責任準備金は「余ったお金を将来のために貯めている」ものだと理解されがちだが、会計上は資産ではなく負債である。将来支払う義務の見積り額を負債として計上し、それに見合う資産を保有しているかが問われる。準備金が増えることは会社にとって余裕の証ではなく、義務の重さの可視化である
  • 「保険会社は金融庁の監督下だから安心」という認識はあるが、その監督が具体的に何を握っているかを知っている人は少ない。2項の予定死亡率その他の基礎率の水準決定権こそが監督の中核であり、行政は個々の商品設計に立ち入らずとも、この係数一つで業界全体の負債構造を動かせる
  • 「責任準備金さえ積んでいれば保険会社は潰れない」と考えるのは前提が違う。準備金は負債側の見積りであり、それに対応する資産の運用が失敗すれば債務超過は起こる。見るべきはソルベンシー・マージン比率(130条)との組み合わせであり、準備金単体では会社の健全性は測れない
比較の観点この条文ほかの条文
備える債務の性質116条 責任準備金:将来発生する保険金支払債務の見積り117条 支払備金:すでに発生した未払の保険金・給付金
130条 ソルベンシー・マージン比率:通常予測を超える危険への資本余力
会計上の位置負債(保険料積立金・未経過保険料等の区分で計上)負債(既発生債務の見積計上)
負債ではなく、資本等と保険リスクの比率指標
行政の関与長期契約の積立方式・予定死亡率等の基礎率水準を内閣総理大臣が定め得る(2項)積立ての細目は内閣府令が定める
比率の算出方法を内閣府令等が定め、水準に応じ早期是正措置
不足した場合の帰結132条の業務改善命令・早期是正措置の引き金、破綻時は補償額の算定基準(270条系)決算の適正性を欠き、監督上の指摘対象
区分に応じた改善計画提出命令・業務停止命令

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
保險法第145條/保險業各種準備金提存辦法

台湾も営業年度末に保険種類別の各種準備金の提存を義務づけ、提存方法を主管機関の命令に委ねる。行政が計算前提を握る構造は日本116条2項と同型

韓国
보험업법 제120조(책임준비금 등의 적립)

韓国も責任準備金および非常危険準備金の積立を義務づけ、計算方法を下位法令に委任する。日本の標準責任準備金に相当する監督枠組みを備える

中国
中華人民共和国保険法 第98条

被保険者の利益保護と支払能力確保の原則に基づき各項責任準備金の計上を義務づけ、具体的な計上方法は監督機関の規定による

ドイツ
HGB § 341e(versicherungstechnische Rückstellungen)/VAG 2016 §§ 74 ff.

ドイツは商法上の技術的準備金計上義務に加え、Solvency II 体制下で市場整合的な負債評価を要求する。負債評価そのものを規制する点で日本より計量規制寄り

フランス
Code des assurances art. R343-1以下(provisions techniques)

フランスも保険法典の規則部分で技術的準備金の種類と計算方法を詳細に定める。行政立法で計算基礎を固定する手法は日本の内閣府令委任と近い

アメリカ
NAIC Standard Valuation Law (Model #820)/VM-20

米国は州法ベースで法定準備金を規律し、原則主義準備金評価(PBR)へ移行。連邦一元の監督庁ではなく州保険庁と NAIC モデル法の組合せという点が日本と最も異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 契約している生命保険会社の格付けが下がったというニュースを見た。株価や利益より先に見るべきは、決算資料の責任準備金の積立水準と、標準責任準備金を満たしているかの記載である。利益が出ていても準備金が薄い会社は、規制上の是正命令に近い位置にいる
  • 保険料が同じような商品なのに、A社の予定利率がB社より明らかに高い。もしそれが可能なら、なぜ全社が追随しないのか。2項の基礎率規制がある以上、極端に有利な予定利率は準備金負担の裏返しになっている。うまい話には裏で誰かが負債を背負っている
  • 生命保険会社の商品開発担当として新商品の予定利率を決める会議に出た。あと3週間で商品認可申請。基礎率を攻めれば売れるが、積立負担が跳ね上がり、将来の逆ざやとして経営に返ってくる。この一枚の数値表が、10年後の会社の体力を決める
  • もし加入している保険会社が破綻したら、払い込んだ保険料は全額戻るのか。答えは責任準備金の一定割合(生命保険は原則90%)までの補償であり、契約者保護機構が引き継ぐ土台がまさにこの準備金である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 契約先の健全性が不安なら、ディスクロージャー誌で責任準備金の積立方式と標準責任準備金への対応状況、あわせてソルベンシー・マージン比率(130条)を確認する2. 破綻が現実化した場合は生命保険契約者保護機構の公表を待ち、責任準備金の原則90%補償という枠組みを前提に、解約と契約継続の損得を比較する3. 募集時の説明と実際の商品性が食い違う場合は、金融庁または業界の相談窓口へ記録とともに申し出る

訴えられた側:1. 保険会社側であれば、積立不足を指摘された時点で内閣府令の定める積立方法との差異を条文単位で特定し、保険計理人(121条)の意見書と整合させる2. 再保険に付した契約の準備金は3項により府令の定める方法によるため、再保険スキームを理由とする積立減額は根拠条文の明示が必須3. 早期是正措置(132条)に至る前の任意の改善計画提出が、業務改善命令の範囲を左右する

時効(請求できる期限):積立義務は毎決算期ごとに発生する(116条1項)。行政処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は6か月以内(行政不服審査法18条、行政事件訴訟法14条)。保険金請求権自体の時効は保険法95条により3年

学説

通説:責任準備金は将来の保険金支払債務を見積もった負債であり、その積立義務は契約者保護を目的とする公法上の義務と解される。したがって積立水準の適正性は私法上の給付額とは直結せず、対応資産の運用状況およびソルベンシー・マージン比率と併せて健全性が評価される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号、平成8年4月1日施行)により、旧法下の準備金規制を承継しつつ現行116条の構成となった

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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