保険業法 第265条の31(資料の提出の請求等)
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- 機構は、この節の他の規定により資料の提出を求める場合を除くほか、その業務を行うため必要があるときは、その会員に対し、資料の提出を求めることができる。
- 2.前項の規定により資料の提出を求められた会員は、遅滞なく、これを提出しなければならない。
- 3.内閣総理大臣は、機構から要請があった場合において、機構の業務の実施のため特に必要があると認めるときは、機構に対し、資料を交付し、又はこれを閲覧させることができる。
この条文の基本情報
資料の提出の請求等とは何ですか?
定義資料の提出の請求等とは、保険業法第265条の31に定められた規定で、「機構は、この節の他の規定により資料の提出を求める場合を除くほか、その業務を行うため必要があるときは、その会員に対し、資料の提出を求めることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第265条の31(資料の提出の請求等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第265条の31の条文原文は「機構は、この節の他の規定により資料の提出を求める場合を除くほか、その業務を行うため必要があるときは、その会員に対し、資料の提出を求めることができる。」で始まります。
- 保険業法第265条の31は第六目に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第265条の31の前の条は保険業法第265条の30です。
- 保険業法第265条の31の次の条は保険業法第265条の32です。
- 保険業法第265条の31には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の31 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の31(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/265_31
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法265条の33は、保険契約者保護機構が業務上必要なときに会員へ資料提出を求める権限を定め、求められた会員には遅滞なく提出する義務を課す規定である。
Q · 保険契約者保護機構から資料を出せと言われたら、断れるんですか?
断れません。保険業法265条の33第2項の法定義務です
保険業法265条の33第1項により、保険契約者保護機構はその業務を行うため必要があるときに会員へ資料提出を求めることができ、第2項は求められた会員に「遅滞なく」提出する義務を課します。任意の協力依頼ではなく法律上の義務であり、社内決裁の都合は遅延の正当理由になりません。さらに第3項では、機構の要請を受けた内閣総理大臣(実務上は金融庁)が、機構の業務実施のため特に必要と認めるときに資料を交付・閲覧させることができます。
解説
保険会社が破綻したとき、契約者を救済するのが保険契約者保護機構である。その機構が会員である保険会社に「資料を出せ」と言える根拠が、この条文だ。ここで見落とされがちなのは第3項である。機構が要請すれば、内閣総理大臣(実務上は金融庁長官へ委任)が保有する監督資料を機構に交付し、または閲覧させることができる。つまり、あなたが加入している保険会社が金融庁に提出した財務データや報告書は、破綻処理の局面で機構の手に渡りうる。会員側から見れば、第2項の「遅滞なく、これを提出しなければならない」は努力義務ではなく法律上の義務であり、機構への資料提出を渋る余地はない。保険会社の経営企画・法務にいるなら、機構からの照会は「業界団体からのお願い」ではなく、法定の情報要求として社内エスカレーションすべき性質のものだと理解しておく必要がある。
法的な位置づけ
保険業法265条の33は、保険契約者保護機構の資料収集権限を定める規定である。第1項は機構が業務上必要な範囲で会員に資料提出を求める権限を、第2項は会員の遅滞なき提出義務を規律する。第3項は、機構の要請に基づき内閣総理大臣が保有資料を機構へ交付又は閲覧させる経路を認める。
よくある質問 AI による整理
Q1保険契約者保護機構とは何ですか?
保険会社が破綻したときに契約者を保護する保険業法上の認可法人です。保険会社が会員となり、負担金を拠出して資金援助や契約引受けを行います。
Q2保険業法265条の33の資料提出はいつまでに出すの?
条文に日数の定めはなく、第2項の「遅滞なく」が基準です。正当な理由がない限り速やかに提出する必要があり、社内稟議の都合は正当な遅延理由になりません。
Q3資料提出を拒否したら罰則はありますか?
本条自体に直接の罰則規定は置かれていません。ただし義務であることに変わりはなく、監督当局との関係や機構の判断に影響が及ぶ可能性があります。
Q4第3項の内閣総理大臣とは実際には誰ですか?
保険業法上の内閣総理大臣の権限は委任規定(同法313条)により金融庁長官へ委任されるのが原則で、実務上の窓口は金融庁の担当部署です。
Q5機構はどんな資料でも請求できる?
できません。第1項は「その業務を行うため必要があるとき」と目的による限定をかけており、業務必要性の範囲を超える包括請求は想定されていません。
Q6顧客の個人情報を機構に渡すのは違法?
法令に基づく提供として整理できる場合、個人情報保護法27条の例外に当たり本人同意なく提供できます。範囲の妥当性は法務部門で精査が必要です。
Q7機構に渡った資料は外部に漏れませんか?
機構の役職員等には保険業法上の秘密保持義務が課されています。収集した情報の流出を抑止する仕組みが並行して置かれています。
Q8預金保険機構にも同じ仕組みがありますか?
あります。預金保険法にも機構の資料提出請求権に関する規定があり、金融破綻処理機関が情報を収集する並行制度として設計されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1機構から資料を求められて出さなかったら、罰則はあるんですか?
本条自体に直接の罰則規定は置かれていない。ただし機構は会員に対する監督的地位にあり、提出拒否は保険業法上の監督当局への報告や、機構の定款・業務規程上の措置につながりうる。実務のポイント:罰則がないことと義務がないことは別である。金融行政では、明文の制裁より前に監督当局との信頼関係の毀損という形で影響が出る。この種の照会への対応姿勢は、後の資金援助の局面での機構の判断材料として残る
Q2第3項で内閣総理大臣が資料を渡すって、要するに金融庁のことですか?
実質的にはそのとおりである。保険業法上の内閣総理大臣の権限は、同法の委任規定により金融庁長官に委任されているのが原則で、実務上は金融庁が窓口になる。実務のポイント:条文で「内閣総理大臣」と書かれている金融法規は多いが、実際に動いているのは金融庁の担当課である。条文を読むときは委任規定(保険業法313条)まで確認すると、誰に何を言えばいいかが見える
間違えやすい点 AI による整理
- 機構は業界の互助団体だから資料提出は任意の協力だ、という理解は前提から誤っている。機構は保険業法に基づく認可法人で、第2項は「提出しなければならない」と明確に義務づける。問うべきは「協力するか」ではなく「いつまでに出すか」である
- この条文は機構と会員の二者関係だと読まれがちだが、実際には第3項で内閣総理大臣が登場する三者構造になっている。監督当局が保有する情報が機構へ流れる経路を見落とすと、この条文の射程を半分しか理解していないことになる
- 資料提出義務は知っていても、「遅滞なく」の重さを軽く見る担当者は多い。これは「合理的期間内に速やかに」という意味で、社内稟議の都合は正当な遅延理由にならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 265条の33:機構の資料提出請求権と会員の提出義務 | 265条の28:機構の業務範囲 265条の34:機構の役職員等の秘密保持義務 |
| 義務を負う主体 | 会員である保険会社(第2項)、および要請を受けた内閣総理大臣(第3項は裁量) | 機構自身 機構の役員・職員等 |
| 本条との関係 | 情報を集める入口 | 資料請求の目的的限界を画す基準 集めた情報の出口を塞ぐ歯止め |
| 実務上の着眼点 | 「遅滞なく」の解釈と提出範囲の精査 | 請求が業務範囲内かの検証 提供情報の取扱い・流出リスク評価 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も保険安定基金が保険会社から資料を徴求する仕組みを持つ。主管機関は金融監督管理委員会で、日本の金融庁に相当する位置づけ
韓国は銀行・保険を含めた統合的な預金保険制度を採り、예금보험공사が保険会社を含む付保金融機関へ資料提出を求める構造
ドイツは生命保険・医療保険について保障基金制度を置き、BaFin の監督下で基金が必要情報を得る構造。EU の Solvency II 体制が上位にある
米国は州ごとの保証協会制度で、州保険局と協会の情報連携が州法により規律される。連邦統一の機構は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 生命保険会社の企画部門にいるあなたのもとへ、保険契約者保護機構から資料提出の依頼文書が届いた。任意のアンケートだと思って後回しにしたが、根拠条文の欄に265条の33とある。これは法定義務で、しかも「遅滞なく」と書かれている。社内決裁で二週間寝かせた時点で条文違反の状態に入る
- もし、機構が財務状況の悪化した会員に対して集中的に資料を求め始めたらどうなる? それは負担金の算定や資金援助の事前準備が動き出したサインでもある。同業他社の資料提出動向は、業界内では経営不安の観測材料として読まれる
- 監督当局に提出した詳細な財務報告が、機構に横流しされるのではないかと会員が懸念する。第3項は交付・閲覧を可能にするが、それは機構の業務実施のため特に必要と認められる場合に限られる。ここが歯止めである
- 保険契約者として、自分の保険会社の情報が誰の手に渡るのかを知りたい。第3項が示すのは、監督情報が破綻処理機関へ流れる制度的なパイプが存在するという事実だ
取るべき行動
被害を受けた側:会員である保険会社の側で資料を求められた場合、1. 文書の根拠条文と提出期限を確認、265条の33第1項ならば第2項の遅滞なき提出義務が発動している2. 求められた資料の範囲が「業務を行うため必要」な範囲かを精査、過大と判断すれば範囲の確認を機構へ照会する3. 個人情報や顧客秘密を含む場合も、法令に基づく提供として整理できるか法務で確認4. 提出可能部分から先に出し、精査が必要な部分は理由と見込み時期を書面で伝える
訴えられた側:提出が遅れている、または範囲を争いたい立場なら、1. 遅延の理由を記録化、資料自体が存在しない場合はその旨を書面で明確に回答する(不存在の回答も提出義務への応答になる) 2. 営業秘密や第三者の権利に関わる部分は、マスキングや閲覧方式での対応を提案3. 機構の請求が業務必要性の範囲を超えると考えるなら、必要性の説明を求めた記録を残す4. 監督当局との関係にも波及するため、金融庁への報告事項と整合させる
時効(請求できる期限):本条には具体的な日数の定めがなく、第2項の「遅滞なく」が基準となる。これは法律上、正当な理由がない限り即時に近い速さを求める表現であり、「速やかに」「直ちに」と並ぶ時間概念のうち最も緩やかとはいえ、社内事情による先延ばしは正当化されない。損害賠償等の一般消滅時効は民法166条(権利を行使できることを知った時から5年、権利を行使できる時から10年)による
- 保険業法 第259条保険契約者保護機構の目的規定、本条の業務必要性の解釈基準
- 保険業法 第265条機構の会員資格、資料提出義務を負う主体の範囲
- 保険業法 第265条の28機構の業務範囲、資料請求の目的的限界を画す
- 保険業法 第265条の34機構の役職員等に対する秘密保持義務、収集情報の流出抑止
- 保険業法 第313条内閣総理大臣の権限の金融庁長官への委任
- 預金保険法 第137条預金保険機構の資料提出請求権、金融破綻処理機関の並行制度
- 個人情報の保護に関する法律 第27条法令に基づく場合の第三者提供、本人同意不要の根拠
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