保険業法 第271条の26(保険持株会社の事業報告等の記載事項)
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保険持株会社が会社法第四百三十五条第二項(計算書類等の作成)の規定により作成する保険持株会社の事業報告及び附属明細書の記載事項は、内閣府令で定める。
この条文の基本情報
保険持株会社の事業報告等の記載事項とは何ですか?
定義保険持株会社の事業報告等の記載事項とは、保険業法第271条の26に定められた規定で、「保険持株会社が会社法第四百三十五条第二項(計算書類等の作成)の規定により作成する保険持株会社の事業報告及び附属明細書の記載事項は、内閣府令で定める。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第271条の26(保険持株会社の事業報告等の記載事項)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第271条の26の条文原文は「保険持株会社が会社法第四百三十五条第二項(計算書類等の作成)の規定により作成する保険持株会社の事業報告及び附属明細書の記載事項は、内閣府令で定める。」で始まります。
- 保険業法第271条の26は第三款に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第271条の26の前の条は保険業法第271条の25です。
- 保険業法第271条の26の次の条は保険業法第271条の27です。
- 保険業法第271条の26には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第271条の26 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第271条の26(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/271_26
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法271条の26は、保険持株会社が会社法435条2項により作成する事業報告及び附属明細書の記載事項を内閣府令で定めると規定する委任条文である。
Q · 保険持株会社の事業報告って、普通の会社と何が違うんですか?
会社法ではなく内閣府令が記載項目を決める、という委任規定です。
保険業法271条の26により、保険持株会社が会社法435条2項に基づき作成する事業報告及び附属明細書の記載事項は、内閣府令で定められます。一般の株式会社では会社法施行規則(法務省令)が記載項目を定めますが、保険持株会社ではその決定権が保険監督側の府令に移ります。その結果、グループ各社の状況や経営管理・リスク管理体制など、通常の事業報告には現れない項目が求められます。なお事業報告とその附属明細書を監査するのは監査役であり、会計監査人の監査対象は計算書類とその附属明細書に限られます(会社法436条)。
解説
一行で終わるこの条文は、読み飛ばされる運命にある。だが保険持株会社の中身をのぞく鍵は、ここに置かれている。会社法四百三十五条二項は、すべての株式会社に事業報告と附属明細書の作成を命じる。何を書くかは通常、会社法施行規則(法務省令)が決める。ところが保険持株会社に限っては、その内容決定権が内閣府令、つまり金融庁側の手に移る。結果として、一般の上場会社の事業報告には出てこない項目、たとえばグループ各社の状況や経営管理・リスク管理体制の記述が求められる。そしてもう一つ。事業報告は計算書類ではない。会計監査人(公認会計士・監査法人)が監査するのは計算書類とその附属明細書であり、事業報告を監査するのは監査役である。数字は公認会計士の網にかかるが、文章は監査役の網にしかかからない。株主として書類を手にしたとき、あなたが読む一枚ごとに、保証の強さは違う。
法的な位置づけ
保険業法第271条の26は、保険持株会社が会社法第435条第2項に基づき作成する事業報告及びその附属明細書について、記載事項を内閣府令に委任する規定である。一般の株式会社では法務省令が記載事項を定めるのに対し、保険持株会社では内閣府令が決定権を持つ点に特徴がある。
よくある質問 AI による整理
Q1保険持株会社とは何ですか?
保険会社を子会社として支配することを主たる事業とする会社で、保険業法上、内閣総理大臣の認可を要します。持株会社自身は保険の引受けを行わず、グループの経営管理を担う立場です。
Q2事業報告の記載事項はどこで確認できますか?
保険業法271条の26の委任を受けた内閣府令、すなわち保険業法施行規則に具体的な項目が置かれています。条文本体を読んでも項目は分からず、府令まで降りる必要があります。
Q3事業報告は誰が監査するのですか?
監査役(監査役会)です。会計監査人が監査するのは計算書類とその附属明細書であり、事業報告及びその附属明細書は監査役監査にとどまります(会社法436条)。
Q4内閣府令と法務省令の違いは何ですか?
内閣府令は内閣総理大臣が発する命令で実務上は金融庁が所管し、法務省令は法務大臣が発する命令です。本条は会社法なら法務省令が決める記載事項を内閣府令側に付け替えています。
Q5事業報告の附属明細書には何が書かれますか?
事業報告の記載内容を補足する詳細資料で、役員の兼任状況や重要事項の内訳などが含まれます。本店に備置され、株主・債権者の閲覧・謄本交付請求の対象となります(会社法442条)。
Q6事業報告の記載が漏れたらどうなりますか?
会社法976条により、記載すべき事項を記載せず又は虚偽の記載をした場合、取締役等に100万円以下の過料が科され得ます。加えて監査役監査での指摘対象にもなります。
Q7事業報告はいつ株主に届きますか?
定時株主総会の招集通知に添付して提供されます。公開会社では総会日の2週間前までに招集通知を発する必要があるため、遅くともその時点で内容を確認できます。
Q8銀行持株会社の事業報告と同じですか?
構造は同じで、銀行法にも記載事項を内閣府令に委ねる同様の委任規定があります。ただし記載事項を定める府令が別であるため、求められる項目や粒度には差が生じます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1事業報告って、有価証券報告書とは別のものなんですか?
別物である。事業報告は会社法四百三十五条二項に基づく会社法上の書類で、株主総会に提供され本店に備置される(同四百四十二条)。有価証券報告書は金融商品取引法に基づき提出され、EDINET で誰でも読める。保険持株会社は両方を作る。実務のポイント:同じ年度でも記述の温度が違う。訴訟や行政処分のリスクは有価証券報告書のほうが具体的に書かれやすく、両方を並べて差分を取ると、会社が本当に警戒している論点が浮かぶ
Q2保険契約者の立場でも、この事業報告を見せてもらえますか?
会社法四百四十二条の閲覧・謄本交付請求権は株主と債権者のものであり、保険契約者を債権者として扱えるかは実務上、解釈が分かれている。契約者が確実に使えるのは保険業法百十一条の説明書類で、各店舗での公衆縦覧が義務づけられている。実務のポイント:この説明書類は会社サイトの IR の下層に PDF で置かれ、社名と業績で検索しても出てこない。「ディスクロージャー誌」という語で探すと一発で届く
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の保険会社の経営内容を知りたいなら事業報告を読めばいい」という前提そのものが外れている。事業報告は株主に向けた会社法上の書類であり、保険契約者の立場で当然に請求できるものではない。契約者が使うべきは保険業法百十一条の業務及び財産の状況に関する説明書類(いわゆるディスクロージャー誌)で、こちらは公衆縦覧が義務づけられている。問いの立て方を変えない限り、目的の情報には一生たどり着けない
- 事業報告に監査があることは多くの人が知っているが、その監査主体を取り違えている。会社法四百三十六条の下で、会計監査人の監査対象は計算書類とその附属明細書であり、事業報告とその附属明細書は監査役(監査役会)の監査にとどまる。つまり戦略やリスク管理体制の記述部分は、公認会計士のチェックを通っていない文章である。この深刻度を理解している読者は、同じ冊子の中でも数字と文章を別の信頼度で読む
- 「内閣府令で定める」と書かれていれば役所の自由裁量だ、と読まれやすい。だが委任の範囲は会社法四百三十五条二項が定める事業報告および附属明細書という枠の中に限られ、枠を越えた記載義務を府令で新設することは委任立法の限界を超える。府令の要求が母法の趣旨を越えていないかは、争える論点として残っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰に向けた書類か | 本条・会社法435条2項:株主(株主総会に提供、本店備置) | 保険業法110条:監督官庁(内閣総理大臣への業務報告書) 保険業法111条:一般公衆(説明書類の公衆縦覧) |
| 記載事項を決める主体 | 内閣府令(本条の委任。会社法の原則である法務省令から付け替え) | 内閣府令(監督上の報告様式) 内閣府令(業務及び財産の状況に関する事項) |
| アクセス方法 | 招集通知への添付、会社法442条の閲覧・謄本交付請求(株主・債権者) | 原則非公開(当局提出) 各店舗での縦覧、会社サイトの PDF 公開 |
| 監査の有無 | 監査役監査(会計監査人の監査対象外) | 監査役・会計監査人の監査を前提としない当局報告 計算部分は監査済み数値に依拠するが書類自体は法定監査対象ではない |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は金融持株会社を単独法で規律し、営業報告書の作成義務は公司法が定める。監督主体は金融監督管理委員会で、日本の内閣府令委任と近い構図
韓国も金融持株会社法で持株会社を規律し、営業報告書の作成は商法が根拠。監督は金融委員会・金融監督院が担う
中国は2020年に金融持株会社の参入管理を制度化。報告事項は人民銀行の規則レベルで定まる点が日本の府令委任と類似する
ドイツは状況報告書(Lagebericht)を商法典が定め、保険持株会社の監督は保険監督法(VAG)が担う二層構造
米国は州法ベースで、持株会社グループは Form B 登録報告により州保険庁へ情報を提出する。株主向け書類ではなく監督報告が中心
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保険持株会社の株式を百株持っていて、グループのリスク管理体制が知りたくなったら、どこを読む? 有価証券報告書ではなく、定時株主総会の招集通知に添付される事業報告である。会社法四百四十二条により、本店に備置される計算書類等は株主も債権者も閲覧・謄本交付を請求できる。どの書類にどの請求権が付いているかを知っている株主だけが、総会で外さない質問を投げられる
- あなたが持株会社の経営企画にいて、定時株主総会まであと三週間。内閣府令が求める記載項目を一つ落としたまま印刷に回した。待っているのは会社法九百七十六条の過料(百万円以下)と、監査役監査での指摘である
学説
通説(委任立法の限界論):本条による委任は、会社法435条2項が定める事業報告及び附属明細書という枠の内側に限られ、枠を越えた記載義務を府令で新設することは委任の範囲を逸脱すると解される。府令の要求が母法の趣旨に収まるかは争える論点として残る。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9〜10年(1997〜1998年) 新設:独占禁止法の持株会社解禁と金融制度改革を受け、保険業法に保険持株会社に関する章が設けられ、認可・監督・報告に関する規定群が整備された(個別の条番号・施行日は要確認)
- 保険業法 第110条業務報告書の当局提出義務との役割分担
- 保険業法 第111条契約者向け説明書類の公衆縦覧
- 保険業法 第271条の18保険持株会社の認可、本条の適用主体(現行効力を要確認)
- 保険業法 第333条役員の過料、虚偽記載の制裁(現行効力を要確認)
- 会社法 第435条事業報告等の作成義務、本条の前提規定
- 会社法 第436条事業報告は監査役、計算書類は会計監査人
- 会社法 第442条株主・債権者の閲覧謄本交付請求権
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