保険業法 第272条の13(一の保険契約者に係る保険金額等)
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- 少額短期保険業者は、一の保険契約者について、その保険金額の合計額が政令で定める金額を超えることとなる保険の引受けを行ってはならない。
- 2.第百条の二第一項、第百条の三及び第百条の四の規定は、少額短期保険業者について準用する。この場合において、第百条の三中「保険主要株主」とあるのは「第二百七十二条の三十四第一項に規定する少額短期保険主要株主」と、「保険持株会社」とあるのは「第二百七十二条の三十七第二項に規定する少額短期保険持株会社」と読み替えるものとする。
- 3.前項において準用する第百条の二第一項の規定(少額短期保険業者がその業務を第三者に委託する場合における当該業務の的確な遂行を確保するための措置に関する部分に限る。)は、次に掲げる場合には、適用しない。
- 一少額短期保険持株会社グループ(少額短期保険持株会社(第二百七十二条の三十七第二項に規定する少額短期保険持株会社をいう。以下この号及び次号並びに第二百七十二条の十四の二第一項において同じ。)及びその子会社の集団をいう。以下この項、第二百七十二条の三十八及び第二百七十二条の三十八の二第一項において同じ。)に属する二以上の会社(少額短期保険業者を含む場合に限る。)が当該少額短期保険持株会社グループに属する他の会社に当該二以上の会社に共通する業務を委託する場合(当該少額短期保険持株会社グループに属する少額短期保険持株会社(当該少額短期保険持株会社グループの経営管理(第二百七十二条の三十八第四項に規定する経営管理をいう。)を行うものに限る。次号において同じ。)が、内閣府令で定めるところにより、当該業務の的確な遂行を確保するための措置を講ずる場合に限る。)
- 二少額短期保険持株会社グループに属する二以上の会社(少額短期保険業者を含む場合に限る。)が当該少額短期保険持株会社グループに属する少額短期保険持株会社に当該二以上の会社に共通する業務を委託する場合
この条文の基本情報
一の保険契約者に係る保険金額等とは何ですか?
定義一の保険契約者に係る保険金額等とは、保険業法第272条の13に定められた規定で、「少額短期保険業者は、一の保険契約者について、その保険金額の合計額が政令で定める金額を超えることとなる保険の引受けを行ってはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第272条の13(一の保険契約者に係る保険金額等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第272条の13の条文原文は「少額短期保険業者は、一の保険契約者について、その保険金額の合計額が政令で定める金額を超えることとなる保険の引受けを行ってはならない。」で始まります。
- 保険業法第272条の13は第二節に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第272条の13の前の条は保険業法第272条の12です。
- 保険業法第272条の13の次の条は保険業法第272条の13の2です。
- 保険業法第272条の13には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の13 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の13(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/272_13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法272条の13第1項は、少額短期保険業者が一の保険契約者について保険金額の合計額が政令所定額を超える引受けを行うことを禁止する。これは業者への行為規範である。
Q · ミニ保険って、いくらまでしか入れないんですか?
はい。業者側に政令の上限があり、超える引受けはできません。
保険業法272条の13第1項により、少額短期保険業者は一の保険契約者について、保険金額の合計額が政令で定める金額を超える引受けを行えません。これは業者に課された行為規範であり、上限を超える申込みをした契約者が処罰されるわけではありません。なお少額短期保険業者は生命保険契約者保護機構・損害保険契約者保護機構の対象外であり、破綻時の受け皿は供託金と再保険にとどまります。上限が低く設定されている理由は、この安全網の薄さと表裏の関係にあります。
解説
賃貸契約のとき不動産会社が差し出した家財保険、あの引受先の多くは大手損保ではなく少額短期保険業者である。本条1項は、その業者に向けて「一人の契約者について引き受けた保険金額の合計が政令の定める金額を超える引受けをしてはならない」と命じる。狙いは、資本も供託金も小さい事業者が一人の契約者に大口リスクを集中させ、支払不能に陥る事態を防ぐことにある。押さえるべきは二点。第一に、天井は業者側の行為規範であり、上限超過の申込みをした契約者が処罰されるわけではない。第二に、少額短期保険業者は生命保険契約者保護機構・損害保険契約者保護機構の対象外で、破綻しても機構による補償は届かない。天井が置かれている理由と、安全網が張られていないという事実は、必ずセットで理解する必要がある。
法的な位置づけ
保険業法272条の13は、少額短期保険業者の引受けに量的上限を課す規定である。第1項は一の保険契約者について保険金額の合計額が政令所定額を超える引受けを禁じ、第2項は保険会社に関する業務運営措置および特定関係者との取引制限等を読み替えて準用する。第3項は少額短期保険持株会社グループ内の共通業務委託に係る適用除外を定める。
手順
- 1.引受会社の業態を証券と登録一覧で照合する 保険証券と約款で引受会社名を確認し、金融庁の登録業者一覧で保険会社(免許)か少額短期保険業者(登録)かを照合する。少額短期保険業者なら契約者保護機構の対象外であることを前提に補償設計を見直す
- 2.同一契約者の名寄せができる引受管理を整備する 業者側は、同一の保険契約者について既往契約の保険金額を名寄せし、政令上限に対する残余枠を申込受付の時点で判定できる仕組みを整える。名義分散や契約分割による潜脱を検知する基準も併せて定義する
- 3.委託先管理を社内規程に落とす 第2項で準用される第100条の2第1項の業務運営措置として、代理店・外部委託先の管理措置を社内規程化する。グループ内共通業務の委託で第3項の適用除外を使う場合は、持株会社側で内閣府令所定の措置を講じた記録を残す
- 4.超過が判明したら自主報告と再発防止策をセットで出す 上限超過が判明した場合は、自主的に金融庁へ報告し、原因分析と再発防止策を添える。発覚の順序が処分の重さを左右するため、社内での握り潰しは最悪の選択肢になる
よくある質問 AI による整理
Q1少額短期保険の引受上限はいくらですか?
一被保険者あたりの種類別上限は保険業法施行令が定め、これとは別に272条の13第1項が一の保険契約者あたりの合計額の上限を定めます。具体的な金額は政令で定まるため、最新の施行令をご確認ください。
Q2保険業法272条の13に違反するとどうなりますか?
業者に対する監督上の責任として現れ、業務改善命令や登録取消しの対象となり得ます。契約者を罰する規定ではなく、超過契約の私法上の効力は別の軌道で判断される論点です。
Q3少額短期保険業者が破綻したら保険金はどうなりますか?
生命保険契約者保護機構・損害保険契約者保護機構の対象外のため、機構による補償は届きません。回収原資は供託金と再保険にとどまり、移行先や解約の手続期限は数週間で締め切られることがあります。
Q4少額短期保険業者かどうかはどこで確認できますか?
金融庁が公表する登録業者一覧で確認できます。保険証券や約款に記載された引受会社名を照合し、保険会社(免許)か少額短期保険業者(登録)かを見分けてください。
Q5「一の保険契約者」とは誰のことですか?
契約を締結する契約者本人を指し、被保険者単位ではありません。同一法人名義で複数契約を束ねれば合計額は名寄せされ、272条の13の上限判定に乗ります。
Q6少額短期保険の保険期間はどれくらいですか?
少額短期保険業は保険金額だけでなく保険期間にも上限がある業態で、生命・医療分野は1年、損害分野は2年が上限とされています。期間と金額の上限は保険業法と政令が定めます。
Q7名義を分けて上限を超えるのは違法ですか?
契約者名義を分散させて政令上限を回避すれば、監督上は引受制限の潜脱と評価され得ます。業者側の登録取消しや業務改善命令の引き金になるため、代理店任せにせず社内規程で管理する必要があります。
Q8少額短期保険持株会社とは何ですか?
保険業法272条の37第2項が定める、少額短期保険業者を傘下に持つ持株会社です。272条の13第3項は、このグループ内で共通業務を委託する場合の適用除外を定めています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ミニ保険って、普通の保険会社と何が違うんですか?
免許ではなく登録で営める業態(保険業法272条)で、引受けできる保険金額と期間に政令の上限があり、本条1項で一契約者あたりの合計額にも天井が掛かります。最大の違いは破綻時で、契約者保護機構の対象外です。実務のポイント:受け皿は最低1,000万円の供託金と再保険のみ。募集資料ではまず強調されないので、加入前に自分で確認する価値がある
Q2上限いっぱいまで入ったら、もうそれ以上は入れないんですか?
本条が禁じているのは、その少額短期保険業者が一人の契約者について引き受ける合計額が政令額を超えることです。他社での契約まで一律に通算する構造ではないため、別の業者や通常の保険会社での上積みは可能です。実務のポイント:引受基準は会社ごとに違い、グループ内で名寄せしている例もある。断られた理由が法令上限か社内基準かを聞き分けると、次の一手が変わる
Q3ミニ保険の保険料は、年末調整で控除できますか?
原則として生命保険料控除(所得税法76条)の対象外です。少額短期保険業者の商品は控除対象となる契約に該当しないためで、地震保険料控除も同様に使えないのが通常です。実務のポイント:同じ補償内容でも、控除の有無で実質負担は年単位で数千円から一万円以上変わる。保険料の表示額だけで比較すると、この差を見落とす(最新の税制をご確認ください)
Q4第2項の「準用する」って、結局どういう意味ですか?
保険会社向けの規定(第100条の2第1項の業務運営措置、第100条の3の特定関係者との取引制限など)を、言葉を読み替えて少額短期保険業者にも当てはめるという意味です。小規模でも契約者保護の骨格は外さない設計です。実務のポイント:読替え規定は条文を二本並べて初めて意味が確定する。監督対応で争うときは、準用元の解釈通達まで遡ると根拠が固まる
間違えやすい点 AI による整理
- 「上限を超えて契約したら、その契約は無効になるのか」という問いの立て方自体がずれている。本条は業者に向けた行為規範であり、違反はまず登録取消や業務改善命令という監督上の責任として現れる。契約の私法上の効力は別の軌道で判断され、実務上も解釈が分かれる論点である
- 少額短期保険が「少額」であることは誰でも知っているが、少額であるがゆえに契約者保護機構の枠外に置かれている点まで理解している人は少ない。破綻時の受け皿は供託金(最低1,000万円、収受保険料に応じて増額)と再保険にとどまる。補償の薄さを知っているかどうかで、同じ保険料でも選ぶ商品が変わる
- あなたから見れば天井は「これ以上買えない不便」だが、監督当局から見れば破綻連鎖を止める装置である。不便の正体が自分を守る仕組みだと気付かないまま、上限のない保険会社の商品と保険料の安さだけで比較すると、支払能力という一番重い要素を計算に入れ損ねる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の内容 | 272条の13:引受金額の量的上限(一契約者あたりの合計額) | 272条:少額短期保険業の登録制そのもの 100条の2第1項:業務運営に関する体制整備義務(本条2項で準用) |
| 名宛人 | 少額短期保険業者 | 少額短期保険業を営もうとする者 保険会社(読替えにより少額短期保険業者) |
| 違反時の帰結 | 業務改善命令・登録取消し等の監督処分 | 無登録営業として刑事罰の対象 体制不備を理由とする監督処分 |
| 契約者から見た影響 | 上限に当たると引受けを断られる | そもそも営業自体ができない 募集品質・苦情対応の水準に反映される |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には少額短期保険業者に相当する独立の登録業態がなく、小口保険は保険業の枠内で微型保険として規律される。業態を切り出す日本とは規制設計の入口が異なる
韓国も資本金要件を緩和した小額短期専門の保険会社類型を設け、取扱可能な保険金額・期間に制限を課す。参入の敷居を下げつつ量的規制で抑える発想は日本と近い
ドイツは Solvency II の適用除外となる小規模保険企業を規模基準で切り分ける。日本のように商品の保険金額・期間の天井で線を引く方式とは技術が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが加入しているミニ保険の会社が明日破綻したら、保険金はどうなる? 生命保険会社なら契約者保護機構が責任準備金の原則9割を補償するが、少額短期保険業者は機構の対象外。回収原資は供託金と再保険にとどまる。天井が低く設定されている理由は、まさにこの受け皿の薄さにある
- あなたが少額短期保険の募集代理店で、法人オーナーから「同じ内容で10件まとめたい」と言われた。契約者名義が全て同一法人なら、合計額は本条の天井に当たる可能性がある。断りづらいからと名義を分散させて通せば、監督上は引受制限の潜脱と見られ、業者側の登録取消や業務改善命令の引き金になる
- 引越しの日、不動産会社のカウンターで家財保険の申込書を渡される。引受会社名は聞いたことのない社名。あなたはその場で検索し、少額短期保険業者だと確認する
- 加入中のミニ保険会社に業務停止命令が出たと報道された。移行先や解約返戻の手続は数週間で締め切られ、それを過ぎれば無保険の空白期間が生まれる。あと10日で代替契約を決めないと、その間の火災も盗難も自腹になる
- 友人が孤独死保険を検討していて「上限が低すぎないか」と相談してきた。あなたは、一被保険者あたりの種類別上限と、本条が定める一契約者あたりの合計上限が別々に効いていることを、三分で説明できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保険証券と約款で引受会社名を確認し、登録種別(保険会社か少額短期保険業者か)を金融庁の登録業者一覧で照合する2. 補償額が家財や賠償リスクに対して不足していないか、上限の種類別内訳で点検する3. 不足分は別の少額短期保険業者または通常の保険会社で上積みを検討する4. 引受けや支払いの取扱いに疑義があれば、金融庁の金融サービス利用者相談室、または保険業法上の指定 ADR 機関に申し出る
訴えられた側:1. 同一契約者の名寄せができる引受管理の仕組みを整備し、政令上限に対する残余枠を申込受付の時点で判定できるようにする2. 名義分散や契約分割による潜脱を代理店任せにせず、委託先管理の措置(第2項で準用される第100条の2第1項)として社内規程に落とす3. グループ内の共通業務委託で第3項の適用除外を使う場合は、持株会社側で内閣府令所定の措置を講じた記録を残す4. 超過が判明したら自主的に金融庁へ報告し、再発防止策を添える。発覚の順序が処分の重さを左右する
時効(請求できる期限):本条違反そのものに特定の時効はない。行政処分を受けた場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月(行政事件訴訟法14条)。保険金請求権は保険法95条により3年で時効消滅する(最新の改正状況をご確認ください)
学説
実務上の解釈状況:本条1項は業者に向けられた行為規範であり、違反はまず監督上の責任として現れるとの理解が実務の出発点となる。上限を超えて締結された契約の私法上の効力については別の軌道で判断され、解釈が分かれる論点として残されている
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)改正、平成18年(2006年)4月施行 無認可共済問題を受けて少額短期保険業の登録制度が創設され、その一部として一契約者あたりの引受上限規制が新設された
- 第3項(グループ内共通業務の委託に係る適用除外)の追加 少額短期保険持株会社グループ内で共通業務を集約する場合に、委託業務の的確遂行措置の準用を外す規定が追加された。追加年次と改正法の特定は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成17年(2005年)改正・平成18年(2006年)4月施行 新設:無認可共済問題を受けて少額短期保険業の登録制度が創設され、その一部として一の保険契約者あたりの引受上限規制が設けられた
- 保険業法 第272条少額短期保険業の登録制の根拠
- 保険業法 第100条の2第2項で準用される業務運営措置
- 保険業法 第100条の3特定関係者との取引制限の準用元
- 保険業法 第272条の34第2項の読替え対象となる主要株主規制
- 保険業法 第272条の37少額短期保険持株会社の定義規定
- 保険法 第4条保険契約の内容面を規律する実体法
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第4条販売時の説明義務を課す特則(現行効力を要確認)
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