受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第272条の19(事業方法書等に定めた事項の変更)

クイックジャンプ
  1. 少額短期保険業者は、第二百七十二条の二第二項第二号から第四号までに掲げる書類に定めた事項を変更しようとする場合は、あらかじめ当該変更しようとする旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
  2. 2.少額短期保険業者は、前項の規定による届出が第二百七十二条の二第二項第四号に掲げる書類に定めた事項の変更である場合には、当該書類に定めた保険料及び責任準備金の算出方法が、保険数理に基づき合理的かつ妥当なものであると認められることについて、保険計理人が確認した結果を記載した意見書を提出しなければならない。
  3. 3.前項の意見書に関し必要な事項は、内閣府令で定める。

この条文の基本情報

事業方法書等に定めた事項の変更とは何ですか?

定義事業方法書等に定めた事項の変更とは、保険業法第272条の19に定められた規定で、「少額短期保険業者は、第二百七十二条の二第二項第二号から第四号までに掲げる書類に定めた事項を変更しようとする場合は、あらかじめ当該変更しようとする旨を内閣総理大臣…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第272条の19(事業方法書等に定めた事項の変更)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第272条の19の条文原文は「少額短期保険業者は、第二百七十二条の二第二項第二号から第四号までに掲げる書類に定めた事項を変更しようとする場合は、あらかじめ当該変更しようとする旨を内閣総理大臣…」で始まります。
  3. 保険業法第272条の19は第四節に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第272条の19の前の条は保険業法第272条の18です。
  7. 保険業法第272条の19の次の条は保険業法第272条の20です。
  8. 保険業法第272条の19には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の19
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の19(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/272_19

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法272条の19は、少額短期保険業者が約款や算出方法書の記載事項を変更する際、あらかじめ内閣総理大臣への届出を義務付ける。算出方法書の変更には保険計理人の意見書も要る。

Q · ミニ保険の保険料や約款を変えるとき、金融庁に何か出さないといけないんですか?

事前届出が必要。算出方法書なら保険計理人の意見書も要る

保険業法272条の19により、少額短期保険業者が事業方法書・普通保険約款・保険料及び責任準備金の算出方法書(272条の2第2項第2号から第4号)に定めた事項を変更する場合は、あらかじめ内閣総理大臣に届け出る必要があります。変更後の事後報告では条文の要件を満たしません。さらに算出方法書の変更については、その算出方法が保険数理に基づき合理的かつ妥当であることを保険計理人が確認した意見書を提出しなければなりません。届出であって認可ではないため待機期間の明文はありませんが、届出前に変更を実行すれば要件違反となります。

解説

少額短期保険業者(ミニ保険会社。ペット保険、家財保険、孤独死保険などを扱う)を経営しているとしよう。あなたが「保険料を月500円から600円に上げよう」「引受対象にペットの歯科治療を追加しよう」と決めた瞬間、それは社内の経営判断では終わらない。保険業法272条の19は、事業方法書・普通保険約款・保険料及び責任準備金の算出方法書に定めた事項を変更しようとする場合、あらかじめ金融庁(内閣総理大臣)に届け出よと命じる。ポイントは「あらかじめ」の三文字だ。変更してから報告するのではなく、変える前に出す。さらに保険料や責任準備金の算出方法を触る場合は、保険計理人(アクチュアリー。保険数理の専門職)が「この算出方法は保険数理上、合理的かつ妥当である」と確認した意見書を添えなければならない。つまり社長が数字を決めても、アクチュアリーの署名がなければ料率は動かせない構造になっている。

法的な位置づけ

保険業法272条の19は、少額短期保険業者の商品内容変更に係る事前届出義務を定める規定である。登録申請書の添付書類のうち事業方法書、普通保険約款、保険料及び責任準備金の算出方法書(272条の2第2項第2号から第4号)に定めた事項の変更を対象とし、算出方法書の変更については保険計理人の確認結果を記載した意見書の提出を併せて義務付ける。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.変更対象がどの号の書類かを仕分ける 企画段階で、その変更が定款(1号)か、事業方法書(2号)・普通保険約款(3号)か、保険料及び責任準備金の算出方法書(4号)かを特定する。定款のみの変更は本条の事前届出対象外であり、4号に触れる場合だけ保険計理人の意見書が追加で必要になる
  2. 2.算出方法書に触れるなら保険計理人へデータを渡す 料率や責任準備金の算出方法を変える場合、保険計理人に契約件数・事故率・支払実績などの統計データを提出する。必要なデータの粒度を事前に握っておかないと差戻しが発生する。意見書は「保険数理に基づき合理的かつ妥当」と認められることの確認結果を記載したものでなければならない
  3. 3.当局へ事前相談をかける 届出書を投函する前に、管轄財務局・金融庁へ変更内容を事前相談する。この段階で記載内容や添付書類の不足を潰しておくと、届出後の報告徴求や追加説明の負荷が大きく下がる
  4. 4.変更実行前に届出書を提出する 変更しようとする旨の届出書を、変更を実行する前に内閣総理大臣(管轄財務局経由)へ提出する。算出方法書の変更であれば保険計理人の意見書を添付する。書式・添付書類・提出方法は保険業法施行規則に委任されているため、最新の府令を確認する
  5. 5.届出記録を時系列で保管し、社内フローに組み込む 届出書・添付書類・意見書を受領日付とともに時系列で保管し、検査やヒアリングで即座に提示できる状態にする。あわせて商品改定フローに「届出要否チェック」を必須ゲートとして組み込み、内部規程を改定する

よくある質問 AI による整理

Q1少額短期保険業者とは?

保険金額が少額かつ保険期間が短期の保険のみを引き受ける事業者です。免許制の保険会社と異なり登録制で、ペット保険・家財保険・孤独死保険などのニッチ商品を扱います。

Q2事業方法書とは?

引受対象、募集方法、保険金支払の手続など、保険事業の運営方法を記載した書類です。登録申請時の添付書類であり、記載事項の変更には272条の19の事前届出が必要です。

Q3保険業法272条の19の届出はいつまでに出す?

条文は「あらかじめ」と定めるため、変更を実行する前が期限です。何日前という法定の待機期間はありませんが、変更後に出すのは履行になりません。書式や添付書類は内閣府令に委任されています。

Q4事業方法書の変更届出をしないと違法?

届出義務違反となります。ただちに刑事罰という構造ではありませんが、報告徴求や業務改善命令(272条の25)、重大な場合は登録取消し(272条の26)の端緒になり得ます。

Q5ミニ保険の値上げはどういう手続き?

保険料の変更は算出方法書の変更にあたります。保険計理人に統計データを提出して意見書を得たうえで、変更前に内閣総理大臣へ届け出る必要があり、通常は数週間単位の準備期間を見込みます。

Q6責任準備金とは?

将来の保険金支払に備えて保険会社が積み立てる準備金です。算出方法が甘いと将来の支払能力が崩れるため、その算出方法書の変更には保険計理人の確認が義務付けられています。

Q7少額短期保険業の登録はどこに申請する?

内閣総理大臣への登録であり、実務上は管轄の財務局を経由して金融庁が所管します。272条の2が登録申請書と添付書類を定め、その添付書類の変更を規律するのが272条の19です。

Q8普通保険約款の変更に契約者の同意は必要?

272条の19は監督法上の届出義務を定めるだけで、既契約の内容変更の可否は別問題です。既契約者に不利益な変更は約款変更の要件や消費者契約法10条の論点が併存します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1届出って、出したらすぐ変更していいんですか? 許可待ちみたいなのがあるんでしょうか

272条の19は届出であって認可ではないため、条文上、当局の承認を待つ構造にはなっていない。ただし内容に問題があれば、その後の報告徴求や業務改善命令(272条の25)につながりうる。実務のポイント:実務では届出前に当局へ事前相談をかけるのが通例で、この段階で内容を詰めておくと後の指摘が激減する。いきなり書類を投函する業者と、事前相談を経てから出す業者では、その後の監督対応の負荷が全く違う

Q2保険計理人の意見書って、社内の人が書いてもいいんですか?

保険計理人は保険業法上の要件を満たす者を選任する必要があり、社内選任も社外委嘱もありうる。ただし求められるのは「保険数理に基づき合理的かつ妥当」という専門職としての独立した確認であり、経営の意向で結論が動くものではない。実務のポイント:少額短期保険業者は規模が小さく社内にアクチュアリーを抱えられない例が多いため、外部委嘱が一般的だ。委嘱先の稼働が改定スケジュールのボトルネックになるので、年間の改定計画を先に共有しておく業者ほど動きが速い

Q3272条の2第2項の2号から4号って、結局どの書類のことですか?

登録申請時に添付する書類のうち、事業方法書、普通保険約款、保険料及び責任準備金の算出方法書を指す。定款(1号)は本条の事前届出対象から外れている点が実務上の分かれ目になる。実務のポイント:4号(算出方法書)だけが保険計理人の意見書を要求されるという非対称構造がある。約款の文言修正と料率の変更では、必要な準備期間が桁で違うので、企画段階でどの号に当たるかを仕分けるのが最初の仕事になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「保険会社の本体(免許業者)に比べればミニ保険は規制が緩い」と思われている。確かに少額短期保険業者は登録制で、免許制の保険会社より参入障壁は低い。だが緩いのは入口であって、商品内容の変更手続はこの272条の19で明確に縛られている。緩い制度という思い込みのまま料率を動かすと、規制の存在自体を知らないまま違反する
  • 届出は「事後報告」だと誤解されやすい。条文は「あらかじめ当該変更しようとする旨を」と書いている。変更してから届け出るのは、条文の文言上そもそも履行になっていない。認可(役所の承認を得てはじめて効力が生じる)ではないので待機期間の明文はないが、届出前に変更を実行した事実は残る
  • あなたから見れば料率設定は経営判断の核心だが、法律から見れば保険数理の妥当性判断であり、保険計理人という専門職の確認対象である。この落差を理解していない経営者は、アクチュアリーを「書類にハンコを押す外注先」と扱い、意見書を出し渋られたときに商品計画そのものが止まる
比較の観点この条文ほかの条文
誰に適用されるか272条の19:少額短期保険業者(登録制)123条:免許を受けた保険会社
272条の2:登録を受けようとする少額短期保険業者
手続の性質事前届出(当局の承認は効力要件でない)認可(当局の承認を得てはじめて効力が生じる)
登録申請(参入の入口手続)
保険計理人の関与算出方法書(4号)の変更に意見書が必須120条により保険計理人の選任・職務が別途規律
登録時の添付書類として算出方法書を提出
違反したときの筋道報告徴求・業務改善命令(272条の25)、重大なら登録取消し(272条の26)無認可の変更は効力自体が問題となる
虚偽記載等は登録拒否・取消事由

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
保險法第144条・第145条

台湾は保険商品の販売前手続を主管機関が保険種類ごとに定め、費率の釐訂について精算人員の簽證を要求する。書類変更の届出という形式ではなく、商品審査と精算簽證を組み合わせる点が日本と異なるが、数理専門職を関門に置く発想は共通する

韓国
보험업법 제127조(기초서류의 신고 등)

韓国は事業方法書・保険約款・保険料及び責任準備金算出方法書を「기초서류(基礎書類)」として一括で定義し、その変更の届出を義務付ける。日本の272条の19と構造が最も近い。韓国も2021年に少額短期専門保険会社制度を導入している

中国
中华人民共和国保险法 第136条

中国は社会公共利益に関わる保険種類等の条項・費率を「審査批准」、その他を「備案」と二分し、重要度に応じて認可と届出を使い分ける。日本の免許業者(123条の認可)と少額短期保険業者(本条の届出)の段階化と発想が似る

ドイツ
Versicherungsaufsichtsgesetz(VAG)の Geschäftsplan 監督および Verantwortlicher Aktuar(§ 141)

ドイツは事業計画書(Geschäftsplan)を監督の基本文書とし、その変更に監督当局の関与を及ぼす伝統を持つ。責任アクチュアリー制度により数理の妥当性確認を専門職に担わせる点は、本条2項の保険計理人意見書と機能的に対応する

アメリカ
各州保険法の form and rate filing(NAIC モデル法)

米国は連邦ではなく州単位で規律し、約款様式と料率を州保険庁に filing する制度をとる。prior approval 州と file and use 州で事前承認の要否が分かれ、アクチュアリーによる certification が添付される点が本条と対応する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • ペット保険のミニ保険を立ち上げて三年、事故率が想定より高く赤字が続いている。来月から保険料を15% 上げたい。だがその値上げは、算出方法書の変更にあたる。事前届出と保険計理人の意見書がそろうまで、新料率での募集は始められない。値上げのタイミングを事業計画に落とすとき、この手続期間を織り込んでいないと資金繰りが詰まる
  • 約款の「免責事由」欄に一行追加したいだけ。社内では軽微な文言修正のつもりでも、普通保険約款(272条の2第2項第3号)の変更である以上、事前届出の対象になる。「軽微だから後で出せばいい」という判断が、業務改善命令(272条の25)の端緒になる
  • もし、あなたが少額短期保険業者の契約者だったとしたら? 自分が入っている保険の約款や保険料が変わるとき、その裏で金融庁への届出とアクチュアリーの意見書がセットで動いている。保険会社が一方的に数字をいじれない仕組みが、あなたの契約の後ろで作動している
  • 資本業務提携で新商品を共同開発、リリースまであと30日。だが算出方法書の変更届出と保険計理人の意見書作成が未着手。アクチュアリーは社外委嘱で、データ提出から意見書完成まで通常数週間かかる。リリース日から逆算すると、今日動き出さないと間に合わない

取るべき行動

被害を受けた側:契約者の立場で約款や保険料の変更に疑問があるなら、1. その変更が事業方法書・約款・算出方法書のどれに関わるかを確認し、業者に変更届出の有無を照会する2. 説明が不十分なら金融庁の金融サービス利用者相談室、または生命保険協会・日本少額短期保険協会の相談窓口へ3. 既契約への不利益変更は約款の変更手続および契約法上の問題も併存するため、消費者契約法上の争点になりうるかを併せて検討する

訴えられた側:届出漏れが判明した場合、1. 隠さず速やかに当局へ自主的に報告し、変更内容・時期・影響契約数を整理して提出する2. 算出方法書関係なら保険計理人の意見書を遡って整備3. 再発防止として、商品改定フローに届出要否のチェックポイントを組み込み、内部規程を改定4. 自主的な発見・報告と態勢整備は、その後の行政対応の重さに実務上影響する

時効(請求できる期限):「あらかじめ」届け出ることが要件であり、変更実行前が期限である。本条自体に何日前という法定の待機期間はないが、届出前に変更を実行した時点で要件違反が確定する。詳細な届出書式・添付書類・提出期限は内閣府令(保険業法施行規則)に委任されているため、最新の府令を確認すること(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説(行政法上の届出概念):届出は行政庁への通知行為であり、その到達により手続上の義務が果たされる。行政庁の承認を効力発生要件とする認可とは区別される。本条が「届出」を採用した以上、承認待ちの構造はないが、届出を欠いた変更は監督上の是正措置の対象となるというのが一般的な理解である

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)。保険監督の枠組みが再構成され、事業方法書・普通保険約款・算出方法書を監督上の基礎書類として位置付ける構造が現行の形に整理された
  2. 2.平成17年(2005年) 新設:無認可共済問題への対応として少額短期保険業制度を創設する改正が行われ、第272条以下の章が新設された(施行は平成18年〈2006年〉4月)。登録制による参入緩和と引き換えに、本条の商品内容変更に係る事前届出義務が置かれた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›