保険業法 第272条の21(届出事項)
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- 少額短期保険業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
- 一少額短期保険業を開始したとき。
- 二その子会社が子会社でなくなったとき(第二百七十二条の三十第一項において準用する第百四十二条又は第百七十三条の六第一項の規定による認可を受けて事業の譲渡又は会社分割をした場合を除く。)。
- 三資本金の額又は基金の総額を増額しようとするとき。
- 四定款の変更をしたとき。
- 五その総株主の議決権の百分の五を超える議決権が一の株主により取得又は保有されることとなったとき。
- 六その他内閣府令(金融破綻処理制度及び金融危機管理に係るものについては、内閣府令・財務省令)で定める場合に該当するとき。
- 2.第二条第十五項の規定は、前項第五号に規定する一の株主が取得し、又は保有することとなった少額短期保険業者の議決権について準用する。
この条文の基本情報
届出事項とは何ですか?
定義届出事項とは、保険業法第272条の21に定められた規定で、「少額短期保険業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第272条の21(届出事項)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第272条の21の条文原文は「少額短期保険業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。」で始まります。
- 保険業法第272条の21は第四節に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第272条の21の前の条は保険業法第272条の20です。
- 保険業法第272条の21の次の条は保険業法第272条の22です。
- 保険業法第272条の21には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の21 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の21(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/272_21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法272条の20は、少額短期保険業者に対し、業務開始・子会社の離脱・資本金の増額・定款変更・議決権5パーセント超の株主の登場の際、内閣総理大臣への届出を義務づける。
Q · ミニ保険の会社は、株主が勝手に株を買い集めただけでも届出が必要なんですか?
必要です。届け出るのは株主ではなく会社側です。
保険業法272条の20第1項5号は、少額短期保険業者の総株主の議決権の100分の5を超える議決権が一の株主により取得または保有されることとなったとき、業者自身に内閣総理大臣への届出義務を課しています。義務の名宛人は買った株主ではなく、買われた会社です。議決権の計算は同条2項が2条15項を準用しており、株主名簿上の名義だけで決まる設計にはなっていません。名簿を定期的に確認していない会社は、義務が発生した事実に気付けないまま提出時期を過ぎることになります。
解説
ペット保険、スマホの画面割れ保険、孤独死による原状回復費用の保険。これらの多くは大手生損保ではなく、免許ではなく登録で参入できる少額短期保険業者が引き受けている。入口は軽いが、走り出した後の報告義務は軽くない。本条が並べる六つの引き金のうち、実務で事故が起きるのは主に二つ。ひとつは三号の増資で、条文は「増額しようとするとき」と書く。払込を済ませてからでは遅い、事前の届出である。もうひとつは五号で、あなたの会社が何もしていなくても、株主が勝手に議決権の五パーセント超を買い集めた瞬間に義務が発生する。株主名簿を定期的に見ていない会社は、義務が生じた事実にすら気付けない。届出は認可より軽い手続だと油断した瞬間に、行政処分(役所があなたの会社に直接下す決定、例:業務改善命令、登録の取消し)の記録が一行増える。
法的な位置づけ
保険業法272条の20は、少額短期保険業者の届出事項を定める規定である。少額短期保険業の開始、子会社の離脱、資本金の額または基金の総額の増額、定款の変更、一の株主による議決権100分の5超の取得または保有、その他内閣府令で定める場合に該当するときは、内閣府令の定めるところにより内閣総理大臣への届出を要する。第3号は事前届出、その他の号は事後届出として構成される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.六つの引き金を一覧表にして担当者を割り当てる 1号から6号までの事由を縦軸に、事前型か事後型か、根拠となる社内資料、提出時期、担当部署を横軸にした管理表を作る。検査で問われるのは一件の遅延ではなく、この表が存在するかどうかである
- 2.株主名簿の確認日をカレンダーに固定する 5号は自社が何もしていなくても義務が発生する。四半期ごとに株主名簿を確認し、一の株主の議決権が100分の5を超えていないかを点検する。議決権の計算は2項が準用する2条15項に従い、名簿上の名義だけで判断しない
- 3.増資は決議直後に届出を起案する 3号は「増額しようとするとき」の事前型。取締役会で増資を決議したら、払込期日や登記スケジュールを組む前に届出の起案に着手する。順序を逆にすると、資本を厚くする健全な行為が監督記録上の違反に反転する
- 4.定款変更と登記を同一チェックリストで閉じる 定款変更は登記の完了で社内的に終わった案件として処理されやすい。司法書士への登記依頼と4号の届出をひとつのチェックリストに載せ、両方に完了印が付くまでクローズしない運用にする
- 5.漏れを自分で見つけたら経緯と再発防止策を添えて出す 発生日を取締役会議事録・株主名簿・登記事項証明書などの客観資料で特定し、施行規則の様式と提出時期を確認したうえで、遅延の経緯と再発防止策を添えて自主的に提出する。同時に他の号に同種の漏れがないか過去二期分を棚卸しする
よくある質問 AI による整理
Q1少額短期保険業者とは?
保険金額と保険期間に上限を設けた小規模な保険引受けを、免許ではなく登録で行える事業者です。保険業法272条の登録を受けた者が該当し、ペット保険や家財保険などを引き受けています。
Q2保険業法272条の20の届出事項は?
少額短期保険業の開始、子会社が子会社でなくなったとき、資本金の額または基金の総額の増額、定款の変更、一の株主による議決権100分の5超の取得・保有、その他内閣府令で定める場合の6類型です。
Q3資本金を増やすとき、届出は事前ですか?
事前です。第3号は「増額しようとするとき」と規定されており、払込や登記を済ませてから提出しても義務を果たしたことになりません。取締役会決議の直後に起案に着手するのが安全です。
Q4定款変更したら届出は必要?
必要です。第4号が「定款の変更をしたとき」と定める事後届出です。商号変更や事業目的の追加で登記が完了しても、監督官庁への届出は別途行う必要があります。
Q5子会社でなくなったときの届出に例外はある?
あります。272条の30第1項で準用する142条または173条の6第1項の認可を受けて事業の譲渡または会社分割をした場合は、第2号の届出事由から除かれます。認可手続を経ている以上、重ねての届出を求めない趣旨です。
Q6少額短期保険業を開始したときの届出は?
第1号により、少額短期保険業を開始したときは内閣総理大臣に届け出ます。登録を受けた時点ではなく、実際に業務を開始した時点が引き金になる点に注意が必要です。
Q7届出の様式や提出時期はどこに書いてある?
本条は「内閣府令で定めるところにより」と委任しており、具体的な様式と提出時期は保険業法施行規則に置かれています。実務では少額短期保険業者向けの監督指針も併せて確認します。
Q8保険会社の127条の届出と何が違う?
127条は保険会社の届出事項を定める原型規定で、272条の20はそれに対応する少額短期保険業者版です。登録制を前提とする分、届出事由の構成や議決権の閾値が保険会社向けの規律と異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1届出って、出し忘れたらどうなるんですか。認可じゃないんだから平気ですよね
届出は行為そのものの効力を止める仕組みではないが、272条の20の義務違反は監督上の不利益の材料になる。報告徴求から業務改善命令、悪質であれば登録の取消しまで、評価は一件の遅延ではなく管理態勢の問題として積み上がる。実務のポイント:検査で最も指摘されやすいのは責任準備金のような重い論点ではなく、届出漏れのような型の欠落である。六つの引き金と担当者と提出時期を並べた一覧表を作って運用している会社は、そもそも指摘の対象になりにくい
Q25%を超えた株主が出たとき、届け出るのは株主本人ですか、それとも会社ですか
1項5号の名宛人は少額短期保険業者本人、つまり買われた側の会社である。議決権の数え方は本条2項が2条15項を準用しており、名簿上の名義だけで単純に判断する設計にはなっていない。実務のポイント:株式を上場している企業グループが絡む場合、金融商品取引法27条の23の大量保有報告(いわゆる5%ルール)が同時に走ることがあるが、両者は別制度で提出先も時期も違う。片方を出したから足りるという整理は通らない
間違えやすい点 AI による整理
- 「届出か、認可か」という問いの立て方そのものがずれている。本当の分岐は事前か事後かだ。三号の資本金・基金の増額だけは「増額しようとするとき」と書かれた事前届出で、払込や登記を先に済ませてから出すのでは義務を果たしたことにならない。他の号は「したとき」「となったとき」の事後型。同じ条文の中に二つの時制が同居している点を見落とすと、前向きな資本増強がそのまま違反の記録になる
- あなたの側から見れば、五号は「株主が勝手に買っただけで、こちらは何もしていない」場面である。だが法律の側から見れば、届出義務の名宛人は一貫して少額短期保険業者本人だ。他人の行為で自分の義務が発生するという落差が、株主名簿を年一回しか見ていない会社を静かに沈める
- 届出漏れは軽微な事務ミスだと理解されているが、深刻度の見積もりが甘い。単発の漏れが問題なのではなく、六つの引き金を誰がいつ監視するかという社内の仕組みが無いことが露呈する。当局が見ているのは一件の遅延ではなく、その背後にある管理態勢である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 272条の20:少額短期保険業者の届出事項 | 127条:保険会社の届出事項 272条:少額短期保険業の登録(参入時の審査) |
| 手続の重さ | 届出(内閣総理大臣への報告) | 届出(内閣総理大臣への報告) 登録(参入の可否を審査) |
| タイミング | 3号のみ事前、1号・2号・4号・5号は事後 | 事由ごとに事前・事後が分かれる(現行条文を要確認) 業務開始前 |
| 株主の議決権に関する引き金 | 一の株主が議決権100分の5超を取得・保有したとき届出 | 保険会社は主要株主規制など別体系の規律に服する 登録申請時に株主構成を記載 |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾は少額短期保険という独立の業態区分を置かず、保険業一般の許可制のもとで重要事項の変更を主管機関に報告させる構成をとる
韓国は2020年前後の改正で소액단기전문 보험회사の類型を導入。報告事項は保険会社一般の規定で受ける構成であり、日本のように業態別の独立条文を置いていない
中国は名称・登録資本・定款の変更に加え、出資額5%以上の株主の変更を明文で規律する。閾値が日本の100分の5と重なる点が対照的だが、中国は届出ではなく監督機関の批准を要する重い手続である
ドイツは VAG で一般的な Anzeigepflichten を定めつつ、小規模保険会社(kleine Versicherungsunternehmen)に簡素化された規律を置く。持分の重要な取得は別途 bedeutende Beteiligung の規律で捕捉する
フランスは持分の譲渡・支配構造の変動を ACPR への届出事項とする。該当条番号と現行の閾値は要確認
米国は州法ベースで、支配取得について Form A の事前承認、年次の Form B 提出を求める。閾値は10%が一般的で、日本の5パーセントより高い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 四半期の株主名簿を開いたら、初期から入っているエンジェル投資家が他の株主の持分を譲り受け、議決権が六パーセントを超えていたとしたら? 取得の事実は先月、届出はまだ出ていない。内閣府令が定める提出時期はすでに過ぎている可能性がある。今夜やるべきは取得日の特定と、遅れた経緯を添えた届出の起案である。
- あなたが投資家側の立場のとき。少額短期保険業者の株を市場外で買い増し、気付けば五パーセント超になっていた。届出義務を負うのは買われた会社側だが、実質的な議決権の数え方を説明できるのはあなたしかいない。
- 商号変更とペット保険の商品追加のために定款を変更した。登記は司法書士が滞りなく済ませ、社内では「終わった案件」として処理された。だが四号の届出は誰の担当にもなっていない。定款変更は「したとき」、つまり事後の届出だが、事後であることと任意であることは別である。登記の完了は、監督官庁への報告の完了を意味しない。
取るべき行動
被害を受けた側:届出漏れに自分で気付いた側の動き。1. 発生日を客観資料で特定する(取締役会議事録、株主名簿、登記事項証明書、払込金保管証明)2. 内閣府令が定める様式と提出時期を確認3. 遅延分は隠さず、経緯と再発防止策を添えて自主的に提出する4. 同種の漏れが他の号にないか、六つの引き金で過去二期分を棚卸しする。単発の是正より、監視の仕組みを示す方が評価される
訴えられた側:当局から指摘を受けた、または株主側として関与を問われた場合。1. 該当するのが何号かを先に確定する。事前型の三号と事後型の他の号では違反の性質が違う2. 事実関係の時系列を証憑つきで固めてから説明に臨む3. 株主側なら、議決権の実質的な計算根拠(本条2項が準用する2条15項)を自ら開示し会社の届出に協力する4. 業務改善命令に至った場合は、弁明より改善計画の実行速度が結論を左右する
時効(請求できる期限):本条自体は日数を書いておらず、提出時期と様式は内閣府令(保険業法施行規則)に委任されている。条文上の時制が分岐点で、3号のみ「増額しようとするとき」の事前型、1号・2号・4号・5号は「したとき」「となったとき」の事後型。具体的な日数と様式は施行規則の該当条で確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)改正保険業法(平成18年4月施行) 根拠法のない共済を規制の枠内に取り込むため少額短期保険業の登録制度が新設され、本条もその一環として設けられた条文と解される。以後の改正回数と内容は未検証のため人的確認が必要
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:根拠法のない共済を規制の枠内に取り込む目的で少額短期保険業の登録制度が創設され、本条もその一環として設けられたものと解される。以後の改正経緯は未検証のため、現行版は e-Gov 法令検索で確認を要する
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