保険業法 第127条(届出事項)
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- 保険会社は、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
- 一保険業を開始したとき。
- 二第百六条第一項第十二号から第十五号までに掲げる会社(同条第四項の規定により子会社とすることについて認可を受けなければならないとされるものを除く。)を子会社としようとするとき(第百四十二条、第百六十七条第一項又は第百七十三条の六第一項の規定による認可を受けて事業の譲受け、合併又は会社分割をしようとする場合を除く。)。
- 三その子会社が子会社でなくなったとき(第百四十二条又は第百七十三条の六第一項の規定による認可を受けて事業の譲渡又は会社分割をした場合を除く。)、又は子会社対象保険会社等に該当する子会社が当該子会社対象保険会社等に該当しない子会社になったとき。
- 四資本金の額又は基金の総額を増額しようとするとき。
- 五他に特段の定めのある事項以外の事項に係る定款の変更をしたとき。
- 六外国において支店若しくは従たる事務所又は駐在員事務所を設置しようとするとき。
- 七その総株主の議決権の百分の五を超える議決権が一の株主により取得又は保有されることとなったとき。
- 八その他内閣府令(金融破綻処理制度及び金融危機管理に係るものについては、内閣府令・財務省令)で定める場合に該当するとき。
- 2.第二条第十五項の規定は、前項第七号に規定する一の株主が取得し、又は保有することとなった保険会社の議決権について準用する。
この条文の基本情報
届出事項とは何ですか?
定義届出事項とは、保険業法第127条に定められた規定で、「保険会社は、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第127条(届出事項)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第127条の条文原文は「保険会社は、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。」で始まります。
- 保険業法第127条は第六章 監督に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第127条の前の条は保険業法第126条です。
- 保険業法第127条の次の条は保険業法第128条です。
- 保険業法第127条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第127条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第127条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/127
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法127条は、保険会社が内閣総理大臣に届け出るべき8つの事由を定める。2号・4号・6号は実行前の事前届出、他は事由発生後の事後届出である。
Q · 保険会社の届出って、結局どの場面で何をいつ出せばいいんですか?
保険業法127条が8つの事由を定め、うち3つは実行前の事前届出です
保険業法127条は、保険会社が内閣総理大臣(金融庁)に届け出るべき事由を8号にわたって列挙しています。保険業の開始、一定の会社の子会社化、子会社の離脱、資本金・基金の総額の増額、定款の変更、外国拠点の設置、総株主の議決権の5%超が一の株主に集中した場合、その他内閣府令で定める場合です。語尾が「しようとするとき」の2号・4号・6号は実行前の事前届出、「したとき」「なったとき」の号は事後届出です。142条・167条1項・173条の6第1項・106条4項の認可を受ける場合は各号の括弧書きで除外されるため、まず認可ルートかどうかを切り分ける必要があります。
解説
「届出」という語の軽さに騙される。127条が並べる8つの号のうち、2号・4号・6号の語尾は「しようとするとき」、つまり事前届出である。残りは「したとき」の事後届出。資本金を増やす前に出すのか、増やした後に出すのか、条文の語尾だけがそれを教えている。語尾を読み違えた担当者は、増資の登記が終わった日に、すでに条文の順序を外している。さらに落とし穴は8号だ。「その他内閣府令で定める場合」の実体は保険業法施行規則85条にあり、そこには膨大な届出事項が並ぶ。127条を読み切っても、自社が負う届出義務の全体像はまだ半分も見えていない。そして7号、総株主の議決権の5%超が一人の株主に集まったとき、届け出る義務を負うのは株主ではなく会社側のあなたである。自社株が誰にどれだけ集まっているかを掴んでいなければ、義務違反に気付くことすらできない。
法的な位置づけ
保険業法127条は、保険会社の届出義務を定める規定である。保険業の開始、一定の会社の子会社化、子会社の離脱、資本金または基金の総額の増額、定款の変更、外国における支店等の設置、総株主の議決権の5%超の一株主への集中、その他内閣府令で定める場合について、内閣総理大臣への届出を義務づける。認可を要する行為は各号の括弧書きで除外される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.認可ルートか届出ルートかを最初に切り分ける 計画中の行為が142条(事業譲受け)、167条1項(合併)、173条の6第1項(会社分割)、106条4項(一定の子会社化)の認可対象に当たらないかを先に確認する。各号の括弧書きが認可事項を除外する構造になっているため、この切り分けを誤ると無認可実行という取り返しのつかない事実が残る
- 2.該当号を特定し、語尾で事前・事後を確定する 127条1項の8号のうちどれに当たるかを特定し、語尾が「しようとするとき」(2号・4号・6号=事前届出)か「したとき」「なったとき」(1号・3号・5号・7号=事後届出)かを確定する。8号に当たる可能性がある場合は保険業法施行規則85条の各号も併せて洗う
- 3.事前届出は実行日から逆算して提出日を置く 増資の払込日、外国拠点の開設日、子会社化の効力発生日といった実行日を起点に逆算し、稟議フローの最後ではなく実行日より前の位置に届出日を固定する。稟議の末尾に届出を足す設計は、どこかで必ず実行日を追い越す
- 4.議決権5%超の把握体制を常設する 127条1項7号の届出義務は会社側にある。2項が保険業法2条15項を準用するため、名義ではなく実質的に議決権を有する者の分を合算して判定する。上場会社なら金融商品取引法27条の23の大量保有報告書、全社共通で271条の3の株主側届出の提出状況と株主名簿を突き合わせる運用を置く
- 5.提出と記録、遅延時は自主報告 内閣府令所定の様式で金融庁(または管轄財務局)へ提出し、到達日を証明できる記録を残す。行政手続法37条により、形式上の要件に適合した届出は到達時点で義務が履行される。漏れを自社発見した場合は、発見経緯・原因・再発防止策を文書化して自主的に一報を入れ、取締役会に報告して記録を残す
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法127条の届出事項とは何ですか?
保険業の開始、一定の子会社化、子会社の離脱、資本金・基金の増額、定款変更、外国拠点の設置、議決権5%超の集中、その他内閣府令で定める場合の8つです。
Q2事前届出と事後届出はどう見分けますか?
条文の語尾で見分けます。「しようとするとき」の2号・4号・6号は実行前の事前届出、「したとき」「なったとき」の号は事由発生後の事後届出です。
Q3資本金を増額するときの届出はいつ出しますか?
127条1項4号は「増額しようとするとき」なので事前届出です。払込や登記が終わってから提出するのは条文が想定した順序を外れており、遅延の経緯説明が必要になります。
Q4定款を変更したら届出は必要ですか?
他に特段の定めのある事項を除き、定款変更は127条1項5号の事後届出対象です。株主総会決議と登記で完了と考えず、当局への届出まで一連の手続として設計してください。
Q5外国に支店を設置するとき届出は必要ですか?
127条1項6号により、外国における支店・従たる事務所・駐在員事務所の設置は「設置しようとするとき」の事前届出です。駐在員事務所も対象に含まれる点に注意が必要です。
Q6子会社でなくなったときも届出が必要ですか?
127条1項3号の事後届出対象です。ただし142条または173条の6第1項の認可を受けて事業譲渡・会社分割をした場合は括弧書きで除かれます。認可ルートとの切り分けが先です。
Q7保険業法施行規則85条には何が書かれていますか?
127条1項8号の委任先で、条文本体に挙がっていない多数の届出事項が定められています。127条だけを読んでも届出義務の全体像は把握できません。最新版の確認が必要です。
Q8届出書の提出先はどこですか?
条文上は内閣総理大臣ですが、権限は金融庁長官に委任され、実務上は金融庁または管轄財務局が窓口です。具体的な様式と提出先は施行規則および監督指針の最新版でご確認ください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1届出を出し忘れたら、罰則はあるんですか?
127条自体に直罰は置かれていない。実際に動くのは128条の報告徴求と132条の業務改善命令で、届出漏れは内部管理体制の不備として別の論点と束ねられる。役員に対する過料規定の適用範囲は最新の改正状況をご確認ください。実務のポイント:漏れに気付いた時点で自主的に当局へ一報し、発見経緯と再発防止策を添えて提出した会社と、検査で指摘された会社では、同じ懈怠でも扱いが全く違う
Q2うちは非上場なんですが、株主の5%超なんて把握できるものですか?
条文は会社に義務を課すだけで、把握手段は用意していない。上場であれば金融商品取引法27条の23の大量保有報告書で外から見えるが、非上場にはそれがない。2項が準用する保険業法2条15項は名義ではなく実質的な議決権保有を基準とするため、信託や名義分散も合算される。実務のポイント:株主側にも271条の3の保険議決権保有届出書の義務がある。その提出状況と自社の株主名簿を突き合わせる運用を持つ会社がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「届出で済むのか、認可が必要なのか」という問いの立て方が、すでに順序を逆にしている。127条の各号は、142条・167条1項・173条の6第1項・106条4項の認可対象を括弧書きで除外する形で組まれている。つまり先にやるべきは認可ルートに乗っていないかの切り分けで、届出の検討はその後。切り分けを誤れば、残るのは無認可で実行したという事実だけになる
- あなたから見れば届出は月次の事務処理である。当局から見れば、届出の有無と時期は自社のガバナンスを測る時系列データだ。一件の提出遅れは、後の検査で「内部管理体制の不備」という一般論に翻訳され、別件の処分理由に積み上げられる。この視点の落差が、事務処理として軽く扱った会社を後から潰す
- 届出書を窓口に出し、役所が「受理」して初めて義務を果たしたことになると思われている。行政手続法37条は、届出が形式上の要件に適合していれば提出された時点で手続上の義務が履行されたものとすると定める。役所が書類を預からないという対応で、義務の履行が止まるわけではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制の性質 | 127条:届出(自己完結的届出、当局の応答を待たない) | 106条4項:認可(当局の処分がなければ実行できない) 271条の3:株主側に課される議決権保有届出 |
| 義務者 | 保険会社 | 保険会社 議決権を取得・保有する株主側 |
| タイミング | 2号・4号・6号は事前、1号・3号・5号・7号は事後 | 実行前(認可取得が実行の前提条件) 基準値超の保有となった後(様式・期限は最新規定を要確認) |
| 違反した場合の帰結 | 128条の報告徴求・132条の業務改善命令、内部管理体制の不備として評価 | 無認可での実行という事実が残り、より重い監督上の措置に直結 株主側に対する監督上の措置(保険会社側の127条1項7号届出とは別建て) |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は持株5%超の申報義務を株主側に課す構成を採る点で、会社側に義務を置く日本127条1項7号と義務者が逆。日本では株主側の届出は271条の3が別建てで規律する
韓国も保険会社に対し一定の事由が生じた場合の金融委員会への報告義務を課す。日本の127条と同様、認可事項と報告事項を条文上書き分ける構成
中国は定款変更・登録資本の変更・5%以上の出資者の変更等を認可(批准)事項とし、日本が届出に落としている領域の相当部分を事前認可で処理している
ドイツはVAG上の届出義務を一覧列挙し、重要な持分(bedeutende Beteiligung)の取得についてはBaFinへの届出・審査手続を別途置く。列挙方式という立法技術は日本127条と共通
米国は州保険法制のもとで持株会社システム規制としてForm A(支配取得の事前承認)とForm B(年次登録)を使い分ける。支配の推定基準を置く点で、日本の5%という一律の数値基準とは設計思想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 増資の払込日まであと6日、という段階で届出の存在を思い出したら、どう動くか? 4号は「増額しようとするとき」、事前届出である。払込と登記が終わってから出す届出は、条文が想定した順序をすでに外れている。残るのは遅延の経緯を文書化し、当局に説明する作業だけだ
- 子会社を一社手放した。3号の「子会社でなくなったとき」に当たるが、142条の認可を受けて事業を譲渡した場合は括弧書きで除かれている。認可ルートか届出ルートかの切り分けを外すと、出すべき届出を落とすか、不要な届出を出すことになる
- 投資ファンドが市場で自社株を買い上げ、保有比率が5.2%になったと人づてに知った。7号の届出義務は会社側にある。しかも2項が保険業法2条15項を準用するため、名義を複数に分散していても実質的に議決権を有する者の分は合算される。株主名簿の名義だけを眺めている限り、5%超という事実には永遠に到達しない
取るべき行動
被害を受けた側:届出漏れを自社で発見した場合。1. 該当号を特定し、事前届出(2号・4号・6号)か事後届出かを確定、2. 施行規則85条の各号も併せて洗い、同種の漏れが他にないか横断点検、3. 発見経緯・原因・再発防止策を文書化し、自主的に当局へ一報を入れてから届出を提出、4. 取締役会に報告して記録を残す。自主申告の記録があるかどうかが、後の評価を分ける
訴えられた側:当局から届出の不存在を指摘された場合。1. 指摘対象が127条1項の何号か、認可事項(142条・167条・106条4項等)と混同されていないかを先に確認、2. 提出済みの書面があれば到達日を証明できる資料を揃える(行政手続法37条の到達主義)、3. 128条の報告徴求に対しては事実関係と体制上の原因を分けて整理、4. 132条の業務改善命令に備え、再発防止策を指摘より先に出す
時効(請求できる期限):条文本体に日数の定めはなく、2号・4号・6号は実行前、1号・3号・5号・7号は事由発生後という構造(具体的な様式と提出期限は保険業法施行規則および監督指針で定まるため、最新版をご確認ください)。届出懈怠に特定の時効はなく、128条の報告徴求・132条の業務改善命令は期間制限なく発動しうる
学説
通説(行政法学上の一般的整理):127条の届出は行政手続法2条7号にいう届出であり、行政庁の応答を要しない自己完結的行為と解される。形式上の要件に適合した届出は到達により義務が履行され、受理処分の観念は介在しない。届出懈怠に対する制裁は本条ではなく128条の報告徴求・132条の業務改善命令という監督権限の発動として現れる。
改正沿革 AI による整理
- 平成7年(1995年)保険業法全部改正 旧保険業法(昭和14年法律第41号)の全部改正により現行保険業法が成立(平成8年4月1日施行)、保険会社の届出事項を体系的に列挙する規定が置かれた。その後、子会社範囲の拡大や会社分割制度の導入等に伴い各号の構成が複数回改められているが、改正回数と各回の内容は人的検証を要する
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 改正:旧保険業法(昭和14年法律第41号)の全部改正により現行保険業法が成立し、保険会社の届出事項を体系的に列挙する規定が置かれた。その後、子会社範囲の拡大や会社分割制度の導入等に伴い各号の構成が改められているが、改正回数と各回の具体的内容は人的検証を要する。
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