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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第142条(事業の譲渡又は譲受けの認可)

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保険会社を全部又は一部の当事者とする事業の譲渡又は譲受けは、内閣府令で定めるものを除き、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

この条文の基本情報

事業の譲渡又は譲受けの認可とは何ですか?

定義事業の譲渡又は譲受けの認可とは、保険業法第142条に定められた規定で、「保険会社を全部又は一部の当事者とする事業の譲渡又は譲受けは、内閣府令で定めるものを除き、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第142条(事業の譲渡又は譲受けの認可)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第142条の条文原文は「保険会社を全部又は一部の当事者とする事業の譲渡又は譲受けは、内閣府令で定めるものを除き、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。」で始まります。
  3. 保険業法第142条は第二節 事業の譲渡又は譲受けに置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第142条の前の条は保険業法第141条です。
  7. 保険業法第142条の次の条は保険業法第143条です。
  8. 保険業法第142条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第142条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第142条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/142

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法142条は、保険会社を当事者とする事業の譲渡・譲受けは内閣総理大臣の認可を受けなければ効力を生じないと定める。内閣府令で定めるものは認可の対象外である。

Q · 保険会社の事業譲渡って、契約書にサインした日から効力が出るんですか?

出ません。認可日まで譲渡は成立していません

保険業法142条は、保険会社を全部又は一部の当事者とする事業の譲渡・譲受けについて、内閣総理大臣の認可を受けなければその効力を生じないと定めています。つまり契約書の署名日でも株主総会の決議日でもなく、認可日が譲渡の成立日です。認可を欠いたまま資金の支払い・人員の転籍・システム統合を進めても、法律上は事業が移転していない状態が続きます。ただし内閣府令で定める類型は認可の対象から除かれるため、案件の初期に要否判定を行う必要があります。

解説

保険会社の事業を売る、あるいは買う。その契約書に双方の代表者が署名し、株主総会の特別決議も通し、対価も払った。それでも、その譲渡は法律上まだ何も起きていない。保険業法142条が定めるのは「認可を受けなければ、その効力を生じない」という文言であり、これは違反すると罰せられるという話ではなく、認可がない限り事業は移らないという効力そのものの停止である。M&A 実務でこの条文が効く場面を、あなたは想像しにくいかもしれない。だが保険代理店を営むあなたが保険会社の一部門を引き受ける話に加わったとき、あるいは勤務先の保険会社が事業譲渡でオーナーごと変わると聞いたとき、契約日ではなく認可日が本当の X デーになる。しかも「内閣府令で定めるものを除き」という一行があり、認可不要の類型は保険業法施行規則側に落ちている。認可が要るのか要らないのかを最初に判定し損ねると、クロージング日程が丸ごと崩れる

法的な位置づけ

保険業法142条は、保険会社が全部又は一部の当事者となる事業の譲渡及び譲受けについて、内閣総理大臣の認可を効力発生要件とする規定である。内閣府令で定める類型は認可を要しない。会社法上の事業譲渡手続とは別個の監督法上の要件として位置づけられ、認可を欠く譲渡は私法上の効力を生じない。

手順

  1. 1.譲渡対象に保険契約が含まれるかを最初に切り分ける 基本合意書を交わす前に、譲渡対象の範囲を洗い出し、142条の事業譲渡認可で進めるのか、保険契約の包括移転(保険業法135条以下)で進めるのかを確定させる。両者は手続も契約者保護の重さも全く異なるため、後から組み替えると日程が数か月単位で飛ぶ
  2. 2.認可の要否を内閣府令(保険業法施行規則)で判定する 142条は「内閣府令で定めるものを除き」としているため、除外類型に該当するかを施行規則の該当条文で確認する。判定に迷う場合は自己判断で進めず、金融庁への事前相談を利用して要否の見立てを固める
  3. 3.契約書に認可取得を効力発生条件として明記する 譲渡契約のクロージング条件に「内閣総理大臣の認可取得」を置き、認可が下りない場合の解除権、審査長期化時の期限延長、費用分担を条項化する。このリスク配分を署名前に書いた側が、審査が延びたときの交渉で優位に立つ
  4. 4.会社法の社内手続と認可申請を並走させる 会社法467条の株主総会特別決議など社内手続を整える一方で、認可申請書の準備を並行させる。社内手続の完了は対外的な効力発生条件ではないため、決議日をゴールに置いた工程表は必ず破綻する
  5. 5.認可日を起点に移管作業と対外通知を開始する 認可が下りた日をもって譲渡の効力が発生するため、資金決済、人員の転籍、システム統合、顧客通知はこの日以降の設計にする。認可前に実行した作業がある場合は、効力未発生を前提に巻き戻し可能な形にしておく

よくある質問 AI による整理

Q1保険業法142条とは何ですか?

保険会社を全部又は一部の当事者とする事業の譲渡・譲受けに、内閣総理大臣の認可を効力発生要件として課す規定です。認可がなければ譲渡は法律上成立しません。

Q2事業譲渡の認可は誰が出すのですか?

条文上は内閣総理大臣です。実務上の審査窓口は金融庁となり、申請前に事前相談を経て正式申請に進むのが一般的な流れです。

Q3認可を受けずに事業譲渡するとどうなりますか?

罰則の前に、そもそも譲渡の効力が生じません。支払った対価も移した人員も、法的には譲渡が起きていない状態で動いていることになります。

Q4保険代理店も保険業法142条の対象になりますか?

相手方が保険会社であれば対象です。条文は「保険会社を全部又は一部の当事者とする」と定めており、譲受側の規模や業態は要件になっていません。

Q5事業譲渡と合併はどちらも認可が必要ですか?

いずれも認可対象ですが根拠条文が異なります。事業譲渡は142条、合併は167条、会社分割は173条が規律し、手続と審査の組み立てが変わります。

Q6認可申請はいつまでに出せばよいですか?

条文に期限の定めはありませんが、認可日が効力発生日となるため、クロージング希望日から逆算して事前相談期間を確保する設計が必要です。

Q7認可が下りなかった場合、契約はどうなりますか?

譲渡の効力は生じません。そのため実務では認可取得をクロージング条件とし、不認可時の解除権と費用分担を契約書に明記しておくことが重要です。

Q8外国の会社が譲受人でも認可は必要ですか?

日本の保険会社が当事者である限り対象です。条文は当事者の一方が保険会社であることのみを要件としており、相手方の国籍で除外されることはありません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1認可がまだなのに、事業譲渡契約自体を結ぶのは違法なんですか?

契約の締結自体は可能である。142条が止めているのは譲渡の効力であって、認可を停止条件とする契約を結ぶこと自体は実務上通常に行われている。実務のポイント:だからこそ契約書には「認可取得を効力発生の条件とする」条項と、認可が下りなかった場合の解除・費用負担条項が必ず入る。この二つの条項の書き方で、審査が長引いたときにどちらが損を被るかが決まる

Q2認可がいらない事業譲渡もあるって聞きましたが、どういうものですか?

142条は「内閣府令で定めるものを除き」としており、除外類型は保険業法施行規則側に置かれている。軽微な範囲の譲渡などが想定されるが、具体的な線引きは施行規則の該当条文で確認する必要がある(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:この要否判定は案件の最初期にやるべきで、後から「認可不要だと思っていた」となると工程が全部崩れる。判定に迷ったら金融庁への事前相談を使うのが実務の定石である

Q3保険契約が一緒に移るときは、142条だけ見ていればいいんですか?

違う。保険契約そのものをまとめて移す場合は、保険業法135条以下の保険契約の包括移転の手続が別に用意されており、契約者への公告や異議申立ての仕組みが組み込まれている。実務のポイント:事業譲渡の枠組みで進めるか包括移転で進めるかは、契約者保護手続の重さが全く違う。この選択が案件全体のスケジュールと費用を決めるので、法務が最初に押さえる論点になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 認可がなければ「違法だが有効」と考える人がいるが、条文は「その効力を生じない」と書いている。行政法規に反しても私法上の効力は残るという一般論が、ここでは通用しない。無認可の事業譲渡は、罰を受けるかどうか以前に、法律上そもそも移転が起きていない
  • 「認可が必要なことは知っている」という段階で止まっている人が多いが、深刻なのはその先である。認可の要否判定を誤ると、対価の支払い、従業員の転籍、システム統合、顧客への通知、これらすべてが法的根拠を失った状態で進む。事後に整えられない性質の瑕疵になりうる
  • 「大きな会社同士の話で、代理店や中小事業者には関係ない」と問いを立てた時点でずれている。142条は「保険会社を全部又は一部の当事者とする」譲渡を対象にするので、相手方が保険会社でありさえすれば、あなた側の規模も業態も問わない。あなたが小さいことは適用除外の理由にならない
  • 会社法上の手続を完了すれば取引は完成すると考えるのが事業会社の常識だが、監督法の世界では会社法は前半戦にすぎない。株主総会の特別決議は社内の意思決定を整えただけで、対外的な効力の発生条件は別途142条が握っている。この二層構造を知らない担当者が工程表を作ると必ず破綻する
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる取引保険業法142条:保険会社を当事者とする事業の譲渡・譲受け保険業法135条:保険契約の包括移転
保険業法167条・173条:合併・会社分割
認可の法的性質効力発生要件(認可なければ効力を生じない)移転手続の認可(契約者保護手続と一体)
組織再編の認可(会社法手続と併走)
契約者保護手続条文上は公告・異議手続を定めていない契約者への公告・異議申立ての仕組みが組み込まれている
会社法上の債権者保護手続が別途必要
実務上の主な論点内閣府令の除外類型に当たるかの要否判定移転対象契約の特定と契約者対応の負荷
包括承継か特定承継かによる許認可・契約の引継ぎ

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保險法第149條之2系統・金融機構合併法

台湾も保険業の営業・資産・負債の譲渡に主管機関(金融監督管理委員会)の核准を要求する。事前の行政関門を置く構造は日本と共通するが、金融機関一般を横断する合併法制が併存する点が異なる

韓国
금융산업의 구조개선에 관한 법률 제4조

韓国は金融機関の合併・営業の譲渡譲受を横断的に規律する法律で金融委員会の認可を要求する。保険業だけを切り出した認可条文ではなく、金融業態を束ねた構造になっている

ドイツ
VAG § 13(Bestandsübertragung)

ドイツは保険契約ポートフォリオの移転に監督官庁の認可を要求する。日本の142条が事業単位、135条が契約単位で分かれるのに対し、契約ポートフォリオ移転を中心に組み立てている点が対照的

アメリカ
NAIC Insurance Holding Company System Regulatory Act ほか各州保険法

米国は連邦法ではなく州法が規律し、支配権の取得は Form A 承認、契約の引継ぎは assumption reinsurance 等として州保険長官の承認を要する。州ごとに手続が分かれる点が最大の違い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 勤務先の生命保険会社が「団体保険部門を他社に譲渡する」と社内発表した。あなたの雇用契約は労働契約承継の枠組みで動くが、その前提となる事業譲渡自体が金融庁の認可待ちで宙に浮いている。認可が下りなければ譲渡はなかったことになり、あなたの転籍話も消える。発表と実行の間に半年以上の空白があるのはこのためだ
  • もし、認可を取らないまま事業譲渡契約に基づいて保険契約の移管作業を始めてしまったら、どうなるか。答えは、そもそも効力が生じていないので、移管したつもりの契約はもとの会社に残ったままである。保険金請求が起きたとき、誰が支払義務者かで泥沼になる
  • 保険代理店を経営するあなたが、保険会社の一事業を譲り受ける側の当事者になった。譲受側も142条の「一部の当事者」に含まれる。相手が保険会社である以上、あなた側に何の免許がなくても認可審査の射程に入る
  • デューデリジェンスの最終盤、認可申請書の提出まであと10日。ここで譲渡対象に保険契約が含まれるか否かの整理が甘いと、142条の事業譲渡認可なのか、135条の保険契約包括移転の認可なのか、そもそも組み立てが違ってくる。二つは別の手続で、審査基準も違う

取るべき行動

被害を受けた側:譲渡の当事者や関係者として不利益を受けそうな立場なら、まず認可が下りているかを確認する。認可の有無で、その譲渡が法的に成立しているかが決まる。1. 金融庁の公表資料や当事会社の適時開示で認可日を特定2. 認可前であれば、譲渡を前提とした請求や通知に応じる法的義務はまだ生じていない可能性が高い3. 保険契約者の立場なら、自分の契約が移転対象か、移転の法的根拠が142条か135条かを保険会社に書面で確認4. 疑義があれば金融庁への相談窓口と、保険業法に通じた弁護士に相談する

訴えられた側:無認可で譲渡を進めたと指摘された場合、争点は二段階になる。1. まず当該取引が「内閣府令で定めるもの」として認可不要の類型に当たらないかを保険業法施行規則で確認、除外類型なら認可義務自体がない2. 認可対象であった場合、譲渡の効力は生じていないので、既に動かした資金・人員・データを原状に戻す設計を直ちに立てる3. 監督当局への自主的な報告と、事後の認可申請による適法化が可能かを検討4. 対外的には、効力未発生であることを前提に取引先への説明を統一する

時効(請求できる期限):本条自体に権利行使の期間制限はない。認可がない限り効力は生じないという状態が続くだけで、時の経過で有効になることはない。関連する民事の損害賠償請求は民法166条(債権は権利行使できると知った時から5年、権利行使できる時から10年)、不法行為なら民法724条による。行政処分に不服がある場合の審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)

学説

通説:142条の認可は行政取締規定ではなく効力発生要件と解される。条文が「その効力を生じない」と明示しているため、行政法規違反でも私法上の効力は維持されるという一般論は本条には及ばず、無認可の譲渡は法律上移転を生じないと理解される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.明治33年(1900年) 新設:旧保険業法が制定され、保険会社に対する監督法制の枠組みが置かれた
  2. 2.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正により現行法(平成七年法律第百五号)が成立し、翌年施行。保険会社の組織再編に関する認可制度が整理された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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