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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第301条の2

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  1. 保険持株会社等及びその子会社(保険会社等及び外国保険会社等を除く。)は、当該保険持株会社等の子会社である保険会社等若しくは外国保険会社等が行う保険契約の締結又は当該保険会社等若しくは外国保険会社等に係る保険募集に関して、次に掲げる行為又は取引をしてはならない。
  2. 一当該保険会社等若しくは外国保険会社等を保険者とする保険契約の保険契約者若しくは被保険者又はこれらの者と内閣府令で定める密接な関係を有する者に対して、特別の利益の提供を約し、又は提供する行為
  3. 二当該保険会社等若しくは外国保険会社等を保険者とする保険契約の保険契約者若しくは被保険者又はこれらの者と内閣府令で定める密接な関係を有する者との間で行う行為又は取引のうち前号に掲げるものに準ずる行為又は取引で、保険募集の公正を害するおそれのあるものとして内閣府令で定める行為又は取引

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第301条の2は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第301条の2の条文原文は「保険持株会社等及びその子会社(保険会社等及び外国保険会社等を除く。」で始まります。
  3. 保険業法第301条の2は第四章に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第301条の2の前の条は保険業法第301条です。
  7. 保険業法第301条の2の次の条は保険業法第302条です。
  8. 保険業法第301条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第301条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第301条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/301_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法301条の2は、保険持株会社等とその子会社が、グループの保険会社の保険募集に関して、契約者等へ特別の利益を提供することを禁じる規定である。保険料の割引に限らない。

Q · 保険料を割り引かなくても、グループ会社からの優遇なら保険業法違反になりますか?

なりえます。条文が禁じるのは「特別の利益」で、形式は問われません。

保険業法301条の2により、保険持株会社等とその子会社は、グループの保険会社が行う保険契約の締結や保険募集に関して、契約者・被保険者または内閣府令で定める密接な関係を有する者へ特別の利益を提供することが禁止されています。条文が書くのは「保険料の割引」ではなく「特別の利益」です。したがって優遇金利、無償の役務提供、招待旅行、機材の格安提供など、経済的価値のある便益であれば形式を問わず射程に入ります。実務の分水嶺は、その便益が保険加入と結び付けられているかどうかです。

解説

保険会社がこっそり保険料を割り引けば保険業法違反になる。ここまでは業界の常識だ。では、同じグループの銀行が住宅ローン金利を優遇し、系列のリース会社が機材を相場より安く貸し、グループの旅行会社が招待旅行を用意したらどうか。保険会社は1円も動かしていない。301条の2は、まさにその迂回路に置かれている。名宛人は保険持株会社等と、その傘下の保険会社以外の子会社。禁じられるのは、グループの保険会社が行う保険契約の締結や保険募集に「関して」、契約者・被保険者、さらに内閣府令で範囲が定められた「密接な関係を有する者」(契約者本人ではなく、その周辺にいる人や会社)へ特別の利益を約束し、または提供する行為である。法人契約の見返りを担当役員個人やその関係会社へ流す手も、ここで封じられている。ただし、どこからが「特別の利益」かは実務上解釈が分かれ、通常の取引条件の範囲内か、保険募集と結び付けられているかが分水嶺になる。

法的な位置づけ

保険業法301条の2は、保険持株会社等およびその子会社に対する行為規制であり、グループ内の保険会社等が行う保険契約の締結または保険募集に関して、保険契約者、被保険者および内閣府令で定める密接な関係を有する者への特別の利益の提供を約し、または提供する行為、ならびにこれに準ずる行為・取引で保険募集の公正を害するおそれのあるものを禁止する規定である。

手順

  1. 1.自社が名宛人に当たるか資本関係で確認する 本条の名宛人は保険持株会社等とその子会社(保険会社等を除く)である。グループ資本関係図を出し、議決権保有割合で子会社性を判定する。二階層下(孫会社)だから外れるという読み方をしない
  2. 2.企画書・稟議書から保険募集との結び付きを示す文言を洗い出す 「保険加入を条件に」「保険ご加入のお客さま限定」といった因果を示す文言を全文検索する。見つけたら「保険加入の有無にかかわらず」へ書き換える。企画が走り出した後ではなく、稟議の文言が固まる前に行う
  3. 3.便益の受け手を契約者本人以外まで追跡する 法人契約の謝礼が担当役員個人やその関係会社へ流れていないかを確認する。内閣府令の定める密接な関係を有する者に当たれば同じく禁止側に落ちる。「本人に渡していない」は反論として機能しない
  4. 4.相当性を裏付ける記録を先に残す 少額であること、全顧客に開放されていること、広告で公表済みであることを示す資料を企画時点で保存する。後から作った説明資料ではなく、実施当時の記録が効く
  5. 5.検査・報告徴求に備えて過去数年分の資料を棚卸しする 行政の検査は通常過去数年の記録に及ぶ。過去のキャンペーン資料と稟議書を年度単位で整理し、問題のある文言が残る企画は自主的に発見・是正・報告する。自主報告の有無はその後の監督上の対応の重さを現実に左右する

よくある質問 AI による整理

Q1保険業法301条の2とは?

保険持株会社等とその子会社を名宛人とする行為規制です。グループの保険会社の保険契約締結・保険募集に関して、契約者等へ特別の利益を提供することを禁じています。

Q2特別の利益の提供にあたる具体例は?

住宅ローンの優遇金利、無償または格安の役務提供、リース料の値引き、招待旅行、保険加入者限定のポイント付与など、経済的価値のある便益が広く含まれます。金銭に限りません。

Q3密接な関係を有する者とは誰ですか?

契約者・被保険者本人ではなく、その周辺にいる人や会社です。範囲は内閣府令に委任されており、法人契約の見返りを担当役員個人やその関係会社へ流す運用がここで封じられます。

Q4グループの銀行が保険加入者に金利優遇するのは違法?

保険募集と結び付けた時点で第1号に触れうる行為です。稟議書に「保険加入を条件に」と残っていれば、検査で最初に読まれる資料になります。保険料は動いていなくても射程内です。

Q5保険加入者限定のキャンペーンは実施できますか?

「保険加入者限定」という条件設定自体が保険募集との結び付きを示します。全顧客に開放し広告で公表した企画であれば評価は変わりますが、限定を付けた瞬間にリスクが跳ね上がります。

Q6グループ共通ポイントの付与も対象になりますか?

なりえます。付与主体がポイント運営子会社であっても、保険持株会社等の子会社であり保険募集に関する付与であれば射程に入ります。マーケティング部門の単独決裁が最大の穴です。

Q7資本関係のない提携先にも適用されますか?

本条の名宛人は保険持株会社等とその子会社です。資本関係の外にある提携先は適用の枠組みが変わりますが、募集人性や独占禁止法の抱き合わせ規制など別の規制が働く余地があります。

Q8保険業法301条の2違反はいつ発覚しますか?

多くは金融庁・財務局の立入検査や報告徴求の場です。検査は過去数年分の記録に及ぶため、同じ販促が何年も更新されていた場合、まとめて対象になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保険料を割り引いてるわけじゃないのに、なんでダメなんですか?

条文が禁じているのは「保険料の割引」ではなく「特別の利益」だからです。保険会社と募集人を縛る300条1項5号と、グループ会社を縛る本条の二段構えになっており、金銭でなくても優遇金利・無償役務・招待旅行など経済的価値のある便益なら射程に入ります。実務のポイント:実務の分水嶺は「保険加入者限定」という文言が書面に残っているかどうかです。同じ便益でも、全顧客に開放して広告した企画なら通り、保険加入と紐づけた瞬間に落ちる

Q2うちは持株会社の直接の子会社じゃなくて、その下の会社なんですが対象ですか?

対象になりうると考えて設計すべきです。保険業法上の「子会社」は議決権の保有割合などで判定され(同法2条)、実務上はいわゆる孫会社まで含めて整理されます。「二階層下だから外れる」という読み方は危険です。実務のポイント:グループ再編で持株会社体制に移った瞬間、それまで300条の射程外にいた兄弟会社が一斉に名宛人になる。再編時の法務チェックリストで最も見落とされやすいのがここです

Q3優遇を受けた顧客側は、何か責任を問われるんですか?

本条の名宛人はあくまで保険持株会社等とその子会社であり、顧客が処罰される構造ではありません。ただし便益の返還や契約条件の見直しを求められる可能性はあり、法人契約で担当者個人が便益を受けていた場合は社内規程違反や利益相反の問題に発展しえます。実務のポイント:検査で問題化したとき、早い段階で事情を聴かれるのは受け取った側の担当者です。「経緯を知らずに受け取った」ことを示す記録が残せているかで、その後の立場がまるで変わる

Q4違反したら罰金ですか? それとも営業停止ですか?

中心は行政対応です。保険持株会社に対する報告徴求や業務改善命令といった監督上の措置が想定され、いきなり刑事罰という構造ではありません。実際に効くのは処分の内容よりも公表です。実務のポイント:金融庁の行政処分事例は公表され、社名とともに検索結果に残り続ける。営業現場が失う信用のコストは、課された措置そのものより長く尾を引くことが多い(最新の監督方針・公表運用をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「保険料を割り引かなければセーフ」という理解は条文とずれている。条文は「保険料の割引」ではなく「特別の利益」と書く。優遇金利、無償の役務、招待旅行、機材の格安提供など、経済的価値のある便益であれば形式は問われない
  • 現場の営業担当者は、利益提供が規制されていること自体は知っている。知られていないのは射程の広さである。禁止は契約者・被保険者本人で止まらず、内閣府令で定める密接な関係を有する者にまで及ぶ。法人契約の謝礼を担当役員個人に回す運用が、まさにここで落ちる。「本人に渡していない」は反論として機能しない
  • 社内から見れば総合取引に対する当然の顧客サービス、法律から見れば保険募集に関する利益提供。この落差があるために、誰も違法だと気付かないまま同じ販促が何年も更新され続ける。問題化するのは検査の場であり、そのときには過去数年分の資料がまとめて対象になる
比較の観点この条文ほかの条文
名宛人保険業法301条の2:保険持株会社等およびその子会社(保険会社等・外国保険会社等を除く)保険業法300条:保険会社等、外国保険会社等、保険募集人・保険仲立人等
保険業法100条の3:保険会社(特定関係者との取引が対象)
禁止・制限される中身保険募集に関する特別の利益の提供の約束・提供、およびこれに準ずる行為・取引保険契約者・被保険者に対する特別の利益の提供その他の募集規制違反行為
特定関係者との間の通常の条件と異なる取引(利益相反・優遇取引)
利益の受け手の範囲契約者・被保険者に加え、内閣府令で定める密接な関係を有する者まで及ぶ保険契約者・被保険者が中心
保険会社と特定関係者(グループ内当事者)
制度上の位置づけ300条の潜脱(グループ他社経由の迂回)を塞ぐ関所保険募集の公正を直接守る本丸の規制
保険会社の健全性・利益相反防止のためのグループ内取引規制

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
金融控股公司法第45条・保険業務員管理規則第19条

台湾はグループ規制(金控法の関係者取引条件制限)と募集人規制(契約外利益供与の禁止)を別建てで用意する。日本のようにグループ子会社を名宛人とする一本の禁止規定は置かず、二枚の網を重ねる構造

韓国
보험업법 제98조(특별이익의 제공 금지)

韓国は保険業法98条で特別利益提供禁止を正面から定める。名宛人は保険会社・모집종사자が中心で、グループ会社経由の迂回は금융지주회사법側の規律と組み合わせて捉えられる

中国
中華人民共和国保険法 第116条・第131条

中国は保険会社およびその従業員(116条)、代理人・ブローカー(131条)に対して契約約定外の利益供与を禁じる。金融集団全体を名宛人とする条文構成ではない

ドイツ
VAG § 48b(Sondervergütungs- und Provisionsabgabeverbot)

ドイツは保険監督法で特別報酬の供与と手数料の還元を正面から禁止し、少額・被保険者の利益になる場合などの例外を法文上明示する。例外を条文で書き切る点が日本との違い

アメリカ
NAIC Unfair Trade Practices Act §4(Rebating)/12 U.S.C. §1972

米国は州保険法の rebating 禁止と、連邦法の銀行抱き合わせ禁止の二本立て。近年は州ごとに value-added services の例外を広げる動きがあり、統一的な射程ではない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 住宅ローンの契約をまとめるとき、グループの保険会社の火災保険にも入ってくれた顧客だけ、金利を0.05% 優遇した。担当者にとっては取引深耕の当たり前の施策だが、保険募集と結び付けた瞬間、第1号の「特別の利益の提供」に触れうる。稟議書に残した「保険加入を条件に」という一行が、後の検査で最初に読まれる
  • グループのリース会社が、保険契約を取り次いでくれた取引先の社長個人に、社用車を相場より安く貸したらどうなる? 利益を受けたのは法人契約の契約者本人ではない。それでも内閣府令の定める「密接な関係を有する者」に当たれば、同じく禁止側に落ちる。名義を一枚ずらす手口が、この条文では通らない
  • グループの旅行子会社が、保険契約者だけを対象に招待旅行を企画した。保険料は一切動いていない。それでも射程内である
  • 金融庁から立入検査の予告が届いた。過去3年分のキャンペーン資料と稟議書を、あと10日で洗い直さなければならない。見られるのは金額の大小ではなく、「保険加入者限定」という文言が資料に残っているかどうかだ
  • 友人が「保険に入ったら金利を下げてもらえた」と得意げに話してきた。得をしたのは友人だが、行政処分のリスクを抱え込んだのは提供した側である。あなたはその非対称に気付ける側にいる

取るべき行動

被害を受けた側:保険加入を実質的な条件に融資条件を動かされた側、あるいは競合として顧客を奪われた代理店なら、まず証拠の形を揃える。提案書・メール・チャット・面談メモに「保険加入で」という因果を示す文言が残っているかが決定的だ。次に金融庁の相談窓口または管轄財務局へ情報提供する。並行して優越的地位の濫用として公正取引委員会への申告も検討する。二正面に当てると、相手の社内調査が動き出す速度が変わる

訴えられた側:第一に名宛人性を確認する。本条の対象は保険持株会社等とその子会社であり、資本関係の外にある提携先なら適用の枠組みが変わる。第二に「保険募集に関して」という結び付きを切れるか検証する。保険加入の有無にかかわらず同条件が適用されていた記録があるかが鍵になる。第三に社会通念上の相当性(少額、全顧客に開放、広告で公表済み)を裏付ける資料を揃える。自主的な発見・是正・報告は、その後の監督上の対応の重さを現実に左右する

時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。実務上の時間圧は別にある。行政の検査は通常過去数年の記録に及び、監督上の措置が下された場合、行政不服審査法の審査請求は処分を知った日の翌日から3か月、取消訴訟は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)。顧客側の損害賠償請求は一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年)による

学説

実務上の通説的理解:本条の「特別の利益」は300条1項5号と同様、保険契約の対価関係の外にある経済的便益を広く含むと解される。適法・違法の分水嶺は、通常の取引条件の範囲内にとどまるか、保険契約の締結・保険募集と結び付けられているかに置かれ、この点は実務上解釈が分かれる。

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保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第四章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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