保険業法 第316条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 一第五条第二項(第百八十七条第五項において準用する場合を含む。)又は第二百二十一条第二項の規定により付した条件に違反した者
- 二第百三十二条第一項、第百三十三条、第二百四条第一項、第二百五条、第二百三十条第一項、第二百三十一条、第二百四十一条第一項、第二百七十一条の三十第一項若しくは第四項(第二百七十二条の四十第二項において準用する場合を含む。)又は第二百七十二条の二十六第一項の規定による業務の全部又は一部の停止の命令に違反した者
- 三第二百四十条の三の規定による業務の停止の命令に違反した者
- 四第百八十六条第一項の規定に違反した者
- 五第百八十八条第一項の規定により付した条件に違反した者
- 六第百九十条第五項、第二百二十三条第五項又は第二百七十二条の五第五項の規定に違反した者
- 七第二百四十五条(第二百五十八条第二項において準用する場合を含む。)、第二百五十条第五項(第二百七十条の四第九項において準用する場合を含む。)、第二百五十四条第四項又は第二百五十五条の二第三項の規定に違反して業務を行った者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第316条は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第316条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」で始まります。
- 保険業法第316条は第六編に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第316条の前の条は保険業法第315条の2です。
- 保険業法第316条の次の条は保険業法第316条の2です。
- 保険業法第316条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第316条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第316条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/316
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法316条は、免許の条件違反や業務停止命令違反、日本に支店を置かない外国保険業者の引受けを、二年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金に処し、併科も認める罰則である。
Q · 金融庁の業務停止命令を無視して営業を続けたら、どうなるんですか?
行政処分では終わらず、拘禁刑と罰金の対象になります
保険業法316条2号は、132条1項などに基づく業務の全部または一部の停止命令に違反した者を、二年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金に処し、両者を併科することもできると定めます。行政処分の延長として「もっと重い処分が来る」だけではなく、刑事事件として立件されうる点が本条の要点です。また4号は、日本に支店等を置かない外国保険業者が日本の居住者や日本所在の財産を対象に保険を引き受ける行為(186条1項違反)自体を処罰します。保険業法には両罰規定があり、法人にも罰金が科されうる点にも注意が必要です。
解説
保険の免許は、取ったら終わりではない。金融庁は免許を出すときに条件を付けられるし(5条2項)、後から業務の全部または一部を止めろと命じることもできる(132条1項ほか)。316条が罰するのは、その条件や停止命令を破って営業を続けた者だ。二年以下の拘禁刑、三百万円以下の罰金、しかも併科できる。行政処分(役所が会社に直接下す具体的な決定、例:業務停止命令)を無視した瞬間、話は行政の世界から刑事の世界へ移る。もう一つ、あなた個人に直接届く号がある。四号の186条1項だ。日本に支店を置かない外国の保険会社が、日本に住む人や日本にある財産を対象に保険を引き受けること自体が犯罪になる。そして186条2項は、契約する側、つまり日本に住むあなたにも原則として許可を求めている。海外の保険をネットで契約するとき、この二本の線をまたいでいる可能性がある。
法的な位置づけ
保険業法316条は、保険業に対する監督の実効性を担保する罰則規定である。免許または認可に付された条件への違反、業務の全部もしくは一部の停止命令への違反、日本に支店等を置かない外国保険業者による日本国内の保険引受けなど七つの行為類型を掲げ、いずれも二年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金に処し、その併科を認める。
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法316条とは何ですか?
保険業への監督の実効性を担保する罰則規定です。免許条件違反、業務停止命令違反、無免許の外国保険業者による引受けなど七類型を、二年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金に処し、併科も認めます。
Q2業務停止命令に違反するとどうなりますか?
316条2号により、二年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金の対象となり、併科もありえます。さらに行政側でも免許取消しなどより重い処分に進む可能性があり、行政と刑事が同時に走ります。
Q3無免許の外国保険業者から保険に入った契約者も処罰されますか?
316条4号が直接罰するのは引き受けた業者側です。ただし186条2項は契約する側にも原則として許可を求めており、政令の定める例外に当たるかで結論が変わります(最新の改正状況をご確認ください)。
Q4免許の条件違反とは具体的に何ですか?
5条2項などにより免許に付された条件、たとえば定期報告や業務範囲の限定などに違反する行為です。担当者の異動で報告が引き継がれず抜けた、といった事務的な失念でも1号の類型に該当しえます。
Q5拘禁刑とは懲役とどう違うのですか?
刑法改正により懲役と禁錮が拘禁刑に一本化されました。本条も「二年以下の懲役」から「二年以下の拘禁刑」に改められています。上限年数や罰金額、併科の構造自体は変わっていません。
Q6少額短期保険業者も316条の対象ですか?
対象です。316条2号は272条の26第1項による業務停止命令違反を掲げており、ペット保険や家財のミニ保険を扱う小規模事業者にも、大手保険会社と同じ法定刑が適用されます。
Q7保険業法316条の公訴時効は何年ですか?
長期5年未満の拘禁刑または罰金に当たる罪として、刑事訴訟法250条2項により3年です。起算点は犯罪行為が終わった時で、停止命令違反のように状態が続く場合はその終了時から数えます。
Q8海外の保険会社が破綻したら日本の保護機構は使えますか?
日本の免許を持たない外国保険業者との契約は、保険契約者保護機構の対象外です。保険料の安さの一部はこの安全網が外れていることに由来し、破綻時や保険金請求時に差が表面化します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1海外のネット保険に入るのって、本当に違法なんですか?
186条1項は、日本に支店等を置かない外国保険業者が日本の居住者や日本所在の財産を対象に保険を引き受けること自体を禁じ、316条4号がこれを処罰する。契約者側も186条2項で原則として許可が求められ、政令の定める例外に当たるかで結論が変わる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実務でまず問題になるのは違法性より、破綻しても保険契約者保護機構が助けない点である
Q2業務停止命令って、会社の仕事が全部止まるんですか?
132条1項などの命令は「業務の全部又は一部の停止」であり、実務では新規募集のみ、特定商品のみといった一部停止が多い。停止範囲の外にある既契約の保全や保険金支払いは、むしろ継続が求められる。316条2号が罰するのは命令に違反した業務に限られる。実務のポイント:重く見られるのは違反そのものより、命令の範囲を自社に都合よく読んだ形跡である
Q3担当者が独断でやったことなら、会社は無関係ですよね?
保険業法には両罰規定があり、法人の業務に関して従業者が違反すれば、行為者の処罰に加えて法人にも罰金が科されうる。免れるのは、選任監督に相当の注意を尽くしたと言える場合に限られる。実務のポイント:効くのは事後の反省文ではなく、違反前から存在した研修記録・権限規程・モニタリング証跡だ。命令発効後に配った注意喚起メールは、逆に体制不備の証拠になりやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 業務停止命令に違反すればさらに重い行政処分が来る、そこまでは多くの人が知っている。知られていないのは深刻度だ。316条は拘禁刑を用意し、しかも罰金と併科できる。行政処分の延長線ではなく、別の世界の入口である
- 「うちは日本の免許を持っていないのだから保険業法の外だ」という問いの立て方そのものが誤っている。186条1項は、免許を持たない外国の業者こそを名宛人にしている。免許がないことは免罪符ではなく、むしろ処罰の要件である
- あなたから見れば「海外の安い保険に入っただけ」。法律から見れば「日本の保険契約者保護の網の外で引き受けられた契約」。この落差は、保険金を請求する日と、相手が破綻した日に一気に表面化する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 法的性質 | 保険業法316条:刑事罰(行政刑罰) | 保険業法132条1項:監督上の行政処分 保険業法3条:参入規制(免許制) |
| 発動する主体 | 検察官の起訴と裁判所の判決 | 内閣総理大臣(金融庁長官に委任) 内閣総理大臣による免許の付与・拒否 |
| 主な効果 | 二年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金、併科可能。法人にも両罰規定 | 業務改善措置、業務の全部または一部の停止など 免許なくして保険業を営むことができない |
| 争う手段 | 刑事手続(構成要件該当性・故意の争い、量刑) | 行政不服審査、処分取消訴訟 免許申請とその審査手続 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も無許可での保険業経営を刑事罰の対象とし、主務官庁の処分に違反した場合の制裁を併せて定める。地下保單(無許可の海外保険の勧誘)が長年の実務課題である点は日本の186条・316条4号と問題意識が共通する
韓国も許可なき保険業の営為と監督当局の処分違反を罰則で担保する。監督官庁は金融委員会・金融監督院であり、行政処分と刑事責任が並走する構造は日本と類似する
ドイツも無許可の保険業務の遂行を自由刑を含む刑罰の対象とする。監督は BaFin が担い、EU 域内では単一免許(パスポート制)により他加盟国からの業務提供が認められる点が、日本の186条とは構造的に異なる
米国は保険監督が州単位であり、州の認可を受けない保険者の引受けを州法で禁止・処罰する。surplus lines(州外・非認可保険者からの付保)の仕組みが法定されている点で、日本より例外枠が制度化されている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 金融庁から一部業務停止命令が届いた。停止期間中、あなたの部署は「既契約の更新処理だけなら止まらないはずだ」と手を動かし続けた。この「だけなら」の線引きを誤ると、担当役員と会社の両方が刑事責任の射程に入る。主文の解釈を当局に確認できる時間は、発効までの数日しかない
- もし、海外赴任から帰国したあとも現地で加入した医療保険の保険料を払い続けていたら? 契約の相手方は日本の免許を持たない外国保険業者かもしれない。政令の定める例外に当たるかどうかで、186条の線をまたいでいるかが変わる
- 免許取得時に付された条件のなかに定期報告の義務があった。担当者の異動で引き継ぎが落ち、二回飛ばした。条件違反は1号の犯罪類型である
- 知人が「日本より保障が厚くて安い海外の生命保険を紹介する」と持ちかけてきた。紹介者に手数料が入る仕組みなら、無免許の募集行為として別の罰条も視野に入る。その場で断る理由を三十秒で説明できるか
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約相手が日本の免許または許可を持つか、金融庁が公表する免許・登録業者の一覧で照合する2. 無免許の疑いがあれば、保険料の送金記録、勧誘者の連絡先、募集資料をすべて保全する3. 金融庁・財務局の相談窓口へ情報提供し、紹介者が国内にいれば民法709条の損害賠償も検討する4. 既払保険料の返還請求と代替保険への乗り換えを同時並行で進め、保障の空白期間を作らない
訴えられた側:1. 命令書と免許条件の原文に当たり、違反とされる行為の日時と範囲を時系列で特定する2. 社内の指示系統と決裁記録を保全する。誰がどの認識で動いたかが故意の認定を分ける3. 当局への報告窓口を弁護士と一本化する。個別部署の場当たり回答が後で矛盾の材料になる4. 保険業法には両罰規定があり法人も罰金の対象になりうるため、個人の弁護と会社の弁護で利益相反が生じないかを初期段階で整理する
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項、長期5年未満の拘禁刑または罰金に当たる罪)。起算点は犯罪行為が終わった時であり、停止命令違反のように違反状態が続く場合はその状態が終わった時から数える。行政処分の手続は刑事の時効とは連動しない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:316条は行政刑罰であり、保護法益は保険業に対する監督制度の実効性および保険契約者の保護にある。2号の処罰対象は命令に違反して行われた業務に限られるため、停止範囲の特定が構成要件該当性の判断の出発点になると解されている
両罰規定に関する通説:法人処罰の根拠は従業者の選任・監督上の過失にあり、無過失責任ではないと解される。違反前から存在した研修記録、権限規程、モニタリング証跡が免責立証の中核となり、違反後に作成された注意喚起は体制不備の徴表と評価されやすい
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法の懲役・禁錮統合に伴い、法定刑の「二年以下の懲役」が「二年以下の拘禁刑」に改められた。罰金額および併科の構造は維持されている
改正の年表
- 1.明治33年(1900年) 新設:旧保険業法が制定され、保険業の免許制と監督の枠組み、およびこれを担保する罰則が整備された
- 2.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)。生損保の相互参入や外国保険業者に関する規律の整備に伴い、罰則が再編され本条が置かれた
- 3.令和4年(2022年) 改正:刑法の懲役・禁錮統合に伴う関係法律の整理により、法定刑の「二年以下の懲役」が「二年以下の拘禁刑」に改められた(令和7年6月1日施行)。罰金額および併科の構造は維持
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