介護保険法 第114条(都道府県知事等による連絡調整又は援助)
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- 都道府県知事又は市町村長は、介護医療院の開設者による第百十一条第六項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該介護医療院の開設者及び他の介護医療院の開設者その他の関係者相互間の連絡調整又は当該介護医療院の開設者及び当該関係者に対する助言その他の援助を行うことができる。
- 2.厚生労働大臣は、同一の介護医療院の開設者について二以上の都道府県知事が前項の規定による連絡調整又は援助を行う場合において、当該介護医療院の開設者による第百十一条第六項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該都道府県知事相互間の連絡調整又は当該介護医療院の開設者に対する都道府県の区域を超えた広域的な見地からの助言その他の援助を行うことができる。
この条文の基本情報
都道府県知事等による連絡調整又は援助とは何ですか?
定義都道府県知事等による連絡調整又は援助とは、介護保険法第114条に定められた規定で、「都道府県知事又は市町村長は、介護医療院の開設者による第百十一条第六項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該介護医療院の開設者及び…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第114条(都道府県知事等による連絡調整又は援助)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第114条の条文原文は「都道府県知事又は市町村長は、介護医療院の開設者による第百十一条第六項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該介護医療院の開設者及び…」で始まります。
- 介護保険法第114条は第三款 介護医療院に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第114条の前の条は介護保険法第113条です。
- 介護保険法第114条の次の条は介護保険法第114条の2です。
- 介護保険法第114条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第114条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第114条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/114
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法114条は、介護医療院の廃止・休止時に開設者の便宜提供が円滑に進むよう、都道府県知事・市町村長が施設間の連絡調整や助言等の援助を行えると定める。
Q · 介護医療院が閉鎖されるとき、転居先が見つからなければ行政は助けてくれるの?
まず施設側の義務。進まなければ県や市町村が調整に入れる
介護医療院を廃止・休止する開設者は、介護保険法111条6項により、入所者が引き続きサービスを受けられるよう他施設等との連絡調整その他の便宜を提供する義務を負います。この便宜提供が円滑に進まないとき、同法114条1項により都道府県知事または市町村長が関係者間の連絡調整や助言等の援助を行えます。開設者が複数の都道府県で施設を運営している場合は、2項により厚生労働大臣が広域的な調整を行えます。ただし「できる」規定であり、住民側に申請権はありません。
解説
介護医療院が閉まる。その知らせが届いた瞬間、多くの家族は転院先リストを自力で作り始める。順番が逆である。介護保険法111条6項は、廃止または休止する介護医療院の開設者に対し、入所していた者が引き続き必要なサービスを受けられるよう、他の介護医療院その他の関係者との連絡調整その他の便宜を提供する義務を課している。行き先を探すのは、まず施設側の仕事だ。そして114条は、その義務が空回りしているとき、都道府県知事または市町村長が施設間の連絡調整に割って入り、開設者に助言その他の援助を行えると定める。2項はさらに踏み込む。同じ開設者が二つ以上の都道府県で施設を持つ場合、厚生労働大臣が知事同士の調整に乗り出せる。つまりあなたが最初に電話をかける先は、隣県の施設ではなく、県庁の介護保険担当課である。
法的な位置づけ
介護保険法114条は、介護医療院の廃止または休止に際し、開設者が同法111条6項に基づき負う入所者への便宜提供義務が円滑に履行されるよう、都道府県知事または市町村長が開設者と他施設等の関係者との連絡調整、助言その他の援助を行うことができる旨を定める裁量規定である。2項は複数都道府県にまたがる場合の厚生労働大臣による広域調整を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.閉鎖通知と説明内容を記録する 閉鎖・休止を告げる通知文を保存し、口頭説明についても日付・担当者名・発言内容をメモに残す。後に便宜提供の履行状況を確認する基礎資料になる
- 2.開設者に移行先の調整状況を文書で求める 介護保険法111条6項の便宜の提供として、入所者ごとの移行先候補と調整状況を文書で示すよう開設者に求める
- 3.都道府県・市町村に連絡調整を要請する 都道府県の介護保険担当課と市町村の介護保険課に、114条1項に基づく連絡調整・援助を文書またはメールで要請する。口頭のみだと記録に残らない
- 4.ケアマネジャーと地域包括支援センターを巻き込む 担当ケアマネジャーや地域包括支援センターに状況を共有し、受入先の情報収集と調整に加わってもらう
- 5.複数県運営なら広域調整を求める 開設者が複数の都道府県で施設を運営している場合、114条2項の厚生労働大臣による広域調整につなげるよう県の担当課に求める
よくある質問 AI による整理
Q1介護医療院が閉鎖されたら入所者はどうなる?
開設者が介護保険法111条6項に基づき、他の介護医療院等との連絡調整など転居先確保の便宜を提供する義務を負います。進まなければ行政が調整に入れます。
Q2介護施設 閉鎖 転居先 探すのは誰?
第一次的には施設の開設者です。家族が単独で探す義務はなく、開設者に移行先候補と調整状況の説明を求められます。
Q3介護医療院の閉鎖 県に相談できる?
できます。介護保険法114条1項により、都道府県知事は開設者と関係者間の連絡調整や助言等の援助を行えます。相談は記録が残る文書やメールが確実です。
Q4介護医療院 閉鎖 市役所に相談できる?
できます。114条1項は都道府県知事だけでなく市町村長にも連絡調整・援助の権限を与えています。市町村の介護保険担当課が窓口です。
Q5介護医療院の休止と廃止の違いは?
休止は一時的に運営を止めること、廃止は運営を終えることです。どちらの場合も開設者には入所者への便宜提供義務があり、114条の援助対象になります。
Q6行政が動いてくれない場合 不服申立てできる?
114条は「行うことができる」裁量規定で申請権がないため、不作為そのものを正面から争うのは難しいとされます。廃止・休止手続の審査の中で移行計画の不備を指摘するのが現実的です。
Q7複数の県で施設を運営する法人が閉鎖したら?
114条2項により、二以上の都道府県知事が調整する場合、厚生労働大臣が知事相互間の連絡調整や広域的な助言等の援助を行えます。
Q8介護医療院 閉鎖 いつまでに動くべき?
本条に期限の定めはありませんが、廃止・休止の手続が行政の手元にある間が関与を求める好機です。手続完了後は行政の持ち札が減ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1入っている施設が閉めるって言われたんですが、次の施設は自分で探すんですか?
原則は施設側の仕事である。介護保険法111条6項が、開設者に他施設等との連絡調整その他の便宜提供を義務づけている。それが進まないとき、114条1項で都道府県知事または市町村長が調整に入れる。実務のポイント:行政は個別の入所者の状況を把握していないことが多く、苦情や相談が入って初めて動き出す。「114条の連絡調整をお願いしたい」と条番号で切り出すと担当者の姿勢が変わる。必ず文書かメールで、記録の残る形で出すこと
Q2県に電話したら「事業者側の問題ですね」と言われました。それで終わりですか?
終わりではない。114条1項は市町村長にも同じ権限を与えているので、市町村の介護保険課という別ルートがある。開設者が二つ以上の都道府県で運営していれば2項で厚生労働大臣の広域調整が用意されている。実務のポイント:114条は「できる」規定で申請権も不服申立ても付いていないため、断られたこと自体を正面から争うのは難しい。実効的なのは、廃止・休止の手続を審査する行政のラインに移行計画の不備として載せること。同じ担当課でも、相談窓口として聞くのと審査事項として扱うのとでは重みが違う
間違えやすい点 AI による整理
- 「次はどこの施設に移れるだろう」と家族は考え始めるが、立てるべき問いが一つ手前にある。「行き先を探す義務を負っているのは誰か」が先だ。介護保険法111条6項でその義務を負うのは開設者であり、家族はその履行を求める側に立てる。問いを立て違えると、本来は請求できる立場なのに、自力で走り回る当事者になってしまう
- 行政に相談できることを知っている人は少なくない。だが114条が「援助を行うことができる」という裁量規定であり、住民側に申請権も、動いてくれなかった場合の不服申立ても用意されていないという点までは、ほとんど知られていない。だから相談の中身が「なんとかしてください」か「111条6項の便宜提供が進んでいないので114条の連絡調整をお願いしたい」かで、行政側の記録の残り方も動き方も変わる
- 家族の目に映っているのは「施設が潰れる」という出来事である。法律の目に映っているのは「開設者の便宜提供義務が履行される過程」であり、行政はその過程の監督者として登場する。この視点の落差があるうちは、感情に訴える相談しかできない。落差を埋めた側だけが、義務の履行状況という言葉で行政と会話できる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務・権限の主体 | 114条:都道府県知事・市町村長(2項は厚生労働大臣) | 111条6項:介護医療院の開設者 |
| 規定の性質 | 「行うことができる」裁量規定(申請権なし) | 開設者に課される便宜提供の義務 |
| 入所者側の使い方 | 行政に連絡調整・援助を要請し、履行過程の監督を促す | 開設者に移行先候補と調整状況の説明・履行を求める |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では長照機構が停業・歇業する際に入所者の転介・安置義務を機構に課し、転介が困難な場合は地方主管機関が協助する。事業者義務+行政補完という構造は日本の111条6項・114条と類似
韓国では長期療養機関の廃業・休業時に届出と受給者の権益保護措置を求める。行政が受給者の移転を支援する点で日本と近い
米国ではナーシングホームの管理者が閉鎖を事前通知し、州が承認する入所者の転居計画を提出する仕組み。日本より手続的義務が明確
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 入所している介護医療院から「来年3月末で閉めます」という封書が届いたら、残された数か月で誰が何をするのか? 医療的ケアが必要な親を受け入れられる施設は数が限られ、空きは早い者勝ちで消えていく。探すのは家族の役目だと思い込んだ瞬間、あなたは最も情報を持たない立場でその競争に参加することになる
- 経営難で介護医療院を閉じる側に回った開設者。入所者数十人の行き先を自力で調整しきれず、近隣の受入先から断られ続ける。ここで県に助けを求めるのは敗北ではなく、114条があらかじめ用意した正規のルートである
- 同じ医療法人が三つの県で介護医療院を運営していて、法人全体が資金繰りに行き詰まった。A 県の知事は A 県内の施設しか動かせず、B 県の空床情報も持っていない。このとき2項が起動し、厚生労働大臣が知事同士をつなぐ。県に言っても埒が明かないと感じたら、疑うべきは担当者の熱意ではなく県境という壁そのものである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 閉鎖を告げる通知文を保存し、口頭説明も日付・担当者名・発言内容をメモに残す2. 施設に対し、介護保険法111条6項の便宜の提供として、入所者ごとの移行先候補と調整状況を文書で示すよう求める3. 同時に都道府県の介護保険担当課と市町村の介護保険課へ、114条1項に基づく連絡調整・援助を文書またはメールで要請する(口頭だけだと記録に残らない) 4. ケアマネジャーと地域包括支援センターを情報共有に巻き込む5. 開設者が複数県で運営しているなら、2項の広域調整を県経由で厚生労働省へ上げるよう求める
訴えられた側:1. 廃止・休止の意思決定と同時に、手続に入る前の段階で都道府県の担当課へ事前相談する(相談が早いほど行政の調整余地が残る) 2. 入所者ごとの移行計画表を作成し、受入先候補への打診と回答をすべて記録に残す3. 行政からの助言・連絡調整の申し出を拒まない。協力の記録は、その後の許可判断や指導監査の場面で効いてくる4. 複数県で運営している場合は各県に同時に相談し、県境をまたぐ調整が必要である旨を明示する
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。実務上の時間圧は廃止・休止の手続の進行にあり、介護保険法111条に基づく手続の完了前が行政の関与を求める好機である(手続要件の詳細は最新の改正状況をご確認ください)。なお便宜提供義務の不履行による損害賠償を検討する場合は、特定の時効はないが一般消滅時効(民法166条、債権は権利行使できることを知った時から5年または行使できる時から10年)が適用される
学説
一般的理解:「行うことができる」と定める本条は行政に権限行使の裁量を認める規定と解され、住民に援助を求める申請権や、不作為に対する不服申立ての根拠を直接には与えない。また本条の助言・援助は行政指導の性質を持ち、行政手続法32条の任意性の原則の枠内で行われる
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)改正、平成30年(2018年)4月1日施行 介護医療院制度の創設に伴い、介護医療院に関する章が設けられ、その一部として都道府県知事等による連絡調整・援助の規定が置かれたものと解される。条番号の変遷およびその後の改正の有無については人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成29年(2017年) 新設:地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律により介護医療院制度が創設され、平成30年(2018年)4月1日施行。本条を含む介護医療院関連規定が置かれた(条番号の変遷は要確認)
- 介護保険法 第111条便宜の提供義務の発生源、本条が援助する対象
- 介護保険法 第107条介護医療院の開設許可、本条の適用対象施設の根拠(現行効力を要確認)
- 介護保険法 第8条介護医療院サービスの定義規定(現行効力を要確認)
- 介護保険法 第5条国および地方公共団体の責務、本条の権限行使の一般的根拠
- 介護保険法 第103条介護老人保健施設における同趣旨の連絡調整・援助規定(現行効力を要確認)
- 医療法 第1条の2介護医療院を医療提供施設として位置づける規定
- 行政手続法 第32条行政指導の一般原則、本条の助言・援助の限界を画する
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