介護保険法 第114条の5(業務運営の勧告、命令等)
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- 都道府県知事は、介護医療院が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該介護医療院の開設者に対し、期限を定めて、それぞれ当該各号に定める措置をとるべきことを勧告することができる。
- 一その業務に従事する従業者の人員について第百十一条第二項の厚生労働省令又は都道府県の条例で定める員数を満たしていない場合当該厚生労働省令又は都道府県の条例で定める員数を満たすこと。
- 二第百十一条第三項に規定する介護医療院の設備及び運営に関する基準(運営に関する部分に限る。)に適合していない場合当該介護医療院の設備及び運営に関する基準に適合すること。
- 三第百十一条第六項に規定する便宜の提供を適正に行っていない場合当該便宜の提供を適正に行うこと。
- 2.都道府県知事は、前項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた介護医療院の開設者が、同項の期限内にこれに従わなかったときは、その旨を公表することができる。
- 3.都道府県知事は、第一項の規定による勧告を受けた介護医療院の開設者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該介護医療院の開設者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命じ、又は期間を定めて、その業務の停止を命ずることができる。
- 4.都道府県知事は、前項の規定による命令をした場合においては、その旨を公示しなければならない。
- 5.市町村は、保険給付に係る介護医療院サービスを行った介護医療院について、第一項各号に掲げる場合のいずれかに該当すると認めるときは、その旨を当該介護医療院の所在地の都道府県知事に通知しなければならない。
この条文の基本情報
業務運営の勧告、命令等とは何ですか?
定義業務運営の勧告、命令等とは、介護保険法第114条の5に定められた規定で、「都道府県知事は、介護医療院が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該介護医療院の開設者に対し、期限を定めて、それぞれ当該各号に定める措置をとるべきこ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第114条の5(業務運営の勧告、命令等)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第114条の5の条文原文は「都道府県知事は、介護医療院が、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、当該介護医療院の開設者に対し、期限を定めて、それぞれ当該各号に定める措置をとるべきこ…」で始まります。
- 介護保険法第114条の5は第三款 介護医療院に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第114条の5の前の条は介護保険法第114条の4です。
- 介護保険法第114条の5の次の条は介護保険法第114条の6です。
- 介護保険法第114条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第114条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第114条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/114_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法114条の5は、人員や運営基準を満たさない介護医療院に知事が期限付きで勧告し、従わなければ公表、さらに措置命令や業務停止命令を出せると定める。
Q · 介護医療院が人員不足を指摘されたら、すぐに業務停止になるの?
直ちにではない。勧告→公表→命令の順に段階を踏む
介護保険法114条の5では、人員・運営基準等を満たさない介護医療院に対し、都道府県知事はまず期限を定めて勧告します(第1項)。期限内に従わなければ公表でき(第2項)、正当な理由なく措置をとらなければ措置命令または期間を定めた業務停止命令を出せます(第3項)。命令は公示されます(第4項)。ただし設備の不適合は114条の3の別ルートで扱われ、勧告を経ずに使用制限等が行われ得ます。
解説
介護医療院の監査で人員不足を指摘されたとき、多くの管理者は「指導も勧告も似たようなもの」と受け流す。その受け流しが致命傷になる。114条の5の勧告は助言ではなく、階段の一段目である。期限内に従わなければ第2項で施設名が公表され、正当な理由なく放置すれば第3項で措置命令または業務停止命令が下る。そして命令に違反した事実は、114条の6第1項9号の「この法律に基づく命令に違反したとき」に直結し、許可そのものの取消し事由に変わる。さらに厄介なのは、この階段の入口が知事だけにあるのではないという点だ。第5項は、保険給付に係るサービスを行った介護医療院について第1項各号の事由を見つけた市町村に、知事への通知を義務づけている。毎月あなたの施設の給付実務を見ている市町村の職員が、監督の起点になりうる。
法的な位置づけ
介護保険法第114条の5は、介護医療院の業務運営に対する都道府県知事の監督措置を定める規定である。人員基準、運営基準、第111条第6項の便宜の提供の各不適合を対象に、期限付きの勧告、不遵守時の公表、正当な理由のない不履行に対する措置命令・業務停止命令、命令の公示、および市町村から知事への通知義務を段階的に定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.届いた文書の根拠条項と期限を確認 都道府県から届いた文書が114条の5第1項の勧告か、第3項の命令か、114条の3の使用制限等かを根拠条項で特定し、期限・期間を記録する。段階によって取るべき対応が異なる
- 2.是正計画を作成し進捗を記録 勧告事項(人員充足、運営基準適合、便宜の提供の適正化)ごとに是正計画を作り、求人票・派遣契約・研修記録など客観的資料で進捗を残す
- 3.期限内に是正状況を書面で報告 期限到来前に是正の完了または進捗を都道府県に書面で提出する。完了していない場合も、取組内容と完了見込みを示し、期限内に従わなかったと評価されにくい状態を作る
- 4.是正困難な事情を正当な理由として文書化 地域の人材不足など期限内の是正が物理的に困難な事情があれば、第3項の「正当な理由」に関わる事情として具体的資料とともに期限前に提出する
- 5.命令を受けたら不服申立て期間を管理 命令が出た場合、弁明等の手続、審査請求(原則3か月)、取消訴訟(原則6か月)の期限を一つのカレンダーにまとめ、早期に弁護士へ相談する
よくある質問 AI による整理
Q1介護医療院の勧告とは何ですか?
介護保険法114条の5第1項に基づき、都道府県知事が人員・運営基準等の不適合を是正するよう期限を定めて求める措置です。従わないと公表や命令につながります。
Q2介護医療院の業務停止命令はどんな場合に出ますか?
勧告を受けた開設者が、正当な理由なく勧告に係る措置をとらなかったときです(114条の5第3項)。期間を定めて業務の停止が命じられます。
Q3介護医療院 勧告 公表 どこで見られる?
公表の方法は法律で定められておらず、都道府県のウェブサイト等で行われるのが一般的です。命令段階では第4項により公示が義務になります。
Q4介護医療院 人員基準違反 どうなる?
111条2項の省令・条例の員数を満たさない場合、知事から期限付きで員数充足の勧告を受ける可能性があります。放置すれば公表・命令へ進みます。
Q5業務停止命令に違反したら罰金がありますか?
本条3項の命令違反を直接処罰する罰則は置かれていないとされます。ただし命令違反は許可取消し(114条の6)の事由となり得るため、影響は罰金より重大です。
Q6介護医療院の行政処分に不服申立てはできる?
行政不服審査法による審査請求(原則、処分を知った日の翌日から3か月)または取消訴訟(原則6か月)で争えます。介護保険審査会の対象ではありません。
Q7市町村は介護医療院の監督に関与しますか?
市町村は、保険給付に係るサービスを行った介護医療院に第1項各号の事由があると認めるときは、所在地の知事に通知しなければなりません(第5項)。
Q8介護医療院の設備基準違反も勧告から始まりますか?
本条の勧告は運営に関する部分に限られます。設備面の不適合は114条の3により、使用制限や修繕命令などが勧告を経ずに行われ得ます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勧告を受けたら、施設名まで公表されちゃうんですか?
第2項は「その旨を公表することができる」と定める裁量規定であり、自動ではない。実務では都道府県のサイトに施設名と勧告内容が掲載される運用が多く、第3項の命令に至れば第4項で公示が義務になる。実務のポイント:公表は不利益処分ではないと扱われ、単独で取消訴訟の対象にしにくい。争う土俵が事実上ないからこそ、勝負は公表前の期限内対応で終わっている。
Q2市町村の窓口に苦情を言っても、県まで話が上がらないですよね?
第5項は市町村に「通知しなければならない」と義務を課している。ただし発動要件は第1項各号に該当すると市町村が認めることであり、判断材料がなければ動かない。実務のポイント:口頭の苦情は担当者の記憶で止まりやすい。日付、時間帯、配置人数、担当者名を書いた書面で出すと、市町村内部で文書として起案せざるを得なくなり、知事への通知の検討に乗りやすくなる。
間違えやすい点 AI による整理
- 勧告は行政指導だから従わなくても法的不利益はない、と考えられている。だが第2項の公表と第3項の命令が、この勧告を単なる指導から切り離している。勧告に従わなかったという事実そのものが、次の不利益処分の法律要件として組み込まれている。
- 「処分に不服なら介護保険審査会に審査請求すればいい」という問いの立て方自体が誤っている。介護保険審査会の管轄は183条により保険給付と保険料に関する処分に限られ、施設に対する監督処分は入らない。行き先は行政不服審査法の審査請求か取消訴訟であり、それぞれ期間が違う。
- 業務停止命令に刑事罰がないことは知られている。問題はその軽さの意味の取り違えだ。本法の罰則章に第3項の命令違反を直接処罰する規定は置かれていない。代わりに命令違反は114条の6第1項9号を経由して許可取消しにつながる。30万円以下の罰金で済む立入検査拒否(209条1項1号)より、出口ははるかに重い。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる不適合 | 114条の5:人員基準・運営基準(運営部分)・便宜の提供 | 114条の3:療養室等の設備の不適合 114条の6:許可取消し・効力停止の各号事由 |
| 最初の措置 | 期限付きの勧告(行政指導的措置) | 使用制限・修繕等の命令(勧告を前置しない) 許可取消しまたは効力の全部・一部停止 |
| 事業者の猶予 | 勧告期限内に自主是正の機会あり | 原則として勧告段階の猶予なし 処分として直接課される |
| 本条との関係 | 勧告→公表→命令の段階構造 | 物理的危険への即時対応ルート 本条の命令違反が取消事由につながり得る |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も長期照顧機構に対し、主管機関による限期改善の命令と、改善しない場合の停業・許可廃止を段階的に定める構造を持つ。条番号の対応は要確認。
韓国は長期療養機関の指定取消しや業務停止を規定する。日本の許可制に対し指定制である点が異なる。
ドイツは品質審査で欠陥が確認された場合に是正措置を求め、重大な場合は供給契約の解約に至り得る。施設監督は各州の Heimrecht が担う二層構造。
米国は長期療養施設に対し、是正計画、民事制裁金、給付停止など多段階の制裁メニューを連邦規則で定める。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし勧告書の期限内に介護職員2名の採用が間に合わなかったら、どうなる? 期限は知事が個別に切る。第2項の公表要件は「同項の期限内にこれに従わなかったとき」であり、採用完了そのものが要件ではない。求人票、人材派遣会社との契約書、面接記録を期限内に提出していれば、「従わなかった」の一言で処理される危険は確実に下がる。
- 監査で設備が基準に合わないと言われた。勧告が来ると身構えていたら、届いたのは使用制限の通知だった。設備の不適合は114条の3の即時ルートであり、勧告の猶予は最初から用意されていない。
- あなたの親の入所先で、夜勤が一人だけの日が三週間続いている。市町村の介護保険担当に、日付と時間帯と実際の配置人数を書面で伝えると、第5項の通知義務が動く可能性がある。市町村は保険者として、その施設の給付実務を毎月見ている立場にある。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 日付、時間帯、実際の配置人数、誰がどう対応しなかったかを記録する。第1項各号の判断材料は具体的事実であり、「雰囲気が悪い」では市町村も知事も動けない2. 施設所在地の市町村の介護保険担当に書面で提出し、第5項の知事への通知義務を踏まえて伝える3. 都道府県の指導監査担当にも並行して情報提供4. 勧告や命令の有無は、第2項の公表と第4項の公示で外部から確認できる
訴えられた側:1. 届いた文書の根拠条項を確認、勧告(第1項)か命令(第3項)かで意味も次の手も全く違う2. 勧告なら期限内に是正の進捗を書面提出、未完了でも記録を残すことが第2項の公表回避に直結する3. 期限内の是正が物理的に不可能なら、第3項の「正当な理由」にあたる事情を期限前に文書化して出す4. 命令が出たら、医療法30条準用の3日以内の弁明と、審査請求・取消訴訟の期間を同じカレンダーに並べる
時効(請求できる期限):本条に固定の法定期間はなく、期限は勧告・命令ごとに知事が個別に定める(第1項、第3項)。緊急に事前手続を省略して命令が出された場合は、114条の8が準用する医療法30条により処分後3日以内に弁明の機会が与えられる。処分を争うなら、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条1項)、取消訴訟は処分を知った日から6か月、処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)
学説
通説:本条の勧告は形式上は行政指導的な性格を持つが、不遵守が公表や措置命令・業務停止命令の要件として法定されているため、事業者にとっては実質的に不利益処分への前段階として機能すると理解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)改正、平成30年(2018年)4月施行 地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律により介護医療院が創設され、その業務運営に対する監督規定として本条が新設された。以後の改正の有無は未照合であり人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成29年(2017年) 新設:地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律により介護医療院が創設され、その監督規定として本条が設けられた(平成30年(2018年)4月施行)。以後の改正の有無は要確認。
- 介護保険法 第111条勧告事由となる人員・設備・運営基準の実体規定
- 介護保険法 第114条の3設備不適合は勧告を経ず即時の使用制限へ
- 介護保険法 第114条の61項9号により命令違反が許可取消事由となる
- 介護保険法 第114条の2報告徴収・立入検査、勧告の事実認定の入口
- 介護保険法 第114条の8本条3項の処分に医療法30条を準用
- 行政手続法 第13条不利益処分の意見陳述手続を定める一般法
- 医療法 第30条事前手続省略時の処分後3日以内の弁明
- 行政事件訴訟法 第14条命令を争う取消訴訟の出訴期間
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