介護保険法 第122条の2
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- 国は、政令で定めるところにより、市町村に対し、介護予防・日常生活支援総合事業に要する費用の額の百分の二十に相当する額を交付する。
- 2.国は、介護保険の財政の調整を行うため、市町村に対し、介護予防・日常生活支援総合事業に要する費用の額について、第一号被保険者の年齢階級別の分布状況、第一号被保険者の所得の分布状況等を考慮して、政令で定めるところにより算定した額を交付する。
- 3.前項の規定により交付する額(社会福祉法第百六条の八(第二号に係る部分に限る。)の規定により交付する額を含む。)の総額は、各市町村の介護予防・日常生活支援総合事業に要する費用の額の総額の百分の五に相当する額とする。
- 4.国は、政令で定めるところにより、市町村に対し、地域支援事業(介護予防・日常生活支援総合事業を除く。)に要する費用の額に、第百二十五条第一項の第二号被保険者負担率に百分の五十を加えた率を乗じて得た額(以下「特定地域支援事業支援額」という。)の百分の五十に相当する額を交付する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第122条の2は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第122条の2の条文原文は「国は、政令で定めるところにより、市町村に対し、介護予防・日常生活支援総合事業に要する費用の額の百分の二十に相当する額を交付する。」で始まります。
- 介護保険法第122条の2は第一節 費用の負担に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第122条の2の前の条は介護保険法第122条です。
- 介護保険法第122条の2の次の条は介護保険法第122条の3です。
- 介護保険法第122条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第122条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第122条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/122_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法122条の2は、国が市町村に総合事業費用の20%を交付し、さらに高齢化や所得分布を考慮した調整交付金を全国総額5%の枠で交付すると定める。
Q · 要支援の人が使う総合事業のお金、国はどれくらい出しているの?
費用の20%を国が法定で市町村に交付する
介護保険法122条の2第1項により、国は市町村の総合事業費用の20%を交付します。さらに2項・3項で、高齢化の度合いや所得水準の差をならす調整交付金が全国総額で5%交付されるため、国の負担は平均25%となります。包括的支援事業・任意事業については、4項の算式(第二号被保険者負担率+50%)×50%で国の交付額が決まります。
解説
あなたの住む市町村が運営する「介護予防・日常生活支援総合事業」、通称・総合事業。要支援1・2の訪問型サービス、通所型サービス、配食や見守り、住民主体のサロン、これらはすべてこの事業の中にある。そして本条は、その財源のうち国が何パーセント出すかを固定している。総合事業は20%、さらに財政調整のための調整交付金が全国総額で5%。地域支援事業のうち包括的支援事業や任意事業は、第二号被保険者負担率に50%を加えた率を掛けた額の50%。数字の羅列に見えるだろうが、意味は一つ。あなたの市町村が「予算がないので総合事業のサービスを縮小します」と言ってきたとき、その予算の2割は法律で国が出すと決まっている固定分であり、市町村の裁量で消せる財布ではない。どこが削られたのか、国費なのか市町村の上乗せ分なのかを分けて問えることが、住民説明会での質問の質を変える。
法的な位置づけ
介護保険法122条の2は、地域支援事業に対する国の交付を定める規定であり、介護予防・日常生活支援総合事業の費用の100分の20の定率交付、年齢階級別・所得分布を考慮した調整交付金(全国総額100分の5)、ならびに総合事業以外の地域支援事業に対する特定地域支援事業支援額の100分の50の交付を規律する。
手順
- 1.削減通知の内容を特定する 市町村からの通知で、何が変わるのか(回数、単価、対象者、事業の廃止)を書き出す。事業費の総額が縮小されたのか、単価が改定されたのかによって、問うべき相手が変わる
- 2.担当課に財源内訳を照会する 介護保険担当課に、総合事業の財源内訳(国20%・調整交付金・都道府県・市町村・保険料の各額)を口頭または書面で照会する。国庫負担分と市町村独自の上乗せ分を分けて回答してもらう
- 3.回答がなければ情報公開請求を出す 窓口で内訳が示されない場合は、市町村の情報公開条例に基づき、総合事業の予算・決算の財源内訳が分かる資料の開示を請求する
- 4.介護保険事業計画のパブリックコメントに意見を出す 3年ごとの介護保険事業計画の策定時期を確認し、パブリックコメント期間中に、財源内訳を踏まえた意見を書面で提出する。介護保険運営協議会の傍聴も検討する
よくある質問 AI による整理
Q1総合事業の国庫負担率は何パーセント?
介護保険法122条の2第1項で定率20%です。これに調整交付金(全国平均5%)が加わり、国の負担は平均で25%となります。
Q2調整交付金とはどういう仕組み?
高齢化率や第一号被保険者の所得水準の違いによる市町村間の財政格差をならすために国が交付するお金です。全国総額は総合事業費用の5%に固定されています。
Q3調整交付金5% もらえない市町村はある?
あります。5%は全国総額の枠であり、若い高齢者が多く所得の高い市町村は5%未満、後期高齢者が多く所得の低い市町村は5%超になります。
Q4包括的支援事業の国の負担割合は?
4項の算式により、第二号被保険者負担率に50%を足した率の半分です。第9期(2024〜2026年度)の負担率27%なら国は38.5%になります。
Q5総合事業の予算が削られたら違法?
直ちに違法とはいえません。国の交付は費用の「額」に対する定率なので、市町村が事業費そのものを縮小すれば国費も比例して減ります。削減の中身の確認が先です。
Q6総合事業の財源内訳はどこで確認できる?
市町村の介護保険事業計画や介護保険特別会計の予算書・決算書に載っています。細かい内訳が載っていなければ情報公開請求で入手できます。
Q7重層的支援体制整備事業と介護保険の交付金の関係は?
3項が社会福祉法106条の8による交付額を調整交付金の総額に含めています。重層事業へ移行した自治体では、介護分の交付金が社会福祉法を経由して流れます。
Q8総合事業の国の交付は政令で変わる?
20%という率は法律で固定されていますが、算定方法の細目は政令で定められます。第二号被保険者負担率は3年ごとに政令で見直されるため、4項の額も変わります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1総合事業って、要介護認定を受けてなくても使えるんですか?
使えます。総合事業のうち介護予防・生活支援サービス事業は、要支援者のほか、基本チェックリストで生活機能の低下が確認された「事業対象者」も対象です(介護保険法115条の45)。一般介護予防事業は第一号被保険者全員が対象。実務のポイント:認定申請より基本チェックリストのほうが手続が速く、窓口で「まず認定申請を」と案内されても、急ぐならチェックリスト経由でサービスに入れる場合がある。どちらのルートがあるかを知っている人だけが、数週間を節約している
Q2国が20%出すなら、残りの80%は誰が払ってるんですか?
総合事業の財源は公費と保険料でおおむね半々です。公費側が国20%、都道府県と市町村がそれぞれ12.5%(本条は国の分を定め、都道府県・市町村分は122条の3、124条の3等が定める)、残りが第一号・第二号被保険者の保険料。負担率の詳細は政令で定まります。実務のポイント:第二号被保険者(40歳から64歳)の負担率は3年ごとに政令で見直される。あなたの給与から引かれている介護保険料の変動は、この政令改正が直接の原因になっていることが多い
間違えやすい点 AI による整理
- 「介護保険は保険料で回っている」と理解している人は多いが、深刻なのはその先である。総合事業でも公費が半分を占め、うち国が20%。つまりあなたが払う保険料の議論だけしていても、サービス水準の半分は税の配分で決まっている。保険料引き下げ運動と、国庫負担・調整交付金の配分の議論は別の戦場だ
- 「国の交付金だから全国一律のはず」という前提そのものが誤っている。2項の調整交付金は、第一号被保険者の年齢階級別の分布状況と所得の分布状況等を考慮して算定される。高齢化率が高く所得が低い自治体ほど手厚くなる仕組みで、全国総額は5%(3項)。あなたの市が「国からの交付が少ない」と言うとき、それは制度設計上の相対評価の結果かもしれない
- 住民から見れば「市がやっているサービス」だが、法律から見ればこれは国・都道府県・市町村・保険料の混合財源事業である。この落差があるために、住民は市役所だけに怒りを向け、国の予算編成や介護保険事業計画のサイクルに意見を届ける機会を逃す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる費用 | 122条の2:地域支援事業(総合事業、包括的支援事業・任意事業) | 121条:介護給付・予防給付(保険給付本体) 122条:介護給付・予防給付の財政調整 |
| 国の定率部分 | 総合事業費用の20%(1項)、それ以外は特定地域支援事業支援額の50%(4項) | 給付費の25%(施設等給付は20%) 定率部分なし(調整専用) |
| 調整交付金 | 総合事業費用総額の5%(2項・3項、社会福祉法106条の8分を含む) | 規定なし(122条に委ねる) 給付費総額の5%を年齢階級・所得分布で傾斜配分 |
| 市町村の裁量 | 大きい(事業内容・単価を市町村が設計) | 小さい(全国一律の給付基準) なし(算定は政令による) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の長期介護(長照2.0)は保険方式ではなく税財源方式で、たばこ税や遺産税・贈与税の増収分等を財源とする特別基金で運営される。国と自治体の定率負担を法律で固定する日本とは設計思想が異なる
韓国は日本を参考に社会保険方式を採用し、国が保険料予想収入の一定割合(20%相当)を負担する。財源の半分を公費とする日本より、保険料中心の構造である
ドイツの介護保険はほぼ保険料のみで運営され、連邦の定率負担はない。地域の日常生活支援サービスは、介護金庫と州・自治体の共同助成で整備される
米国には公的な介護保険はないが、高齢者法第3編により、連邦が州・地域の高齢者機関に配食・在宅支援等の補助金を配分する。高齢者人口に応じた配分式を用いる点が調整交付金に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親の要支援認定が下りて、週2回の訪問型サービスを使い始めた。半年後、市から「今年度から回数を週1回に」と通知。財源のうち国費20%分は法定で動かないのだから、削られたのは市町村の一般財源か、それとも事業単価そのものか。そこを分けて聞けるかどうかで、窓口の回答の具体性が変わる
- あなたが自治会で住民主体の通いの場を運営している側だとしたら? 市の委託費が年々下がる理由を「国の補助が減ったから」と説明されたとする。総合事業の国庫負担20%は本条1項で固定されており、減るとすれば事業費総額か市町村の判断のほうだ
- 市議会の一般質問を傍聴した。議員が「総合事業の国庫負担率」を聞き、担当課長が「政令で定めるところにより」と答えて終わった。政令=介護保険法施行令。答弁の逃げ場がどこにあるかが見える
- パブリックコメント募集の締切まであと10日。市の介護保険事業計画(3年ごとの改定)案に総合事業の縮小が書かれている。財源構造を踏まえた意見を出せるのは、この10日間だけ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 市町村の介護保険担当課で、総合事業の財源内訳(国20%、調整交付金、都道府県・市町村・保険料の各額)を確認、出ないなら情報公開請求2. 削減の根拠が事業費総額の縮小か単価改定かを特定3. 次期介護保険事業計画の策定時期とパブリックコメント期間を確認、意見を書面で提出4. 個別のサービス決定に不服があるなら、それは本条ではなく要支援認定や事業対象者判定への不服申立て(介護保険法183条、介護保険審査会)の話になる、窓口を間違えない
時効(請求できる期限):本条自体に住民が使う特定の期限はないが、隣接する期限は厳格である。要介護・要支援認定に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条、介護保険審査会へ)。介護保険事業計画のパブリックコメントは通常1か月程度で締め切られる(最新の運用は各自治体の告知をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:介護予防重視型システムへの転換に伴い地域支援事業が創設され、同事業に対する国の交付の規定として本条が設けられた(平成18年4月施行)
- 2.平成26年(2014年) 改正:地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律により、予防給付の訪問介護・通所介護が総合事業へ移行。総合事業とそれ以外の地域支援事業で交付の仕組みが区分された
- 3.令和2年(2020年) 改正:地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律により重層的支援体制整備事業が創設され、3項に社会福祉法106条の8による交付額を算入する括弧書きが加えられた(令和3年4月施行)
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