介護保険法 第72条の2(共生型居宅サービス事業者の特例)
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- 訪問介護、通所介護その他厚生労働省令で定める居宅サービスに係る事業所について、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第二十一条の五の三第一項の指定(当該事業所により行われる居宅サービスの種類に応じて厚生労働省令で定める種類の同法第六条の二の二第一項に規定する障害児通所支援(以下「障害児通所支援」という。)に係るものに限る。)又は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号。以下「障害者総合支援法」という。)第二十九条第一項の指定障害福祉サービス事業者の指定(当該事業所により行われる居宅サービスの種類に応じて厚生労働省令で定める種類の障害者総合支援法第五条第一項に規定する障害福祉サービス(以下「障害福祉サービス」という。)に係るものに限る。)を受けている者から当該事業所に係る第七十条第一項(第七十条の二第四項において準用する場合を含む。)の申請があった場合において、次の各号のいずれにも該当するときにおける第七十条第二項(第七十条の二第四項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定の適用については、第七十条第二項第二号中「第七十四条第一項の」とあるのは「第七十二条の二第一項第一号の指定居宅サービスに従事する従業者に係る」と、「同項」とあるのは「同号」と、同項第三号中「第七十四条第二項」とあるのは「第七十二条の二第一項第二号」とする。ただし、申請者が、厚生労働省令で定めるところにより、別段の申出をしたときは、この限りでない。
- 一当該申請に係る事業所の従業者の知識及び技能並びに人員が、指定居宅サービスに従事する従業者に係る都道府県の条例で定める基準及び都道府県の条例で定める員数を満たしていること。
- 二申請者が、都道府県の条例で定める指定居宅サービスの事業の設備及び運営に関する基準に従って適正な居宅サービス事業の運営をすることができると認められること。
- 2.都道府県が前項各号の条例を定めるに当たっては、第一号から第三号までに掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、第四号に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準を標準として定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。
- 一指定居宅サービスに従事する従業者に係る基準及び当該従業者の員数
- 二指定居宅サービスの事業に係る居室の床面積
- 三指定居宅サービスの事業の運営に関する事項であって、利用する要介護者のサービスの適切な利用、適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持等に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの
- 四指定居宅サービスの事業に係る利用定員
- 3.厚生労働大臣は、前項に規定する厚生労働省令で定める基準(指定居宅サービスの取扱いに関する部分に限る。)を定めようとするときは、あらかじめ社会保障審議会の意見を聴かなければならない。
- 4.第一項の場合において、同項に規定する者が同項の申請に係る第四十一条第一項本文の指定を受けたときは、その者に対しては、第七十四条第二項から第四項までの規定は適用せず、次の表の上欄に掲げる規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
- 5.第一項に規定する者であって、同項の申請に係る第四十一条第一項本文の指定を受けたものから、児童福祉法第二十一条の五の三第一項に規定する指定通所支援の事業(当該指定に係る事業所において行うものに限る。)について同法第二十一条の五の二十第四項の規定による事業の廃止若しくは休止の届出があったとき又は障害者総合支援法第二十九条第一項に規定する指定障害福祉サービスの事業(当該指定に係る事業所において行うものに限る。)について障害者総合支援法第四十六条第二項の規定による事業の廃止若しくは休止の届出があったときは、当該指定に係る指定居宅サービスの事業について、第七十五条第二項の規定による事業の廃止又は休止の届出があったものとみなす。
この条文の基本情報
共生型居宅サービス事業者の特例とは何ですか?
定義共生型居宅サービス事業者の特例とは、介護保険法第72条の2に定められた規定で、「訪問介護、通所介護その他厚生労働省令で定める居宅サービスに係る事業所について、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第二十一条の五の三第一項の指定(当該事業…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第72条の2(共生型居宅サービス事業者の特例)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第72条の2の条文原文は「訪問介護、通所介護その他厚生労働省令で定める居宅サービスに係る事業所について、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第二十一条の五の三第一項の指定(当該事業…」で始まります。
- 介護保険法第72条の2は第二節 指定居宅サービス事業者に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第72条の2の前の条は介護保険法第72条です。
- 介護保険法第72条の2の次の条は介護保険法第73条です。
- 介護保険法第72条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第72条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第72条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/72_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法72条の2は、障害福祉サービス等の指定事業所が介護保険の居宅サービス指定を申請する際、都道府県条例の共生型基準で審査する特例。別段の申出で通常基準も選べる。
Q · 障害福祉の事業所が、そのまま介護保険のサービスも提供できる仕組みはありますか?
あります。共生型サービスの指定特例です
介護保険法72条の2により、障害者総合支援法29条1項の指定障害福祉サービス事業者、または児童福祉法21条の5の3第1項の指定を受けた障害児通所支援事業者は、訪問介護・通所介護等について、都道府県条例で定める共生型の人員・設備運営基準で介護保険の指定を受けられます。これにより65歳を迎えた利用者も同じ事業所に通い続けやすくなります。通常基準での指定を望む場合は別段の申出をします。
解説
65歳の誕生日は、障害のある人にとって必ずしも祝日ではない。障害者総合支援法7条の介護保険優先原則により、20年、30年通い続けた生活介護事業所から介護保険のデイサービスへ移るよう促される日でもあるからだ。顔なじみの職員も、慣れた送迎ルートも、一度リセットされる。72条の2はこの断絶に穴を開けた条文である。障害福祉サービスや障害児通所支援の指定を受けている事業所が介護保険の居宅サービス指定を申請するとき、人員基準も設備運営基準も、通常の74条ではなく共生型向けの緩和された基準で審査される。つまり同じ場所、同じスタッフのまま、65歳を越えた利用者を受け入れ続けられる。しかも事業所が黙っていればこの特例が自動的に働き、通常の指定がほしい事業者だけが1項ただし書の別段の申出をする建て付けだ。原則と例外が逆転している。そこを読み違えると、申請書一枚で選択肢を失う。
法的な位置づけ
介護保険法72条の2は共生型居宅サービスの指定特例を定める規定であり、障害福祉サービスまたは障害児通所支援の指定を受けている事業所から居宅サービスの指定申請があった場合に、70条2項の審査基準を74条の原則基準から都道府県条例で定める共生型基準へ読み替える旨を規定する。申請者の別段の申出があるときは適用されない。
よくある質問 AI による整理
Q1共生型サービスとは何ですか?
障害福祉サービスや障害児通所支援の指定事業所が、緩和された基準で介護保険の居宅サービス指定も受けられる仕組みです。介護保険法72条の2が根拠です。
Q2共生型サービスの対象になるサービスの種類は?
条文上は訪問介護、通所介護その他厚生労働省令で定める居宅サービスです。対応する障害福祉サービスの種類も省令で定められています。
Q3共生型サービスの基準は誰が決めるの?
都道府県の条例で定めます。従業者と員数、居室の床面積、安全や秘密保持に関わる運営事項は国の省令に従い、利用定員は省令を標準とします。
Q4放課後等デイサービスでも共生型の指定は取れる?
児童福祉法21条の5の3第1項の障害児通所支援の指定を受けていれば対象になり得ます。対応する居宅サービスの種類は厚生労働省令で確認が必要です。
Q5共生型サービスの別段の申出とは?
72条の2第1項ただし書により、申請者が共生型の特例ではなく通常の74条基準で審査を受けることを申し出る手続です。申出の方式は厚生労働省令に従います。
Q6障害福祉の事業を廃止したら介護保険の指定はどうなる?
72条の2第5項により、障害福祉側の廃止・休止の届出があったとき、共生型の居宅サービス事業についても75条2項の廃止・休止届出があったものとみなされます。
Q7共生型サービスはいつから始まった?
平成29年法律第52号(地域包括ケアシステム強化法)で新設され、平成30年(2018年)4月1日から施行されています。
Q8共生型の指定にも更新は必要?
必要です。条文は70条の2第4項で準用する更新申請にも特例を及ぼしており、居宅サービス指定の6年ごとの更新時にも共生型基準で審査されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q165歳になったら、今通ってる障害福祉の事業所は絶対やめなきゃダメなんですか?
絶対ではない。障害者総合支援法7条の優先原則は、介護保険で相当するサービスを受けられる限度での調整であり、一律の強制ではない。通所先が介護保険法72条の2の共生型指定を取れば、同じ事業所に通い続けられる。実務のポイント:共生型は事業所が申請しなければ存在しないし、申請の手間を理由に動かない法人も多い。利用者や家族から「共生型を取ってほしい」と声が上がって初めて検討が始まるのが実態だ。待つのではなく、言う
Q2共生型の指定を取ると、事業所の売上は増えるんですか?
単純には増えない。共生型は人員基準や設備運営基準を緩和する代わりに介護報酬が減算され、通常の指定基準を満たす事業所より単位数が低く設定されている。ただし空き定員を高齢者で埋められるため稼働率は上がる。実務のポイント:72条の2第1項ただし書の別段の申出を出せば、最初から通常の74条基準で指定を取れる。基準を満たす体力がある法人ほど、あえて共生型を選ばない
Q3介護保険に移ったら1割負担になると言われました。払えないんですが。
障害者総合支援法76条の2の新高額障害福祉サービス等給付費を確認してほしい。65歳に達する前に一定年数にわたり相当する障害福祉サービスの支給決定を受け、所得等の要件を満たす人は、介護保険の利用者負担分が償還される。実務のポイント:これは申請主義で、市町村から自動的に案内が届くとは限らない。該当するのに知らないまま払い続けている人が今も相当数いる(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「65歳になったら介護保険に移らなければならないのか」という問いの立て方が、すでにずれている。障害者総合支援法7条の優先原則は、介護保険で相当するサービスを受けられる限度で給付を調整するという規定であって、一律の強制移行を命じたものではない。厚生労働省の通知も、心身の状況や利用意向を個別に勘案せず一律に介護保険を優先させる運用を戒めている。争うべきは「移るか否か」ではなく「個別の勘案が実際になされたか」である
- 共生型の指定制度があること自体は知られてきたが、その報酬が通常の介護報酬より低く設定されている点までは共有されていない。基準を緩めた代償として単位数が減算される構造であり、経営判断は「緩和基準で早く指定を取る」か「通常基準を満たして満額の報酬を取る」かの二択になる。1項ただし書の別段の申出は、そのための出口として置かれている
- 利用者から見れば「同じ事業所に通い続けられる」だけの話だが、法律から見れば指定という行政処分が二本立つ。指導監査も障害福祉側と介護保険側の二系統から来る。5項が障害福祉側の廃止届出を介護保険側の廃止届出とみなすのは、その二本を一本の運命に縛る装置だ。片方を畳めば、もう片方も自動的に止まる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 72条の2:障害福祉等の指定事業所向けの共生型指定特例 | 70条:指定居宅サービス事業者の指定の本体規定 74条:人員・設備運営の原則基準(都道府県条例) |
| 対象となる申請者 | 障害福祉サービスまたは障害児通所支援の指定を既に受けている者 | 居宅サービス事業を行う者一般 指定居宅サービス事業者一般 |
| 審査に用いる基準 | 都道府県条例の共生型基準(別段の申出があれば通常基準) | 70条2項各号の拒否事由(74条基準を含む) 通常の人員・設備運営基準 |
| 事業の廃止・休止 | 障害福祉側の廃止・休止届出で介護保険側も届出ありとみなす(5項) | 規定なし(75条による) 規定なし(75条による) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の長照制度は年齢でなく失能の程度を基準に障害者も対象とするため、日本のような65歳到達時の制度間の段差は構造的に生じにくい
韓国でも65歳到達時に障害者活動支援から老人長期療養へ移ることでサービス量が減る問題が議論されており、日本の65歳の壁と類似した構造がある
ドイツでは介護保険と障害者の統合支援(Eingliederungshilfe)が並存し、両給付の接続関係が法律上調整されている。事業所指定の共生型特例という形式は採っていない
米国は Medicaid の在宅・地域ケア免除プログラムを州ごとに設計し、高齢者と障害者を同一枠組みで扱う州もある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 30年通った生活介護事業所について、来月65歳になるからと市の窓口で「介護保険の申請を」と言われたら、どう動くか。まず通所先が共生型の指定を取っているかを確認する。取っていなければ、取る意思があるかを事業所に直接聞く。事業所側が72条の2の存在を知らないケースは今も珍しくない
- 放課後等デイサービスを運営していて、卒業生とその保護者の高齢化が見えてきた。同じ建物で高齢者向けの通所介護もやれないかと考えたとき、ゼロから介護保険の指定を取る必要はない。児童福祉法21条の5の3の指定を持っていれば共生型で申請でき、人員基準も設備運営基準も緩和された基準で審査される。建物も人も増やさずに事業の柱が一本増える
- ケアマネとして担当した新規利用者が、実は障害福祉の長期利用者だった。前の事業所が共生型を取っていれば、そのまま通い続けるケアプランが書ける。聞かなければ、誰も教えてくれない
- 法人の障害福祉部門が事業の廃止届出を出した。その瞬間、5項により介護保険の居宅サービスについても75条2項の廃止届出があったものとみなされる。高齢利用者への通知が回るまで数日、代替の通い先を探す猶予は事実上一か月を切る。別部門が出した一枚の届出で、通い慣れた場所が消える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 65歳到達の半年前に、通所先が共生型の指定を取っているか、取る意思があるかを書面かメールで確認する2. 市町村の障害福祉担当に、心身の状況と利用意向を個別に勘案した判断を求め、その回答を記録に残す3. 一律に介護保険へ移行させる運用なら、支給決定の却下処分に対する審査請求を検討する4. 自己負担が増えるなら、障害者総合支援法76条の2の新高額障害福祉サービス等給付費の対象かを必ず確認する
訴えられた側:1. 自事業所が持つ障害福祉・障害児通所支援の指定種類が、介護保険側のどの居宅サービスに対応するかを厚生労働省令の定めで確認する2. 共生型(緩和基準と減算報酬)か通常指定(満額報酬)かを収支で試算し、1項ただし書の別段の申出を出すか申請前に決める3. 指定後は障害福祉側と介護保険側、二系統の指導監査を前提に記録を整える4. 障害福祉側を廃止・休止する際は、5項で介護保険側も自動的に廃止扱いになることを事前に利用者へ周知する
時効(請求できる期限):本条自体に固有の期限はないが、実務上の時計は三つある。指定の有効期間は6年で更新が必要(介護保険法70条の2)、行政処分に不服がある場合の審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)、要介護認定の申請は65歳到達の直前から可能。加えて障害福祉側の廃止・休止届出は5項により介護保険側へ直結するため、その届出日が実質的な締切になる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)新設、平成30年(2018年)4月1日施行 地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律(平成29年法律第52号)により新設。障害福祉サービス事業所や障害児通所支援事業所が介護保険の居宅サービス指定を受けやすくする共生型サービスを創設し、65歳到達による事業所の乗り換えを緩和した。同時に障害者総合支援法側にも逆方向の特例と新高額障害福祉サービス等給付費が設けられている
改正の年表
- 1.平成29年(2017年) 新設:地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律(平成29年法律第52号)により新設。平成30年(2018年)4月1日施行。障害福祉・障害児通所支援の指定事業所が介護保険の居宅サービス指定を受けやすくする共生型サービスを創設
- 介護保険法 第70条指定居宅サービス事業者の指定の本体規定
- 介護保険法 第70条の2指定の6年ごとの更新
- 介護保険法 第74条本条が読み替える人員設備運営の原則基準
- 介護保険法 第75条5項がみなす廃止休止の届出義務
- 介護保険法 第41条指定の効果、居宅介護サービス費の支給
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第7条介護保険優先原則、65歳の壁の根拠
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第41条の2逆方向の共生型特例、鏡像規定
- 児童福祉法 第21条の5の3障害児通所支援の指定、本条の入口
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