介護保険法 第81条
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- 指定居宅介護支援事業者は、当該指定に係る事業所ごとに、市町村の条例で定める員数の介護支援専門員を有しなければならない。
- 2.前項に規定するもののほか、指定居宅介護支援の事業の運営に関する基準は、市町村の条例で定める。
- 3.市町村が前二項の条例を定めるに当たっては、次に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。
- 一指定居宅介護支援に従事する従業者に係る基準及び当該従業者の員数
- 二指定居宅介護支援の事業の運営に関する事項であって、利用する要介護者のサービスの適切な利用、適切な処遇及び安全の確保並びに秘密の保持等に密接に関連するものとして厚生労働省令で定めるもの
- 4.厚生労働大臣は、前項に規定する厚生労働省令で定める基準(指定居宅介護支援の取扱いに関する部分に限る。)を定めようとするときは、あらかじめ社会保障審議会の意見を聴かなければならない。
- 5.指定居宅介護支援事業者は、次条第二項の規定による事業の廃止又は休止の届出をしたときは、当該届出の日前一月以内に当該指定居宅介護支援を受けていた者であって、当該事業の廃止又は休止の日以後においても引き続き当該指定居宅介護支援に相当するサービスの提供を希望する者に対し、必要な居宅サービス等が継続的に提供されるよう、他の指定居宅介護支援事業者その他関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならない。
- 6.指定居宅介護支援事業者は、要介護者の人格を尊重するとともに、この法律又はこの法律に基づく命令を遵守し、要介護者のため忠実にその職務を遂行しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第81条は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第81条の条文原文は「指定居宅介護支援事業者は、当該指定に係る事業所ごとに、市町村の条例で定める員数の介護支援専門員を有しなければならない。」で始まります。
- 介護保険法第81条は第四節 指定居宅介護支援事業者に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第81条の前の条は介護保険法第80条です。
- 介護保険法第81条の次の条は介護保険法第82条です。
- 介護保険法第81条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第81条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第81条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/81
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法第81条は、ケアマネ事業所の人員・運営基準を市町村の条例で定めると規定する。廃止・休止の際は、届出前1か月以内の利用者へ引継ぎの便宜を提供する義務がある。
Q · ケアマネの事業所が閉まることになったら、次のケアマネは自分で探すしかないの?
いいえ、事業所側に引継ぎの便宜提供義務がある
介護保険法第81条5項により、指定居宅介護支援事業者は事業の廃止または休止を届け出たとき、届出日前1か月以内にサービスを受けていた人で、引き続き同種のサービスを希望する人に対し、他の事業者との連絡調整その他の便宜を提供しなければなりません。届出は原則として廃止・休止の日の1か月前までに行う必要があります(同法82条2項)。応じない場合は、事業所所在地の市町村に相談できます。
解説
あなたのケアマネジャーが所属する事業所は、都道府県ではなく市町村から指定を受けている。2018年4月に指定権限が市町村へ移ってから、居宅介護支援の人員基準も運営基準も、市町村の条例で決まる仕組みになった。同じ会社でも、隣の市に出した事業所とはルールが微妙に違いうる。しかも3項は基準を二層に分ける。従業者の員数や秘密の保持など利用者の安全に直結する部分は厚生労働省令に「従い」定めなければならず、その他は「参酌する」だけでよい。市町村が独自色を出せる余地はここにある。そして利用者側がほとんど知らないのが5項だ。事業所が廃止や休止を届け出たとき、その届出日から遡って1か月以内に利用していた人に対しては、他の事業者との連絡調整その他の便宜を提供する義務が事業所側に残る。閉めるから自分で探してくれ、は法的に通らない。
法的な位置づけ
介護保険法第81条は、指定居宅介護支援事業者が遵守すべき人員及び運営の基準を定める規定である。基準の制定主体は市町村の条例とされ、従業者の員数や秘密の保持等は厚生労働省令に従うべき基準、その他の事項は参酌すべき基準とする二層構造をとる。さらに事業廃止・休止時の便宜提供義務と、要介護者に対する忠実義務を事業者に課す。
手順
- 1.指定権者の市町村を特定する 事業所の重要事項説明書や市町村の事業所一覧で事業所所在地を確認し、指定権者である市町村の介護保険担当課を特定する。利用者の住所地ではなく事業所所在地が基準となる。
- 2.廃止・休止の届出日を書面で確認する 廃止または休止を告げられたら、市町村への届出の有無と届出日を事業所に書面で確認する。届出日前1か月以内の利用者であることが5項の引継ぎ義務の対象要件となる。
- 3.81条5項に基づき引継ぎを文書で求める 引き続きケアプラン作成を希望する旨を伝え、他の指定居宅介護支援事業者との連絡調整その他の便宜提供を文書で依頼する。やり取りの記録は日付入りで保管する。
- 4.応じない場合は市町村へ相談する 事業所が便宜提供に応じない場合、指定権者の市町村介護保険担当課に経緯と記録を提示して相談する。あわせて地域包括支援センターにも後任探しの支援を求める。
よくある質問 AI による整理
Q1指定居宅介護支援事業者とは?
要介護者のケアプラン(居宅サービス計画)を作成し、サービス事業者との連絡調整を担う事業所で、市町村長の指定を受けたものです。いわゆるケアマネ事業所を指します。
Q2ケアマネ事業所の指定権者はどこ?
2018年4月以降は事業所所在地の市町村長です。それ以前は都道府県知事でした。苦情や相談も、事業所がある市町村の介護保険担当課が窓口になります。
Q3従うべき基準とは?
市町村が条例を作るとき、厚生労働省令の内容から外れてはならない基準です。介護保険法81条3項では、従業者と員数、利用者の安全や秘密保持に密接に関わる運営事項が該当します。
Q4ケアマネ事業所の人員基準は何人?
省令に従い市町村の条例で定められ、常勤の介護支援専門員を置くことが基本です。利用者数に応じて必要な員数が増える仕組みで、具体的な数は最新の改正状況の確認が必要です。
Q5ケアマネ事業所の廃止届はいつまでに出す?
原則として廃止または休止の日の1か月前までに、指定をした市町村長へ届け出ます(介護保険法82条2項)。この届出が81条5項の引継ぎ義務の起点になります。
Q6ケアマネは途中で変更できる?
できます。居宅介護支援は利用者と事業所の契約なので、利用者側から事業所やケアマネを変更できます。住まいの契約とケアプランの契約は別物です。
Q7ケアマネ事業所が基準違反をするとどうなる?
指定権者である市町村長が勧告や命令を行い、従わない場合や悪質な場合は指定の効力停止や取消しに進むことがあります。報酬の返還や減算につながる場合もあります。
Q8ケアマネ事業所の指定に有効期限はある?
あります。指定は6年ごとに更新を受けなければ効力を失います(介護保険法79条の2)。更新時にも条例の基準を満たしているかが確認されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ケアマネの事業所が急に閉まると言われました。次は自分で探すしかないんですか?
いいえ。81条5項により、廃止または休止の届出日前1か月以内に利用していた方には、他の事業者との連絡調整その他の便宜提供が義務付けられています。82条2項で届出は原則1か月前までなので、通常は閉鎖前に動いてもらえます。実務のポイント:応じない事業所に効くのは国保連の苦情窓口より指定権者です。事業所所在地の市町村に「81条5項の便宜提供がない」と一言伝えるだけで、相手の対応速度が変わります
Q2ケアマネが系列のデイサービスばかり勧めてくるんですが、これって違法ですか?
直ちに違法とは言えませんが、81条6項の忠実義務と、運営基準省令4条2項の複数事業者紹介に関する説明義務、13条の具体的取扱方針に照らして問題になりえます。実務のポイント:報酬面には特定事業所集中減算という仕組みがあり、正当な理由なく紹介先が一法人に集中すると事業所の収入が下がります(最新の改正状況をご確認ください)。ケアマネ本人を責めるより、この仕組みを知っている素振りを見せる方が早く効きます
Q3事業所を複数の市で運営しています。市ごとに条例を全部読む必要がありますか?
必要です。81条3項により、従業者の員数や秘密の保持など利用者の安全に直結する事項は省令に従う全国共通部分ですが、それ以外は参酌すべき基準にとどまり市町村ごとに差が出ます。実務のポイント:差が出やすい代表例が記録の保存年限です。省令水準より長い年限を条例で定めている自治体があり、実地指導で遡られる年数が市によって違う。一律運用のまま廃棄すると、片方の市だけで返還対象になります
Q4管理者は必ず主任ケアマネじゃないとダメなんですか?
81条1項2項を受けた運営基準省令で、管理者は主任介護支援専門員であることが求められています。ただし経過措置や、不測の事態で主任が不在になった場合の取扱いが設けられています(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:不在が発生したときに効くのは、発生後すぐの市町村への報告と補充計画の提出です。黙って営業を続けた期間は、後から指導で切り出されて減算や返還の対象になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「国が決めた全国一律の基準に事業所は従っているはずだ」という前提で苦情を組み立てる人が多いが、問いの立て方そのものがずれている。81条3項は基準を従うべき基準と参酌すべき基準に切り分けており、後者は市町村ごとに異なりうる。あなたが照らし合わせるべきは厚生労働省令だけではなく、事業所所在地の市町村が定めた条例である
- 6項の忠実義務を知っている人でも、その重さを読み違えている。要介護者の人格を尊重し忠実に職務を遂行せよという文言は精神論ではなく、運営基準違反として勧告や命令、指定の効力停止を判断するときの実質的な足場になる。ケアプランの中立性を巡る指導は、この一項を起点に組み立てられる
- 「事業所が廃業したら契約も自然に終わる」と思われているが、5項は終わった後の義務を残している。廃止または休止の日以後も相当するサービスの継続を希望する者に対し、便宜の提供を行わなければならないと書いてある。関係が切れてから始まる義務が、条文上明記されている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 81条:事業運営中の人員・運営基準、廃止時の便宜提供、忠実義務 | 82条:事業内容の変更と廃止・休止の届出手続 79条:指定居宅介護支援事業者の指定(入口の要件) |
| 義務が生じる時点 | 指定後の事業運営中を通じて常時、及び廃止・休止の届出後 | 変更時、及び廃止・休止の日の1か月前まで 指定申請時 |
| 利用者にとっての意味 | 事業所の質の基準と、閉鎖時に引継ぎを求める根拠 | 閉鎖を事前に知らされる期間の根拠 法人要件などを満たした事業所だけが給付対象になる根拠 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は税財源中心の長期照顧制度を採り、長照機構の設立許可と設立標準を定め、地方主管機関が監督する。ケアマネジメントは地方政府が関与する個案管理の仕組みとして運用される
韓国は社会保険方式の長期療養保険を採り、長期療養機関は地方自治体の長が指定する。日本のような独立したケアマネ事業所の制度は置かれていない
ドイツは介護金庫による介護相談(Pflegeberatung)を法定し、相談を受ける権利として構成する。日本のように民間事業所の指定制度で担わせる設計とは異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし利用中の事業所から「来月末で廃止します」と通知が来たら、次のケアマネは誰が探すのか。81条5項は、届出日前1か月以内の利用者に対し、他の指定居宅介護支援事業者との連絡調整その他の便宜の提供を事業所側の義務として課している。自力で探すのが当たり前だと思って黙って動くと、使えたはずの支援を自分から捨てることになる
- あなたが2つの市にまたがって居宅介護支援事業所を運営している。従業者の員数は全国共通の「従うべき基準」だが、記録の保存年限のような参酌すべき事項は市町村の条例で上乗せされている場合がある。片方の市の感覚で記録を廃棄したまま実地指導を受けると、返還や減算の入口に立たされる。条例を読んでいなかったこと自体が運営基準違反の起点になる
- ケアマネが系列のデイサービスばかり勧めてくる。81条6項の忠実義務と、運営基準省令4条2項の「複数の事業者を紹介するよう求めることができる旨」の説明義務が根拠になる。契約時の重要事項説明書には、その説明を受けたことになっている欄がある
- 管理者だった主任介護支援専門員が突然退職し、残ったのは主任資格のない介護支援専門員だけ。人員基準を満たさない状態が続けば勧告、命令、最終的には指定の取消しもありうる。市町村への届出と猶予の取扱いを確認して手を打てる時間は、数日単位しかない
- 友人から「親のケアマネが全然連絡をくれない、どこに言えばいいのか」と相談された。最初に確認すべきは、事業所がどこの市町村から指定を受けているかだ。2018年4月以降、居宅介護支援について都道府県に指定権限はなく、県庁に電話しても話は前に進まない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事業所所在地の市町村(都道府県ではない)の介護保険担当課を確認する2. 廃止や休止を告げられたら、届出を済ませたか、届出日はいつかを事業所に書面で確認する3. 81条5項を根拠に、他の指定居宅介護支援事業者との連絡調整と引継ぎを文書で求める4. 応じない場合は市町村へ相談。指定権者は勧告、命令、指定の効力停止まで持つ5. ケアプランの中立性が疑わしいなら、契約書と重要事項説明書の説明欄を手元に揃えてから話す
訴えられた側:1. 事業所所在地の市町村の条例を条文単位で読み、従うべき基準と参酌すべき基準を仕分ける。複数市町村で展開するなら市町村ごとに比較表を作る2. 人員欠如が起きたら放置せず、速やかに市町村へ報告し補充計画を書面化する3. 廃止や休止を決めたら、届出前に利用者一覧を確定させ、引継ぎ先の調整記録を残す。5項違反は行政処分の直接の材料になる4. 紹介先の偏りは、複数紹介の説明記録とアセスメント根拠で説明できる状態にしておく
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はなく、損害賠償等を争う場合は一般消滅時効(民法166条、権利行使できると知った時から5年または権利行使できる時から10年)による。実務上効いてくる期限は別にあり、事業の廃止または休止の届出は原則として廃止または休止の日の1か月前まで(82条2項)、5項の引継ぎ義務の対象はその届出の日前1か月以内の利用者、指定の有効期間は6年で更新が必要(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:従うべき基準と参酌すべき基準の区分は、地方分権改革における義務付け・枠付けの見直しの一環とされる。参酌すべき基準について、市町村は省令を十分参照したうえで地域の実情に応じた異なる定めを置くことができると解されている
改正沿革 AI による整理
- 平成23年(2011年)地域主権改革関連法による改正 それまで厚生労働省令で全国一律に定めていた人員基準と運営基準を、自治体の条例に委任する方式へ転換。従うべき基準と参酌すべき基準を分ける二層構造(現3項)が導入された
- 平成26年(2014年)医療介護総合確保推進法による改正、平成30年(2018年)4月1日施行 居宅介護支援事業者の指定および監督の権限が都道府県知事から市町村長へ移譲され、本条の条例制定主体も都道府県から市町村へ変更された
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法制定。指定居宅介護支援事業者の人員及び運営の基準を定める規定として設けられた
- 2.平成23年(2011年) 改正:地域主権改革関連法により、人員・運営基準を条例委任方式へ転換し、従うべき基準と参酌すべき基準の二層構造を導入
- 3.平成26年(2014年) 改正:医療介護総合確保推進法により、居宅介護支援事業者の指定権限が都道府県から市町村へ移譲された(平成30年(2018年)4月1日施行)
- 介護保険法 第79条指定居宅介護支援事業者の指定要件
- 介護保険法 第82条変更並びに廃止休止の届出、本条5項が直接引用
- 介護保険法 第84条基準違反に対する指定の取消し等(現行効力を要確認)
- 介護保険法 第46条居宅介護サービス計画費の支給、基準遵守が給付要件
- 介護保険法 第69条の34介護支援専門員個人の公正誠実義務(現行効力を要確認)
- 地方自治法 第14条市町村の条例制定権の範囲と限界
- 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律 第21条養介護事業従事者による虐待の通報義務
- 個人情報の保護に関する法律 第27条秘密保持基準を補完する第三者提供の制限
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