介護保険法 第86条の2(指定の更新)
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- 第四十八条第一項第一号の指定は、六年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
- 2.前項の更新の申請があった場合において、同項の期間(以下この条において「指定の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の指定は、指定の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。
- 3.前項の場合において、指定の更新がされたときは、その指定の有効期間は、従前の指定の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。
- 4.前条の規定は、第一項の指定の更新について準用する。
この条文の基本情報
指定の更新とは何ですか?
定義指定の更新とは、介護保険法第86条の2に定められた規定で、「第四十八条第一項第一号の指定は、六年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第86条の2(指定の更新)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第86条の2の条文原文は「第四十八条第一項第一号の指定は、六年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。」で始まります。
- 介護保険法第86条の2は第一款 指定介護老人福祉施設に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第86条の2の前の条は介護保険法第86条です。
- 介護保険法第86条の2の次の条は介護保険法第87条です。
- 介護保険法第86条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第86条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第86条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/86_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法86条の2は、特別養護老人ホームの指定を6年ごとの更新制とし、更新がなければ期間経過で失効すると定める。満了日までに申請すれば処分まで指定は存続する。
Q · 特養の指定って、更新しないとどうなるの?
6年の期間経過で自動的に失効し、介護報酬の対象外になる
介護保険法86条の2第1項により、指定介護老人福祉施設の指定は6年ごとに更新を受けなければ、期間の経過によって効力を失います。取消しのような処分は介在しません。ただし満了日までに更新申請を出していれば、都道府県の処分が遅れても処分がされるまで従前の指定が存続します(2項)。更新審査では86条が準用されるため、社会保険料の滞納や労働関係法令による罰金刑などの欠格事由も改めて確認されます。
解説
特別養護老人ホームの指定には、最初から6年のタイマーが埋め込まれている。1項が定めるのは、更新を受けなければ「期間の経過によって」効力を失う、ということだ。誰かが取り消すのではない。何も起きないことで消える。指定が消えれば48条1項1号の指定施設サービス等に当たらなくなり、入所者が受けているサービスは施設介護サービス費の外へ出る。ここで効いてくるのが4項である。前条(86条)が準用されるため、更新審査は書類の出し直しではなく、新規申請と同じ欠格審査になる。社会保険料を3か月以上滞納していないか、労働関係法令で罰金刑を受けていないか、役員や施設の長に欠格者がいないか。日々の労務と資金繰りが、6年に一度まとめて精算される。2項は救済装置で、満了の日までに申請を出しておけば都道府県の処分が遅れても従前の指定は効力を保つ。出したかどうか、その一点が分水嶺になる。
法的な位置づけ
介護保険法86条の2は、48条1項1号に基づく指定介護老人福祉施設の指定に6年の有効期間を設け、更新を受けない限り期間の経過によって効力を失わせる規定である。満了日までに更新申請があった場合の従前指定の存続、更新後の有効期間の起算点、および86条の指定要件・欠格事由の準用を併せて定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.指定の満了日を特定する 指定通知書または都道府県の指定事業所一覧で指定年月日を確認し、6年後の満了日を割り出す。更新済みの場合は従前の満了日の翌日が新たな起算日となる(3項)。
- 2.満了日の1年前に欠格事由を自主点検する 準用される86条2項に沿って、社会保険料・労働保険料の納付状況、労働関係法令による処分歴、役員と施設の長の欠格事由を点検する。滞納や是正事項は申請日より前に解消し、解消日を示す資料を残す。
- 3.都道府県の受付期限と提出書類を確認する 条文上の満了日とは別に、都道府県が要綱で定める受付期限と様式を確認する。期限は満了日の1〜3か月前に置かれることが多いが、自治体ごとに異なる。
- 4.満了日までに更新申請を提出する 書類の完璧さより、満了日までの申請提出を優先する。申請があれば2項により処分まで従前の指定が存続する。補正は提出後に対応する。
- 5.審査中の照会・回答を時系列で保全する 更新拒否は申請に対する拒否処分で聴聞の手続がないため、審査過程の照会と回答を時系列で保存しておく。拒否された場合の審査請求・取消訴訟で主張の土台になる。
よくある質問 AI による整理
Q1特養の指定の有効期間は何年?
6年です。介護保険法86条の2第1項により、6年ごとに更新を受けなければ期間の経過によって指定は効力を失います。
Q2特養の指定更新の申請はいつまでに出す?
条文上は有効期間の満了日までに申請があれば2項の効力存続が働きます。ただし都道府県が要綱で満了日より前の受付期限を定めているのが通例で、自治体ごとに確認が必要です。
Q3特養の指定更新の審査では何を見られる?
4項で86条が準用されるため、入所定員30人以上などの指定要件と、社会保険料の滞納や労働関係法令による罰金刑など86条2項の欠格事由が新規申請と同様に審査されます。
Q4更新審査中に満了日を過ぎたら指定はどうなる?
満了日までに更新申請が出ていれば、都道府県の処分がされるまでの間、従前の指定がなお効力を有します(86条の2第2項)。入所者のサービスは継続します。
Q5更新後の指定の有効期間はいつから数える?
従前の有効期間の満了日の翌日から起算します(3項)。更新決定が遅れても次の6年の起点は動かず、周期は最初の指定日でほぼ固定されます。
Q6特養の指定が失効したら入所者はどうなる?
失効後のサービスは48条1項1号の指定施設サービス等に当たらず、施設介護サービス費の対象外になります。転所先の確保などの調整が必要になります。
Q7介護保険の指定更新制度はいつから始まった?
平成17年(2005年)の介護保険法改正で導入され、平成18年(2006年)4月1日に施行されました。それ以前の指定には有効期間の定めがありませんでした。
Q8社会保険料を滞納していると特養の指定は更新できない?
準用される86条2項の欠格事由に社会保険料の滞納が含まれ、一定期間以上の滞納が申請日の前日まで続いている場合は更新を受けられない可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1更新の申請を出し忘れたまま満了日を過ぎちゃったんですが、もう一度出せばいいですよね?
それは更新ではなく、86条1項による新規指定の申請になる。空白期間中のサービスは48条1項1号の指定施設サービス等に当たらず、施設介護サービス費の対象から外れる。2項のみなし継続は「満了の日までに申請があった場合」にしか働かない。実務のポイント:都道府県が要綱で定める受付期限は満了日の1か月から3か月前に置かれるのが通例で、条文上の満了日とは別物である。条文だけを見て日程を組むと、審査に必要な時間を自分で削ることになる
Q2更新を断られたら、介護保険審査会に不服を申し立てられますか?
できない。183条が介護保険審査会の審査対象としているのは保険給付に関する処分と保険料その他の徴収金に関する処分であり、指定に関する処分は入っていない。更新拒否は行政不服審査法による一般の審査請求か、取消訴訟で争うことになる。実務のポイント:更新拒否は申請に対する拒否処分なので、92条の取消処分と違って聴聞の手続がない。反論の場は処分前にはないと考え、審査中の照会への回答文書をそのまま将来の主張の骨格として書いておく
Q3入所者の家族です。うちの施設の指定がいつ切れるか、外から確認できますか?
確認できる。都道府県が公表する指定事業所一覧には指定年月日が掲載されているのが通例で、そこから6年ごとの満了時期を逆算できる。3項により更新後の有効期間は従前の満了の日の翌日から起算されるため、周期は最初の指定日でほぼ固定される。実務のポイント:93条が公示を義務づけているのは指定、辞退、取消しと効力停止であって、更新を受けずに失効した場合は列挙に入っていない。公示欄だけを見ていても、静かな失効は捕まえられない
間違えやすい点 AI による整理
- 更新について多くの担当者が「何を提出すればいいか」と問う。だがその問いの立て方自体がずれている。4項で86条が丸ごと準用される以上、審査の実質は「今日この法人が新規に申請したとして、通るか」だ。提出書類の話ではなく、定員要件、欠格事由、関係市町村長への意見照会まで含めた再審査であり、準備は書類作成ではなく法人の状態そのものの是正になる
- 6年で切れることは知っていても、切れ方の深刻度が知られていない。92条の取消しであれば処分であり、聴聞があり、処分日は行政が決める。だが1項の失効は誰の判断も介在せず、期間の経過だけで起きる。しかも93条が公示を義務づけているのは指定、辞退、取消しと効力停止であって、更新を受けなかった場合の失効は同条の列挙に入っていない
- 事業者から見れば審査が長引くのは行政側の都合だが、法律から見れば3項により更新後の有効期間は従前の満了の日の翌日から起算される。審査が2か月遅れても、次の6年が2か月延びることはない。待たされた時間は次の周期から差し引かれている、という非対称がここにある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 指定・許可が消える仕組み | 86条の2:更新を受けなければ期間の経過で当然に失効 | 92条:都道府県知事の処分による指定の取消し・効力停止 94条の2:介護老人保健施設の許可も6年ごとの更新制 |
| 手続保障 | 更新拒否は申請拒否処分:聴聞なし、理由提示あり(行政手続法8条) | 取消しは不利益処分:聴聞等の手続が必要 許可更新の拒否も申請拒否処分として同様 |
| 審査の中身 | 4項で86条を準用:新規指定と同じ指定要件・欠格事由 | 指定後の基準違反・不正請求などの取消事由 介護老人保健施設の許可基準を準用 |
| 公示(93条) | 更新を受けずに失効した場合は列挙に含まれない | 取消し・効力停止は公示対象 介護老人保健施設の規定で別途定められる |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は長照機構の設立許可と定期的な評鑑で質を担保する。日本のような期間満了による当然失効の仕組みとは設計が異なる
韓国も長期療養機関の指定に有効期間を設け、更新審査を行う制度を導入している。日本の更新制と構造が近い
ドイツは介護金庫との供給契約(Versorgungsvertrag)で介護施設を認可し、期間満了ではなく解約(Kündigung)で退場させる仕組み
フランスは社会医療施設の許可を15年の期限付きとし、外部評価の結果を踏まえて更新する。期限付き許可という点で日本と共通する
米国はメディケア・メディケイドの参加認証を州の定期サーベイで継続確認する方式で、固定年数の更新制とは異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 更新申請の受付期限が満了の1か月前で、今日がその前日だと気付いたら、どうなる? 書類が一枚欠けたまま日が過ぎれば、6年の有効期間は静かに終わる。入所者80人分の施設介護サービス費が、翌日から根拠を失う
- 資金繰りが苦しく、厚生年金保険料の滞納処分を受けたまま3か月が過ぎた法人が、そのタイミングで更新申請日を迎える。4項で準用される86条2項3号の3は、申請日の前日までの滞納継続を欠格事由として拾う。経理の一時しのぎが、指定という命綱の審査項目として表に出てくる。日常の監査対応をどれだけ完璧にこなしても、この一項目だけで更新は止まりうる
- 家族として親を預けている施設の指定が、都道府県の審査が終わらないまま満了日を越えた。保険が切れた施設に親を置いているのかと不安になるが、2項により従前の指定は処分がされるまで効力を持つ。ただしそれは、施設が満了日までに申請を出していた場合に限られる
取るべき行動
被害を受けた側:入所者や家族の立場なら、1. 都道府県が公表する指定事業所一覧で施設の指定年月日を確認し、6年周期の満了時期を把握する2. 満了年度に入ったら、施設に更新申請の提出時期を口頭で確認する(申請さえ出ていれば2項で指定は継続する) 3. 施設が労務トラブルや保険料滞納を抱えている情報に接したら、準用される86条2項の欠格事由に該当しうる事案として、都道府県の介護保険担当課に相談の窓口があるか確認する4. 万一失効した場合は、88条5項の便宜提供義務と89条の2の都道府県による連絡調整を根拠に、転所先の確保を求める
訴えられた側:開設者側なら、1. 指定年月日から満了日を割り出し、都道府県の受付期限と合わせて年間計画に固定する2. 申請日の1年前に、社会保険料の納付状況、労働関係法令の指導履歴、役員と施設の長の欠格事由を自主点検する3. 滞納や是正事項は申請日より前に解消し、解消日の資料を残す4. 満了日までの申請提出を最優先し、内容の補正は提出後に行う(2項の効力継続は申請の有無で決まる) 5. 更新拒否の見込みを示唆されたら、拒否処分には聴聞の手続がないため、審査過程の照会と回答を時系列で保全しておく
時効(請求できる期限):指定の有効期間は6年(1項)。更新後の有効期間は従前の満了の日の翌日から起算される(3項)。満了の日までに申請があれば、処分がされるまで従前の指定が効力を持つ(2項)。都道府県が定める更新申請の受付期限は満了日の1か月から3か月前に置かれるのが通例で、自治体ごとに異なるため要確認。更新拒否処分を争う場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条1項)
学説
行政法の一般的理解:指定の更新拒否は申請に対する拒否処分であり、行政手続法上、聴聞等の不利益処分手続の対象ではないが、理由の提示(同法8条)と審査基準の設定・公表(同法5条)が求められる
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)改正 介護保険法の大規模改正により、事業者および施設の指定に6年ごとの更新制を導入する規定として新設された(平成18年4月1日施行)。それ以前の指定は期限の定めがなく、取消しがない限り継続する仕組みだった
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:介護保険法改正により、事業者および施設の指定に6年ごとの更新制を導入する規定として新設(平成18年4月1日施行)。それ以前の指定には有効期間の定めがなかった
- 介護保険法 第86条4項で準用、更新審査に欠格事由と定員要件を持ち込む
- 介護保険法 第48条失効時に根拠を失う施設介護サービス費の支給規定
- 介護保険法 第92条処分による退場ルート、期間経過による失効との対比
- 介護保険法 第93条公示事由の列挙、更新不受けによる失効は含まれない
- 介護保険法 第94条の2介護老人保健施設の許可の更新、同一構造の並行規定
- 行政手続法 第5条更新審査の審査基準の設定と公表を義務づける一般法
- 行政手続法 第8条更新拒否処分に理由の提示を義務づける一般法
- 行政不服審査法 第18条更新拒否を争う審査請求の期間(3か月)
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