感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第36条の10(流行初期医療の確保に要する費用の額)
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流行初期医療の確保に要する費用の額は、新型インフルエンザ等感染症等に係る発生等の公表が行われた日の属する月から前条第一項の政令で定める期間が経過する日の属する月までの期間において、対象医療機関が医療協定等措置を講じたと認められる日の属する月における当該対象医療機関の診療報酬の額として同項の政令で定めるところにより算定した額と同項の政令で定める月における当該対象医療機関の診療報酬の額として同項の政令で定めるところにより算定した額との差額として政令で定めるところにより算定した額とする。
この条文の基本情報
流行初期医療の確保に要する費用の額とは何ですか?
定義流行初期医療の確保に要する費用の額とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第36条の10に定められた規定で、「流行初期医療の確保に要する費用の額は、新型インフルエンザ等感染症等に係る発生等の公表が行われた日の属する月から前条第一項の政令で定める期間が経過する日の属する月…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第36条の10(流行初期医療の確保に要する費用の額)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第36条の10の条文原文は「流行初期医療の確保に要する費用の額は、新型インフルエンザ等感染症等に係る発生等の公表が行われた日の属する月から前条第一項の政令で定める期間が経過する日の属する月…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第36条の10は第二節 流行初期医療確保措置等に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第36条の10の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第36条の9です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第36条の10の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第36条の11です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第36条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第36条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第36条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/36_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法36条の10は、流行初期医療確保措置の費用額を、措置を講じた月と政令で定める基準月の診療報酬の差額で算定すると定める。空床数ではなく減収が基準となる。
Q · 流行初期に協定で感染症医療を担った病院は、いくら補填してもらえるの?
空床数ではなく、基準月と比べた診療報酬の減収額で決まる
感染症法36条の10により、流行初期医療の確保に要する費用の額は、医療協定等措置を講じたと認められる月の診療報酬額と、政令で定める基準月の診療報酬額との差額として算定されます。対象期間は発生等の公表月から政令で定める期間の終了月までです。減収がなければ原則として支給は生じず、算定の細部や補助金との調整は政令と厚生労働省の通知で確認する必要があります。
解説
新しい感染症で病床を空けた病院は、何を基準に穴埋めされるのか。答えは「空けたベッドの数」ではなく「売上がどれだけ落ちたか」である。本条は、流行初期医療確保措置(流行の初期に、協定に従って感染症医療を担った病院の減収を都道府県が補う仕組み)の支給額を、二つの月の診療報酬(保険診療で病院が受け取る報酬)の差額として計算すると定めている。一つは協定どおりの措置をとった月、もう一つは政令で定める基準の月である。コロナ禍では、患者を受け入れないまま病床確保料だけを受け取る「幽霊病床」が問題になった。本条はその反省から、空床ではなく減収そのものを補う設計になっている。ここから二つのことが分かる。基準月の売上が低い病院ほど、受け取れる差額は小さくなる。そして、措置期間中に一般診療で売上を維持できた病院には、そもそも支給がない。算定の細かな部分は政令に委ねられているため、最新の施行令と厚生労働省の通知を確認する必要がある。
法的な位置づけ
流行初期医療の確保に要する費用の額とは、新型インフルエンザ等感染症等の発生等の公表後、医療措置協定に基づき措置を講じた対象医療機関について、措置月の診療報酬額と政令で定める基準月の診療報酬額との差額として政令の定めにより算定される額をいい、都道府県が行う流行初期医療確保措置の支給額の基礎となる。
よくある質問 AI による整理
Q1流行初期医療確保措置とは何ですか?
医療措置協定に基づき流行初期に感染症医療を担った医療機関に対し、都道府県が診療報酬の減収分を基礎として費用を支給する仕組みです(感染症法36条の9・36条の10)。
Q2流行初期医療確保措置の対象期間はいつまで?
発生等の公表が行われた月から、36条の9第1項の政令で定める期間が経過する日の属する月までです。具体的な期間は政令で確認する必要があります。
Q3流行初期医療確保措置の支給額の計算方法は?
措置を講じたと認められる月の診療報酬額と、政令で定める基準月の診療報酬額との差額を、政令の定めに従って算定します。
Q4流行初期医療確保措置の基準月はどう決まる?
本条は基準月を「前条第一項の政令で定める月」としており、条文自体には具体的な月の定めがありません。施行令と厚生労働省の通知で確認します。
Q5診療報酬が減っていなくても支給される?
差額方式のため、措置月の診療報酬が基準月を下回らなければ、原則として支給額は生じません。減収がないことは補填の対象外を意味します。
Q6自由診療や健診の減収も補填される?
条文は「診療報酬の額」を基準としているため、自由診療や健診の減収は算定に含まれないと読むのが自然です。詳細は政令の算定方法を確認します。
Q7流行初期医療確保措置の申請先はどこ?
支給主体は都道府県です。申請手続や提出書類、精算時期は政令・厚生労働省通知と各都道府県の要領で定められるため、所管部局に確認します。
Q8流行初期医療確保措置はいつから始まった制度?
令和4年(2022年)の感染症法改正で新設され、令和6年(2024年)4月1日に施行された制度です。コロナ禍の病床確保の教訓を受けています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1協定で発熱外来をやったけど、患者が増えて売上がむしろ上がった。何ももらえないの?
本条は措置月と基準月の診療報酬の差額を支給額としているため、減収がなければ原則として支給は生じない。実務のポイント:この制度は「働いた分のご褒美」ではなく「減収分の保険」として作られている。発熱外来を担った分の報酬は、診療報酬の加算や別の補助金で手当てされる設計になっていることが多い。三つの財源を別々に把握していない病院は、取り損ねたまま年度を締めてしまう
Q2コロナのときの病床確保料と何が違うんですか?
病床確保料は、空けたベッドの数と日数に応じて単価をかけて計算する補助金だった。本条の流行初期医療確保措置は、診療報酬の月ごとの差額で算定する法定の仕組みである(36条の9、本条)。実務のポイント:空床補償には「ベッドを空けておくだけでもうかる」という逆インセンティブがあり、コロナ禍で過大交付が問題になった。減収補償に変わったことで、協定を結んで実際に動いた病院とそうでない病院との差が、数字にそのまま表れるようになった
間違えやすい点 AI による整理
- コロナ禍の病床確保料と同じく、空けたベッド一床あたりいくらもらえる仕組みだと思われやすい。実際には、本条は措置月と基準月の診療報酬の差額を算定の軸にしている。ベッドの数ではなく売上の落ち込みが基準である。幽霊病床の温床になった空床補償型とは発想が逆である
- 補填があるから流行初期の協定参加は赤字にならない、と理解している経営者は多い。しかし、補填の対象はあくまで診療報酬の差額である。条文の基準は診療報酬なので、自由診療や健診の減収は算定の基準に入らないと読むのが自然である。人件費の増加分そのものを補う仕組みでもない。病院全体の収支がどこまで守られるかは、自院の収益構造によって大きく変わる
- 誰が払うのかという問い自体がずれている。支給するのは都道府県だが、制度設計上、財源の一部は医療保険者からの拠出でまかなわれる。つまり、会社員の健康保険料もこの差額の一部を負担している。病院と行政の間だけの話ではない(費用負担の詳細は最新の法令をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 36条の10:支給額の算定方法(措置月と基準月の診療報酬の差額) | 36条の9:流行初期医療確保措置の根拠と期間・算定の政令委任 36条の3:医療措置協定の締結(補填の前提) |
| 誰が何をするか | 支給額の計算の物差しを定める(行為主体は前提条文に委ねる) | 都道府県が対象医療機関に費用を支給する 都道府県知事と医療機関が平時に協定を結ぶ |
| 実務で確認すべき点 | 措置を講じたと認められる月、基準月、差額の算定方法 | 対象医療機関の範囲、措置期間の長さ 協定で引き受けた病床・外来等の内容 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾ではコロナ禍の医療機関支援は主に時限的な特別条例と予算措置で行われ、本条のような平時協定と連動した恒久的な減収算定規定は確認しにくい
韓国は感染症対応で病床提供等をした医療機関の損失を補償する規定を置く。損失補償という枠組みで、日本の減収差額方式と比較できる
ドイツはコロナ禍に空床確保への定額の調整金を時限的に支払った。日本の本条は空床ではなく減収を基準とする点で発想が異なる
米国は連邦基金から医療提供者のコロナ関連の減収と費用増を補填した。減収を補填対象とする点で本条と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方の二次救急病院で事務長をしている。県と医療措置協定を結び、新しい感染症の発生公表から二週間で一般病棟の一角を専用病床に切り替えた。予定手術は延期になり、外来も縮小した。その月の診療報酬が基準月より何千万円も落ちたとき、穴埋めされる額は本条の差額計算でほぼ決まる
- 協定で発熱外来を引き受けたクリニックの院長が、措置期間中に発熱外来の患者が殺到して、結果的に診療報酬が前年を上回った。支給はあるのか? 差額の方式なので、減収がなければ支給額は原則ゼロになる。忙しく働いた月ほど補填されないという、直感に反する結果になる
- 県の担当職員として、ある病院の申請額が大きすぎると感じた。措置を講じたと認められる月がいつからいつまでなのかを確認すると、協定上の措置開始より前の月まで含めて申請されていた。対象になるのは「措置を講じたと認められる月」だけである
- あと数週間で年度の締めが来る。病院の経営会議で、流行初期の減収分を当てにして資金繰り表を組んでよいのかを問われた。支給額は政令の算定式と補助金との調整を経て確定する。見込み額を確定収入のように扱えば、資金ショートの引き金になる
取るべき行動
被害を受けた側:支給額が想定より少ない、または不支給とされた医療機関の場合の手順。1. 都道府県の決定通知に書かれている算定根拠、つまり措置月、基準月、補助金との調整額を確認する2. 自院の診療報酬の請求データ(支払基金や国保連の支払通知)と突き合わせ、月ごとの差額を自分で計算し直す3. 協定どおりに措置を講じた日を証明する記録(病床転換記録、外来体制表、G-MIS 等への報告)を整理する4. 支給決定が行政処分(役所が下す具体的な決定)にあたる場合は、審査請求や取消訴訟という不服申立ての道がある。教示欄を確認する(処分性については解釈が分かれうる)
訴えられた側:都道府県から過大受給を指摘された医療機関の場合の手順。1. 指摘されている月が「措置を講じたと認められる月」に該当するかどうか、協定の内容と実際の運用記録を照合する2. 基準月の診療報酬の算定に、政令の規定と異なる計算が混じっていないかを確認する3. 同じ時期に受け取った補助金との二重取りと見られていないかを点検する4. 返還を求められた場合は、算定の誤りか解釈の相違かを切り分け、早い段階で行政に書面で反論するか、弁護士や公認会計士に相談する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。都道府県に対する金銭債権については、地方自治法236条による5年の消滅時効が問題となりうる(適用関係は個別に確認が必要)。申請期限や精算時期は政令と厚生労働省の通知で定められるため、最新の改正状況をご確認ください
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正、令和6年(2024年)4月1日施行 コロナ禍の教訓を受けた感染症法改正(令和4年法律第96号)で、医療措置協定の制度とともに新設された。流行初期に協定に基づいて医療を担った医療機関の減収を、診療報酬の差額方式で補う仕組みを法定化した
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 新設:感染症法改正(令和4年法律第96号)により、医療措置協定制度とあわせて流行初期医療確保措置と本条の費用額算定規定を新設。令和6年(2024年)4月1日施行
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