適格消費者団体の役員、職員若しくは専門委員又はこれらの職にあった者は、正当な理由がなく、差止請求関係業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
要点消費者契約法 25 条は、適格消費者団体の役員・職員・専門委員とその経験者に対し、正当な理由なく差止請求関係業務で知った秘密を漏らすことを禁じ、違反を刑事罰の対象とする規定である。
Q · 消費者団体の職員が、調査で知った企業の内部情報を外に話したらどうなるの?
原則ダメ。正当な理由がない限り刑事罰の対象になります
消費者契約法 25 条により、適格消費者団体の役員・職員・専門委員、さらに過去にこれらの職にあった者は、正当な理由がない限り、差止請求関係業務に関して知り得た秘密を漏らしてはなりません。違反すれば同法の罰則規定により刑事罰の対象となります。被害を受けた事業者は、刑事告訴に加えて民法 709 条による損害賠償請求ができ、漏れた情報が営業秘密に当たる場合は不正競争防止法による差止め・損害賠償も重ねて主張できます。
「適格消費者団体」という存在を知っているだろうか。内閣総理大臣が認定した消費者の監視団体で、不当な契約条項を使う企業に対し、個々の被害者ではなく全消費者を代表して「その条項の使用をやめろ」と裁判で差止めを求められる、かなり強い権限を持った組織だ。あなたの会社がこの団体に狙われたとする。団体は調査の過程で、社内の契約書、クレーム対応記録、時には顧客の個人情報まで手にする。ここで効いてくるのが25条だ。団体の役員・職員・専門委員、さらに過去にその職にあった者まで含めて、差止請求関係業務で知った秘密を正当な理由なく漏らすことを禁じ、違反すれば刑事罰の対象になる。つまりこの団体は公益の看板を掲げて企業の内側の情報を集められるが、その情報を報道機関や競合に流すことは犯罪になる。事業者にとっては見えにくい盾であり、制度全体にとっては、企業が安心して調査に応じられる信頼の土台なのだ。
消費者契約法 25 条は、適格消費者団体の役員、職員及び専門委員並びにこれらの職にあった者に課される秘密保持義務を定める規定である。名宛人は、正当な理由がある場合を除き、差止請求関係業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。義務は在職中に限られず退職後も存続し、違反行為は同法の罰則規定により処罰の対象となる。
内閣総理大臣の認定を受けた消費者団体で、個々の被害者ではなく消費者全体のために、不当な契約条項や勧誘の差止めを裁判で求められる権限を持ちます(消費者契約法 12 条・13 条)。
同法の罰則規定により刑事罰の対象となります。加えて秘密を漏らされた事業者から民法 709 条に基づく損害賠償を請求される可能性もあり、刑事と民事が同時に動きます。
対象条項と根拠を特定し、提出情報が 25 条の秘密保持義務の対象である旨を書面で確認したうえで応対します。隠すより範囲を明示して協力する方が紛争は早期に収まります。
認定は内閣総理大臣が行い、認定された団体は消費者庁が公表しています。接触を受けたら、まず相手が本当に認定団体かを公表情報で確認してください。
2006 年(平成 18 年)の消費者契約法改正で差止請求制度が新設され、本条の秘密保持義務もその一環として設けられました。翌々年から実際の運用が始まっています。
刑事は罰則規定に基づく告訴、民事は民法 709 条の損害賠償、営業秘密に当たれば不正競争防止法の差止めと賠償を重ねて主張できます。証拠保全は発見直後が勝負です。
差止請求は不当条項の使用そのものを将来に向けて止める請求で、適格消費者団体が行います。個々の消費者が受けた金銭的損害の回復は別枠の手続になります。
25 条の名宛人は団体の役員・職員・専門委員とその経験者に限られます。外部から情報提供しただけの消費者は本条の対象外ですが、別途の契約上の守秘義務は残り得ます。
「正当な理由」は非常に狭く解釈される。裁判所の文書提出命令や捜査機関の照会への対応、情報の本人が同意した場合などに限られ、「社会的に意義があると自分が思ったから」は理由にならない。25条違反は刑事罰の対象(罰則は消費者契約法の罰則規定、拘禁刑や罰金の金額は最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:内部告発のつもりでも、正規の手続を踏まず個別に情報を漏らせば、守られるどころか自分が被告席に座る。公益通報者保護法のルートを通すか否かが、正義の告発と犯罪の分かれ目になる
二重で守られている。まず25条違反として漏らした職員個人が刑事罰を受ける。さらにあなたの会社は、その職員や団体に対し民法709条で損害賠償を請求でき、営業秘密なら不正競争防止法の保護も重なる。業界裏話ヒント:多くの事業者は「団体に狙われたら情報が晒される」と過剰に身構えるが、実際は25条の縛りがある分、団体は情報を丁寧に扱う。恐れて隠すより、対象範囲を明確にして協力する方が、結果的に紛争は早く収まる
対象になる。25条は「役員、職員若しくは専門委員又はこれらの職にあった者」と幅広く定めており、無償のボランティアでも、外部から招かれた弁護士や学者の専門委員でも、いったんその職に就けば刑事罰付きの義務を負う。業界裏話ヒント:専門委員を引き受ける専門家ほどこの点を軽く見がち。守秘義務は本業の職業倫理とは別枠で、消費者契約法という法律が直接刑事罰で縛る。引き受ける前にこの一点を確認するかどうかで、後の身の安全が変わる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 第 25 条:団体側の人(役員・職員・専門委員とその経験者)の行為 | — |
| 誰を守る規定か | 調査対象となった事業者と、情報を託した関係者の信頼 | — |
| 発動のタイミング | 差止請求関係業務で秘密を知った時点から、退職後も継続 | — |
| 違反したときの効果 | 同法の罰則規定により刑事罰+民法 709 条の損害賠償 | — |
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