金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第37条(業務改善命令)
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内閣総理大臣は、金融サービス仲介業者の業務の状況に照らして、当該金融サービス仲介業者の金融サービス仲介業の健全かつ適切な運営を確保するため必要があると認めるときは、当該金融サービス仲介業者に対し、その必要の限度において、業務の内容及び方法の変更その他監督上必要な措置を命ずることができる。
この条文の基本情報
業務改善命令とは何ですか?
定義業務改善命令とは、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第37条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、金融サービス仲介業者の業務の状況に照らして、当該金融サービス仲介業者の金融サービス仲介業の健全かつ適切な運営を確保するため必要があると認めるとき…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第37条(業務改善命令)は、日本の金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に含まれる条文です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第37条の条文原文は「内閣総理大臣は、金融サービス仲介業者の業務の状況に照らして、当該金融サービス仲介業者の金融サービス仲介業の健全かつ適切な運営を確保するため必要があると認めるとき…」で始まります。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第37条は第四節 監督に置かれています。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律の公布日は平成12年5月31日です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第37条の前の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第36条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第37条の次の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第38条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第37条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000101 - 本サイト収録
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000101/37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融サービス提供法37条は、内閣総理大臣が金融サービス仲介業者に対し、業務の健全かつ適切な運営確保に必要な限度で、業務の内容・方法の変更等を命じられると定める。
Q · 金融サービス仲介業者が業務改善命令を受けたら、営業は止まるの?
止まらない。業務のやり方を直させる命令である
金融サービス提供法37条の業務改善命令は、仲介業者の業務の状況から見て、健全かつ適切な運営の確保に必要がある場合に、業務の内容・方法の変更などを命じる措置です。命令は「その必要の限度において」に限られ、営業を続けながら改善を進めるのが通常です。業務停止や登録取消しは別条の、より重い処分として位置付けられています。
解説
スマホの家計簿アプリで「この保険があなたに最適」と表示され、そのまま契約画面へ進んだ経験はないか。その裏にいるのが金融サービス仲介業者である。銀行、証券、保険、貸金の商品を、一つの登録で横断的に仲介できる。ただし、従来の代理店のような「所属制」(特定の金融機関の看板の下で動き、その金融機関が仲介の責任を負う仕組み)は採られていない。仲介業者の背後で監督責任を負う親会社は存在しないのである。そこで、手綱の役割を担うのが本条だ。内閣総理大臣(実際には権限委任を受けた金融庁や財務局)は、業務の状況から見て必要があれば、業務の内容や方法を変えるよう命じることができる。これを業務改善命令という。条文には「その必要の限度において」と書かれている。この一句が鍵になる。命令は罰ではなく、軌道修正のための処方箋なのだ。利用者であるあなたは、金融庁の公表資料からアプリの裏側を知ることができる。仲介業者の側は、処方箋の範囲が過大であれば争うことができる
法的な位置づけ
金融サービス提供法37条は、金融サービス仲介業者に対する業務改善命令の根拠規定である。内閣総理大臣は、仲介業者の業務の状況に照らし、仲介業の健全かつ適切な運営を確保するため必要があると認めるときに、その必要の限度において、業務の内容及び方法の変更その他監督上必要な措置を命ずることができる。
よくある質問 AI による整理
Q1業務改善命令とは何ですか?
行政庁が事業者に対し、業務の内容や方法を改めるよう命じる行政処分です。金融サービス仲介業者については金融サービス提供法37条が根拠になります。
Q2金融サービス仲介業とは何ですか?
銀行・証券・保険・貸金の商品を、一つの登録で横断的に仲介できる業種です。特定の金融機関に所属しない点が従来の代理店と異なります。
Q3業務改善命令はどこで確認できますか?
金融庁や各財務局のウェブサイトの報道発表や行政処分事例集で公表されるのが通例です。処分の理由の概要も確認できます。
Q4業務改善命令に従わないとどうなる?
命令違反は、登録取消しや業務停止などのより重い処分、さらに罰則につながりえます。具体的な要件は別条と最新の条文で確認が必要です。
Q5業務改善命令は取消訴訟で争える?
争えます。業務改善命令は不利益処分にあたり、審査請求や取消訴訟の対象になります。取消訴訟の出訴期間は原則として処分を知った日から6か月です。
Q6業務改善命令の前に弁明の機会はある?
あります。行政手続法13条により、不利益処分の前には原則として弁明の機会が与えられます。命令の範囲を絞り込める重要な場面です。
Q7業務改善命令を受けた会社のアプリは使って大丈夫?
命令はただちに危険を意味するものではありません。命令の理由と、その後の改善計画が履行されているかを公表資料で確認するのが現実的です。
Q8金融サービス仲介業者の登録はどう調べる?
金融庁が公表している登録業者一覧で、商号と登録番号を確認できます。登録のない業者による仲介は違法となりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1業務改善命令が出たら、その会社は営業停止になるんですか?
ならない。本条は業務の内容や方法の変更を命じるもので、業務停止や登録取消しは別条の措置である。営業を続けながら改善計画を履行していく形が通常だ。実務のポイント:命令後に提出される「業務改善計画」の履行状況は、その後の報告で継続的にチェックされる。真に危険なのは命令そのものより、二度目の処分である
Q2仲介業者経由で買った保険で揉めたら、保険会社に責任を取ってもらえないの?
保険会社の自社商品について説明義務違反などがあれば、保険会社への請求も考えられる。ただし仲介業者には所属制がないため、仲介行為による損害を金融機関が当然に肩代わりするわけではない。実務のポイント:仲介業者は保証金の供託などを求められており、被害者がそこから弁済を受けられる仕組みがある。請求先を一本に絞る前に、この経路も確認する(詳細は最新の内閣府令をご確認ください)
Q3命令を受けた事実って、誰でも見られるんですか?
金融庁や管轄の財務局は、行政処分を報道発表などで公表するのが通例であり、処分理由の概要も示される。実務のポイント:公表文の「処分の理由」欄には、検査で認定された具体的な事実が並ぶ。企業の公式な謝罪文より、はるかに情報量が多い。取引先の審査や転職先の調査で、プロが真っ先に見る箇所である
間違えやすい点 AI による整理
- 「業務改善命令を受けた会社は、もう危ないから使わない方がいい」と考えがちである。しかし命令は登録取消しとは別物で、営業を続けながら直すための措置である。見るべきなのは命令を受けたかどうかより、その後の改善報告が実際に履行されているかである
- 仲介業者の失敗は、商品を出している銀行や保険会社が尻拭いしてくれると思われている。だが金融サービス仲介業は所属制を採っていない。そのため、仲介行為によって生じた損害の賠償責任を、金融機関が当然に代わって負うわけではない。代わりに仲介業者には保証金の供託などが課されている(具体的な金額・要件は最新の内閣府令をご確認ください)。誰に請求するかという出発点を誤ると、交渉は空回りする
- 業者の立場から見れば、命令は「お上の決定だから従うしかない」ものかもしれない。だが法律から見れば、命令は行政手続法上の不利益処分である。事前に弁明の機会が与えられ、事後には不服申立てや取消訴訟の対象にもなる。この落差に気付かず弁明の機会を形式的にやり過ごした業者は、争える論点を自ら手放している
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 措置の性質 | 37条:業務の内容・方法の変更等を命じる業務改善命令(軌道修正型) | 38条:登録取消し・業務停止など段階的に重い処分(現行条番号は要確認) 35条:報告徴求・立入検査(処分前の調査、現行条番号は要確認) |
| 発動要件 | 業務の状況に照らし、健全かつ適切な運営確保のため必要があると認めるとき | 法令違反等、より重大な事由がある場合 監督上必要があると認めるとき |
| 営業への影響 | 営業を継続しながら改善を履行するのが通常 | 業務の全部・一部停止や登録の喪失に至りうる 営業への直接の制限はないが、命令の前段となりうる |
| 限定の文言 | 「その必要の限度において」と明記され、比例性が問われる | 処分の重さに応じた要件判断が問われる 調査の必要性の範囲が問われる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は業態別の業法で主管機関(金融監督管理委員会)が糾正・限期改善を命じる構造。日本のような業態横断の仲介業登録は存在しない。
BaFin は業務の適正確保のため個別の措置命令を発令できる。比例原則(Verhältnismäßigkeit)による拘束は憲法上の要請として強い。
ACPR が健全性確保のため injonction(是正命令)を発する仕組み。警告(mise en garde)から段階的に処分が重くなる点が日本と類似。
連邦銀行監督機関による cease-and-desist order。銀行が対象で、FinTech 仲介業者には州法ベースの監督が中心となる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ポイント運用アプリで「元本保証に近い」と案内されて投資信託を買ったら、半年で2割下落した。調べると、同じ業者が数か月前に説明態勢の不備で業務改善命令を受けていた。その公表文は、あなたが金融 ADR やあっせんを申し立てるとき、強力な状況証拠になる
- もし、あなたが勤める FinTech 企業に財務局から「報告徴求」の書面が届いたら、次に何が起こる? 報告内容次第で、業務改善命令へと進む。最初の報告書が、命令の範囲を事実上決めてしまう
- あなたは仲介業者のコンプライアンス担当である。命令に従って業務改善計画を出すまで、残りは1か月。計画が形だけのものなら、次は登録取消しや業務停止の段階が待っている
- 友人から「保険比較サイトの担当者に、乗換えを強く勧められた。手数料目当てじゃないか」と相談された。その不信感の正体は、仲介業者が守るべき顧客への誠実義務と、手数料の開示ルールにある。本条の命令は、まさにこういう歪みを正すために発動される
- 行政処分の通知に「業務の方法の変更」として、アプリの UI 全面改修と販売停止が書かれていた。改修だけで済む問題に販売停止まで命じていれば、「必要の限度」を超えていないかを争う余地がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. アプリの画面、勧誘メッセージ、重要事項説明の画面をスクショで保存する2. 金融庁の登録業者一覧で、登録の有無と登録番号を確認する3. 金融庁・財務局の公表資料で、同じ業者に対する業務改善命令の有無と理由を調べる4. 業者の苦情窓口に書面で申し入れ、解決しなければ金融 ADR や金融庁の金融サービス利用者相談室へ相談する。賠償を請求する場合は、民法709条や金融サービス提供法の説明義務違反に基づく損害賠償責任を検討する
訴えられた側:1. 報告徴求の段階から、事実関係と原因分析を社内で早急に固める2. 不利益処分に先立つ弁明の機会(行政手続法13条)では、命令内容が「必要の限度」を超える部分を具体的に指摘する3. 命令を受けた後は、業務改善計画を実効性のある形で提出し、期限どおり報告する。不履行は登録取消し等や罰則につながりうる4. 命令に不服があれば、審査請求または取消訴訟を期限内に検討する
時効(請求できる期限):命令に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は、処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。利用者の損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年(民法724条)
学説
通説:業務改善命令は行政手続法上の不利益処分であり、発動には行政庁の裁量が認められるが、「その必要の限度において」との文言により比例原則の拘束を受け、過大な措置は裁量権の逸脱・濫用として違法となりうる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 新設:金融商品の販売等に関する法律(平成12年法律第101号)として制定。当初は金融商品販売時の説明義務等を定める法律であった。
- 2.令和2年(2020年) 改正:法題名を金融サービスの提供に関する法律に改め、金融サービス仲介業制度を創設。仲介業者に対する登録・監督規定が設けられた。
- 3.令和5年(2023年) 改正:法題名を金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に改称。金融経済教育推進機構の規定などが追加された。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第38条登録取消し・業務停止の段階的処分(現行効力を要確認)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第35条報告徴求・立入検査の前段手続(現行効力を要確認)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第12条仲介業の登録制、監督の前提(現行効力を要確認)
- 金融商品取引法 第51条金融商品取引業者への同種の業務改善命令
- 行政手続法 第13条不利益処分前の弁明の機会の付与
- 行政事件訴訟法 第14条命令の取消訴訟の出訴期間
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