金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第53条(秘密保持義務等)
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- 指定紛争解決機関の紛争解決委員(第六十二条第二項の規定により選任された紛争解決委員をいう。次項、次条第二項並びに第五十六条第二項及び第四項において同じ。)若しくは役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、紛争解決等業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は自己の利益のために使用してはならない。
- 2.指定紛争解決機関の紛争解決委員又は役員若しくは職員で紛争解決等業務に従事する者は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
この条文の基本情報
秘密保持義務等とは何ですか?
定義秘密保持義務等とは、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第53条に定められた規定で、「指定紛争解決機関の紛争解決委員(第六十二条第二項の規定により選任された紛争解決委員をいう。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第53条(秘密保持義務等)は、日本の金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に含まれる条文です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第53条の条文原文は「指定紛争解決機関の紛争解決委員(第六十二条第二項の規定により選任された紛争解決委員をいう。」で始まります。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第53条は第六節 指定紛争解決機関に置かれています。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律の公布日は平成12年5月31日です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第53条の前の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第52条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第53条の次の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第54条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第53条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第53条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000101 - 本サイト収録
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第53条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000101/53
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融サービス提供法53条は、指定紛争解決機関の委員・役員・職員とその経験者に守秘義務と目的外使用禁止を課し、業務従事者を刑法上の公務員とみなす規定である。
Q · 金融ADRで話した家計や病気のこと、担当者が外に漏らしたりしない?
漏らせば罰則の対象。退職後も守秘義務は続く
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第53条1項により、指定紛争解決機関の紛争解決委員・役員・職員は、業務で知った秘密を漏らすことも、自分の利益のために使うことも禁じられています。この義務は職を辞めた後も続きます。さらに同条2項により、業務に従事する委員・職員は刑法上の公務員とみなされるため、金品を受け取れば収賄罪の対象となりえます。
解説
金融トラブルを裁判の外で片付ける窓口が指定紛争解決機関(いわゆる金融 ADR、裁判所を使わずに話し合いであっせんする民間の第三者機関)である。本法に基づく機関は、金融サービス仲介業をめぐる紛争を扱う。あなたがそこで打ち明ける借金の額、家族の事情、持病、投資の失敗談は、本条によって二重に守られている。第一に、紛争解決委員・役員・職員は、業務で知った秘密を漏らしてはならない。自分の利益のために使うことも禁じられる。この義務は、その職を辞めた後も消えない。第二に、紛争解決業務に従事する委員や職員は、刑法などの罰則の適用では「公務員」とみなされる。民間団体の職員でありながら、金品を受け取れば収賄罪の対象となり、彼らに暴行や脅迫を加えれば公務執行妨害罪の対象になりうる。つまりここは、恥ずかしい事情まで出してよい場であり、同時に、相手方の事業者が接待で手心を期待することは許されない場でもある。これを知って臨む人は、証拠を出し惜しみしない。
法的な位置づけ
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第53条は、指定紛争解決機関における秘密保持義務とみなし公務員を定める規定である。紛争解決委員・役員・職員および退職者に業務上の秘密の漏示・自己利益目的の使用を禁じ、業務従事者には刑法上の収賄罪・公務執行妨害罪等の適用を可能にする。
よくある質問 AI による整理
Q1指定紛争解決機関とは何ですか?
裁判所を使わずに金融トラブルをあっせん等で解決するため、法律に基づき指定された民間の第三者機関です。一般に金融 ADR と呼ばれます。
Q2みなし公務員とは何ですか?
民間人でありながら、刑法などの罰則の適用で公務員と同じ扱いを受ける者です。収賄罪や公務執行妨害罪の対象になりえます。
Q3金融ADRの職員に守秘義務はありますか?
あります。金融サービス提供法53条1項により、委員・役員・職員は業務で知った秘密を漏らすことも、自己の利益に使うことも禁じられます。
Q4ADRの守秘義務は退職後もいつまで続く?
期限の定めはありません。条文は「これらの職にあった者」も対象にしているため、退職・転職後も守秘義務と目的外使用の禁止が続きます。
Q5ADR委員に贈り物をするのは違法?
職務に関する贈答であれば、委員は刑法上の公務員とみなされるため、贈賄罪(刑法198条)・収賄罪(刑法197条)の問題になりえます。
Q6金融ADRで職員に暴言や暴力を振るうとどうなる?
業務従事中の職員は刑法上の公務員とみなされるため、暴行や脅迫を加えれば公務執行妨害罪(刑法95条)が成立しうります。
Q7金融ADRの情報漏えいはどこに相談する?
まず機関の事務局へ書面で申し出て、監督官庁の金融庁にも情報提供します。損害があれば民法709条の損害賠償、悪質なら刑事告発も検討します。
Q8銀行や証券のADRにも53条は適用される?
直接には適用されません。銀行は銀行法、保険は保険業法、証券は金融商品取引法と、業態ごとの根拠法に同種の規定が置かれています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ADR で話した借金のこと、相手の会社に伝わったりしませんか?
手続の中で相手方に主張として伝わるのは、あっせんに必要な範囲に限られる。それ以外の秘密を委員や職員が漏らすことは本条1項で禁止され、罰則の対象になる。実務のポイント:相手方に見せたくない資料は、提出時に「委員限りで閲覧を希望」と申し出て扱いを相談できる場合がある。黙って全部出すか一切出さないかの二択ではない
Q2担当してくれた委員の先生にお礼の品を送りたいんですが、ダメですか?
本条2項により、紛争解決業務に従事する委員は刑法上の公務員とみなされる。職務に関する謝礼は、手続の終了後であっても収賄・贈賄(刑法197条・198条)の問題になりうる。実務のポイント:気持ちを伝えたいなら、品物ではなく事務局宛ての礼状一通にとどめるのが安全である。善意の菓子折りが、委員の側を最も困らせる
Q3辞めた職員が、在職中に知った情報で営業してきたら?
本条1項は「これらの職にあった者」も対象にしているため、退職後でも守秘義務と目的外使用の禁止は続く。実務のポイント:本人を責める前に、機関と金融庁へ情報管理の問題として通報するほうが効く。機関側は指定の取消し(業務改善命令などの監督処分)を恐れるため、調査の動きが速い
間違えやすい点 AI による整理
- 「民間の ADR 機関なんて、所詮は業界団体の身内。話した内容は業者側に筒抜けだろう」という疑いは根強い。だが本条は委員・役員・職員に罰則付きの守秘義務を課し、退職後も解除しない。業界寄りかどうかの議論と、秘密が守られるかどうかの議論は別物である
- みなし公務員という言葉は知っていても、その射程の広さは知られていない。「刑法その他の罰則」とある以上、収賄罪だけでなく公務執行妨害罪も視野に入る。守られるのは申立人だけではない。ADR の職員自身も、感情的になった当事者の暴力や脅迫から刑法で守られている
- 「金融 ADR はどこに申し立てても同じルール」という前提そのものがずれている。銀行は銀行法、保険は保険業法、証券は金融商品取引法と、指定紛争解決機関の根拠法は業態ごとに分かれている。本条が直接守るのは、本法に基づく金融サービス仲介業分野の手続である。相手の業態から、どの法律の手続かを先に確認する必要がある
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は財団法人金融消費評議中心が業態横断で金融紛争の評議を担う。日本のように業態ごとに機関の根拠法が分かれていない点が大きな違い
韓国は金融監督院に置かれた金融紛争調停委員会が調停を担う公的機関型であり、日本の民間指定機関型とは構造が異なる
ドイツは消費者紛争解決法の下で民間・公的の調停機関が並存し、調停人の中立性と独立性を法律で担保する
米国は自主規制機関 FINRA の仲裁・調停が中心で、仲裁人の開示義務や利益相反規律を規則レベルで定める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ロボアドバイザーの仲介業者に勧められた商品で300万円を失い、金融 ADR に申し立てた。損失を説明するには、離婚で資金が必要だった事情や持病まで話さなければならない。あの担当者が誰かに漏らしたらどうなる? 漏らせば本条違反で、本法の罰則の対象になる。そう分かれば、事情を最初から最後まで話してよい
- あなたは仲介業者のコンプライアンス担当である。ADR の期日前に、営業部長が「担当委員に挨拶がてら商品券を持っていこう」と言い出した。委員は刑法上の公務員とみなされる。その商品券は、贈賄罪(刑法198条)の入口になりうる
- ADR の事務局職員だった人が転職し、在職中に見た申立人リストを使って、自分の新しい営業先に勧誘電話をかけ始めた。退職後でも「これらの職にあった者」として義務は続く。自己の利益のための使用にあたる典型例である
- 手続が不利に進んでいると感じた申立人が、事務局の窓口で職員の胸ぐらをつかんだ。怒りはもっともでも、相手は刑法上「公務に従事する職員」とみなされる。公務執行妨害罪(刑法95条)が成立しうる
- あっせん案の受諾期限まであと5日。相手の事業者から「委員と話はついている」とほのめかされた。本当なら委員の収賄が問題になる。根拠のない駆け引きなら、あなたが動揺する必要はない。どちらにせよ、そのやり取りを記録して事務局に照会する価値がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 担当者や元職員から情報が漏れた疑いがあれば、いつ・誰に・何が伝わったかを時系列でメモし、証拠(電話の着信記録、届いた勧誘文など)を保存する2. まず機関の事務局と、監督官庁である金融庁に書面で申し出る3. 漏えいで損害が出ていれば、民法709条に基づく損害賠償を検討する4. 金品の授受や脅迫を見聞きした場合は、警察への相談や刑事告発も選択肢になる
訴えられた側:1. 委員・職員の立場なら、業務で得た情報は手続の目的以外に一切使わない。退職後の転職先でも同じである2. 漏えいを疑われたら、アクセス記録や情報の持ち出し状況を保全し、弁護士に相談してから説明する3. 事業者側なら、委員・職員との接触は事務局を通した正規の経路に限り、贈答・会食は全面的に断る4. 疑われる行為があれば、社内調査の記録を残して早期に是正する
時効(請求できる期限):秘密漏示に対する本法の罰則、または収賄罪(刑法197条、5年以下の拘禁刑)などで刑事責任を問われる場合は、法定刑に応じた公訴時効(刑事訴訟法250条)が適用される。収賄罪は5年である。民事の損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)である(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和2年(2020年) 新設:金融商品の販売等に関する法律が金融サービスの提供に関する法律に改められ、金融サービス仲介業制度とその指定紛争解決機関に関する規定が整備された
- 2.令和5年(2023年) 改正:法律名が金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に改められ、条番号の整理が行われた(現行の条番号は e-Gov で要確認)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第62条紛争解決委員の選任(本条が引用)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第54条本条を受ける次条、紛争解決委員の扱い(現行効力を要確認)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第56条紛争解決委員に関する規定(現行効力を要確認)
- 刑法 第197条みなし公務員への収賄罪の適用
- 刑法 第198条委員等に金品を渡す側の贈賄罪
- 刑法 第95条委員等への暴行脅迫は公務執行妨害
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