金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第82条(基本方針)
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- 政府は、国民の安定的な資産形成の支援に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。
- 2.基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。
- 一国民の安定的な資産形成の支援に関する基本的な方向
- 二国民の安定的な資産形成の支援に関する次に掲げる事項
- 一国民の安定的な資産形成に資する制度の整備に関する事項
- 二国民の安定的な資産形成に資する制度の利用の促進に関する事項
- 三国民の安定的な資産形成に関する教育及び広報の推進に関する事項
- 四国民の安定的な資産形成の支援のために必要な調査及び研究に関する事項
- 三国民の安定的な資産形成の支援に関する施策を総合的に実施するために必要な国の関係行政機関、地方公共団体及び民間の団体の連携及び協力に関する事項
- 四前三号に掲げるもののほか、国民の安定的な資産形成の支援に関する施策に関する重要事項
- 3.内閣総理大臣は、基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。
- 4.内閣総理大臣は、基本方針の案を作成しようとするときは、金融審議会の意見を聴くものとする。
- 5.内閣総理大臣は、第三項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
- 6.政府は、適時に、基本方針に基づく施策の実施の状況について、評価を行わなければならない。
- 7.政府は、国民の安定的な資産形成の支援に関する状況の変化を勘案し、及び前項の評価を踏まえ、基本方針に検討を加え、必要があると認めるときには、これを変更しなければならない。
- 8.第三項から第五項までの規定は、基本方針の変更について準用する。
この条文の基本情報
基本方針とは何ですか?
定義基本方針とは、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第82条に定められた規定で、「政府は、国民の安定的な資産形成の支援に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第82条(基本方針)は、日本の金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に含まれる条文です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第82条の条文原文は「政府は、国民の安定的な資産形成の支援に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。」で始まります。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第82条は第一節 安定的な資産形成の支援等に置かれています。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律の公布日は平成12年5月31日です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第82条の前の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第81条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第82条の次の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第83条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第82条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第82条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000101 - 本サイト収録
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第82条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000101/82
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融サービス提供法82条は、政府に資産形成支援の基本方針の策定を義務づけ、閣議決定・公表・評価・見直しの循環を定める。個人に損失補填等の権利は与えない。
Q · 新 NISA や金融教育を国が推し進める法的な根拠って何?
金融サービス提供法82条の資産形成支援の基本方針です
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律82条は、政府に国民の安定的な資産形成の支援に関する基本方針の策定を義務づけています。内閣総理大臣が金融審議会の意見を聴いて案を作成し、閣議決定を経て公表します。政府は施策の実施状況を評価し、状況の変化に応じて方針を見直さなければなりません。ただし、本条は政府の施策の進め方を定めるもので、国民個人に損失補填などの権利を与えるものではありません。
解説
新 NISA の大々的な宣伝、職場で突然始まったお金のセミナー、銀行窓口で手数料の説明が以前より細かくなったこと。ばらばらに見えるこれらは、一本の線でつながっている。本条は、政府に「国民の安定的な資産形成の支援」に関する基本方針を定める義務を課している。さらに、内閣総理大臣が金融審議会(金融庁に置かれた有識者会議)の意見を聴いて案を作り、閣議決定して公表し、実施状況を評価して見直すまでの循環も法律で固定した。つまり「貯蓄から投資へ」は、政権が変われば消えるスローガンではなく、法律が政府に課した継続的な宿題になったのである。ただし、本条はあなた個人に具体的な権利を与えるものではない。基本方針に反するという理由だけで国や金融機関を訴えることはできない。使い道は別のところにある。公表された基本方針と評価結果を読めば、国が金融機関や企業に何を求めているか、次にどの制度が動くかを先回りして把握できる。
法的な位置づけ
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第82条は、国民の安定的な資産形成の支援に関する基本方針について、策定、金融審議会への意見聴取、閣議決定、公表、実施状況の評価、変更という一連の手続を定める規定である。政府の施策推進の枠組みを定める組織的規定であり、国民個人に具体的な権利義務を直接付与するものではない。
よくある質問 AI による整理
Q1資産形成支援の基本方針とは何ですか?
金融サービス提供法82条に基づき政府が定める方針です。資産形成支援の基本的な方向、関係機関・自治体・民間団体の連携などを定め、閣議決定されます。
Q2基本方針は誰が作るのですか?
内閣総理大臣が案を作成し、閣議の決定を求めます(82条3項)。案を作る際には金融審議会の意見を聴くことになっています(同条4項)。
Q3基本方針は政権が変わったらなくなりますか?
なくなりません。策定は法律上の義務なので、政権交代後も基本方針を持ち続ける必要があります。中身は評価を踏まえて変更されることがあります。
Q4基本方針はいつ見直されるのですか?
固定の周期はありません。政府は適時に実施状況を評価し、状況の変化や評価結果を踏まえて必要があると認めるときに変更します(82条6項・7項)。
Q5基本方針の変更にも閣議決定は必要ですか?
必要です。82条8項は3項から5項を変更にも準用するため、変更する際も金融審議会の意見聴取、閣議決定、公表の手続を経ます。
Q6基本方針に金融機関は従う義務がありますか?
本条が直接義務を課すのは政府です。ただし方針は監督やモニタリングの優先順位に反映されやすく、金融機関の行動には事実上大きく影響します。
Q7資産形成の基本方針に地方自治体は関係ある?
関係します。82条2項は国の関係行政機関、地方公共団体、民間団体の連携・協力に関する事項を基本方針の記載事項としています。
Q8金融審議会とは何をする機関ですか?
金融庁に置かれた有識者の審議機関です。本条では、内閣総理大臣が基本方針の案を作成するときに意見を聴く相手として位置づけられています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国の基本方針どおりに運用して損したら、国に文句言えるんですか?
言えない。本条(82条)は政府に基本方針の策定、公表、評価、見直しを義務づける規定であり、国民個人に損失の補填を求める権利を与えるものではない。損失の責任を問えるとすれば、説明義務違反などがあった金融機関(同法4条、6条)に対してである。実務のポイント:トラブルになったとき、効いてくるのは国の方針ではなく、勧誘時に受け取った書面とメモである。重要情報シートや提案書は捨てずに保管しておくこと
Q2基本方針って、どこで読めるんですか? 読む価値あります?
本条5項により、閣議決定後は遅滞なく公表される。内閣官房や金融庁のウェブサイトで確認できる。読む価値はある。6項と7項で政府は実施状況の評価と見直しを義務づけられているので、方針と評価の記載を見比べれば、どの施策が遅れていて次に強化されそうかが分かる。実務のポイント:金融機関の企画担当者は、こうした政府文書の文言を自社の営業方針に落とし込んでいる。一般の顧客がそれを読んでいると、窓口での交渉力はかなり上がる
間違えやすい点 AI による整理
- 「国が NISA を勧めているのだから、投資で損をしても国が何とかしてくれる」と考える人がいるが、本条が定めるのは政府の施策の進め方であって、元本保証でも損失補填でもない。基本方針が目指すのは「安定的な」資産形成の環境づくりであり、個別の投資判断の結果はあなた自身が負う
- 基本方針を政府の作文と軽く見るのは危険である。本条は政府に施策の評価と見直しを義務づけているため、方針に書かれた内容は金融庁の監督やモニタリングの優先順位、業界団体の取組みに反映されやすい。金融機関の行動が変わる起点は、個別の法改正より先にこの方針に現れることが多い
- 「自分は投資をしないから関係ない」という問いの立て方自体がずれている。基本方針の射程には、企業年金の運用改善や金融経済教育、詐欺的勧誘への注意喚起まで入りうる。投資をしない人も、年金の受け手や勧誘される側として、すでにこの政策の対象者である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の名宛人 | 82条:政府(内閣総理大臣) | 2条:金融サービスの提供等に係る業務を行う者 4条:金融商品販売業者等 |
| 規律の内容 | 資産形成支援の基本方針の策定・公表・評価・変更 | 顧客の最善の利益を勘案した誠実かつ公正な業務遂行 金融商品販売時の重要事項の説明 |
| 個人にとっての意味 | 直接の請求権はなく、政策の方向を読むための手がかり | 業者の行動を評価する基準になる 説明不足があれば業者の責任を問う根拠になりうる |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では金融教育や金融消費者保護の推進が規定されているが、国の資産形成支援の基本方針を閣議レベルで策定・評価させる日本型の条文はない
米国では連邦の委員会が金融リテラシーの国家戦略を策定する。対象は金融教育が中心で、資産形成政策全体を閣議で決める日本の仕組みとは範囲が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- なぜ急に会社が昼休みに「資産形成セミナー」を開き、企業型 DC の運用商品の見直しを始めたのか? 背景には、基本方針が企業や関係団体との連携を明記し、政府がその実施状況を評価し続ける仕組みがある。会社が自発的に親切になったわけではない
- あなたは地方銀行の窓口担当者で、上司から「顧客本位」の研修を受けろと言われた。面倒な社内行事ではない。金融サービス提供法の最善利益義務と、国の基本方針に基づく評価の流れの中で、あなたの販売の仕方そのものが業界全体の評価対象になっている
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)改正 金融商品取引法等の一部を改正する法律により、法律名が「金融サービスの提供に関する法律」から現行名に改められ、国民の安定的な資産形成の支援に関する基本方針の規定が新設された。同時に金融経済教育推進機構に関する規定も整備された
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 新設:金融商品取引法等の一部を改正する法律により、法律名が「金融サービスの提供に関する法律」から現行名に改められ、国民の安定的な資産形成の支援に関する基本方針の規定が新設された
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第1条目的規定、資産形成支援を含む法目的
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第2条業者の最善利益義務、方針を支える規律
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第4条金融商品販売時の重要事項説明義務
- 租税特別措置法 第37条の14NISA 非課税措置、資産形成支援の中核制度
- 金融商品取引法 第40条適合性原則、勧誘段階の個別規律
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