マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第103条(設計図書の交付等)
クイックジャンプ
- 宅地建物取引業者(宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第二条第三号に規定する宅地建物取引業者をいい、同法第七十七条第二項の規定により宅地建物取引業者とみなされる者(信託業務を兼営する金融機関で政令で定めるもの及び宅地建物取引業法第七十七条第一項の政令で定める信託会社を含む。)を含む。以下同じ。)は、自ら売主として人の居住の用に供する独立部分がある建物(新たに建設された建物で人の居住の用に供したことがないものに限る。以下同じ。)を分譲した場合においては、国土交通省令で定める期間内に当該建物又はその附属施設の管理を行う管理組合の管理者等が選任されたときは、速やかに、当該管理者等に対し、当該建物又はその附属施設の設計に関する図書で国土交通省令で定めるものを交付しなければならない。
- 2.前項に定めるもののほか、宅地建物取引業者は、自ら売主として人の居住の用に供する独立部分がある建物を分譲する場合においては、当該建物の管理が管理組合に円滑に引き継がれるよう努めなければならない。
この条文の基本情報
設計図書の交付等とは何ですか?
定義設計図書の交付等とは、マンションの管理の適正化の推進に関する法律第103条に定められた規定で、「宅地建物取引業者(宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第二条第三号に規定する宅地建物取引業者をいい、同法第七十七条第二項の規定により宅地建物取引業者…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律第103条(設計図書の交付等)は、日本のマンションの管理の適正化の推進に関する法律に含まれる条文です。
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律第103条の条文原文は「宅地建物取引業者(宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第二条第三号に規定する宅地建物取引業者をいい、同法第七十七条第二項の規定により宅地建物取引業者…」で始まります。
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律第103条は第八章 雑則に置かれています。
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律の公布日は平成12年12月8日です。
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律第103条の前の条はマンションの管理の適正化の推進に関する法律第102条です。
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律第103条の次の条はマンションの管理の適正化の推進に関する法律第104条です。
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律第103条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成十二年法律第百四十九号)第103条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC1000000149 - 本サイト収録
マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成十二年法律第百四十九号)第103条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC1000000149/103
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点マンション管理適正化法103条は、新築マンションを自ら売主として分譲した宅建業者に、省令で定める期間内に選任された管理者等へ設計図書を速やかに交付する義務を課す。
Q · 新築マンションの竣工図や構造計算書は、売主から管理組合に渡されるの?
期間内に理事長等が選ばれれば、売主に交付義務がある
マンション管理適正化法103条1項により、新築マンションを自ら売主として分譲した宅建業者は、国土交通省令で定める期間内(施行規則では1年とされる)に管理組合の管理者等が選任されたとき、速やかに設計図書を交付しなければなりません。交付先は区分所有者個人ではなく管理者等です。期間内に選任がなければ1項の義務は生じず、2項の円滑な引継ぎの努力義務のみが残ります。
解説
竣工図、構造計算書、各階平面図。マンションの中身を示すこれらの紙の束は、分譲が終わった時点で売主のものではなく、管理組合が持つべきものになる。本条1項は、新築マンションを自ら売主として分譲した宅地建物取引業者に、国土交通省令で定める期間内(施行規則では1年とされている。最新の規定をご確認ください)に管理組合の管理者等(理事長など、組合を代表して管理を行う人)が選ばれたら、速やかに設計図書を交付するよう義務づけている。注意すべき点がある。交付先は区分所有者一人ひとりではなく管理者等である。そして期間内に管理者等が選ばれなければ、1項の義務そのものが発生しない。残るのは2項の「円滑に引き継がれるよう努める」という努力義務だけだ。12年後に大規模修繕の見積りを取るとき、図面がなければ現況調査だけで数百万円かかることもある。その請求書を払うのは、あなたたち区分所有者である
法的な位置づけ
マンション管理適正化法103条は、宅地建物取引業者が自ら売主として新築の居住用区分所有建物を分譲した場合に、国土交通省令で定める期間内に選任された管理組合の管理者等に対し、建物及び附属施設の設計に関する図書を速やかに交付すべき義務を定め、あわせて管理組合への管理の円滑な引継ぎに努める努力義務を課す規定である。
手順
- 1.交付対象図書の一覧を作る 施行規則で定める図書(配置図、各階平面図、立面図、断面図、構造詳細図、構造計算書など)をリスト化し、管理組合として受け取るべき図書を確定する
- 2.現物と照合する 管理室や管理会社が保管している図書を一覧と突き合わせ、欠けている図書と保管者を特定する
- 3.理事長名義で売主に交付・再交付を求める 欠けている図書について、理事長(管理者等)名義の書面で売主に交付状況の確認と交付を求め、回答期限を明記する
- 4.受領書を組合名義で作成し保管ルールを決める 受領した図書は組合名義の受領書で記録し、保管場所・閲覧手続・管理会社変更時の返還条件を総会または理事会で決議する
よくある質問 AI による整理
Q1マンションの設計図書とは何ですか?
建物と附属施設の設計に関する図書のことで、施行規則が配置図、各階平面図、立面図、断面図、構造詳細図、構造計算書などを列挙しています。最新の規定はe-Govで確認してください。
Q2設計図書の交付期限はいつまで?
省令で定める期間内(施行規則では1年とされる)に管理者等が選任されたとき、選任後「速やかに」交付する必要があります。具体的な日数の定めはありません。
Q3中古マンションにも103条は適用される?
適用されません。対象は新たに建設され、人の居住の用に供したことがない建物を宅建業者が自ら売主として分譲した場合に限られます。
Q4個人の区分所有者が売主に図面を請求できる?
本条の交付先は管理組合の管理者等であり、個々の区分所有者に交付請求の根拠を与えるものではありません。請求は理事会・理事長を通じて行います。
Q5管理者等とは誰のこと?
区分所有法25条に基づく管理者、または管理組合法人の理事を指します(マンション管理適正化法2条)。一般的な管理組合では理事長が管理者となることが多いです。
Q6売主が宅建業者でない場合も交付義務はある?
本条1項の義務主体は宅地建物取引業者(みなし業者を含む)です。宅建業者以外が売主の場合、本条の交付義務は直接は及びません。
Q7受け取った設計図書は誰が保管する?
管理組合が保管するのが基本です。マンション標準管理規約も設計図書を組合が保管する書類として扱っており、保管場所と閲覧ルールを総会で決めておくと安心です。
Q8103条違反に罰則はある?
マンション管理適正化法に本条違反を直接罰する規定はありません。宅建業法上の監督処分との関係は個別に確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちのマンション、竣工図がどこにあるか誰も知らないんですけど、今から売主に請求できますか?
マンション管理適正化法103条1項の義務は、省令の期間内に管理者等が選ばれていれば発生しています。理事長名義で売主に交付状況の確認と再交付を求める書面を出すのが第一歩です。実務のポイント:売主は社内に竣工記録を残していることが多いので、法的な強制より「どの図書を、いつ、誰に渡したか」の記録を確認してほしいと頼むほうが早く動いてもらえます
Q2管理会社が持っているなら、それで十分じゃないですか?
本条の交付先は管理組合の管理者等です。管理会社は委託先であり、保管していても組合の財産として受領したことにはなりません。マンション標準管理規約も、設計図書は組合が作成・保管する帳票類として扱っています。実務のポイント:管理会社を替えるときに書類が引き継がれない例は珍しくありません。受領書が組合名義かどうかで、後の取り戻しやすさが大きく変わります
Q3売主が交付しなかったら、罰金とかあるんですか?
マンション管理適正化法に、本条違反を直接罰する規定はありません。宅建業法上の監督処分との関係については、実務上確認が必要です。実務のポイント:罰則がない義務だからこそ、組合が書面で求めた記録が意味を持ちます。漏水や構造の紛争になったとき、「求めたのに渡されなかった」という経緯は、交渉でも訴訟でも売主の誠実さを問う材料になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「図面は管理会社がちゃんと持っているはず」という問いの立て方自体がずれている。法律上の交付先は管理者等、つまり管理組合側である。管理会社は委託先にすぎず、管理会社を替えたときに書類が組合へ戻らない例は実務で少なくない。受領書を組合名義で残しているかどうかが本当の論点だ
- 罰則がないことは知っていても、その意味を軽く見ている。本条違反を直接罰する規定はないが、そのぶん組合が自分で動かないかぎり、誰も交付を確かめてくれない。強制力が弱い義務は、受け取る側が気付かなければ最初から存在しないのと同じである
- 買主のあなたから見れば自分の部屋の図面だが、法律から見れば建物全体の管理を引き継ぐための組合の資料である。個人で売主に図面を求めても、本条を根拠に交付を求めることはできない。動くなら理事会を通す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務を負う者 | 103条:新築分譲の売主である宅建業者 | 72条:マンション管理業者 5条:管理組合・区分所有者 |
| 義務の内容 | 管理者等への設計図書の交付(1項)・円滑な引継ぎの努力(2項) | 管理受託契約締結前の重要事項説明 マンションを適正に管理する努力義務 |
| 相手方・対象 | 管理組合の管理者等 | 区分所有者等・管理者等 マンション全体の管理 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では起造人が管理委員会成立等の後、竣工図説や設備図説などを会同点交して移交する義務を負う。点交手続まで規定する点で日本より具体的
韓国では事業主体から入居者側への管理業務の引継ぎを定め、設計図書等の引継ぎも含まれる
中国では建設単位が物業承接検収時に竣工図等の資料を物業服務企業に移交する。移交先が管理会社である点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 築13年目、初めての大規模修繕。設計事務所に「竣工図と構造図を出してください」と言われ、管理室の棚を探したが見つからない。管理会社は「売主から預かった記録がない」と言う。図面を作り直す調査費は、修繕積立金から出ることになる
- 新築マンションに入居して8か月。第1回総会で理事長に選ばれた。あなたの手元に、設計図書の受領リストはあるだろうか。省令の期間が1年なら、残りはあと4か月しかない
- もし売主のデベロッパーが10年後に合併や倒産で消えていたら、図面はどこに行くのか? 交付を受けていなければ、建物の「設計図」は誰の手にも残らないおそれがある
- あなたは中堅デベロッパーの法務担当者だ。引渡し後のアフター対応に追われて、管理組合への図書交付が後回しになっている。罰則がないからといって放置すれば、後で漏水や構造の紛争が起きたとき「交付すべきものを渡していない売主」として交渉で不利な立場に立つ
- 住戸のリフォームで間仕切り壁を撤去したい。業者は「構造壁かどうか図面で確認しないと工事できない」と言う。管理組合に図面がなければ、話はそこで止まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 管理組合として、施行規則に定める図書(配置図、各階平面図、立面図、断面図、構造詳細図、構造計算書など)の一覧を作り、現物と照合する2. 欠けているものがあれば、理事長名義の書面で売主に交付を求め、回答期限を示す3. 受け取ったら受領書を組合名義で作り、保管場所と閲覧ルールを総会で決める4. 管理会社を替えるときは、図書の返還を契約終了の条件に入れる
訴えられた側:1. 宅建業者として、新築分譲ごとに交付対象図書のチェックリストと交付期限を管理する2. 管理者等が選ばれたら速やかに交付し、受領書を必ず取る3. 期間内に管理者等が選ばれない場合でも、2項の努力義務を踏まえて管理会社経由ではなく組合へ直接引き継ぐ段取りを残す4. 交付の記録は、後で紛争になったときに誠実な対応をした証拠になる
時効(請求できる期限):本条の交付義務は、国土交通省令で定める期間内(施行規則では1年とされる。最新の改正状況をご確認ください)に管理者等が選ばれた場合に生じ、選ばれたら「速やかに」交付する。特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。建物の欠陥を争う場合は、品確法95条の10年の瑕疵担保期間(引渡し時から)が別に動く
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年)制定 マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成12年法律第149号)の制定時に設けられた条文。以後の改正の有無・内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 新設:マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成12年法律第149号)の制定時に設けられた。以後の改正の有無は要確認
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第2条マンション・管理組合・管理者等の定義
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第5条管理組合の適正管理の努力義務
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第72条管理受託契約前の重要事項説明
- 建物の区分所有等に関する法律 第25条管理者の選任・解任、交付先の根拠
- 宅地建物取引業法 第35条分譲時の重要事項説明義務
- 住宅の品質確保の促進等に関する法律 第95条新築住宅売主の10年瑕疵担保責任
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める